今回はタイトルどおりるしあの再スタート回です。彼女の今後はどうなるのか、最後まで見て頂けたら有難いです。ではどうぞ!
「………………………………」
「…………るしあ、最近元気ないですね」
「無理もないよ、只でさえあんな事になった上に私達が普通にアイドル活動してるんだもん」
とある昼下がり、るしあはリビングでボーッとしながら外の景色を眺めている。無理もない、あんな形でアイドル生命を終えてしまった上に皆が普通にアイドルを続けているんだ。同じホロライブマンションに住む身としては肩身が狭くなってしまってるんだろう。
「………るしあ、そろそろ昼飯にするか?此処最近まともに食事出来てないだろ?ちゃんと食べないと元気出ないぞ」
「あ、はい……玲二さん、心配させてごめんなさいなのです……」
「ん、良いって別に。俺はお前の夫なんだから、支えるのは当然だろ?」
俺はるしあが引退したその数日後にるしあとも籍を入れた。るしあはもうアイドルとして活動はしないのでこれからは佐々木るしあとして生活する事になる。しかし、それでもるしあは落ち着かないのかボーッとしている時もあれば何かソワソワしている時もある。気持ちは分かるが、どうしたら良いものか……
「………なあるしあ、お前これからはどうするつもりだ?もしお前が別の仕事をしたいというなら構わないし、勿論専業主婦になりたいというならそれでいい。俺はお前の意思を尊重するつもりだから遠慮なく言ってくれ」
「玲二さん……その事なんですけど、実はもう新しく就職先が決まってるのです」
「え?!新しくって、そんなに早く!?一体何処で働くんだよ?」
「フフ、明日になれば分かるのです♪」
?明日になればって、一体どんな仕事だ?まさか夜の仕事とかじゃ……ってこの島にそんなのないか。ともあれるしあも働く気があったみたいで良かった。暫くは大変だろうが皆で暖かく見守らないとな。
―翌日―
「う、うぅーん……ふぅ、良い天気だなぁ」
「パパ、ジジクサイ」
「コラさくら!お前パパに向かっテ何て事言ってンダ!?」
今日は朝からココと娘のさくらと一緒にホロライブタウンを散歩している。さくらは龍人族の血を引いてるせいか成長スピードは凄まじく産まれた時点で首が据わってるし片言程度なら喋れるんだが、爺臭いって……この子は一体何処からそんな言葉覚えてくるんだ?
「それにしてもるしあの奴、朝っぱらから仕事に行くっていって出てったけど……一体どんな仕事にしたんだろうな?」
「まあデモるしあパイセンもこのホロライブタウンで働いテいるみたいデスし、その内どっかで会えるンジャないデスか?」
「るしあママ、シゴト、カチコミ」
まあ確かにこの島はそこそこ広いが街にある店って考えるとそんなにないからな、その内見つかるか。それとさくら、カチコミは仕事じゃないぞ。
「ソレよりも兄貴、折角ダカラこのママホロプラに行きまセン?ワタシチョット作りたいガンプラがあるんデスよ」
「そうだな、最近だと子育ても皆が積極的にやってくれてるお陰で大分時間が出来るようになったからな。そろそろ俺も新しいガンプラを作るとするかな。んじゃそうと決まったら早速行きますか」
「オー」
こうして俺達はホロプラへと足を運んでいった。前に行った時はあの転売問題があった時だったな……あの時まではるしあもずっとアイドルとして輝き続けられると思ってたんだけどなあ……ってダメだダメだ!折角るしあが新しいスタートを切ったというのに俺が何時までも引きずったらダメだろ!此処はもうその事は忘れて今はココとさくらと一緒にガンプラを楽しまないとな!ってそんな事考えてたらもうホロプラに着いたな。
―ガチャッ―
「おーAちゃん遊びに来たぞー」
「いらっしゃいませなのです」
「……………え?」
扉を開けて中に入ってみると、其処には満面の笑みを浮かべたるしあが俺達を出迎えてくれた。え?どういう事だ?もしかしてるしあの仕事先って、此処なのか?
「る、るしあ?なんでお前が此処に……もしかして新しい仕事先って此処なのか?」
「フッフッフ~♪そうなのです!というワケで改めましていらっしゃいませなのです!るしあが此処の新店長の佐々木るしあなのです!」
「「新店長?!」」
「オー」
な、何だよ新店長って?!てかAちゃんは?!そしてさくらもよく分かってないのに手をパチパチするな!
「はいなのです♪実はるしあがホロライブを引退した時にAちゃんから誘われて此処の店長になってくれないかって言われてたのです」
「ええ、私も最近は本業の方が忙しかったのでるしあさんになら任せられると思ったのでお願いしたんです」
そ、そういう事か……確かに最近俺達の作業が増えては来たからAちゃんも拓哉もホロプラに付きっきりとはいかなくなってたけど、まさかるしあに店を引き継ぐとはな……
「というワケで玲二さん、ココちゃん。これからはるしあはこのお店で頑張りますのでよろしくお願いしますね♪」
「あ、ああよろしくな」
「はいなのです♪では早速ですが今日はるしあのオススメをご紹介するのです。はいドーン!」
いやなんだその通販番組みたいな商品の出し方?そして出してきたのもまた珍しいな『ガンダムアスクレプオス』って。
『ガンダムアスクレプオス』
『新機動戦記ガンダムW』の外伝作品『デュアルストーリーG-UNIT』に登場した機体。本来はガンダムジェミナスという機体の二号機だったが敵軍に鹵獲され改造された。最大の特徴はまるでズゴックのような姿の強襲形態に変形出来るギミックがある。因みに作者の好きな機体ベスト5に入っている。
「玲二さんが前にこれ作りたいって言ってたので取り寄せてみました♪」
「いや言ってたけど、これプ○バン限定だろ?どうやって仕入れたんだよ?」
「安心して下さい、決して転売品とかではなくちゃんと製造元と契約の上で仕入れてますので♪」
いやすげぇなそれ?でも確かにこれは前から作りたかったから有難いな。んで、ココは一体何を買うんだ?
「ウーンと……あ、あった!兄貴、ワタシはコレにシマス!」
「ん、どれどれ……これはまたらしいチョイスだな、アストレイか」
『HG ガンダムアストレイ レッドフレーム(フライトユニット装備)』
以前ヒメが組み立てたアストレイレッドフレームのリニューアルバージョン。構造も進化しつつフライトユニットという飛行パーツとバクゥの頭部パーツが付属している事によりOVAのシーンを再現出来るようになった。
「ヤッパリこの刀を持ってル感じが格好イイデスね♪」
「ゴクドー、ジンギ、ギリニンジョー」
「ちょっとまてさくら、お前どっからそんな言葉覚えてきた?」
「タマにコノ子が何処でソンナ言葉覚エテきたのかワタシにも分からナイ時があるんデスよね……」
ちょっとこの子の将来が心配になってきたぞ?もしかして桐生会か?だとしたら暫くは桐生会には連れてけねぇな……
「と、兎に角!早速だけど工作ルームを借りて作るとするか。るしあ、部屋借りても良いか?」
「勿論なのです。それじゃあさくらちゃんはるしあと一緒に遊ぼうねー♪」
「るしあママ、ペッタン」
「あ゛?」
「コラさくら!お前失礼な事言うんじゃナイよ!?」
………本当にこの子は何処でそんな言葉覚えてしまったんだろうか?心当たりが多過ぎて分からんな……
「取り敢えず仮組は終わったけど、今回はどうしようかな……」
「そうデスね~……ワタシは赤い部分をメタリックにシテオリジナルの桜のデカールを貼ろうと思いマス」
「そっか、なら俺は………うん、この塗装でいくとするか」
俺達は塗装プランを決めてそれぞれ使用する塗料を選択して塗装に入る。俺もメタリック塗装にするからまずは黒サフ噴いていくか。そして乾いたら次は……
―夕方頃―
「……うん、これは良いデキに仕上がったな」
「そうデスね、にしテモ兄貴のソノ能力凄いナァ。塗装シタと思っタラすぐ乾いテビックリしたゾ」
まあな。俺は塗装作業中についで感覚で自分の能力を試す為に塗装したガンプラで実験してみたが上手くいって良かった。因みに使ったのは時間操作、塗装した後ガンプラの時間だけを進めて塗装の乾燥を一瞬で終わらせようと思ったんだが、これがスムーズに進んでくれて良かったわ。でももしかしたら今後この力を持った子が産まれると思うと少し怖いな、下手に時進められて死んだらたまったモンじゃない。ってそんな事は良いとして、早速るしあにも見せに行こうか。
「おーいるしあ、出来たぞ……って何してんだるしあ?」
「あ、玲二さんココちゃん終わったのですか?ほらさくらちゃん、さっきの言葉もう一度言ってみて?」
「……るしあママ、ボインボイン」
「おーよしよしさくらちゃん良い子でちゅね~♪」
「ウ~……」
いや何嘘教え込んでんだよ?さくらも嫌がってんじゃんか。それにあんまり変な言葉を覚えさせるなよ、今さらかも知れないけど。
「ホラるしあパイセン、さくらにウソ教えないデ下サイよ」
「嘘じゃないもん!アイムノットペッタン!アイムアボインボイン!」
「No!Rushia paisen is PETTAN!!」
「うがあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーッ!!」
「こらココ、るしあを挑発するんじゃない。るしあも良いから落ち着けって」
「ママ、オチツケー」
ダメだ、このままじゃ収拾がつかないからさっさと本題のガンプラ御披露目しないと。まずはココの作品からだな。
『ガンダムアストレイ・仁義』
アストレイのレッドフレーム部分をメタリックレッドに塗装し左肩に桜の花びらのデカールを貼りココの描く仁義を表現したという。
「ほう、結構重厚感のある感じが良いな」
「フフン♪今回の塗装ハかなり気合い入れタカラな♪」
「ママ、ガンダム、キレイ♪」
「確かにこれはキレイ、プラモというよりは和風の人形みたいな印象があるのです♪」
お、二人も気に入ってくれたみたいだな。それじゃあ俺も自分の作品を見せるとするか。
「それじゃあ次は俺の番だな。るしあ、布取ってもらってもいいか?」
「?はいなのです」
―ファサッ……―
「ッ!!これって……」
「どうだ?るしあの事をイメージして塗装してみたんだ。名付けて『アスクレプオスバタフライ』だ」
『アスクレプオスバタフライ』
アスクレプオスのメインカラーである紫の装甲を全てガイアノーツのパープルグリーンに塗装し、更にアーマーの所々に蝶の羽をイメージした模様を施している。見える位置から紫に見えたり緑に見えたりし、蝶の羽の模様が施されたりと正にるしあのイメージを受け継いだ作品に仕上がった。
「れ、玲二さんこれって……」
「……るしあ、今回はこんな事になってしまって残念な結果に終わってしまったかもしれない。けどだからと言って俺達はお前が今まで頑張ってきたその姿をよく知ってる。もうアイドルには戻れないかもしれないが、これからはアイドルとしてではなくホロプラの店長として、そして俺の妻として一緒に未来を歩んでほしい。これは、そういう願いを込めて作ったんだ」
俺がそういうとるしあはアスクレプオスバタフライを手に取り、そしてそっと涙を流しながら抱きしめていく。そんなるしあを、俺も優しく抱きしめていく。
「今までお疲れ様、そしてこれからもよろしくなるしあ」
「うん……うん!有り難う玲二さん、るしあの大切な旦那様」
るしあはそう言うとショーケースの前に行きアスクレプオスバタフライを中に飾り、そして笑顔で振り向きこう言った。
「それじゃ玲二さん、これからもるしあとこの子の事、よろしくお願いするのです♪」
「ああよろしく……ん?この子って………え、まさか」
「はいなのです♪るしあと玲二さんの愛の結晶が此処にいるのです♪」
マジか?!るしあも懐妊するとは!?いや嬉しいけどタイミング的に少し複雑だな……
「オォー!コレでるしあパイセンもママにナルんか~♪オイさくら、お前お姉ちゃんになれるゾ~♪」
「さくら、シャテイ、デキル♪」
「こらさくら、舎弟じゃなくて弟か妹な」
……まあ何はともあれ、るしあも新たな道を歩み出したんだ。これからは俺も一緒に進んでいかないとな、勿論皆も一緒にな。
新しくホロプラの店長として働き始めたるしあ。彼女のこの世界での幸せはまだ始まったばかりである。
―オマケ、帰宅後―
「……それにしても一体誰がさくらにあんな変な言葉教えてるんだろうな?」
「サア?デモもし桐生会の奴等ナラ少しお仕置きせんトナ」
「まあその内分かるだろ。それよりもそろそろさくらもお腹空いてるんじゃないか?」
「お、そうダナ。んじゃサッサとオッペェやってくるカ」
いやもっと違う言い方ないんかい?別に良いけど……えーと、確か今さくらはみことすいせいが面倒見てくれてる筈だが………ん?
「ほらさくらたん、みこに続いて言ってみるにぇ。はい、若い衆」
「ワカイシュー」
「おー凄い凄い♪じゃあ次、お控えなすって」
「オヒカエ、ナスッテー」
「「おぉーさくらたん偉いねぇ~♪」」
「オー♪」
「「犯人お前等かぁーーーーーッ!?」」
その後変な言葉を教え込んでた罰として二人とも以前おかゆ達が行ってた山寺へと二ヶ月の修行を言い渡した。
はい、という事でるしあホロプラの店長になるの回でした!今後はるしあは主婦兼店長という立ち位置で登場するのでよろしくお願いします!
次回こそにじさんじ回なのでまったり待って頂けたら幸いです、ではまた!