確かに
そこにいるのなら・・・ボス、完全にぼくたちの勝ちだ!
でも・・・さびしいよォォォ・・・ボス
いつものように
電話ください・・・
待ってます・・・
「とうるるるるるん」
どこか聞き覚えのある着信音。一時は安心したり、うんざりする事もあった...。
しかし明らかにここはコロッセオじゃあない。自分がどの状態かもわからない。目も開く様子。着信音は出しているが、電話の場所が分からない。目を開けて探し出す。しかし持っていた物はカエル、たばこ、人形など全然違う物。
実際の事を話すと、これはボスの電話ではない。彼自身が勝手に発している音だ。
「う...頭痛がする。ここはどこだ...?」
{とうるるるるん}
「ハッ!?」
(一体なんなんだ、この着信は!?まるで学生が朝起きる時に苦戦する目覚まし時計だ。)
{とうるるるるん}
「やかましいッ!!ビィビィほざいてるならそっちから来やがれッ!!!」
こんな異色な行動を見せられれば、当然警察を呼ばれるはずだ。しかしここには誰もいない。幸い、と言って良いのか?それかここは地獄なのか。そんなこと考える暇はない。
「まさか...!」ポキッ
「もしもし、ドッピオです。」
青年は、何を考えたのか。昏睡で頭がどうかしたのか。小枝を耳にかざした。
「音信不通...?ばかな!?ボスは肝心な時にしか電話せず、反応もしない!」
その後あれこれ物を試した。
「ここは死後の世界..?」...すると人の声が。
???「君、迷子か?」
10代後半くらいの人だ。
「え、あぁ...うん。」何かを隠す素振りで話した。実際に何かを隠していたらバレバレのはず。
それに良い歳こいた奴が迷子と答えるなんて恥ずかしい。
???「良かったら、一緒にレストランにでも行かないか?」
どうやら怪しい目ではない。
「あ、はい...是非。」何も食べていない彼は答える。
???「そうか、それじゃあ行こうか?」
奇行は見られていないのか、それとも見ているが隠しているだけなのか。そんな事考える理由がない。
「わかったよ。」どこか安心した様子。
~数分後~
???「ほら、あそこだ。」青年が指差す。
随分立派な店だ。しかし急に目覚めた彼には1リラもない。そう考えていると、青年は店へ入る。
慌てて彼も小走りで着いていく。どうやら青年が良く通うらしい。
???「何を頼むかい?」
青年はニコッと問い掛ける。まるでお子様ランチを頼む息子を見る父のような目で。
「それじゃあ、スパゲティで。」適当に頼んでみた。すると青年も
???「じゃあ、僕もそれで。」
少し適当に選んでいるように見えたが、そんな感じがしない。
青年はベルを鳴らす。その時だ。
ピンポーン、、、
{とうるるるるん}
???「ん?何か...。」
ベルの音と同時に鳴ったので、気付いていない。
「ゲホンッゲホン」わざと咳き込む。しかし背筋は凍っている。
「ご、ごめん。少し気分が悪いから外に出るよ。」
???「分かった。」
路地裏へ。
「一体なんなんだよ...。僕をからかっているのか?頭痛も強くなって来る...!」喚きながら倒れ込むしかなかった。
隣にあったパイプを折る。
「ボス、あなたの言いたい事を察しました。親衛隊は全滅、あなたも音信不通。僕があなたを引き継いで見せます。ボス。いや、支配者...!」
???「どうかしたのかい?」
青年は何かを考えていた様子だった。テーブルにはもうスパゲティが。
「いいえ、なんでも...。あ、いただきます。」フォークを手にし、巻いて口に入れる。
???「そういえば、名前を聞いていなかったね。そっちから名乗って貰えるかい?」
再度背筋が凍る。思わず噛み終えていないパスタを飲む。
「ぼくの名はドッピオ」自分から名乗ったのはいつぶりか。少し新鮮な感じもして、恐怖もある。
???「ドッピオ、か。申し訳ないけど、呼び捨てでいいかな?」
特に怪しんでもいない。
「はい。あ、あなたの名前も教えて下さい。」心臓の鼓動が聞こえるが、勇気を出して問い掛ける。
???「僕かい?僕の名は、
パンナコッタ・フーゴ。」 To Be Continued→
ドッピオが着信を鳴らすのはボスが電話をかけすぎて癖のようになったからです。
「着信はボスが鳴らしてるんだよスカタン」とか言わないで下さい。お願いしますッ!
それとボスが死に続けてもドッピオは一応ボスの片鱗を見せます。
ちなみにドッピオはユーロを知らないです。