ホロライブ ビルドライバーズ   作:神楽

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いつも自分の小説を見て頂き有り難うございます。

今回の話からこの小説のタイトルを変更し、『ガンダム ビルドライバーズ』から『ホロライブ ビルドライバーズ』になります。

と言っても特に変化があるワケではなく、あるとしてもガンプラ以外のプラモデルが出たりプラモに関係のない話が頻繁に出たりするようになります。流石にガンプラだけだとネタがきつくなってきたので……

そして今回の話はタイトル通りフブキ回です。少し特別ゲストも出てきますので、今回も最後まで見て頂ければ有難いです、ではどうぞ!


第25話『狐の心情』

こんこんきーつね♪ホロライブ一期生兼ゲーマーズの白上フブキです♪なんと今白上はですねー………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

荷物纏めてとある河川敷の下にいます……

 

なんで白上がこんな事になっているのかって?それは、今から昨日の事です……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―昨日―

 

「あぁーーーーーーーーーーーーッ!?レイくんそれ!?」

 

「ん?どうしたんだよフブキ?」

 

今日も皆と一緒にゲームをしようとリビングに入ると、其処にはレイくんがいたんだけど………レイくん、今食べてるそれってもしかして……

 

「れ、レイくん……それってもしかして冷蔵庫にあったプリン?」

 

「え?あ、あぁそうだけど?」

 

「なんで勝手に食べてるの?!それ白上が後で食べようと思ってたプリンだったのに!?」

 

「え、マジで?す、すまん……後で新しいの買ってくるから許してくれ」

 

新しいの………?何言ってるのさ!?それは只のプリンじゃないのに!

 

「それは街中でも有名なスィーツ店の土日限定20個のロイヤルプリンなんだよ!白上が朝から並んでやっと手に入れたのに!なんで勝手に食べちゃうのさ!?」

 

「え?これそんなに凄いプリンだったのか?そ、それは本当に済まない。それなら来週買ってきてやるから……」

 

「白上は今日食べたかったの!大体一つしかない上にそんな高そうな容器に入っているんだから誰かの大事な物だって分かるでしょ?!そんなのも分からないなんてレイくんってバカなのッ?!」

 

「な……ッ!?だったら大事なモンなら名前書いとけよ!そんなたかがプリン一つ食ったくらいで人の事バカ呼ばわりしやがって!」

 

……………は?たかがプリン?

 

「………何さその言い方?人が朝から並んで苦労して手に入れたロイヤルプリンをたかがって何?人の物勝手に食べといて何さその態度?!レイくんなんて……玲二なんて最低だよ!!」ドンッ!

 

「うぉッ?!」

 

あまりにも自分勝手なレイくんに苛立ち、白上はおもいっきりレイくんの事を突き飛ばした。けど……

 

―ガッシャーンッ!―

 

「ぐあッ……!」

 

「あ………」

 

突き飛ばした場所に食器棚があり、ぶつかった衝撃で棚から皿が落ちてレイくんの頭を直撃して割れてしまった。かなりの衝撃だったのか、レイくんの頭から血が流れている。

 

「れ、レイくん、あの、ご、ごめんな「……いけ」……え?」

 

「出ていけって言ったんだよ!俺前にも言ったよな?!俺の迷惑になるようなら出ていけって!もうお前なんかこの家にいる資格ない!荷物纏めてとっとと出ていけ!!」

 

出ていけ、その一言で白上の中で何かが崩れていったような気がした。そしていろんな感情がごちゃ混ぜになって爆発してしまった。

 

「分かったよ!白上こそこんな非常識な男の人と一緒に住みたくないよ!もう今日限りで白上はこの家出ていくから!!」

 

白上は溢れる涙を抑えながら自分の部屋に戻り、自分の荷物を纏めてホロライブマンションを飛び出した。途中皆の声が聞こえたような気がしたけど、白上は気にせず外へと出ていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それが昨日起きた出来事。今思い返せば自分はなんて大人げない事をしたんだろう……レイくんは確かに白上のプリンを勝手に食べちゃったけど、だからと言ってあんな大怪我負わせちゃって、それでレイくんが怒るのも無理ないのに我を忘れて逆上して家を飛び出すなんて……

 

しかも飛び出した処でどうすれば良いんだろう?今更ホロライブマンションに戻る訳にもいかないし、かといって元々住んでた場所は既に引き払ったから戻れない。いっそ実家に帰ろうかと思ったけど飛び出した時にうっかり財布を持ってくるのを忘れて、更にスマホもまともに充電していなかったからか電源が切れてしまって連絡する事も出来ない。闇雲に走ったせいで此処が何処か分からないしお腹も空いちゃった。これから白上はどうしたら良いんだろう………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あん?なんだオメェ?此処は私の縄張りなんだが」

 

「………え?」

 

急に声をかけられ振り向くと、其処には青みがかったポニーテールにメガネを掛け、更に特攻服のようなものを着た女の人がいた。も、もしかしなくてもこの人ヤンキー?にしてもこの声、何処かで聞いたような……?

 

「あ、あの、えーと、その……」

 

「なんだぁ?はっきり喋んねぇ奴だな?此処はこの私、Kson総長の縄張りだ!しかも其処は私のお気に入りの昼寝スペースだぞ!何座り込んでやがる!?」

 

け、けいそんそうちょう……?そうちょう………総長?!って事はこの人本当にヤンキー!?しかも総長って相当ヤバい人じゃ?!

 

「ご、ごめんなさい!!此処にいるのは本当に偶々で、別に喧嘩を売りに来た訳じゃないんです!だから許して下さいお願いします!!」

 

「え?!お、おい落ち着けって!?別にそんなつもりで声かけたんじゃねぇから!!」

 

総長さんは何か言ってるけど、白上は兎に角許してもらえるよう必死に土下座しまくりました。お願いですから○さないでぇーーーッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「全く、人の話はちゃんと聞けっつーの!」

 

「ご、ごめんなさい………」ヒリヒリ

 

あれから少しして白上は落ち着きました。ただその際にKsonさんから一発頭を叩かれましたが……

 

「そ、それでやっぱり白上はどうなるんですか?やっぱり仲間呼ばれてシメられるんですか?出来れば半○しとかは………」

 

「だからしねぇって!それに総長とは名乗ったけど実際は私一人だけしかいねぇし。そもそも喧嘩とか嫌いだしな」

 

え?じゃあなんでこの人総長なんて名乗ってそんな格好してるの?そう思って聞いたら……

 

「え?だって総長ってなんかカッコいいじゃん♪」

 

だって。じゃあ所謂コスプレなのそれ?…………それにしても

 

「なんかKsonさんの声って何処かで聞いたような声なんですけど………?」

 

「あ?私の声?そんなの気のせいだろ、他人のそら似ならぬ他声のそら似ってヤツじゃね?」

 

そ、そうかな?でもなんだろ、前からこの声知ってるような気が………ダメだ、思いだそうとしたら何かに遮られてるような感じがして思い出せない。

 

「そんな事より、お前はなんでこんな所にいるんだ?見た感じこの辺の奴じゃなさそうだけど」

 

「う、うん、実は………」

 

何故か他人とは思えないくらい馴染んでいたせいか、白上は初対面なのにKsonさんに白上の悩み事を全て打ち明ける事にしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………ふーん、成る程ねぇ。プリン食われた腹いせに男にケガさせて家を飛び出したと?」

 

「ざ、ざっくり言うとそうですはい……」

 

改めて振り返ると本当に酷い話だよね。白上も彼処まで怒る事もなかったのに、レイくんには本当に酷い事しちゃったな……

 

「なんつーか……お互いにバカだろお前等?」

 

「うぐ……ッ?!い、言い返せません………」

 

「……まあ相手はともかくオメェは本当に反省してるみたいだし、本気で謝れば許してもらえるんじゃねぇのか?」

 

「うん、そうしたいけど……此処が何処か分からないし、スマホも電源が切れてるから連絡出来ないんだよね……」

 

「………ったくしょーがねぇなぁ!ホレ、これ使え」

 

そう言うとKsonさんはモバイルバッテリーを白上に貸してくれました。

 

「え、使って良いの?」

 

「良いも何も使わねぇと連絡出来ねぇだろ?さっさと充電して仲間に連絡しな」

 

「あ、有り難うございます!」

 

Ksonさん、最初は怖い人だと思ってたけど凄く優しい人だな……でもやっぱり誰かに声が似ている気がする。うーん、一体誰だっけ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―その頃―

 

「ブエックショイッ!!」

 

「か、会長?!どうかしやしたか?」

 

「いや、ナンかいきなりクシャミが……風邪カ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―それから暫くして―

 

「ふーん、普段はアイドルやってんのかオメェ?」

 

「は、はい、ホロライブっていうアイドルグループなんですけど知りません?」

 

「知らね、私はそもそもアイドルなんて興味ねぇし」

 

「そ、そうですか……」

 

うぅ、白上結構頑張ってはいるけどやっぱり知らない人は知らないんだね……

 

「てかオメェのとこのスタッフもヒデェ奴だよな。そもそもそいつが勝手にオメェのプリン食わなかったらこんな事になってたのによ?」

 

「うん……でも怪我させちゃった事には変わらないから、其処はちゃんと謝らないと」

 

「そっか。でももしそいつがプリン食った事反省してなかったら私に言いな、一発ぶん殴ってやるから」

 

お、お手柔らかにお願いします……と、そろそろ充電大丈夫かな?えーと…………あ、着信がかなりある。皆、白上の事心配してくれてたのかな……取り敢えず電話しないと!えーと、相手はミオで良いかな?

 

―プルルルルップルルルルッガチャッ!―

 

❬もしもしフブキ!?一体何処にいるの?!❭

 

「ご、ごめんねミオ。スマホの電源が切れちゃってて……今ちょっと隣街の河川敷の下にいるの」

 

❬はあッ?!なんでそんな所にいるの?!❭

 

「ご、ごめんなさい、闇雲に走ってたらいつの間にかこんな所に……」

 

ミオ、やっぱり怒ってるよね?そりゃそうだよね、皆に何も言わずに家飛び出して、更には電話も通じなかったし、白上も逆の立場だったら心配して怒るもん。

 

「そ、それよりもレイくんはどうしてる?やっぱり怒ってるよね……?」

 

❬それだよ!今レイさん大変な事になってるんだから!❭

 

え?レイくんが大変…………どういう事?

 

❬レイさんあの後みしろちゃんに応急措置はしてもらったけど、病院に行こうとしないでそのまま家を飛び出しちゃったんだよ!❭

 

「えぇッ!?ど、どうして……」

 

❬実はあの後レイさんフブキに言った事酷く後悔してて、それでフブキを見つける為に出ていっちゃったんだと思う……レイさんもスマホ置いていっちゃったみたいだし、応急措置してるとは言えあんな怪我してるからもしかしたら……❭

 

そ、そんな……レイくん怪我した時もあんなに血が出てたのに、応急措置したとはいえそのまま白上を探してくれてるなんて……いや、それよりもレイくんを見つけないと!あんな怪我で動き回ったらいつか倒れちゃうよ!?

 

「ミオ、レイくんの居場所って何処か分からない?!GPSとか発信器とか!」

 

❬そ、それが……レイさんスマホ置いていっちゃったし、発信器もレイさん自身のプライバシー侵害だからって外しちゃって本当に誰も居場所が分からないの❭

 

「そんな……ミオ、ごめん!戻ったら説教でもなんでも受けるから、だから一緒にレイくんを!」

 

❬そう言うと思ってもう皆探しに出てるよ!今フレアとわためが隣街にいるからなんとか連絡取って合流して!❭

 

「うん!」

 

ミオとの通話を終えて白上は次にフレアに連絡を取って近くで合流する事になった。急いでレイくんを見つけないと!

 

「Ksonさんバッテリーとそして、いろいろと有り難うございました!」

 

「ん、礼なら別にいいさ。それより早く仲間の所に行きな。それと、もしまた何かあったら此処に来な。私は暇な時は大体此処にいるからよ」

 

「はい!本当に有り難うございました!」

 

Ksonさんにもお礼を言って白上はフレア達の待つ合流地点へと向かっていく。Ksonさん、最初は怖かったけど良い人でした。また何処かで会えると良いな。そして待っててねレイくん、今探しに行きますから!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―三十分後―

 

「あ、いた!おーいフブちゃーん!!」

 

「フレア、わため!おーい、こっちこっち~!」

 

あれから白上は指定された場所に向かい、フレアとわためと合流出来た。二人にも心配させちゃったからちゃんと謝りたいけど、それよりもまずはレイくんだ!

 

「そ、それでフレア!レイくんが何処に行ったか分かった?!」

 

「ううん……最後に目撃証言があったのは昨日の夕方頃に中央街で見かけたって人がいたけど、それっきりで他に見たって人は……」

 

「そんな……それで、レイくんの怪我は?」

 

「その最後に見たって人の話だと親分頭から血が流れてたって……みしろちゃんの応急措置もあくまでタオルで抑えてその上で包帯巻いただけの物だから、そんな状態で動き回ってたら、止血も出来てないと思う……」

 

なんて事だ……レイくんはそんな状態になってまで白上を探してくれてるなんて……

 

「……白上のせいだ。白上がレイくんを怪我させたから、白上が逆上して家を飛び出したからこんな事に……」

 

「フブちゃん、今はそんな過ぎた事悔やんでないで玲二さんを探さないと。このままじゃ取り返しのつかない事になっちゃうかもしれんよ?」

 

「グスッ……うん」

 

そうだ、フレアの言う通り今は急いでレイくんを探さないと!一先ず白上達はレイくんが最後に目撃された中央街へと向かい、其処から手分けして探すことになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―数時間後―

 

「だ、ダメだ、見つからない……」

 

あれから心当たりがある場所をくまなく探して見たけど、全然レイくんが見つからない。どうしよう、このままじゃレイくんが……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………………あれ?これって……」

 

項垂れて俯いたその時、白上の目にある物が見えた。アスファルトの上に出来た赤黒い染みのようなモノ………これってもしかして、血?

 

―スンスンッ……―

 

「ッ!?この匂い、レイくんの………じゃあこれってレイくんの血?!」

 

血の痕から僅かだけど匂うレイくんの匂い。でもどうして………そうだ、昔お母さんから聞いた事がある。獣人族は本能を覚醒させると内に秘めた獣の力が目覚めるって。狐は犬と同じくらいの嗅覚を持っていてその嗅覚は人間の千倍から一億倍程にもなるという。もしかして、レイくんを見つけたいという白上の思いが本能を覚醒させちゃったの?!

 

でも、これならきっとレイくんの居場所が分かるかも!ならこの匂いを辿って行けば!

 

「スンスンッ………………ッ!こっちだ!」

 

匂いからレイくんの向かった方向が分かった!後はこの匂いを信じて向かってみよう!お願いレイくん、無事でいて下さい!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「スンスンッスンスンッ……匂いはこっちに向かってるみたいだけど……」

 

匂いを辿ってやって来たのは街外れの路地裏だった。此処からレイくんの匂いが強く感じる、おそらくはこの先にレイくんがいる。けど……

 

「それと同じくらい何か嫌な匂いがする……待っててレイくん、今行きますから!」

 

なんだか嫌な予感を感じ、急いでその路地裏へと入っていった。其処はかなり入り組んだ所だったけど、匂いを頼りに進んでいくと、其処には…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい見ろよこいつの財布!二十万入ってるぜ!」

 

「マジで?!めっちゃラッキーじゃん♪そんじゃこれクリーニング代としてもらっていくか♪」

 

「ぐっ………返、せ………」

 

「あぁッ?!テメェがぶつかってきたせいで俺の服が汚れたんだろうが!」ドゴォッ!

 

「うぐッ……?!」ドサッ

 

ガラの悪い男達に殴られボロボロになったレイくんがいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……………は?

 

こいつ等、一体何をしてるの?

 

白上の大切なレイくんに、こいつ等はなんでこんな事したの?

 

 

許さない

 

 

 

許サナイ

 

 

 

 

ユルサナイ

 

 

 

 

 

 

ユ ル サ ナ イ

 

 

 

 

 

 

「ん?おい見ろよ、なんか可愛い娘がいるぜ♪」

 

「お、ホントだ♪ねぇ君、俺達今こいつから金貰ったから一緒に―ドグシャアッ!―

 

「…………え?」

 

「………ユルサナイ、オ前等全員マトメテ始末シテヤル」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして気がついたら白上の服は血塗れになっていて、周りにはボロボロになった男達の姿があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―病院―

 

「………………んん………此処は……」

 

「ご主人様!お目覚めになられたのですね!」

 

この声……みしろか?俺、今までどうしてたんだっけ?それに此処は何処だ?

 

「ご主人様、全く無茶が過ぎます!後少し発見が遅れてたら出血多量で死んでいたかもしれないんですよ!?もっと自分の身体を大切にして下さいまし!」

 

「出血多量…………そうか、フブキを探している内にガラの悪い連中に絡まれて……………ッ!そうだ、フブキは?!」

 

「急に起き上がらないで下さい!まだお身体も万全ではないのですから!それに、フブキさんならほら」

 

「スゥ、スゥ………」

 

みしろに言われベッドの足元を見ると、其処には可愛らしい寝息をたてながら寝ているフブキの姿があった。良かったフブキ、無事だったんだな………

 

「あれからフブキさんから連絡が入って駆けつけた時には既にご主人様を傷つけた愚か者達は殲滅されていました、流石に生きてますが。状況を見る限り、おそらくはフブキさんがやったと思います」

 

「は?フブキが?いやいや、フブキは運動神経は良いけど俺より力は弱いぞ?どうやってあんな連中を倒したんだよ?」

 

「おそらくですが、フブキさんは獣人の本能を覚醒させたのでしょう。普段みしろ達獣人族は人間と同じくらいの力しかありませんが、本能を覚醒させればあのような連中くらいでしたらものの数分で殲滅出来ますから。その証拠に発見した時のフブキさん、大量の返り血を浴びてましたから」

 

ま、マジか……いや、それにしてもフブキが無事でいてくれて良かった。あの時激情して出ていけなんて言ったせいで本当に出ていった時は酷い事してしまったと思っちまったからな。

 

「それではみしろはこれで失礼します。それと、フブキさんが目を覚ましたらちゃんと謝って下さいね。そもそも今回の事はご主人様がフブキさんのプリンを勝手に食べてしまったのが原因なんですから」

 

「う………わ、分かってる。みしろも済まなかったな」

 

「いえ、ではこれで失礼します」

 

……はぁ、みしろ怒ってたな。そりゃそうだよな、自分が悪いのに怪我させられたからってキレて出ていけなんて言ってしまったんだ。皆から怒られたり軽蔑されたりしても仕方ないよな……フブキが目を覚ましたらちゃんと謝らないと……ん?

 

「う、うぅん………あれ?白上寝ちゃってたんだ「フブキ」……え?」

 

フブキも目が覚めたんだな、良かった……あれ?なんか俺の顔じっと見てどうしたんだ?

 

「レイ……くん?う………………うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんッ!!良かった!レイくんが目を覚ましたぁッ!」ダキッ!

 

「ちょッ?!お、おいフブキ!?」

 

「レイくんごめんなさい!白上がレイくんの事怪我させちゃったから、白上が勝手にいなくなったりしなかったらレイくんがあんな奴等にやられる事なんてなかったから!ごめんなさい!本当にごめんなさあぁいッ!!」

 

「フブキ………いや、俺の方こそごめんな、元はと言えば俺がお前のプリン勝手に食べてしまったのが原因なんだから。それに怪我したからってそれで勝手にキレて出ていけなんて言ってしまって、本当にごめんな」ギュッ

 

泣きじゃくりながら謝るフブキを優しく抱きしめ、俺もフブキへと謝りながら頭を撫でて落ち着かせていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから俺達は落ち着きを取り戻し、お互いに許しあった後病室のベッドで一緒に横になっていた。どうやらフブキは予め看護士さんに許可を得て泊まるようだ。でも流石に大人二人だと少し狭いな。

 

「エヘヘ~♪」

 

「?どうしたフブキ 」

 

「だって久しぶりにレイくんと一緒に寝られるもん♪二人っきりで寝るのって子供の時以来だよね?」

 

そうだったか?なんか最近たまに一緒に寝てる気が……いや、あれはフブキ以外にも他に誰か一緒に寝てるから二人きりではないか。え?なんで一緒に寝てるって?聞くな。

 

「あの頃も白上が怖い夢見たり雷とかで怯えてた時もレイくん一緒に寝てくれたもんね♪」

 

「あぁ、そんな事もあったな。懐かしいな本当に」

 

あの頃はフブキ何かと理由つけては俺と寝ようとしてきたもんな。流石に思春期になったら止めたけど。

 

「レイくん、改めてごめんなさい。もう白上はあんな事で怒ったりしません。だから、これからも白上と一緒にいてくれますか?」

 

「ああ、俺の方こそごめんな。俺も、お前等が俺を必要としなくなるその日まで、お前等の事見守ってやるから」

 

「レイくん…………ん」

 

フブキが目を閉じて俺に唇を近づけ、そのまま俺はフブキと口付けを交わす。静かに、それでいて少し激しくお互いを求めるかのように。

 

「ん………んちゅ………ぷはぁ♪へへ、レイくんこれからもよろしくお願いします♪」

 

「ん、よろしくなフブキ」

 

さて、そろそろ眠くなってきたし寝るか。まだ回復しきってないし、ゆっくり休ませてもらおう。おやすみフブキ、良い夢見ろよ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(レイくんはあんな事言ってたけど、皆も多分同じだけど白上もレイくんの事必要としなくなるなんてないよ。レイくん、白上はレイくんの事を愛してます。だからずっと、白上と一緒にいて下さいね♪)

 

 

 

お互いに許しあい、より深い絆で結ばれた玲二とフブキ。互いが相手を大切に想い続けている限り、二人が今回のような喧嘩をする事はもうないであろう。

 

 

それから数日後、無事退院して家に帰れたは良いものを今回の事で玲二とフブキはミオやみしろを中心に皆から怒られたのであった。




はい、という事でフブキと玲二の喧嘩回でした。なんかこういった喧嘩とか書くのってやっぱり大変ですね……

そして特別ゲストとしてKson総長を出してみました、と言っても今回限りのつもりなのでもう出てこないと思います。

次は番外編になるかもしれませんが、次回も気長に待って頂ければ幸いです。ではまた
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