ホロライブ ビルドライバーズ   作:神楽

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思いっきり風邪引いてしまいました……皆さんも季節の変わり目の体調管理はしっかりしましょうね(-_-;)

という事で今回は短編、無呪羅達の心境についてです。ではどうぞ!


短編集7 無呪羅

―37―

 

『ラース』

 

オレの名はラース。現無呪羅の一人だ。あのオリジナルである鷹嶺ルイとの戦いで引き分けてからは、何故か相棒である浩一の店でパティシエの仕事をする事になった。それに関しては別に良いんだが…………

 

「…………ダメね、砂糖の量が多過ぎるわ。これじゃあ甘過ぎてお客様にお出しなんて出来ないわよ」

 

「チッ……しょうがねぇだろ、オレは人間とは味覚が違うんだからよ。あぁ苛立たしい………!」

 

……オレにとって人間の食べ物は全て不味く感じてしまう。相棒の作った料理やお菓子でさえギリギリ食えるレベルだし、そもそもオレら無呪羅は本来食事や睡眠を必要としない。偶にメシを食うとしてもドロドロに腐った肉や魚とかじゃないとオレの口に合わない。そんなオレがこんなお菓子作りをするなんて、本当に苛立たしい………!

 

「…………でも、前に作ったケーキよりは大分美味しくなっているわ」

 

「ッ!?ほ、本当か……?」

 

「えぇ、これならもう少ししたらお店に出しても良いレベルよ。さ、もう一度挑戦してみましょう!頑張って皆に笑顔になってもらえるスイーツを作らないとね♪」

 

「…………ケッ!しょうがねぇなぁ!もういっちょ、やってやるか!」

 

………でも、相棒にこうして褒められる度にオレの中の苛立ちが薄れていく。苛立ち以外でオレがこんなに満たされるなんてな………よし!もういっちょ頑張ってみるか!

 

浩一との交流を経て、ラースも少しずつだが笑顔が増えていくのであった。

 

 

 

―38―

 

『ラスト』

 

私は四季翼ラスト。元々は色欲を司る無呪羅だったけど、今は無呪羅の核を放棄して普通の人間になったの。きっかけは私が一目惚れした少年、響大和との出会いだったわ。彼の魅力が、私の色欲を超える程の愛情を呼び起こし、そして私は彼と未来を共にする為にグリードに無呪羅の核を放棄し人間になった………のは良いんだけど………

 

「……………………」

 

「?ラスト、どうかしたの?なんだか落ち込んでいるみたいだけど………?」

 

「あ、大和………ねぇ、私って大和に相応しい女になれるのかな………?」

 

「え?いきなりどうしたの?君はもう無呪羅とかいう存在じゃないんだし、レグも認めてるからそんな事気にしなくたって……」

 

「ううん、そうじゃないの………私はね、元々色欲を司る無呪羅だったの。そして自分の欲を満たす為に………多くの男と交わったわ………」

 

そう、私は元々色欲を司る無呪羅。色欲はその名の通り性に対する欲求、つまり昔の私にとって精気が何よりのエネルギー源だった。当然そのエネルギーを得る為にいろんな男達を捕まえては命が脅かされるレベルで精気を吸収していった。その数は十や百なんてモンじゃない、軽く数千人、下手すれば万は超えてるかもしれない。無呪羅のエネルギーを得る為とはいえ、そんないろんな男に軽々しく身体を許す私が、はたして大和と一緒にいる資格なんてあるのかしら………

 

「…………それについては玲二さんから聞いている。無呪羅は自分の破壊衝動を抑える為に欲望をエネルギーにしているって。ラストにとって、それが他の人と交わる事だったんだよね?それにラストはその事を恥じて、過去の過ちを消す為に人間になった……なら、もうそれについては良いじゃないか」

 

「………大和」

 

「大事なのは過去を悔やむより未来に進む事だ。そして僕はレグとラストと一緒に未来を作り出すと決めた。だから、ラストもそんな過去に囚われないで、これからの未来の事を一緒に考えよ、ね?」

 

「〜!や、大和ぉ〜♡」

 

あぁもう好き!本当に大好き!やっぱり私、人間になって良かった!これからは過去を忘れて、大和と一緒に幸せな未来を作っていくわぁ〜♡

 

大和の言葉によって、更に愛情が増すラストであった。尚、この二年後に二人の間に子供が出来るのだが、それはまた別の話………

 

 

 

―39―

 

『グラトニー』

 

暴食を司る無呪羅、グラトニー。だが彼女はЯの奇襲を受け、その身に宿した核を破壊され消滅してしまった。しかし、玲二の機転により砕けた核の欠片と灰となった身体の一部で錬成し、人間の赤ん坊として復活したのだった。現在はぺこらの母親である月代によって育てられているのだが………

 

「……ま、マミー?それ、何してるぺこか?」

 

「何って、グラちゃんとめぐみちゃんにミルクをあげてるんだけど?」

 

「い、いや、見たら分かるけど……」

 

グラトニーとノエルの娘であるめぐみにミルクをあげてる月代。しかし、その量というのが……

 

「「んぐ、んぐ……」」

 

グラトニー 5リットルの哺乳瓶

めぐみ 7リットルの巨大ボトル

 

「いやおかしいぺこだろ!?神羅の力が宿ってるめぐみちゃんは兎も角なんで人間になったグラトニーがそんな量飲めるぺこか!?」

 

「え〜?でも二人ともこれくらいじゃなきゃ満足しないんだもんね〜♪」

 

「ぷはぁ~!うままぁ〜♪」

 

「みるくおいし〜の〜♪」

 

人間の赤ん坊になっても何故か食欲が衰えてないグラトニーなのであった。

 

 

 

―40―

 

『スロウス』

 

Zzz……むにゃ、むぅ……ぼくはスロウス、怠惰を司る無呪羅なんだぁ〜…………ぼくはグリードに言われてガンプラの大会に出たんだけど、その時に相手した変なおっさんに物凄い臭い攻撃をされて………うぅ~、思い出すだけでも気持ち悪いぃ………

 

それで、身体に付いた臭いを落とす為にぼくのオリジナルに連れてかれてお風呂に入れられて、それから………あ、そうだ。臭いが移った所為でぼくの着ていた服がダメになったから、ぼくのオリジナルが前に着ていたメイド服って言うのを着せられて、その時オリジンがやって来てぼくの頭を撫でてきたんだけど………その時の手がとってもぽかぽかしてて、凄く気持ち良かったんだぁ///それでグリードと一緒にいるより、この人と一緒にいた方がきっと良いって思って、グリードには悪いけどぼくは自分の核をオリジンに預けて彼の眷属になったんだぁ♪

 

それとぉ、ぼくのオリジナルがオリジンの事をご主人様って呼んでたからぼくもそう呼ぶ事にしたの〜。これからはご主人様と一緒に、いっぱいお昼寝出来たら良いなぁ〜♪

 

「……なんて事は許しはしませんからねッ!ほら、次は洗濯物を干して、それから次にご主人様のベッドメイキングです!ご主人様に仕えるというなら、メイドとしての仕事をきっちりと熟しなさいッ!」

 

「やぁ~だぁ〜!なんでぼくがこんな事しなきゃならないのぉ〜?!ご主人様助けてぇ〜……!」

 

玲二の眷属になった所為でみしろとの距離が近づいてしまい、彼女の手によって厳しく指導されるスロウスなのであった。

 

 

 

41

 

『エンヴィー』

 

……わたしはエンヴィー。嫉妬を司る現在の無呪羅の一人……なのだが、わたしは今、かつてない程に悩んでいた。それは、現在の無呪羅達の事情であった。

 

ラストは人間に愛情が沸き、その人間と結ばれる為に無呪羅の核を自ら破棄し我々から離反。

 

ラースとスロウスも無呪羅のままでいるが離反してしまい、スロウスに至ってはあのオリジンの眷属になってしまった。

 

そして極めつけがグラトニー……奴は、謎のЯによって核が砕かれ消滅してしまったとグリードは言っていた。

 

最早無呪羅の体裁など保たれていない程にわたし達は分離してしまったのだ。だがグリードとプライドは全く気にしてない……いや、あいつらは最初から仲間意識はあるものの、どちらも己の目的の為に動いている為に敗北したわたし達の事など気に留めるつもりはないのだろう。

 

…………なら、わたしは今後どうすれば良い?今更オリジンに関してどうこうするつもりもなければ以前程に嫉妬の感情が出てこない為か転生者達を破壊しようという気にもならない。なら、あの男の元に行く?だが行ってどうする?あの謎のЯの存在がある以上、わたしが一緒にいる事で奴に迷惑が被るかもしれない。

 

それにグラトニーのように、あの変なЯにもしも核を破壊されてしまえばわたしも……そう思うと、今までに感じなかった恐怖が襲いかかってくる。ならどうすれば良い?ラストのように核を放棄する?それともスロウスのように誰かの眷属になって核を預ける?………ダメだ、わたしには無呪羅の力を捨てる勇気もなければ誰かの眷属になって相手に迷惑も掛けたくない。なら、わたしは一体どうすれば良いんだ…………?

 

仲間達の離反、そして核を破壊する謎のЯの存在によって恐怖に支配されてしまうエンヴィーであった………

 

 

 

―42―

 

『グリードとプライド』

 

「………残ったのは、我々だけか」

 

「まぁ、ある程度は想像してましたけど、まさかスロウスがオリジンの眷属になるとはね〜?それにグラトニーも………」

 

「……我が、もっと注意深く見ていれば良かった。たかがЯと高を括り、その結果、大切な仲間を失ってしまった………」

 

「……それに関してはグリードの責任じゃない。それにグラトニーは赤ちゃんになっちゃったけど人間として復活してる。もしかしたらまたグラトニーを元に戻せる方法があるかもしれないし、今は大会で優勝してあのオリジンを手に入れる事を優先しましょう」

 

「………そうだな。それに、お前もあのオリジナルに対して思うところがあるみたいだしな?」

 

「えぇ……私はЯ達がいなくなった所為で自力で身体を生成しました。けれども急いでコピー元を探した結果、あの白上フブキの情報をまるまるコピーしてしまった所為で性格や感情までもまるっきり同じになってしまいました。そして彼女がこれまで体験してきた記憶も………言ってしまえば私は無呪羅Verの白上フブキ………だからこそ!私がオリジナルのフブキを倒す事で、私がオリジナル以上の力を持つ白上フブキである事を証明し、そしてあわよくばオリジン……いいえ、レイくんをこの私のモノにしてやるんだからぁーーーッ!!」

 

「…………お、おぅ?」

 

自分達と少し?タイプが違うプライドを見て少し呆れてしまうグリード。その様子は惚気話をするフブキとそれを聞いて呆れるラプラスと全く一緒であった。

 

 

 




本編については近日更新しますのでお待ちくださいませ、ではまた!
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