ヒーローズクロニクル~Forever Love~   作:孤独のWolf

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前回は初投稿って事で「日常」・「バトル」・「恋愛」に順番に沿って物語を進ませたが、今回ではそれらの要素に加え、前回では触れられなかった三吉の数ヶ月前の出来事と新キャラも参戦させた新展開を書いてみました。  

そしてサブタイの通り、2話にして三吉と歩夢ちゃんが「愛」に溺れる…?   

今回も、最後まで読んで欲しいです!   


Episode2 「Happiness ー幸せー」

俺の名は、須賀三吉(すが さぶよし)。

 

ウルトラマンゼット・仮面ライダーゼロワン・ゼンカイザーに変身して戦う「銀河の放浪者」ってヤツだ。

 

俺は数ヶ月前、ジジィのコネで虹ヶ咲学園の副校長に就任し、生徒たちの為により良い学園にしていく為に尽力しつつ、スクールアイドル同好会の顧問として部員13人の面倒を見る事となったんだ。

 

今から君らには、この「数ヶ月前」の出来事について知って貰う事にした。

 

 

言い忘れていたが、俺たちが過ごしている今の時期は夏。そして数ヶ月前とは、正確に言えば2ヶ月半前。つまり、俺は4月頃に就任したのだ。

 

理事長「今月から、この虹ヶ咲学園の新校長に就任する事になりました、須賀十真先生です。それでは、どうぞ。」

 

十真「おっはよぉ、先生方ァッ!!それにかわい子ちゃんの皆ァッ!!俺の名は須賀十真(とうま)ってんだァッ!!改めて俺は、この学園の校長として頑張っちゃうから、教師とか生徒とか関係なく、みんな仲良くしていこうなァッ!!今後ともよろぴかりぃ〜ん!」

 

先生達「…。」ザワザワ…ザワザワ…

 

生徒達「…。」ザワザワ…ザワザワ…

 

理事長「…で、では次に新副校長に就任する事になりました、須賀三吉先生です。それでは、どうぞ。」

 

三吉「須賀三吉だ。今からおめぇら先公共、そしておめぇら生徒共に言っておく。俺がこの学園に来たからには、いつも通りの学園生活や理想の学園生活が送れると思うな。俺は、この学園に「革命」を起こしてやる。これは「挨拶」ではない…「宣言」だ…ッ!!覚悟しておけ。以上。」

 

先生達「…。」

 

生徒達「…。」

 

理事長「…。」

 

十真「だぁーっはっはっはっはっはっはっ!!流石、俺の孫だァ!!」

 

これが、俺とジジィの就任式だ。

今振り返っても、あの時が一番スカッとしたぜぇ…。

 

そして俺たちの事は、直ぐに学園全体の話題となった。

 

 

女子生徒A「今朝の就任式の事なんだけど…。」

 

女子生徒B「うん。非常に強烈な人達が校長と副校長に就任したよねぇ…。」

 

女子生徒C「けどあの二人、顔とかすっごくカッコよくない!?」

 

女子生徒D「それなぁ〜。話しかけみたら、意外と面白いこと沢山喋ってくれたりしてぇ〜?」

 

 

かすみ「ね、ねぇしず子…。あの副校長先生の事なんだけど…。「革命を起こしてやる」とか言ってたよねぇ…?何か怖くなって来ちゃった…。」

 

しずく「うん。かすみさんもそう思う?いきなりあんな事を言ってきたら誰だって怖くなるよね…。」

 

彼方「あの人の発言には、流石の彼方ちゃんも怖さのあまり、寝ている暇すら無かったよぉ〜。」

 

エマ「でも、きっと何か理由があると思うよ?」

 

せつ菜「そうですね。生まれた時からの悪人なんておりませんし。一先ず様子見ですね。」

 

 

三吉「良し。先ずは上々なスタートだぜ、ジジィ。」

 

十真「おうよッ!!さぁ〜て、次はどっか顧問に入らねぇとなぁ!!実はじいちゃんね、もう決めてあるんだよォ〜?」

 

三吉「ほう?聞かせて貰おうか?」

 

十真「じいちゃんはぁ…映画同好会の顧問になりましたぁーーーッ!!」

 

三吉「ふん…。観過ぎて疲れ目を起こすなよ?ジジィ。」

 

十真「分かってるってぇ〜!んで、三吉はぁ…ジャジャァァァーーーン!!スクールアイドル同好会の顧問になりましたぁーーーッ!!1週間後に配属される事になってるからよろぴかりぃ〜ん!」

 

三吉「てめぇ…ッ!!おらァッ!!」キ-ン☆

 

十真「ギィィィヤァァァーーーッ!!?玉がァァァーーーッ!!!!」

 

三吉「てめぇ!!俺さ、「剣道部か弓道部の顧問にしてくれよ」って頼んだよねぇ!?仮に間違っても料理同好会とか流しそうめん同好会とかならまだ良い!!写真部でも良い!!何でッ?!何でッ!?なんんんんで寄りによってスクールアイドル同好会ッ!!?ねぇ??俺ずっとそんなウキウキキャッキャな奴らの面倒を見なくちゃいけないのッ!?ねぇ!?」

 

 

十真「…まぁそう言うな三吉。実はこの世界、「スクールアイドル」って存在が圧倒的人気なんだぜぇ?そんなかわい子ちゃんの…いや、美少女達の周りでおめぇは一人でムフフな感じになれるかも知れねえぞぉ〜?」

 

三吉「そんな理由で俺をこんなふざけた同好会の顧問に配属させやがったのかァ…ッ!?」

 

十真「真面目な話、おめぇは今までの旅路の中で「愛される」や「癒される」って事などの素晴らしさを知らねぇ。おじいちゃんはな、孫であるおめぇに、その事にどれだけ「幸せ」が詰まってるかを知って貰うべく、敢えてこのスクールアイドル同好会の顧問に配属させたんだぜぇ〜?」

 

三吉「おめぇ、どんだけ孫思いなんだ…?」

 

十真「だってぇだってぇ〜!チビだった頃のおめぇの笑顔、すっげぇ可愛かったんだもぉ〜ん!まるでさぁ!「コイツ…かわい子ちゃんか?」って思っちゃうくらい可愛かったのぉ〜!最近は力を沢山身につけた「戦闘狂」なおめぇも頼り甲斐があってカッコいいけどさぁ、もう一度おめぇに可愛く笑って欲しいんだよぉ〜!」

 

三吉「…殺すぞてめぇ…ッ!!(「幸せ」…かぁ…。ジジィの言った通り、俺の今までの旅路にはそんなものは無かったなぁ…。スクールアイドル同好会は、俺の「満たすもの」を探すヒントになるかも知れねぇ…!)」

 

三吉「…良いだろう。その同好会の顧問になってやろう。確かに俺は「スクールアイドル」というものには興味はねぇが、副校長としての「威厳」とやらを保持するべく、今日から短期集中で猛勉強してやらぁ。」

 

十真「うおおおおおォォォォォーーーーーッ!!三吉ィィィィィーーーーーッ!!流石は俺の孫だぜェッ!! 」

 

 

侑「それにしても歩夢、就任式で来た新校長と新副校長。色々とヤバかったねぇ。」

 

歩夢「うん。確か、須賀十真先生と須賀三吉先生…だったね。十真先生は「教師とか生徒とか関係なく仲良くしよう」って言ってたし、三吉先生は「この学園に革命を起こしてやる」って言ってたね。」

 

侑「仲良くする事に関しては分かるけど、「革命を起こす」って、一体どんな事だろう?」

 

歩夢「さぁ…?」

 

十真「おぃーっす!かわい子ちゃん達ィ!」

 

侑&歩夢「校長先生ッ!?」

 

十真「なになにぃ〜?君ら、もしかして俺と三吉のこと話してただろぉ?正直に言ってみなぁ!」

 

侑「は、はい…。話してました。あれ?副校長先生は?」

 

十真「三吉かぁ?あぁ、アイツなら今、「スクールアイドル」について猛勉強中だぜぇ!一週間後に三吉は顧問になるからなぁ〜。教師としての「威厳」を持ちてえんだろうよ?」

 

侑「あっ、そうなんですね。意外と普通に良い人そう。」

 

十真「へっへへぇ!そりゃそうだろぉ〜!アイツは俺の孫なんだぜぇ?」

 

侑「本当に?」

 

十真「おうよ!」

 

歩夢「それにしてはあの人、随分とお若いですね。」

 

十真「へっへへぇ〜!アイツはどこに行ってもそう言われるんだよなぁ〜!」

 

歩夢「あのぉ、校長先生。一つ聞きたい事があるんですけど…。」

 

十真「どうした歩夢ちゃん、校長先生に聞いてみなさぁ〜い!」

 

歩夢「三吉先生が言ってた「革命を起こす」って、具体的にどういう意味なんですか?」

 

侑「私もそれ聞きたかったんです。教えて頂けませんか?」

 

十真「あぁ〜っはははははははぁ!!」

 

侑&歩夢「!?」

 

十真「いやぁ〜わりぃわりぃ。俺のお孫ちゃんったら、色々と不器用な所があるからなぁ〜。「革命を起こす」ってのは、アイツ風に言い換えると「今の学園をより良い環境にして、平和な学園にする」って事だぜぇ?」

 

歩夢「えっ…?」

 

十真「あぁ。三吉のヤツはさ、俺の顔面に涙が滲み出るほどの拳を繰り出せるくらい強ぇんだよ。けどなぁ、どれだけ強くなっても、アイツは「愛する」・「愛される」って事だったり、「甘える」・「癒される」って事だったり、そういった事にどれだけ「幸せ」が詰まってるか、未だに微塵も理解出来てねぇからさぁ〜!アイツは幼い頃から「愛情」とか「優しさ」を知らないで、ただ「一度も負けたくない」・「ひたすら勝ち続けてやる」って事だけを胸に刻み、それで19年間生きてきたんだよ。」

 

侑「身体は強くても心は弱い…って事ですか?」

 

十真「まぁ、それが正解だなぁ〜。」

 

歩夢「…。」

 

 

就任式から一週間後、俺はスクールアイドル同好会の顧問に配属された。

 

三吉「須賀三吉だ。今日からスクールアイドル同好会の顧問として、お前らを鍛えてやる。少しでも緩みを出したら容赦しねぇ。覚えておけ。」

 

かすみ・しずく・彼方・せつ菜・エマ「よろしくお願いします。」

 

かすみ「(なんっっっっっでこんな事になったのぉーーー!?まさか副校長先生が、かすみん達の顧問になっちゃうんなんてぇーーーッ!!)」

 

 

俺は教師として、常に活動の時は「厳しさ」を忘れずに、尚且つ褒美を与える時は「優しさ」を意識させ、部員達の面倒を見続けた。部員が増えても、その姿勢を崩さずにいた。それで2ヶ月半の月日を過ごした。

 

 

そして現在、俺は今、大ザンギャックと対峙していた。

 

三吉「大ザンギャック。おめぇら、一体何を企んでやがる?」

 

バリゾーグ「我々の目的はただ一つ。ワルズ・ギル様の命に依り貴様を処刑し、全宇宙を支配する事だ。」

 

エンドルフ「そういう事だ。俺はお前のような奴を見てると頭が痛い…。」

 

三吉「勝手に痛がってろ。処刑されるのは…貴様らだッ!!」

 

そう言いながら俺は、ギアトリンガーとセンタイギアを出して、変身を行った。

 

三吉「チェンジ全開ッ!!」

 

音声「45バーン!バンバン!バンバン!」

 

三吉「ファイヤー!」

 

音声「ババン!ババン!ババン!ババン!ババババーン!ゼーンカイザー!」

 

ゼンカイザー「秘密のパワー!ゼンカイザーッ!!」

 

バリゾーグ「いけ!ゴーミン!スゴーミン!」

 

エンドルフ「ゾーリ魔、カンブリ魔。暴れな。」

 

ゼンカイザー「闇を打ち消すぜッ!!」

 

今俺が変身している「ゼンカイザー」ってのは、全てのスーパー戦隊の力を自分の思い通りに使うことができる。我ながらすげぇ力を貰ったもんだなぁ。

 

ゼンカイザー「全っっっっっ然きかねぇぜ?これでも喰らいやがれェェェッ!!」

 

俺は、雑魚たちの攻撃を受けても全くきかないので、ギアトリンガーで蜂の巣にしてやったぜ。

 

ゴーミン・ゾーリ魔「ぐぎゃああああァァァッ!!」

 

スゴーミン・カンブリ魔「うがあああァァァッ!!」

 

ゼンカイザー「面倒だなぁ…。コイツを使ってみるか。」

 

音声「26バーン!ハリケンジャー!」

 

ゼンカイザー「超忍法・影の舞!ほらほらほらほらァァァッ!!」

 

バリゾーグ「貴様、中々やるな。」

 

エンドルフ「今度は俺たちが相手してやろう。」

 

ゼンカイザー「果たして、おめぇら如きに俺の相手が務まるのかぁ?」

 

バリゾーグとエンドルフは、俺に攻撃を繰り出して来たが、俺にとって奴らの攻撃が止まって見えるぜ。

 

ゼンカイザー「おいおいそんなもんかぁ?今度は俺の番だッ!!」

 

俺は二人の攻撃を避けつつ、隙をついて連続パンチを繰り出し続けた。あっ、言い忘れていたが、ゼンカイザーはパワーに優れているから、そこから繰り出す拳は痛いぜぇ?

 

バリゾーグ「何…?まさか、これほどとは…!」

 

エンドルフ「くぅ…。ほう?ここまで…抵抗するとはなぁ…!」

 

ゼンカイザー「まだまだいくぜェッ!!」

 

音声「37バーン!キョウリュウジャー!」

 

ゼンカイザー「受けてみろッ!!トリニティストレイザーッ!!」

 

バリゾーグ・エンドルフ「うわあああァァァッ!!」

 

必殺技を受けた奴らは、そのまま爆発した。どんな敵の幹部が現れようが、俺にはそんの関係ねぇ。

 

ゼンカイザー「ブレイブ、ここに極まれり!ふん。口ほどにもねぇ野郎だ…。」

 

???「はぁ?三吉、お前もう片付けたのか?」

 

???「三吉は昔から喧嘩強かったもんねぇ。」

 

突然、俺の前に二人の男が現れる。まさか…。

 

三吉「タツキ…それに勝弥か…。何故お前らがここにいる?」

 

タツキ「君のお父様から出動要請が来てねぇ。何でも、「この世界の異変を調査しろ」ってさ。何かあったら、兄貴分の俺にいつでも頼って良いからね?」

 

三吉「タツキ、お前なぁ、昔はともかく今の俺を可愛がるんじゃねえよ…。」

 

コイツは剣堂タツキ(けんどう たつき)。「希望の騎士 リュウソウバーニング」に変身する、リュウソウ族の一人。「剣堂」の苗字はコイツ曰く、「都会に馴染む為に名乗った」との事。2歳年上の俺の幼馴染で、幼少期の頃はコイツが俺の兄貴代わりになってくれたんだよなぁ。今となっては少しうぜェ…。

 

勝弥「言っておくが、俺は宇宙刑事の名においてお前と共に行動をするに過ぎない。少しでも悪と手を組んでみろ?その時には、俺がお前を逮捕する!」

 

三吉「そんな事言いつつ、お前も俺に会いたかったんじゃねえの?相変わらず生真面目でつまんねぇ野郎だ…。お前は「融通」ってもんが利かねぇのか?」

 

勝弥「あっ、まぁね。だが使命は使命だからな?」

 

コイツは硲間勝弥(はざま しょうや)。「宇宙刑事 ゼバン」に変身する、惑星アシル出身の人間だ。何か事件が起こる度に「まさか…マクーは生きていた!?」とかゴチャゴチャうるせぇ奴。それでも俺の同い年であり幼馴染だから、何だかんだ言って仲は良好だ。

 

三吉「それにしても、お前らに父ちゃんからの出動要請が送られるとは…。事態はそれほどやばいって事か?」

 

タツキ「うーん、特にその辺は言われてないから分からないらや。けど、たまには昔みたいに幼馴染トリオで調査したかったところさ。」

 

勝弥「まぁ、実際にこの三人で行動したら、いつも面白い事ばかりが起こるからなぁ。」

 

三吉「ふん、懐かしい…。俺達が小さかった頃は、何しても面白かったよなぁ。例えば盗んだ畑のスイカを一人一個ずつで食べたり。部屋の片付けをしている最中にゴキブリが出て、何とか駆除したけどまた散らかっちまったり…な?」

 

勝弥「あったなあったなぁ!それと、オオスズメバチの巣にちょっかい出して群れに襲われたり、海のど真ん中でマグロが出るまで釣りをした挙句、夜遅くなって三人とも親に怒られたり。」

 

タツキ「あっははははははは!!本当笑えるよねぇ。後はさ、駄菓子屋で全部の駄菓子を買い占めちゃって、店主に出禁を与えられたんだっけ?あの時は俺が責任持って店の手伝いさせられたよぉ…。そのおかげで出禁は白紙になったけど。」

 

三吉「お前、あの時は良く店のババァと交渉成立できたよなぁ〜?いくら俺や勝弥の為とは言え…。」

 

勝弥「はっきり言おう。今思えば、タツキがとったあの行動は馬鹿に等しいからな?」

 

タツキ「もう!君らは何でそんな事言うんだよ。昔の君らはもっも可愛げがあったのに…。」

 

勝弥「いや、あの頃のまま成長したら不自然だろうが。三吉もそう思うだろ?」

 

三吉「それな。勝弥の言う通りだわぁ…。」

 

タツキ「ちょっと!!意味分からないんだけど!?」

 

三人「あっははははははははははは!!!」

 

俺たちがゲラゲラ笑っていると、俺のスマホから着信音が鳴る。

 

三吉「ちょい失礼!…あっ、そうだったそうだった。」

 

勝弥「三吉、どうした?」

 

三吉「生徒たちの授業が終わった。同好会の部室の鍵を開けなきゃならねえんだよ。」

 

タツキ「えっ?生徒…?」

 

三吉「あっ、言ってなかったな。俺は今、この世界の調査も兼ねて、虹ヶ咲学園の副校長を務めている。だからもう戻らねえと。」

 

勝弥「お、お前が先生やってんの!?しかも顧問まで…?何か似合わねぇ…。」

 

タツキ「うんうん。そうかそうか…三吉も大きくなったなぁ…。お兄ちゃん嬉しい!」

 

勝弥「何でアンタも泣いてんの!?どんだけ兄貴分のつもりなんだよ!?」

 

三吉「ひひひっ。そんじゃ、また夜な!」

 

 

そして俺は虹ヶ咲学園に戻り、アイツらの面倒を見ていた。

 

三吉「ワン!ツー!スリー!フォー!ファイブ!シックス!セブン!エイト!」

 

三吉「テイラー!もう少し表情を柔らかくしろ!」

 

ミア「お、OK!」

 

三吉「宮下!お前アドリブ入れすぎだ!」

 

宮下「は、はい!」

 

三吉「桜坂!右腕をもっと真っ直ぐに!」

 

しずく「分かりました!」

 

三吉「近江!うとうとするな!」

 

彼方「…はっ!か、彼方ちゃんまた寝てたぁ〜?」

 

三吉「ストップ!お前ら、もっと全体的に合わせやがれ!次のライブまでそんな日数はねぇんだぞ!?」

 

ランジュ「なによぉ…。このランジュのどこがダメなわけ?」

 

三吉「良いか?もう一度言うぜ。今回のライブでは、お前ら12人全員が合わせなきゃならねえ!「ソロ活動」なお前らでも納得出来るような振り付けを、俺がわざわざ仕上げたんだ!」

 

かすみ「た、確かに可愛さやカッコ良さもありますが…。」

 

果林「これはちょっと難しいんじゃないかしら?」

 

三吉「あっ?中須、朝香。お前ら文句あんのか?」

 

かすみ・果林「あ、ありません。」

 

三吉「お前らニジガクの事を多くの客に知って貰うには、難しいステップも克服しなくちゃならねえからな?」

 

璃奈「そうだね。難しくても、大変でも、頑張るしかない。璃奈ちゃんボード「メラメラ」」

 

歩夢「三吉先生や璃奈ちゃんの言う通りだよ。せっかく私たち、μ'sやAqoursより注目持つことが出来たんだもん。皆、もっと頑張らなくちゃ!」

 

ランジュ「そうよ!歩夢の言う通りね!それに、皆がレッスンをすればするほど、このランジュと同じレベルに辿り着けるかも知れないわよ!無問題ラ!」

 

エマ「うーん。ランジュちゃん、それはちょっと違うんじゃないかなぁ?」

 

栞子「そうですよ。ランジュ、忘れていませんか?私達は、それぞれの「基準」というものがあるんです。」

 

侑「自分目線で考えずにさ、ちゃんと皆の事を考えてあげよう?」

 

ランジュ「皆がそこまで言うなら…仕方ないわね。分かった。ランジュは考えを改めるわ。」

 

三吉「とにかく、お前ら12人がピッタリ合わねぇとダメなのは確実だ。良し、ここからは本番形式で行っていくぞ。」

 

12人「はーい!!」

 

 

こうして、俺のシビアな指導によって、ニジガクの奴らは互いに助け合いながら、少しずつ良くなってきた。そして…。

 

三吉「良し、ソレだ!今の流れを忘れるな!」

 

せつ菜「はぁはぁ…。はい!三吉先生の指導のおかげです!」

 

愛「せっつーの言う通りだよ!さぶっち、ありがとう!」

 

三吉「あのなぁ宮下、その「さぶっち」ってのは一日の学園生活が終わってから呼べよ。前にもそう言ったよな?」

 

愛「あっはは。別に良いじゃん!お堅いねぇ〜?」

 

しずく「とにかく、今の流れをいつでも出来るようにしないといけませんね。」

 

彼方「そうだねぇ。よぉ〜し、彼方ちゃんも頑張らないとぉ〜!」

 

三吉「だが、今日はもう遅い。明日もビジバシ行っていくからな?各自、ストレッチが済み次第、勝手に帰って良い。じゃあな。」

 

俺は、学園を後にした。

 

かすみ「…。」

 

エマ「かすみちゃん、どうしたの?」

 

かすみ「あっ、いえ。三吉先生、いつこの学園に革命を起こすのかなぁって考えてたんです。」

 

ミア「革命?何それ?」

 

璃奈「ミアちゃんとランジュさんが学園にいなかった時だから、分からないのも無理はない。」

 

愛「そう言えばさぶっち、就任式の時にそんな事言ってたねぇ?」

 

彼方「確かに。三吉先生、今は彼方ちゃん達に接して暮れてるけど、それも「革命を起こす」って事への準備って事なのかもぉ〜?」

 

果林「そうね。あの人、何かとんでもない事をするんじゃないかしら?」

 

栞子「もし、今後の学園生活に危機が起こりうるのであれば、あの人の監視も考慮しなくてはいけません。」

 

歩夢「それは…無いと思うな。」

 

せつ菜「どういう事ですか?」

 

歩夢「校長先生が言ってたんだけど、三吉先生は幼い頃から「愛情」や「優しさ」を知らないで生きてきたんだって。「革命を起こす」って事は、「今の学園をより良い環境に変えて、平和な学園にしていく」って事なんじゃないかな?」

 

ランジュ「きゃあ!何それ!三吉ったら凄く生徒思いじゃない!」

 

歩夢「そうだね、ランジュちゃん。三吉先生は、本当はとっても優しいんだよ。だから皆、三吉先生の事は私に任せてくれる?」

 

侑「分かった。歩夢がそう言うなら、私たちは止めないよ。」

 

 

そしてその夜、俺はタツキと勝弥を家に招き入れ、合成に飯を食っていた。

 

タツキ「美味っ!?やっぱり三吉が作る飯は美味いよぉ…。」

 

勝弥「お前また腕を上げたな?マジで美味いんだけど!?」

 

三吉「お前ら、食いながら喋ってんじゃねえよ…。」

 

十真「まぁまぁそう言うなって!せっかくおめぇの幼馴染に会えたんだ!楽しんでいかなきゃ損だぜ?」

 

三吉「損得の問題じゃねえんだよなぁ…。食事のマナーがなってねぇから言ったんだろうが。」

 

タツキ「そう言えば三吉、君は昔から食事に関する事なら特に拘ってたんだよね?」

 

勝弥「「カレーにはブイヨン入れなきゃ許さねえ。」とか「焼肉にはクッパとビビンバが付き物だ。」とか「クリスマスには鮭を食え。」とか、お前はほんとうるさいんだよ。」

 

三吉「待ちやがれ勝弥!お前、最後のは言った覚えすらねぇからなッ!?」

 

十真「それ、俺の言葉だったと思う。」

 

勝弥「そうだったんですか?」

 

タツキ「って言うか、十真さんも食事に拘るんですね…。」

 

十真「へっへへぇ〜!当たり前だよなぁ?」

 

4人「あっははははははははははははは!!」

 

そんな感じで団欒を楽しんでいると、俺のスマホから着信音が鳴った。

 

三吉「ん?…えっ…?はぁ?」

 

十真「ん?どうした?」

 

三吉「悪い。ちょっと出かけてくるぜ。」

 

十真「よく分かんねえけど、行ってらぁ〜!」

 

タツキ「行先も言わずに何処へ行くんだろう?」

 

勝弥「誰かに呼ばれてるみたいだったな。」

 

 

俺は上原の…いや、歩夢ちゃんの部屋に呼ばれた。

 

歩夢「あっ、三吉くん!本当に来てくれたんだ。」

 

三吉「お、おめぇが…来いって言うから…。」

 

歩夢「あはは。そうだね。」

 

三吉「なぁ、歩夢ちゃん。前々から聞こうと思っていたんけどさ、なぜ俺を「三吉くん」って呼ぶんだ?」

 

歩夢「今日はその事で呼んだの。私があなたの事を「三吉くん」って呼ぶのは…。」

 

三吉「ん?」

 

歩夢「あなたには、幸せになってもらいたいから。」

 

三吉「し、幸せ…?」

 

歩夢「ねぇ、覚えてる?三吉くんが就任式の時に「革命を起こしてやる」とか言ったこと。」

 

三吉「あんな事、まだ覚えてやがったのか…。」

 

歩夢「あの言葉の意味って、虹ヶ咲学園を平和にしていくって意味なの?」

 

三吉「どう思われようがお前ら生徒の勝手だが、少なくとも悪い意味で言った訳じゃねえ。俺さ、昔っから「優しさ」とか「人に愛される」とか、そんなの知らないで生きてきたから…。」

 

歩夢「やっぱり、校長先生の…三吉くんのおじいちゃんが言ってた事は本当だったんだね。」

 

三吉「じ、ジジィの言ってた事?」

 

歩夢「うん。就任式の日に、校長先生から聞いたの。三吉くんの事をね。」

 

三吉「あのクソジジィ…!余計な事を…。」

 

歩夢「そうかな?私は、孫思いで優しいおじいちゃんだと思う。それでね、私は思ったの。「三吉くんにはいつも寄り添ってくれる人が必要なんじゃないか」って。」

 

三吉「ま、まさか…おめぇが、その…寄り添ってくれるってのか?///こ、こんな俺に…。///」ドキドキ…ドキドキ…

 

歩夢「うん、そうだよ。私は、その為に「三吉くん」って呼んでるの。私、これからも三吉くんに寄り添って、あなたを笑顔にしたい!…おいで?」ムギュッ

 

歩夢ちゃんは、俺を包み込むように抱きしめた。

 

三吉「う、うわぁ…ッ!///あああああ、歩夢ちゃん…ッ!?///」バクバク…!バクバク…!

 

可愛らしい腕・優しい匂い・綺麗な肌など、彼女の魅力に本当に包まれているかのように感じたのか、俺の胸の鼓動音が激しさを増した。

 

歩夢「うふふっ。また笑ってくれた。三吉くんの笑顔、いつも可愛いね。ちょっと恥ずかしいけど、三吉くんが幸せになってくれるなら、こういう事は何度でも出来るよ?」

 

三吉「け、けど…良いのかよ…?///」バクバク…!バクバク…!

 

歩夢「何が?」

 

三吉「歩夢ちゃんはさ、幼馴染の事が好き…なんだろ?///お、俺の事なんか…。///」バクバク…!バクバク…!

 

歩夢「侑ちゃんの事?そうだよ。確かに、私は侑ちゃんの事が好き。私がスクールアイドルを始めたのも、侑ちゃんの為だったから。だけど私、目の前に可哀想な人がいたら放っておけないの。学園の平和の為に、私たちスクールアイドルの為にいつも全力を出してくれる。そんな三吉くんには、これからも私たちに笑顔を見せて欲しいな。」

 

歩夢ちゃんは、とびっきりの笑顔を俺の方に向けてきた。

 

三吉「え、笑顔…かぁ…。///(ダメだァァァーーーッ!!可愛いィィィーーーッ!!またしても勝てねェェェ…ッ!!初めて見た時からいつも思うけどさぁ!!歩夢ちゃんにはやっぱ勝てねェェェッ!!)」

 

歩夢「ふふふっ。何か、まだ難しいって顔だね。」

 

三吉「ま、まぁ…簡単じゃねえのは確かだ。こ、この前に続き今日もハグして貰えて…。///そ、それで俺も笑顔になれるし…。///そういうのは嬉しいよ…。///」

 

歩夢「ほら、また笑ってくれた!ふふふっ。三吉くん、やっぱり可愛い。」

 

三吉「い、今は、お前と二人きりだから…!///そそそ、それで素直に笑えるだけで…。///」

 

ゼット『三吉の奴、ウルトラ良い雰囲気をお作りしてるで御座いますなァ〜。ずずっ…って不味ッ!?』

 

三吉「「幸せ」ってのがどんなものか、俺にはまだ分からねぇ…。けどさ、歩夢ちゃんとならきっと見つけられるッ!!俺はそう信じるッ!!」

 

歩夢「その気持ち、忘れないでね。三吉くん、これから一緒に見つけていこう!二人だけの「幸せ」を!この事も、皆には…内緒だよ?」

 

三吉「ひひひっ。あぁッ!!」

 

俺たちだけの「幸せ」…かぁ…ッ!!

ウルトラ嬉しいぜェッ!!

 

それでも、俺の「恋」は始まったばかり。

これからどんな思い出が作られ、どんな思いが生まれ、どんな風に告白していくのか…。

 

考えるだけでワクワクが止まらねぇな。

 

ゼット『三吉、お前が用意したこの茶、何か古くないか?』

 

三吉『知るか。もし古かったら勝手に腹壊してろ。』

 

End




今回も、最後まで読んでくれて誠にありがとうございます!

三吉の幼馴染二人が登場し、彼が「ジジィ」と呼んでいた校長のフルネームが判明しましたね!

そして第2話にして、三吉くんと歩夢ちゃんの関係が更に深まったで御座るッ!!これからは二人だけの「幸せ」を描く物語が展開されます!

因みに、「『』」についてなんだが、アレはインナースペースと思って頂けたら幸いです。笑笑笑
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