「え、いや、ちょっ、え?」
この女神様は今なんと言ったのか、世界を守る騎士?
俺がか?
冗談だろ?
「世界を守る騎士って....冗談ですよね?」
「いえ?冗談ではなく真剣にお願いをしております。」
冗談じゃなくて本気で俺に騎士になってほしいと女神様は俺に言った。
世界を守る騎士?
何故俺なんだ?
俺になんか出来るわけがない。
そうだ、断ってさっさと生まれ変わってしまおう
自分の死んだ理由が分かったのだからいいじゃないか。
「女神様、俺をその騎士とやらになってほしいという想いはすごく名誉な事なんだろうと思います。」
「.....」
「ですが...俺なんかが守る騎士になんかなれません...そうに決まってるんです。」
「...それは」
「え?」
「それは、貴方の過去と関係がありますか?」
「!?」
知られている。
俺の過去が、俺の闇が、
目の前の女神様に知られているんだ。
汗が止まらない。
震えが止まらない。
自分の体から起きた反応の筈なのに、自分の体じゃないような感覚に陥った。
「貴方の過去を、失礼を承知で覗かせていただきました。」
「何があったのかは全て分かっています。そしてそれがトラウマになり、守る事を恐れているのも...」
「...だったら分かるじゃないですか!!もう無理なんですよ!!あの出来事以来、俺は俺が嫌いなんだ!!何も守る力も無い、守れない者に何が出来るって言うんですか!?」
「だからこそ貴方にしか託せないんです!!」
「...え?」
「守る事の大切さ、失う事の悲しさ、そして誰かに対する優しさ。」
「これは、貴方にしか出来ない事です。」
「そんな貴方だから、私は...私は貴方に世界を闇から照らす騎士に! 人々を救う光の騎士になってほしいのです!」
女神様の言葉
女神様の眼差し
それはさっきまでの震えを包み込む様な優しい言葉だった
「...僕にも、僕にも人を...また人を守る事が出来るんですか...?」
「ええ、もちろん」
「貴方ならその世界の人達を救う事が出来る、そう私は信じています」
その答えで俺は全てを決断したんだ。
俺は...
「やります。その世界で...俺は世界を救う騎士になります!」
俺は騎士になる覚悟を
人を守る、守りし者として一歩進んだのだ。
それから女神様は、その世界の話を説明し始めた。
「では...鋼太郎さんに今から、貴方が守っていただく世界の話。そしてその現状についてお話致します」
「...お願いします。」
「まずは融合する前のそれぞれの世界のお話から、鋼太郎さんは牙狼という世界とバンドリという世界のどちらかは聞いた事はありますでしょうか?」
「牙狼とバンドリ!?」
「...その反応だとどちらもご存知みたいですね、そしてそれぞれが混ざり合ってしまった場合どうなるのかももうお分かりだと思います。」
牙狼は確か人間や物にホラーって化け物が憑依し、好物の人間の肉体や魂を餌とするホラーを黄金騎士である牙狼が狩るお話だったっけ。
バンドリは分かる、彼女に勧められてゲームをよくやってたっけ。
「その2種類の世界が混ざり合い、現在バンドリ世界に暮らしていた邪念とされる物を持つ人間が既にホラーに取り憑かれています」
「その結果、現在ではバンドリ世界に行方不明の人間が多発していまして...我々天界の物でも干渉が出来ない状態なのです。」
でもそれならおかしい点がいくつかある。
そもそも牙狼の世界なら魔戒騎士や魔戒法師の存在があるはず。
「でも、確か牙狼には牙狼以外の魔戒騎士や魔戒法師がいるはずじゃ?」
「それが...この世界が融合した瞬間ホラー以外の全ての概念が消滅してしまったのです...」
「え?」
嫌な予感がした、まさかとは思ったが嘘だろ?
「まさかとは思いますが...その騎士って言うのは...?」
「はい!貴方には黄金騎士牙狼になって、バンドリの融合した世界を守る魔戒騎士になっていただきたいのです!」
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
僕はどうやらとんでもない覚悟をさせられた様です。
どうすればいいんでしょうか...泣きそう
主人公の過去は追々深掘りしていきます。
プロローグはもう少しだけ続くので、相変わらずの破茶滅茶文ではありますが変わらずお楽しみいただけると幸いです。