ホロライブ ビルドライバーズ   作:神楽

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最近3D化した沙花叉を見てやっぱり沙花叉は可愛いなと再認識しちゃいましたwいろはの3Dも良かったですし早く他のholoXも見てみたいですね♪

今回はあやめの過去に関わる話です。今回長くなってしまいましたが、最後まで見て頂ければ有難いです、ではどうぞ!


第71話『鬼の過去』

…………此処は………?

 

 

…………あれ?本当に何処だ此処?

 

 

余は確かご飯食べて玲二様と玲菜とお風呂に入って……その後布団に入って寝てた筈なのに……

 

 

………という事は此処は余の夢?でも何でこんなところ……でも此処、何処かで………

 

 

―おーい母上~♪―

 

 

ッ!?あれは……ちっちゃい余?!それに母上って……

 

 

―見てみて母上、蝶々捕まえたぞ~♪―

 

 

―おお凄いなあやめ♪じゃがな、命あるモノをそのように不必要に捕まえたらいかんぞ?命とは一つしかないモノじゃから大切にせんとな?―

 

 

―う~?……うん!なら帰してあげるぞ!蝶々さんまたな~♪―

 

 

―うむ、それで良い♪あやめ、お前は命を大切にする優しい鬼になるのじゃよ?それが儂ととと様の願いなのじゃからな………―

 

 

ッ!?ま、待って!母上、行かないで!!母上えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ………………ッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………ハアァッ!?ハァ、ハァ………こ、此処は……?」

 

「あぅ?まーま、どーちたの?」

 

「れ、玲菜……?そ、そうか、やっぱりあれは余の夢……でも……」

 

随分懐かしい夢を見た気がする。母百鬼の夢なんてもうずっと見てなかったというのに不思議な気分だな………でもなんで今になって母百鬼の夢なんて見たんだろう?

 

「まーま?」

 

「ん?あ、あぁごめんな玲菜。ちょっと早いけどリビングに行ってぽよ余達の様子見に行くか♪」

 

「あーい♪」

 

うん、玲菜に心配させるワケにもいかないから今はぽよ余達の様子でも見に行こう。それにしてもあの夢……もしかしたら何かが起こる予兆なのかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……で?その夢が気になって此処に来たと?」

 

「うん、玲二様折角の休みの日にごめんなさい。でも余はどうしてもあれがただの夢とは思えなくて……」

 

それは良いんだが、母親の夢か……普通なら只の夢だと思うがあやめのこの様子、確かに何かあるような気がするな。

 

「それでレイくん、此処があやめが封印されていたっていう祠なんですか?」

 

「あぁ、此処は昔パワースポットとして知られていた場所でな。あやめは其処にあった巨石の中に封印されていたんだ」

 

まあ俺が訪れてあやめの封印が解かれた後は象徴とも言える巨石が失くなってしまったから今は只の古びた祠になってしまったけどな。

 

「でもレイくん、あやめの言ってた事って只の夢ならそんなに気にする事もないような気もするんだけど……?」

 

「普通ならな。だがあやめは封印されてから一度も自分の家族の事を深く話した事はなかったんだ。そんなあやめがこうして気になると言って此処に来たんだ、きっと何かあるのかもしれない。それに何もなかったらちょっとした遠出の散歩だと思えば良いさ、な?こゆき」

 

「あい♪」

 

本当なら今日は皆でガンプラ作ろうかと思ったがあやめがどうしてもと言うので俺はフブキと子供達と一緒に散歩がてら此処までやって来たというワケである。にしても懐かしいな此処、仕事に追われてた時にリフレッシュの為に来た時は都内でもこんな自然があるんだなって癒されたりしたが、あやめが出てきた時はマジでびっくりしたな……

 

「……ッ!?ねぇ玲二様!あれ見てッ!!」

 

「?どうしたあやめ………なんだこれ?」

 

あやめに呼ばれ指差す方を見ると……何だあれは?あやめが封印されていた巨石があった場所の所にぽっかりと穴が空いている。まるでSFとかで出てくるワープホールみたいな感じだが、もしそうならこれは一体何処に通じてんだ?

 

「な、なんでしょうねこれ?」

 

「うーん……エネルギーの流れからしてこれは……時空の捻れか何かか?」

 

「「時空の捻れ?」」

 

「ああ、どうやらこの穴に入れば何処かの時代に飛ばされてしまうみたいだ。行き着く先は過去か未来か……入ってみないと分からないし、入ったらもしかしたら戻ってこれないかもしれないな」

 

ってこんな事も分かるようになってきたとは、いよいよもって俺も人間離れしてきたかもな。それはともかく問題はこのタイムホールだ。早く処理しないと此処に入ってきた誰かが誤って入ってしまうかもしれないからな……ってあやめ?

 

「………聞こえる」

 

「?あやめ、聞こえるって何が?」

 

「…………ごめんフブちゃん、玲二様。余、いかないとッ!!」

 

「ッ?!お、おいあやめ!?」

 

あやめの奴なんの躊躇いもなくタイムホールへと突っ込んで行きやがった!?何考えてんだあいつ?!

 

「ちょ、ちょっと待ってあやめ!!」

 

「あ、おいフブキ!?……あぁもう!こゆき、玲菜!しっかり掴まってろ!!」

 

「「あぃッ!!」」

 

フブキもふゆきを抱っこしたままあやめを追いかけてタイムホールへと突っ込んで行く。このままだと大変な事になってしまうかもしれない……本当は危険な目に合わせるワケにはいかないが此処に置いていくワケにもいかないのでこゆきと玲菜を抱っこして俺もタイムホールへと突っ込んでいった!グッ……!?やっぱりかなり衝撃があるな……一体何処に繋がってるんだ………?!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………ぱ……ーぱ………ぱーぱ!」

 

「……う、うぅ…………こゆき、玲菜……此処は……?」

 

気を失ってたのかこゆきと玲菜に揺さぶられて目を覚まし、辺りを見回す。見た感じ変わった所は………ッ!?あやめが封印されていた巨石がある!?それに近くにある石碑もまだ彫られて間もない感じがするな。何か微妙な違和感を感じるが……此処ってひょっとして………!?

 

「あ、レイくん!良かったぁ~、目覚ましたんですね♪」

 

「フブキ!無事だったのか!?それにふゆきも……」

 

「えぇ、私達は大丈夫です。ふゆきは衝撃でびっくりしちゃってさっきまで泣いてましたが……」

 

「ぅゅ……ヒッグ……」

 

そ、そうか、なら良かった……取り敢えずふゆきをあやさないとな。ほらふゆき、よしよーし……

 

……うん、暫くあやしたらふゆきが気持ち良さそうにねんねしてくれた。これで一安心……じゃねぇッ!

 

「おいフブキ!あやめは一体何処に行ったんだ?!」

 

「そ、それが……あやめったら何かに取り憑かれたかのように行かなきゃって言ってあっちの方に……追いかけようとしたんだけどふゆきがずっと泣いてたから……ごめんなさい」

 

「い、いやそれなら仕方ない……それにしてもあっちの方か?方角的に言えば前の俺達の住んでた地域に近い場所だな。なら行ってみるしかないな、皆歩けるか?」

 

「私は大丈夫、こゆき達は歩けるかな?」

 

「「あい!」」

 

とにもかくにも今はあやめを見つけて連れ戻さないと!そして俺達は林の中を抜けて街があった場所に出るが……

 

「こ、これは……!?」

 

「ま、街が失くなってる処か、殆ど畑や田んぼばっかり……?此処って一体何処なんですかあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ?!」

 

其処に広がるのは街並みではなく広大に広がる畑や田んぼ、そして所々にポツンと古びた家が建ってるだけの風景だった。やはり此処は……

 

「俺達は過去の、それもかなり昔の時代に飛ばされてしまったって事だ……」

 

「そ、そんな……ってあれ?彼処にいるのって……あやめ!?な、なんか追っかけられてない?!」

 

何?………ッ?!本当だ、あやめの奴なんか変な連中に追いかけられている!?しかし追いかけてる奴等の格好……服装や装飾からして此処は飛鳥時代辺りか?ってそんな事よりまずはあやめを助けないと!?待ってろあやめ、今助けてやるからな!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハァ、ハァ……きゃうッ!?」

 

「よし、追い詰めたぞ!」

 

「この悪鬼め!どうやって封印を解いたか知らぬが、また我々の領地で悪さを働きおって!」

 

「う、ち、違……余は悪鬼なんかじゃ……」

 

「黙れ!我々の領主を襲い更には食い物を荒らした貴様など悪鬼以外の何者でもない!最早封印など生ぬるい……此処でこやつの首を跳ねるッ!!」

 

ッ?!く、首を跳ねるって……それって余、殺されるって事?そ、そんな………なんでこんな事に?余が勝手にこの時代に戻って来たから?

 

「い、嫌だ……余は帰らないと……玲二様や玲菜、それに皆がいるホロライブマンションに……」

 

「れいじ?其奴等が貴様を解放した奴等か?それにそのほろらいぶなんとかというのが貴様の隠れ家か!?ならば其奴等も反逆者として引っ捕らえてやる!!」

 

あ……ッ?!余、思わず玲二様達の事口にしちゃった……このままじゃ余だけじゃなく玲二様やフブキちゃん、それに子供達にも危険な目に合わせてしまう……玲二様ごめんなさい、余が勝手にこんな時代に来なければ玲二様達に迷惑をかける事もなかったのに…………

 

―シュンッ!―

 

「おぅりゃあッ!!」

 

―ドッゴォンッ!―

 

「ぶへぇッ?!」

 

「なぁッ!?な、なんだ貴様は?!どっから現れた!?」

 

「ッ!!れ、玲二様ッ!?」

 

「話は後だ、早く掴まれッ!!」

 

「う、うんッ!」

 

―シュンッ!―

 

もう駄目だと思ったその瞬間、目の前に玲二様が現れて連中の一人に向かっておもいっきり飛び蹴りを放った後余の手を握って再び瞬間移動でその場を離れたんだ。

 

「な、なんだ今のは?!妖術とかの類いか!?」

 

「こ、こうしちゃおれん!今すぐ巫女様を呼ぶんじゃ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「バカかお前!?こんなよく分からない時代に飛ばされたのにあんな無茶な事しやがって!」

 

「うぅ、ごめんなさい……」

 

「ま、まあまあレイくん落ち着いて、あやめも反省してるんだし」

 

「ぱーぱ、ままいじめちゃめー」

 

……確かにあんな連中に襲われた後なのにあんまりきつく言ったらダメだな。それと玲菜、別にパパはママを虐めてるワケじゃないからな。

 

……それにしてもあいつ等、あやめの事知ってる感じがしたな?それにあやめが妙にこの時代に馴染んでいるし……そういう事か。

 

「……なああやめ、もしかして此処ってお前が産まれた時代なのか?」

 

「え?!そうなのあやめ!?」

 

「………うん、此処は余が生まれ育った時代だぞ。ここら辺も子供の頃見慣れた風景だから間違いない余」

 

やっぱりか……だとすればあやめの見た夢はこの時代に飛ばされる前兆だったのかもな。にしても何故この時代にタイムホールが繋がってしまったんだ?

 

……そういやあやめが言ってたな、聞こえるって。もしかして、誰かがあやめを呼んだのか?けど一体誰が……

 

「あやめ、お前確かタイムホールに入る前に聞こえるって言ってたよな?一体何が聞こえたんだ?」

 

「ッ!そうだった……あの時タイムホールの中から余には聞こえたんだ……母百鬼の声が!」

 

「母百鬼?それってつまり、あやめのお母さんって事?」

 

「うん!ずっと余を呼ぶあの声……あれは間違いなく母百鬼の声だった!」

 

あやめの母親が?どういう事だ?それだとまるであやめの夢とあやめの母親の気持ちが何らかの因果関係を引き起こして俺達をこの時代に呼び寄せたみたいじゃないか……ならあやめの母親に会えばもしかすると何か分かるかもしれないな。

 

「あやめ、お前の母親の居場所……お前が住んでた場所は覚えてるか?」

 

「う、うん。あの山の奥にある鬼の集落に余達は暮らしてたんだ」

 

あの山か………うん、僅かだが鬼人族の気配を感じるな。なら其処へ行ってみるか。

 

「あやめ、皆、これから転移で彼処の集落へ向かう。何があるか分からないからしっかり俺に掴まってろよ」

 

「ッ!玲二様、有難う!玲菜、ママから離れるなよ?」

 

「あい!」

 

「こゆきも絶対離れちゃ駄目だからね?」

 

「あい!」

 

よし、全員俺に掴まったな。それじゃ行くとするか……!

 

―シュンッ!―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―シュンッ!―

 

「………此処が鬼の集落か?」

 

「う、うん……けど何だか余がいた時よりも静かな気がする……前はもっと他の鬼人族で賑わってたのに……」

 

転移して来たは良いが、この異様な静けさはなんだ?気配こそは感じるが、それにしては周りに建っている家も寂れてるし畑ももうかなりの間手入れされてないような感じもする。一体此処で何が起こったっていうんだ?

 

「其処の人間の男と狐族の女、動くなッ!」

 

「ッ!?」

 

「え?!な、何ですかぁ?!」

 

しまった、考え事をしていたらいつの間にか俺等の背後に竹槍を持った鬼人族の男達に囲まれている!?

 

…………?けど様子がおかしい、鬼人族っていったら普通の人間よりも体格の良い奴が多いがこいつ等の体格、まるで数日間まともに食事を摂れてないんじゃないかってくらいに痩せ細ってる。竹槍を持つ手もプルプル震えてるし、どうなってるんだ?

 

「お、おい人間!貴様、此処が儂ら鬼の住みかと知って来たのか?!」

 

「今度は我らを根絶やしにするつもりか!?」

 

「い、いや落ち着いて下さい!?俺達はこいつを此処に連れて来ただけですって!」

 

「こいつ?………………ッ!?お、お前さん、まさかあやめか?!」

 

「え?……ッ!?も、もしかして隣の家に住んでた豪鬼おじさん?!そ、そんなにやつれてどうしちゃったんだ?!」

 

俺があやめを見せると一人の男が竹槍を落としあやめに近づいてきた。あやめも最初はきょとんとしていたが次第に誰か分かったのかハッとした表情になる。ってか豪鬼って……なんか名前に似合わないくらいにヒョロガリだが?

 

「そ、そんなのはどうだって良いんだ!おめぇがどうやって封印から抜け出したか知らねぇが兎に角こうしちゃいらんねぇ!おぉーい切菜ぁ~ッ!あやめが、あやめが帰ってきたぞぉーッ!!」

 

豪鬼と呼ばれる男があやめの腕を引っ張り集落の奥にある家へと駆け込んで扉を叩き出す。すると

 

「……なんじゃ騒がしいのぅ。一体どうしたというんじゃ豪鬼?」

 

「切菜ぁッ!あやめが……お前の娘さんが帰ってきたぞぉッ!!」

 

「あぁん?何を寝惚けた事抜かして……………ッ?!あ、あやめ……?」

 

「ッ!は、母上…………」

 

母上ッ!?て事はつまり、あの女性があやめのお母さんって事か!?確かに面影はあるな……てかこの人もほっそいなぁ?!なんでこの集落の人達は皆こんなやつれてるんだ?!

 

「あやめ……本当にあやめなんじゃな?」

 

「うん、母上………余、ずっと母上に会いたかった……」

 

「儂もじゃ……もう会えんと思っとったから……お前がいなくなってしまってから生きる気力さえ失くなってしまったからのう。けどこうしてまた会えるとは、奇跡とは起こるもんじゃのう……」

 

「母上ぇ……うえぇぇぇぇぇぇん……」

 

……あやめ、本当に嬉しそうだな。まあそりゃそうだよな?もう会える事はないと思ってた母親とこうして再会出来たんだから。

 

「良かったなあやめ、お母さんと再会出来て」

 

「ん?…………ッ?!に、人間!?何故人間が此処におるのじゃ!?まさか、また儂らを狩りに来たのか!?」

 

ッ?!な、なんだ?!俺を見た瞬間あやめのお母さんが物凄い殺気を放ってきたんだが!?しかもいつの間にか斧持ってるし?!

 

「おのれ人間……あやめを封印したに飽きたらず儂らも根絶やしにするとは、何処まで卑劣な連中よ!!ならば貴様らに狩られるその前にその首打ち落としてやるわッ!!」

 

な、なんか勘違いしてるみたいだけどこのままじゃ殺される?!こゆきと玲菜も怖がって俺の足にしがみついて離れようとしないし、これが鬼の気迫ってヤツなのか!?

 

「ちょ!?ちょっと待って母上!玲二様はそんな事するような人間様じゃない余!」

 

「何ッ……?!何故止めるあやめ!?人間なぞ、この世を汚す汚物同然!そんな奴を庇うなど……ッ!」

 

「汚物なんかじゃない余!玲二様は余の旦那様なんだから!!」

 

「………………………………………何?」

 

あ、あやめの言葉に反応して斧を下ろしてくれた………よ、良かった、久しぶりに恐怖を感じたわ……取り敢えず泣きそうなこゆき達あやしてから説明しないとな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………成る程、つまりあやめは千五百年後にこの男に封印を解いてもらいそして伴侶になったと?そして封印されてた場所に現れたたいむほーるとかいう穴に入ったらこの時代に来たと?」

 

「ま、まあそんなところです」

 

「………にわかには信じられんのう。此処にいるあやめが千五百年後からやって来たとは……じゃがあやめが嘘を言うような子じゃないのは知っとるし、お前達のその妙な格好を見れば本当の事なんじゃろうな」

 

良かった、取り敢えずは信じてもらえたみたいだし俺達の命の保証は大丈夫そうだな。

 

「それにしてもこやつがあやめとその男の子か……うむ、鬼らしく立派な角が生えとるのう♪」

 

「………ぷぁー」

 

そしてあやめのお母さん『百鬼切菜』さんは玲菜を抱っこして嬉しそうに笑うが、さっきの事もあってか玲菜が嫌そうな顔しながらぷぁーって鳴いてる。そりゃあんな鬼の形相みたら懐くのは難しいよな。

 

「あ、あの!処で切菜さん、先程から気になってたんですが何でこの集落の人達はそんなに人間を嫌ってるんですか?」

 

「そうだぞ母上!母上だって前はそんなに人間様を嫌うような事してなかったじゃないか!?それに父上はどうしたんだ?さっきからずっと姿が見えないけど………?」

 

そういえば確かにあやめのお父さんの姿が見えないな?あやめの話だと封印される前は三人で暮らしていたと聞いてたが……ん?切菜さん、何やら家の奥から何か持ってきたが……………ッ?!

 

「……とと様なら此処じゃ」

 

「え…………?こ、これが、父上………?」

 

ほ、骨ッ?!何で骨が?!ていうかこれがあやめのお父さん!?どういう事なんだよ!?

 

「覚えておらんか?お前が封印される日、お前は流行り病に侵されたとと様を助けると言って隣の山に生えとる薬草を取りに行った事を………」

 

「あ………そうだ、あの日余は病気で苦しむ父上を助けたくて薬草を取りに行ったんだ……」

 

薬草を取りに?ならなんでそんなあやめが悪鬼だなんて呼ばれて封印されたんだ?そう思ってると切菜さんがこれまでの経緯を詳しく語ってくれた。

 

 

 

どうやらあやめが薬草を取りに行ったその時タイミングが悪くこの地を治める領主の元に賊が侵入したらしく、その犯人に何故かあやめがでっち上げられてしまったらしい。そしてそんなあやめを封印したのが領主に依頼された巫女なんだとか。そしてあやめを封印した奴等は今度はあやめが住んでいた集落を悪鬼の住みかとして討伐を開始したというんだ。最初の頃は持ち前の力でなんとか追い返したが次第に守りが追いつかなくなってしまい今では半数以上の者が亡くなってしまったらしい。その時あやめのお父さんも一緒に戦ったは良いが病魔のせいで身体が蝕まれてしまいそのまま命を落としてしまったというワケだ。

 

「……成る程、そりゃ確かに人間不信になっちまうな」

 

「余が封印されてからそんな事があったなんて……」

 

そういや昔学校で習ったな、鬼人族が冷遇されていた時代があったって。何か事件があれば全て鬼のせいにしていた時代だって聞いてたが、もしかしてこの時代がそうなのか?

 

「で、でもレイくんはそんな事するような酷い人間じゃありません!レイくんは私やあやめ、それに他の皆が困ってたら必ず助けてくれる優しい人です!」

 

「そうだぞ!玲二様がいなかったら余はまだあの冷たい岩に封印されたままだったし、それに玲二様がいたから今の余と玲菜がいるんだ!だから母上、玲二様の事をそんな毛嫌いしないで!!」

 

「切菜さん……こんな事俺が言えた義理じゃありませんが、確かに世の中酷い人間もいます。けど誰かの為に一生懸命になれる人間もいるのは確かです。だから全ての人間が酷いワケではありませんのでどうか人間の事をもう少しだけ信じてもらえませんか?」

 

「……………………………」

 

……やっぱりそう簡単には不信感は拭えないか。切菜さんの表情は未だに曇ってるし、どうしたら良いんだろうか……?

 

「た、大変だあぁーーーーーッ!!」

 

「ッ?!どうしたのじゃ豪鬼、そんなに慌てて」

 

そんな中先程の豪鬼さんが慌てながら切菜さんの家に入り込んできた。かなり慌てているが何かあったのか?

 

「ハァ、ハァ……せ、切菜大変だ!今この山に領主の兵達と巫女が攻めてきたぞ!!」

 

「何ッ!?兵だけではなく巫女までも………?!」

 

「ッ!玲二様、そいつきっと余の事を封印した巫女だぞ!領主に雇われた巫女っていったらそいつしかいない筈だもん!」

 

何だと!?もしかして奴等、あやめの封印が解かれたと思って今度はこの集落ごと皆を封印するつもりか!だとしたらかなりまずい!!

 

「どどど、どうしましょうレイくん?!このままじゃあやめや集落の皆が……!?」

 

「ぱーぱぁ……」

 

クッ!?フブキやこゆき達もかなり動揺してしまってる。一体どうすれば………?

 

 

 

 

 

………いや待てよ?そういや此処に来た時なんか妙な違和感を感じたような気がする……………そういえば此処に来た時に見たあの石碑、俺達の時代の物と何か違う部分があったような………?

 

………ッ!そうだ、文面が足りないんだ!俺達の時代に書かれてた文面が一部欠けていたんだ!きっとこの時はまだその事が起きてなくて、この先にその出来事が起きて後で付け加えられたのか。えっと、確かその文面は………

 

 

 

“悪鬼の怨念具現化し巨大な赤き豪腕の鬼が怒りの刃を大地に剥けた”

 

 

 

ッ!!そうだ、そんな文面だ!巨大な赤き豪腕の鬼………ッ!それだッ!!

 

「あやめ!確かお前、“あれ”持ってきてたよな?!」

 

「あ、あれ?あれって………もしかして“これ”の事?」

 

「え、それ?レイくん、そんなので一体どうするつもりですか!?」

 

「まあ見てな、奴等をこれで二度と鬼達にちょっかいかけれないようにしてやる」

 

『?』

 

よし、そうとなれば急いで準備だ!まずはこいつをこうして………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「巫女様!もうすぐ鬼共の住みかに到着します!」

 

「そうですか……悪鬼め、私の封印を解いただけでなくまたも悪事を働くとは、この“さくらのみこと”の名において、再び封印してくれましょう!!」

 

数分後、鬼の集落目前の所に領主から派遣された兵士達とその兵士に護衛されている一人の巫女『さくらのみこと』がやって来て鬼達を殲滅しようと目論んでいた。その数はおよそ千人、確実に此処で終わらせようという気迫を感じる。

 

「いいか皆の衆!只今よりみこと様が封印の儀を執り行う!もし鬼共が邪魔をしようものならば容赦なく切り捨ていッ!!鬼共は一人残らず始末するのだッ!!」

 

『おぉーーーーーッ!!』

 

指揮を執る兵長の合図と共に兵士達はみことによる封印の儀の準備を始めようとする。そんな時………

 

 

 

 

―ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ………!―

 

「ッ?!な、なんだこの揺れは!?」

 

「い、一体何が起きているのです!?」

 

「ッ!?お、おいあれを見ろぉッ!!」

 

突然の揺れに兵士達やみことが困惑する中、一人の兵士が慌てて上の方を指差し皆に知らせる。其処にいたのは…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“……よくも余を封印してくれたなぁ~?この怨み、はらさでおくべきかぁ~!”

 

山よりも大きな巨体、そして身体に不釣り合いな程大きな腕を持つ巨大な赤き鬼が立っていた!

 

「な、ななな……なんだあの化け物はあぁッ?!」

 

「き、巨大な鬼だあぁーーーーーッ!?」

 

突如現れた巨大な鬼に兵士達はパニックを起こし思わず矢を放つが矢は刺さるどころか弾き返されてしまう。

 

「だ、ダメだ!全然効かねぇ!?」

 

「な、なんだと………こうなればみこと様!どうか、どうか貴女様のお力であの悪鬼を退治して下さいませ!」

 

「はぇッ?!……い、良いでしょう!このさくらのみことの名において、悪鬼は一人残らず封じて見せましょう!!悪鬼退散ッ!!せぇーーーいッ!!」

 

兵長に頼まれみことは巨大な鬼に向かって札を投げつける!……が、鬼は何事もなかったかのように札を剥がしてしまった。

 

“そんな物効くわけないだろうが~。これでも喰らえぇ~!”

 

すると今度は巨大な鬼が手に持っていたこれまた巨大な刀を地面に向けて振り下ろしていった。幸い兵士達には当たらなかったが、叩きつけられたその場所は地面が抉れ崖が出来上がっていた。

 

「ひ、ひえぇ……?!」

 

「や、山が真っ二つに……!?」

 

「み、みこと様!今一度奴に封印を「……っか」?み、みこと様……?」

 

「もうやってられっかぁーーーッ!?こちとらこんな化け物いるなんて聞いてないでぇ!?もうみこと帰るから後はお前らでなんとかするにぇーーーーーッ!!」

 

「えぇッ?!み、みこと様ぁッ!お待ちをぉ~!?」

 

「あぁッ!?ま、待って下さい兵長!!」

 

みことはまるで子供のように癇癪を起こしそのまま逃亡、兵長や残りの兵士達も追いかけるかのように逃げ去っていった。

 

 

 

 

 

「………どうやら上手くいったみたいだな」

 

「うん!玲二様、大成功だ余♪」

 

あいつ等、敵わないと知って蜘蛛の巣撒き散らすかのように慌てて逃げていったな。それにしてもまさか玲菜達のおもちゃ代わりになってた『アストレイパワードレッド』がこんな形で役に立つとはな。

 

 

『ハイレゾリューションモデル1/100 ガンダムアストレイパワードレッド』

『機動戦士ガンダムSEED ASTRAYR』に登場するロウ・ギュールが搭乗する機体。ガンダムアストレイレッドフレーム腕部強化型の機体でその巨大な腕で相手を殴り付ける事は勿論、専用武器である巨大な刀『150ガーベラ・ストレート』を軽快に振り回す事が出来る。

 

そう、実は相手が巨大な鬼と呼んでいたのは俺の力で巨大化させたアストレイだったんだ。其処にスピーカー機能を付け加えあやめによる怨み節を流しフブキに操作を任せていたんだ。これによって奴等はアストレイの事を巨大な怪物と思い込み逃げていったワケだ。まさか此処までスムーズにいくとは思わなかったが、これでひとまず安心だな。

 

「………にしてもあいつらと一緒にいた巫女さん、なんだかみこちに似てたような気がするんだけど………?」

 

「あ、そういやそうだな。案外みこのご先祖様だったりしてな?」

 

「え?という事は余、みこちのご先祖様に封印されたって事?えぇ~、これからみこち見る目変わっちゃうなぁ~」

 

まああの巫女さんも多分依頼されてやってただけに過ぎないし、仮に本当にみこのご先祖様だとしてもみこ本人には罪はないんだから許してやりな。それとこゆきと玲菜、アストレイを見て喜んでいるところ悪いがそろそろしまうぞー。

 

「よっと……これで奴等も迂闊には攻めてこれないでしょう。ひとまずは安心して下さい」

 

「あ、あぁ……驚いたな、まさか人間にこのような力があったとは……」

 

まあ人間というか神羅族の力だけどな。けど今はそんな事どうでもいい、それよりもこれからの事を考えないと。

 

「さて、これからどうするべきかだな……」

 

「え?どうするって、あんなでかいアストレイ見たらもうあいつ等が此処に攻めてくる事はないんじゃ……?」

 

「いや、それは分からない。もしかしたらこの件が知れ渡って領主が今以上の兵士を連れてまた来るかもしれない。そうなればもうこんな虚仮威しなんて通用しなくなる」

 

「そ、そんな……それじゃ一体どうすれば良いんだ玲二様!?」

 

そう、このままじゃいずれ奴等がまた攻めに来るかもしれない。俺達もいつまでもこの時代にいるワケにもいかない……なら、この手しかないか。

 

「……切菜さん、俺から一つ提案があります。集落の皆がこれ以上傷つかず、そして切菜さんがこれからもあやめや玲菜といられる方法です」

 

「何?!そんな方法があるのか!?」

 

そう、たった一つだけだが方法がある。デメリットとすればおそらく俺の身体に相当な負担が掛かるかもしれないが、そんなのは大した事ではない。折角あやめも母親に会えたんだ、これでお別れというのも勿体ないしな。

 

「その方法とは、俺達と一緒に未来に行く事です。未来では鬼人族が虐げられてるなんて事はありませんし、当面の衣食住も俺達がサポ……援助出来ますし」

 

「未来へ?しかしそんな事したら……」

 

「多分大丈夫です。そもそも未来の石碑にアストレイの事が書かれていた時点で俺達がこの時代に来る事は確定だった見たいですし、それにこれくらいの人数ならそんなに未来に影響は出ない筈です。どうしますか?此処で暮らし続けるか、未来に行って新しい生活を始めるか、選んで下さい」

 

「う、うぅむ……」

 

突然の提案に切菜さんを初め他の鬼達も戸惑いを見せてる。そりゃそうか、仲間が多く亡くなってしまったのに自分達だけいきなり未来に行こうとか言われてはい行きますなんて言えないよな。でも……

 

「切菜さん、それに皆さん。おそらく皆さんは自分達だけ未来に行くなんて死んだ仲間達に申し訳ない、そう思ってるのではないでしょうか?」

 

「………ッ!?」

 

「ですが、此処に残って悪鬼扱いされてやられた方がよっぽど仲間達に申し訳ないと思いませんか?きっと仲間達も此処で命を散らすよりも皆さんには生きてほしい、そう願ってる筈です。それに切菜さん、折角会えたあやめとまた離ればなれになっても良いんですか?」

 

「ッ!?そ、それは………」

 

「……母上、余も母上や皆とまた一緒に暮らしたい。また前みたいにいろんな事一緒に遊びたい!今度は余だけじゃなくて、玲菜も一緒に!」

 

「あぅ……ばーば?」

 

あやめも切菜さんに一緒に暮らしたいと強く願ってる。そしてそんなあやめを見て玲菜も切菜さんに向かってばーばと呼んでいた。更に

 

「……なぁ切菜、此処はこいつらの言う事信じてみないか?」

 

「なッ?!豪鬼、お前……!?」

 

「……さっき其処の若造が言ってた通りだ。此処で俺達まで死んだら天国に行った嫁に怒られてしまうんじゃねぇかって。あんたまでこっちに来て何してんだ!?ってな……」

 

「お、おらも……こんなとこで死にたくねぇだ!」

 

「確かに此処はおいら達にとって大事な場所じゃ……けど此処に居続ければいずれかやられてしまうんじゃ、ならこの小僧共を信じて未来に行こうじゃないか」

 

「お、お前ら…………分かった、儂の負けじゃ。小僧……いや、玲二殿。こんな大した事の出来ぬ鬼共じゃが、どうかよろしく頼む」

 

豪鬼さんを初めとする他の鬼達からも説得され、遂に切菜さんも未来に行く事を承諾してくれた。あやめと玲菜も嬉しそうに喜んでいるし、これでもうこの時代に思い残す事はないな。

 

「でもレイくん、一体どうやって未来に戻るんですか?あのタイムホールはもう消滅してしまったし………」

 

「大丈夫だって。俺の力をフルで使えばおそらく元の時代に戻れるさ」

 

「え……で、でもレイくん?それってレイくんの身体は大丈夫なんですか?1500年も未来に、それもこれだけの人数を連れて行くなんて……」

 

「……心配すんなフブキ、失敗なんて最初から頭にない。それに出来るか出来ないかじゃない、俺がやるったらやるんだ」

 

そう言って俺は強く念じ力を一気に解放させる。目指すは1500年後、俺達の居場所であるホロライブタウン!絶対に一人残らず連れて帰るッ!!

 

「頼むから持ってくれよ俺の身体………ウオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!!」

 

俺は自分の中にある力を出し尽くす勢いで解放させていく。すると辺りが強い光に包まれてその光に呑まれるように皆の姿が消えていった。だが、其処で意識が途切れてしまい俺が覚えているのは此処までだった…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………さ、ま………れい……様!……玲二様ッ!!」

 

「………う、うぅ…………あやめ?此処は……?」

 

目を覚ますと其処は俺の部屋のベッドの上だった。その横には涙で顔がぐしゃぐしゃなあやめがいる。それより此処が俺の部屋って事は………俺達元の時代に戻って来れたんだな。

 

「グスッ……玲二様、やっと目が覚めて良かったぁ……」

 

「あやめ………俺、どれだけの間眠ってたんだ?」

 

「儂らを連れてこの時代についてからじゃからもう一ヶ月は寝ていたぞ」

 

俺があやめに訪ねると丁度なタイミングで切菜さんが入って来た……一ヶ月?!そ、そんな長い間眠ってたのか俺?!

 

「まあ如何に神羅族といえど1500年もタイムワープすればそりゃ力尽きてしまうわな」

 

「そ、そうですか……………え?せ、切菜さん?今なんて……?」

 

「ん?じゃから1500年もタイムワープすれば……」

 

「いやそうじゃなくて!?今切菜さん、神羅族って………?!」

 

な、何で切菜さんが神羅族の事知ってんだ?!一体何処でそんな―クイックイッ―?どうしたんだあやめ?

 

「………玲二様、ごめんなさい。玲二様が神羅族だって事、ホロライブタウンの皆にバレちゃった………」

 

「…………………ハアァッ?!」

 

な、何でだ!?何で俺の、神羅族の事が皆にバレたんだ!?もしかして俺……何かやっちまったのか?!

 

「玲二様がタイムワープを使ってこの時代に戻って来れたのは良かったんだけど、戻った場所がホロライブタウンの中央広場だったんだ余。そのせいで島の皆集まって来ちゃって大騒ぎたったんだけど、玲二様タイムワープの反動でそのまま気を失ってしまって………」

 

「しかもお主の姿が変わってしまったのを見て他の奴等が問い詰めて来てな。あまりの事態にフブキ嬢とあやめが玲二殿の秘密を打ち明けてしまったワケじゃ」

 

マジかぁーーーッ?!そういや時間移動に気を取られて具体的な転移先まで考えてなかったぁーーーッ!?しかも俺の姿が変わってる?!どういう事だよ!?えっと鏡は……………ッ?!!?な、なんじゃこりゃあぁーーーーーッ?!

 

お、俺の前髪が左半分銀髪に!?しかもなんだこの眼は?!右目が青くて左目が金色って!?それになんだこの手の甲に出来た赤い紋章みたいな模様は?!これじゃあ完全に中二病じゃねぇか!?

 

「ど、どうなってんだよこれ!?何で俺こんな姿になってんだ?!」

 

「そ、それなんだけど、お義兄さんが言うには神羅族の力を無理矢理フルに使ったせいでその反動でそうなったかもしれないって」

 

マジかよ?!じゃあこれもう元に戻せないのか!?こんなんじゃ仕事に支障出ちまうじゃねぇか!!

 

「まあその辺はこれから考えておけば良いじゃろう?それより一ヶ月も何も食ってないと腹が減って死にそうじゃろ?今儂とあやめでおかゆ作ってくるから待っとれ」

 

「そうそう♪玲二様は今はゆっくり安静するんだぞ♪」

 

………はぁ、もうこうなったら仕方ない。取り敢えず切菜さんもこの時代でやっていけそうな感じだし、あやめも家族や仲間達と再会出来たんだから良しとするか。けど神羅族の事も島の皆にバレてしまったし、この髪と眼の色はなんとかしないとな…………はあぁ、前途多難だなぁ………

 

こうして無事あやめの母親切菜をこの時代に連れて来れた玲二。その後切菜達は玲二の義兄劉斗によりホロライブタウンの開拓チームに任命され日々島の拡張を頑張っているらしい。そして玲二の髪と眼だが数日療養した後になんとか力をコントロールして元に戻り取り敢えず一安心する玲二なのであった。




はい、という事であやめのタイムワープ回でした!そしてあやめの母切菜も登場です!これからまた絡む事があるかもですがよろしくお願いします♪

次回はサロメ対Aの娘………?の回です。次回もまったり待って頂ければ幸いです、ではまた!

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