また書き起こすのに時間がかかりました。
ちょい久しぶりに投稿になります
〈蘭 side〉
「はじめまして、冴島遼牙と言います!よろしくお願いします!」
「...え?」
目の前には
昨日、あの怪物を倒した男が立っていた。
「はい、というわけで冴島遼牙君がこのクラスの新しい仲間になりまーす。」
「席は...見たりゃわかるだろうけど美竹の隣な〜。みんな仲良くするように!」
「...マジ?」
最悪だ...。
よりにもよってその男は、私の隣の席に座った
「改めて、冴島遼牙といいます。美竹さん...だっけ。よろしくね。」
「......よろしく」
どんな顔して見ればいいのか分からない
こんなイケメンが、あの金色の鎧を着て怪物を倒してるなんて、
彼は私と初対面だけど、私は彼を一方的に知ってる。
もしかしたら、あからさまに顔に出てるかも...
そう思った私は、外を見る事しか出来なかった。
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〈遼牙 side〉
「......よろしく」
編入した先の学校で、俺は隣の人に話かけた。
ただ、
彼女、美竹さんはずっと窓の外を見ていた。
「(ザルバ、これもしかして嫌われてるのかな?)」
「(...いや?そんな様子は無さそうだぜ?...だがさっきから俺様のほうをチラチラ見てるみたいだが...)」
「(えぇ?...まぁデザインが気になる、とか?後はなんで指輪してるかとかなんじゃないかな?)」
「(そうかぁ?まぁならいいんだが...だが気をつけろよ?遼牙)」
「(ん?なにが?)」
「(ホラーと戦う所を見られる事だ。昨日はまぁ、大丈夫だったけどな?もし見られたら厄介かもしれないぞ。)」
「(厄介って...ホラーの血を浴びる事とかか?)」
「(まぁそれもあるんだが...この世界っていわゆるホラーが居なかった世界なんだろ?だとしたら、登場人物に見つかったりでもしたらむしろ危険なんじゃないか?)」
そうだ
元はといえばこの世界は危険因子の存在がない
いわば平和な世界だ、そんな世界で人に見られるって事は
危険な事に巻き込んでしまう事になる
「(ごめん、全く意識してなかった...でも、どうすればいいんだ?)」
「(なぁに、そんなのは後からでも出来る。ただもし、最初のあれを登場人物に見られてた場合、どうしようもないぜ...?)」
「(あぁ...マジでどうしようかな...)」
どうすりゃいいんだよ...これ
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〈蘭 side〉
「...はぁ」
編入生の冴島遼牙はさっきから顔色がコロコロ変わっていた。
不思議な人だし、会ったばっかりだからなにも知らない。
けど、あの金色の鎧を着た騎士の正体
そして、あの怪物はなんなのかを聞きたかった。
放課後、私は彼に声をかけた
「...ねぇ」
「ん?...どうしたの?美竹さん...だっけ」
「話がしたいって思ったんだけど...あんた時間ある?」
「あぁ...ごめん、街に慣れてないから今はこの街を知りたいんだ、もうちょっと先でも...いいかな?」
「まぁ...そうだよね、ごめんね。」
「こちらこそ、ごめんね。絶対に時間は作るから」
「うん、ありがとう。」
よかった、なんとか話は出来そうだった。
私が私じゃないみたいだった、直感的にこれ以上知ってしまえば
もう後には引けないと思った。
でも、このモヤモヤを無くすためにも知りたかった。
知らなきゃ...いけないんだ。
ピロピロリン♪
メールが届いていた。
中身は、お父さんから?
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蘭へ、
今日は家に来客があるから
知り合いの経営してる美術館で待ってて欲しい。
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お父さんからのメールは、知り合いの美術館で待ってて欲しいとの事だった
知り合いの、経営してる美術館か...
本当に久しぶりだ。
私が好きな絵があそこにあるんだよね。
ちょっとワクワクしながら、私は帰宅の準備を進めていた。
この後、まさかあの金色の鎧の正体に近づく事になるなんて
今の私は思わなかった。
ちなみに次回はいよいよ、ホラーとバトルします。
まぁ1話と言えばってやつですねw
感想等お待ちしております