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常世
薬売りの弟子。10歳前後の外見だがそれなりに強い。薬売りと同じ存在で犬歯があり、薬売り程ではないが耳がとんがっている。
↑ミニキャラバージョン
着物の柄は蝶がモチーフ(薬売りの着物が蛾なので・Wikipedia抜粋)。着物に合わせて蝶と花の簪を挿している。
↑劇場版
薬売りのデザインがガラリと変わりましたね。配色どうしようかと悩みました。
↑劇場版ミニキャラ
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カナカナカナカナカナカナカナカナカナカナカナカナ
ひぐらしの鳴き声がうるさい外。男と少女が歩いていた。二人とも薬箱を背負っている。様子からして旅の薬売りのようだ
「うるさいですね。師匠」
「そうだな。しかし後でこれ以上にうるさくなる」
師匠と呼ばれた薬売りが背負っている薬箱の一番上に取り付けられている箱からカタカタと音が聞こえる。まるで薬売りの言葉に同意するかの様に。
「確かに師匠とその子の言う通りですね」
「常世。見えてきたぞ」
薬売りは少女、常世を呼ぶ。見えてきたのはこの辺りにある屋敷・坂井家だ。坂井家では一人娘が嫁入りするとのこと。二人が門へ到着すると門番の男が話しかける。
「おぉーい、薬売りィ今日は姫様の輿入れだ。薬は売れねぇぜ」
普段だったら引き返すが今日だけは駄目。なので二人は門番の言葉を無視。屋敷へ入る。
「……ほぉ」
「……いますね」
いる。
一体どういうことか。
「裏に行くぞ」
「はい」
薬売りと常世は裏へ行くことにする。
「何か聞き出せますかね」
「薬を売りながら聞こうか」
こうして屋敷の裏へ到着。すると
「ちょっと加世 いつまで油仕舞ってれば気が済むんだい」
「はぁ――――い――――すぐやりま――――す」
下働きだろう。中年女性の声と不満気に応える少女の声が聞こえた。中年女性が去った後、常世はワザとカランと下駄を鳴らす。それを聞いてべーと舌を出していた十代半ばの少女・加世が薬売りと常世に気づいた。
「あらやだ、届け物? 何かあったっけ?」
「いやいや、私は薬売り」
「と、その弟子です」
「あぁまってまって! 今日はそんなヒマないの!」
薬売りと常世の言葉に加世は慌てて言う。
「うん。理由知っているから」
「御婚礼があるから」
「そうそう」
坂井家の一人娘・真央が塩野に嫁入りするのだ。
「なら余計に好都合ってモンだ」
「え?」
「花嫁さんにおすすめの薬があるんですよ」
常世に続いて薬売りが加世に耳打ちする
「いやだもーう!でも見せてぇ♡」
顔を赤くしつつノリノリだ。すると
「誰だお前ら!!とっとと出て行け!!」
小さい老人が怒鳴ってきた。ただし「お水なら勝手にどーぞ」と加世に邪険にされた。水を飲んで去っていく老人。加世曰くいやらしいそうだ。
「こりゃ手厳しい」
「だってすぐに触って来るんだもん!」
「それだったらね。渾身の平手打ちをかませばいいんだよ」
「ひ、平手打ち?」
「うん。無慈悲に。そうすれば触ってこなくなるよ」
笑顔で言う常世。そう言う奴には女は恐ろしいと刻み込めばいい。その様子に加世は「すっごい意外」と思ってしまった。