ホロライブ ビルドライバーズ   作:神楽

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発売日にEGのνガンダム買って組み立てたんですが………このクオリティヤバくないですか……?(震え声)
同時にHGのνガンダムも作って並ばせましたがファンネル無しとは言えこれで1000円前後で買えるのはヤバいですよね(汗)
因みにこのνガンダムは例のごとくフリマサイトで転売されてますがこのキットは生産数も多い上に再販も多いので転売ヤーからは買う必要がないので絶対に買わないようにしましょう。

今回で61話目!けど何か不穏な感じが……?今回も最後まで見て頂ければ有難いです、ではどうぞ!


第61話『貴方がいない世界』

―ピピピ、ピピピ、ピピピ………―

 

「…………う、うぅ~ん……もう朝?」

 

スマホの目覚ましの音に起こされ私はそのまま身体を伸ばした後スマホの画面を開く。今は朝の7時か……ってあれ?

 

「………私の部屋ってこんなだっけ?」

 

いつも見慣れている筈の“一人暮らし”の自分の部屋を見て何か変な違和感を感じてしまう。あれ?私の部屋ってこんな感じだっけ?なんかもう久しぶりな感じがするのは何でだろう……?

 

「ってそんな事より今日はゲマズのスタジオ収録だった!急がないと!」

 

そうだ、今日はゲーマーズの皆と一緒に新作アプリの紹介をする収録があるから早く出ないといけないんだった!早くシャワー浴びてご飯食べて着替えて行かないと!

 

………それにしてもこの変な感じ、一体何なんだろう?何か大切な事を忘れているような気がする……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―スタジオ収録後―

 

「それにしても今回のゲーム面白そうだったねおかゆ~♪」

 

「そうだねころさん、サービス開始したら実況配信してみようか?」

 

「ウチも今度配信でやってみようかな?でもSSRの排出率が結構渋そうだったのが難点かなぁ?」

 

…………何だろう?いつものように皆と一緒にスタジオ収録して楽しく雑談している筈なのに、なんだか凄く物足りない感じがする。一体どうしちゃったんだろう私……?

 

「………フブキどうしたの?なんか今日ずっと上の空な感じだったけど」

 

「え?あ、いやなんでもないよ!ごめんなさい、私ちょっと疲れてるのかな……?」

 

「あ、そういやフブキちゃん今日ずっと一人称『私』だったよね?昨日までは『白上』だったのに」

 

「あ!それこおねも思った!フブちゃんなんで一人称変えたん?」

 

「え?…………そういや今日ずっと自分の事私って言ってた……」

 

あれ?なんでだろう?いつも自分の事は『白上』って言ってた筈なのに今日はずっと『私』って言ってた……でも昨日までは?なんだかそれよりもずっと前から自分の事『白上』なんて言ってない気がするんだけど……?

 

「……まあ良いじゃんそんなの♪それよりこれから皆で駿○屋行かない?私欲しいガンプラがあるんだよね~♪」

 

「え?フブキってガンダムとかに興味あったっけ?」

 

「え………いや、興味も何もいつも皆で作ってたじゃん?ほらこの間だって……」

 

「?僕達ガンダムなんて作ってたっけ?」

 

「ううん、作った事ないよ?フブちゃんそれ誰かと勘違いしてない?」

 

「え…………?」

 

あ、あれ?でも確かにこの間も……あれ?この間って何時?何時も一緒に楽しく作ってた筈なのに……それって誰と?私、一体誰と作ってたんだっけ?

 

「フ、フブキ?ちょっと大丈夫?」

 

「う、うん……ごめん、なんかちょっと混乱してるみたいだから私もう先に事務所に帰るね……」

 

「う、うん……」

 

……何だか頭の中が混乱してうまく考えられない。私、大事な事を忘れているような気がするのに、それがなんなのか思い出せない……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―事務所―

 

「…………………はぁ」

 

「?どーしたのフブちゃん、そんなため息なんて吐いて」

 

「あ、フレアにわため……ううん、何でもない」

 

「ホントぉ?でもフブちゃん顔色良くないよ?」

 

「ううん、本当に大丈夫だから………」

 

はぁ、本当にダメだな今日は……フレアやわためにまで心配されて、これでも一応先輩なんだけどなぁ……

 

「あ、そうだ!ねぇねぇこれ見て!わための前のマネちゃんが子供を出産したんだって♪ほらこれ~♪」

 

「わあぁ♪可愛いなぁ~♪」

 

わためはそう言って私とフレアに赤ちゃんが写った写真を見せてくれた。確かに写真に写ってるマネちゃんの赤ちゃんぷっくりほっぺで可愛いなぁ~♪………赤ちゃん?あれ?

 

「………ねぇフレア、わため。私達にさ、赤ちゃんっていなかったっけ?」

 

「……は?いやいや、いるワケないじゃん!?そもそも相手がいないのにどうやって子供が出来るのさ?!」

 

「そうだよぉ。わため達そんな出会いなんてないのに赤ちゃんなんている筈ないよねぇ~」

 

「そ、そうだよね?あ、アハハ~……」

 

………何で私、自分達に赤ちゃんがいるなんて思っちゃったんだろう?でも何故か分からないけど、確かに私達に赤ちゃんがいたような気がする……本当にどうしちゃったんだろう私?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、フブキさんちょっといいですか?」

 

「?Aちゃんどうしたんですか?」

 

「この間歌ってみたいという歌ありましたよね?その歌の許諾を得ましたので明日にでも収録しても大丈夫ですよ♪」

 

「本当ですか!やふ~い♪」

 

やた~♪あの歌歌ってみたかったんですよね~♪じゃあ今日は早速帰って練習を…………あれ?

 

「………ねぇAちゃん、私の仕事の話って何時もAちゃんから聞かされてたっけ?」

 

「え?えぇ、何時も私かマネージャーさんにお願いしてお伝えしてますが………それがどうしました?」

 

「…………他に誰かいませんでしたか?例えばその……男の人とか?」

 

「いえ?そもそも皆さん女性のアイドルなんですから男性スタッフは基本的に裏方ですしマネージャーも女性しか採用してないですよ」

 

「そ、そうだよね?ごめんなさい変な事聞いてしまって……」

 

「はぁ……?」

 

何で私、仕事関係の連絡で男の人がいるなんて聞いたんだろう?そんな筈ないのに……そんな……筈…………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………本当にどうしちゃったんだろう私?なんだか変な違和感感じてばっかりだし……」

 

作った事もない筈のガンプラ、いない筈の赤ちゃん、そして関わった事のない筈の男の人……なのに、私の中でそれらが引っ掛かってしまって心の中がずっとモヤモヤしてしまってる。一体何なんだろうこの違和感は……?

 

「………フブキ様」

 

「あれ?ちょこ先生、それにトワちゃんも……どうしたの二人とも?」

 

「……フブキ先輩、大事な話があります。一緒に来てもらってもいいですか?」

 

「話?うん良いけど……」

 

何だろう話って?なんだか二人とも何時もと違ってかなり真剣そうな表情だったけど…………そして会議室に連れられていくと、其処にはそらちゃんとメルメルとロボ子さん、それにあやめとぼたんちゃんもいた。

 

「?珍しい組み合わせだね、皆どうしたの?」

 

「…………フブキ様、いきなりで申し訳ないのだけれども少し聞いても良いかしら?」

 

「え?う、うん何かな?」

 

「フブキ様、今日1日過ごして何か変な違和感を感じなかったかしら?」

 

ッ?!え、何でちょこ先生が私の感じてた違和感の事知ってるの?!……もしかして、此処にいる皆って!?

 

「………その様子だとやっぱりフブキ様も他の娘達に比べて影響は少ないみたいね?」

 

「え?どういう事なのちょこ先生!?もしかして、皆も何か違和感があったの?!」

 

「う、うん……なんだか今日1日ずっと妙な感じがして仕方がなかったんだよね」

 

「あたしも、何か忘れちゃいけない筈の大切な事を忘れてしまったような気がしてね……」

 

「メルも……そもそもメル達の今のこの状況が違和感しかないんだよね。なんていうか……メル達って今一人暮らししてたっけ?って」

 

……そう言われると確かに私達、ずっと一緒に暮らしていたような……あれ?でもだとすると何のために?

 

「………やっぱり皆、違和感を感じるだけで其処まではまだちゃんと思い出せてないんだ?」

 

「どうして……どうして皆忘れちゃったのさ!?あんなに大切な事だったのに!?」

 

「え?もしかして、ロボ子さんとあやめは何か覚えてるの?」

 

「当たり前だ余!忘れるワケないじゃん……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“玲二様”の事をッ!!」

 

 

 

………玲二?あれ、その名前何処かで………………

 

 

 

 

 

ッ!?違う、そうじゃない……聞いた事あるんじゃない、ずっと一緒にいたような………

 

 

 

 

 

―ほらフブキ、皆が待ってるから早く行くぞ?―

 

―あーん待ってよレイくーんッ!―

 

 

 

 

 

ッ!!この記憶………凄く懐かしい。私の脳裏に浮かぶ知らない筈の男の人………ううん、知らないワケない!だって、この人は私の……私達の大切な人!!

 

 

 

 

 

「レイくんッ!!」

 

そうだ、思い出した!私達今までずっとレイくんと一緒にいた筈なのに、どうしてそんな大切な事忘れてしまってたんだろう?!

 

「……その様子だと思い出したみたいね?」

 

「うん……今思い出した、レイくんの事、そしてレイくんとの間に産まれたこゆきの事も!皆も思い出した?!」

 

「………うん、今あやめちゃんに玲二君の名前を出されて全ての記憶が戻ったよ。玲二君との出会いも、そしてかいりが産まれたあの日の事も!」

 

「………あたし最低だ。理由は分からないけどレイっちの事も玲牙とつばきの事も忘れてしまってたなんて……」

 

「メルも……今まであんなに玲二君に助けてもらってたのに……」

 

……どうやら皆も記憶が戻ったみたいだね。でも一体どうして皆レイくんの事を忘れてしまったんだろう?私達にとって大切な記憶の筈なのに……

 

「ねぇちょこ先生、トワちゃん。これって一体どういう事なの?レイくんの記憶もそうだけど、なんで私達前の家に戻ってるの?ホロライブタウンやホロライブマンションは?」

 

「………その事についても説明するわ。それじゃあまずはこの世界についてね」

 

この世界?もしかして此処ってこの間行ったビルドダイバーズの世界のようなパラレルワールドみたいなものなのかな?

 

「……此処は皆の意識の中、つまりは精神世界なのよ」

 

『精神世界?』

 

「うん、簡単に言えば夢の中って事だね」

 

夢の中?此処が?一体どういう事?

 

「ほら皆、覚えてない?トワ達がこの世界に来る前に一体何があったのか」

 

此処に来る前?確か……………………あぁッ!そうだ、私達ホロライブ全体のライブイベントを終えて帰るところだったんだ!それで帰りのバスに乗って皆とお喋りしてたら急に眠たくなって……気がついたらこの世界にいたんだ!

 

「どうやらトワ達、嵌められたみたいなんだよね。バスの中にいつの間にか催眠ガスが溢れてたみたいで、そのガスを吸ってしまって此処に来させられたみたい。だからこの世界にいるのはあのバスに乗ってたトワ達しかいないんだ」

 

「そんな?!でも確かにるしあやココちゃんも見かけなかったし、別のバスに乗ってたholoXのメンバーもいないのはそういう事だったんだ?でもそれならなんでちょこ先生やトワちゃん達の記憶はなくなってなかったの?」

 

「ちょことトワ様は悪魔だからこうした催眠系の能力は効かないのよ。それと眠りかけた時にもしかしたら何かしらの危害が加わるかもしれないと思って皆にも阻害魔法をかけようと思ったんだけど、此処にいるメンバーに、それも中途半端にかかってしまったワケ」

 

「ボクの場合は過去の記憶はバックアップとして残ってたんだよ。だからすぐに記憶が戻ったんだぁ」

 

「余も最初は一瞬だけあやふやだったけど、ちょこ先生のおかげですぐに記憶が戻ったんだ余」

 

そういう事だったんだね。それにしても、なんで私達のバスに催眠ガスなんて流れてたんだろう?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈………い、だ……か……聞こえ……か?〉

 

「………え?この声って……」

 

な、何だろう?突然頭の中に声が……ッ!この声、もしかして!?

 

〈お………誰……か……えてたら……返事をしてくれ!おーい!〉

 

「ッ!やっぱり、レイくんの声だ!おーいレイくーんッ!!」

 

〈ッ!フブキか!良かった、やっと繋がった!〉

 

頭の中にレイくんの声が流れてきて、私は嬉しさのあまりに泣きそうになっちゃった。皆も同じく聞こえていたみたいで同じように泣きそうになってる。

 

「玲二君!良かったぁ無事で……ねぇ玲二君、今一体何処にいるの?!」

 

〈皆がライブを行った会場の楽屋だ。それよりも落ち着いて聞いてくれ……お前達は今誘拐されている〉

 

『誘拐ッ?!』

 

ど、どういう事?!なんで私達誘拐なんてされてるの?!

 

〈皆の乗ったバスを見送った後、俺達も自分達のバスに乗ろうとした時にバスの荷台から声がして開けてみたらお前等のバスを運転する筈の人が縛られてたんだ。おそらく犯人はお前等を誘拐する為に運転手を襲って成り代わり、皆を乗せた後そのまま誘拐したんだと思う。電話をしても通じなかったからこうして念話を試してみたが、なんとか繋がって良かった。フブキ、お前等は今何処にいるんだ?〉

 

「そ、それが……」

 

私は今皆が置かれている状況をレイくんに説明すると、レイくんは何かを考えてるかのように唸っている。

 

〈……成る程な、そいつは厄介だな……ちょこ、トワ、お前達の力でその精神世界を突破出来ないのか?〉

 

「ごめんなさい、私達も出来る限りの事はしたんだけど……」

 

「どうやら相手の催眠術の方がトワ達の力よりも上の力みたいで突破出来ないんです……しかもこの空間どうやら洗脳能力もあるみたいで、この世界にずっといれば記憶が改竄されてしまうんです……おそらく犯人の目的は皆から玲二さんに関する記憶を全て消す事かもしれないんです」

 

レイくんに関する記憶が!?そんなの絶対嫌だよ!折角レイくんの事を思い出せたのにまた忘れるなんて!そんな事絶対にさせないんだから!!

 

〈成る程……兎に角今この念話で感じたお前達の波動を探って位置情報を探ってみる。お前達もどうにかしてその空間から抜け出す方法を考えてくれ〉

 

「分かったよレイくん!必ず私達皆レイくんの元に帰るから待ってて下さい!」

 

〈ああ、絶対戻ってこいよ……〉

 

レイくんはそう言うと念話を切り、私達は再びこの世界を抜け出す為の案を考えてる事にした。

 

「けどこの世界から抜け出すって言っても……」

 

「確かに、その方法が分からないと話にならないよね……ねぇちょこ先、本当に何も方法がないの?」

 

「………一応ある、というよりはそれしかないっていうのが1つだけあるわ。それはこの世界を形成している術者を見つけて倒す事。これ程の空間を作るには術者本人もこの世界に入り込む必要があるから、それを見つけ出して倒す事が出来ればちょこ達も皆目を覚ます事が出来る筈よ」

 

「おぉーーーッ!それですよちょこ先生!で、その術者って一体何処に?」

 

「………それが分かれば苦労しないわ」

 

ですよねー?わざわざ犯人が私達の見える範囲にいるワケないもんねー。じゃあこの世界をしらみつぶしに探すしかないって事?!そんなの時間が掛かりすぎるよ!

 

「一応この世界では引き込まれた人物以外は存在出来ないから探しやすいけど、術者がそんな分かりやすい場所にいるとは思えないわ」

 

「そうだね、誰にも気づかれない場所に隠れているか、もしくは……誰かに成りすましているかだね」

 

「誰かに成りすます?」

 

「うん、此処は精神世界だから、術者もトワ達にとって身近な人物に化けて監視してる可能性もあるんだよ」

 

「え………それってつまりメルや此処にいるメンバーの中にもその術者って人がいる可能性があるって事?!」

 

「いいえ、それはないわ。此処にいるメンバーは既に術を破ってるし、もし演技だとしてもフブキ様達のような違和感を感じる演技なんてバレるリスクの方が高いから術者もしないと思うわ。そうね、例えば……ちょこ達皆と関わる事が多い人物に化けているとか。そうすれば皆を言葉巧みに誘導して記憶の改竄もしやすいしね」

 

………皆と関わる事が多い人物?でもこの世界にいるのって取り込まれた私達しかいない筈だよね?だったら……いやちょっと待って?そう言えばこの世界で会ったメンバーって全員本当にあのバスに乗ってたっけ?

 

 

 

……………いや、いた。1人だけあのバスに乗ってなかったのにこの世界にいる人が!

 

「皆、ちょっと着いてきてもらっても良いかな?」

 

「え?どうしたのフブキちゃん?」

 

「もしかして、何か分かったの?!」

 

「うん……私の記憶が間違いじゃなければ、あの人に術者が化けてると思う!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ?フブキさんにそら、それに皆さんも……一体どうしたんですか?」

 

「………ねぇAちゃん、私思い出したんだよね?昨日の夜、皆でバスに乗って帰る時に……Aちゃん、貴方は私達と同じバスに乗ってなかったですよね?」

 

そう、私が怪しいと思った人物……それはAちゃんだった。この世界は取り込まれた私達以外は存在出来ない筈、なのに私達とは別のバスに乗った筈のAちゃんがこの世界にいるのはおかしいんだよ!

 

「………なんの話ですか?昨日は皆さんそれぞれ各々の配信や収録をしてたじゃないですか?」

 

「貴方は私達を眠らせてこの精神世界へと引きずり込み、そして貴方自身もAちゃんに成りすましてこの世界へとやって来た。私達を監視するのと、皆の記憶からレイくんを消す為に」

 

「……確かに言われてみれば昨日のバスにAちゃんは乗ってなかったよね?」

 

「急に眠らされた事によってその辺が曖昧になってたけど、フブキ様はその事を覚えてたのね」

 

「………本当にどうしたんですか皆さん?さっきからワケの分からない事ばかり言って」

 

……やっぱりまだシラを切るつもりみたいだね。でも、それならボロが出るまで問い詰めるまでだよ!

 

「答えて下さい、貴方は一体何者何ですか?なんで私達からレイくんを引き離すような事をするんですか!?」

 

「そうだ余!早く余達を玲二様の元に返して!」

 

「いやだからさっきから何を言ってるんですか?!皆さん今日は何か変ですよ!?」

 

「そんな臭い芝居はもう良いから早くボク達をマスターの所に返してよ」

 

「そうだよ!メルは玲二君やレミィのいるあのホロライブマンションに戻らないと!」

 

「だから知りませんって!?何なんですか皆さん揃ってワケの分からない事ばっかり言って?!大体うちのスタッフに佐々木なんて名前の人はいませんって!!」

 

………今、ボロが出たね。

 

「……今貴方、自分でボロを出しちゃいましたね?」

 

「な、何をですか?」

 

「私達はレイくんとか玲二と名前で呼んでたんですよ?それなのに……なんで知らないとか言ってる筈のAちゃんがレイくんの苗字を知ってるんですか?」

 

「ッ!?」

 

そう、私達はずっとレイくんとか玲二と名前で呼んでいた。レイくんの苗字の佐々木とは誰も一言も言ってない!

 

「皆の記憶からレイくんに関わる記憶が消されたこの世界で、何で貴方はレイくんの苗字を知ってるんですか?!さぁ、答えて下さい!」

 

「し、知りませんって!?今のはその……そう!頭の中に急に浮かんだ名前を言っただけです!その玲二って人の苗字が佐々木だったのも知りませんし、只の偶然ですって!」

 

「そう……それならAちゃん、貴方がもし本物のAちゃんだって言うなら絶対に答えられる質問して良いかな?」

 

「な、何ですかそら……?」

 

「Aちゃん…………貴方の本名って何っていうの?」

 

「ッ?!」

 

此処まできて尚シラを切る偽Aちゃんにそらちゃんが更なる追い討ちをかけた。そうだ、友人AというのはAちゃんのアダ名に過ぎない。本当の名前を知ってるのは当然の事ながら本人、そして身内である私達だけ。これが答えられないワケがない、そう!本人だったら絶対に!

 

「え、えぇーと……わ、私の本名、ですか?」

 

「どうしたの?Aちゃん自分の名前なら当然分かるよね?だって自分の名前なんだから」

 

「でも貴方はそれが分からないんですよね?それが答えられないって事は………貴方はAちゃんじゃない何よりの証拠だよ!」

 

「ッ!?く、クソォッ!!」

 

「あぁッ!?逃げたよあいつ!」

 

私達に問い詰められた偽Aちゃんは逃げるように事務所から飛び出していく。絶対に逃がしたりしないんだからッ!!

 

「く、クソ!なんで俺の術が効かないんだ?!他の奴等は上手くいってたのに!?」

 

「何故だか知りたい?それはね……お前がトワ達悪魔の力を甘くみたからだよ!」

 

逃げる偽Aちゃんにトワちゃんは魔方陣を展開し其処から無数の鎖を出現させて身体を拘束していく。

 

「グエッ?!な、何だよこれはぁッ!?」

 

「貴方が何者か知らないけど、よくもちょこ達から玲二様を奪おうとしたわね?」

 

「そうだね、ボク久しぶりにキレてるから……お前、只で済むと思わないでよね?」

 

「あたしも、大切な思い出や家族を奪おうとしたあんたを許すつもりはないから」

 

「メル達の怒り、その身にしっかり焼きつけるといいよ……」

 

「覚悟しなよこの下郎……この余の刀で原形残らないくらい斬り刻んでやる余!!」

 

「私も、玲二君との思い出を消そうとした貴方を許すワケにはいかないよ!」

 

「この腐れ外道、貴方に慈悲なんて与えません……さぁ、お前の罪を数えろ!!」

 

「ヒィッ………ぎいぃやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーー…………ッ!!」

 

鎖に縛られた偽Aちゃんに対し私達はこれでもかというくらいボコボコにし、全てが片付いた頃には周りの景色も白くなっていって私達も其処で意識が途絶えていった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………う、うぅん…………ハッ!?こ、此処は………?」

 

気がつくと私達は何処かの病院らしき施設のベッドの上で寝ていた。頭には何やらヘンテコな装置、そして周りには眠ってる皆……という事は私達、現実に戻ってこれたんだ!

 

「皆起きて!寝てる場合じゃないよ!!」

 

「う、うーん……あれ、フブキ?どうしたの……てか何処此処?」

 

「あれ?僕達さっきまで事務所にいたような………?」

 

「あれ、そだっけ?うーん……なんだか記憶が曖昧だし何だか忘れちゃいけない事忘れてたような気がする……?」

 

良かった、取り敢えず皆目が覚めたみたい。けどまだなんか朦朧としてるみたいだけど大丈夫だよね?皆ちゃんとレイくんの事覚えてるよね?

 

「ね、ねぇミオ、レイくんや自分の子供の事覚えてる……?」

 

「?何言ってるのさフブキ、ウチがレイさんやマオの事忘れるワケないじゃん?」

 

「そ、そうだよね……良かった~、取り敢えず一安心だよぉ~」

 

「?」

 

一応他の娘達にもレイくんの事を聞くと皆ちゃんと覚えていて一安心しました……そして皆の目が覚めたのとレイくんの記憶があるかの確認をした後にちょこ先生と一緒に何が起こったのかを皆に説明していく。

 

「はあぁッ?!それじゃあ何?まつり達一瞬とはいえ夢の中で玲二君の事を忘れてたって事?!」

 

「しかもシオン達の記憶操作して玲二の事を永久的に忘れさせられそうになったなんて!?」

 

「ラミィと玲二さんの大切な思い出を奪おうとするなんて……そいつ絶対に許せない!それでフブキ先輩、そいつは今何処にいるんですか?!」

 

「う、うん、それなんだけどこの部屋にいるのはどうやら私達だけみたい。多分犯人は他の部屋にいるのかも……」

 

「ねぇちょっと!皆あれ見て!!」

 

皆が怒り心頭の中、スバルが慌てた様子で窓の外を見るように言ってきたので見てみると、其処には慌てて逃げ出す1人の男の姿、そしてその先には私達が乗っていたバスが停まっていた!

 

「あれってもしかして……間違いない!きっと私達の事を拐った犯人だよ!」

 

「えぇッ?!それじゃあこのままだとあいつに逃げられちゃうよ!?」

 

「ねぇかなたん!かなたんなら飛んで捕まえる事出来るでしょ?!ほら早く!!」

 

「いやムチャ言わないでよねねち!?まだ催眠ガスのせいで身体が上手く動かないんだから!」

 

そんなッ!?折角現実に戻ってこれたのにみすみす犯人を逃がすなんて……!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「クソッ!!なんであんなあっさり俺の催眠術を破りやがったんだよあいつ等!?だがまだガスが効いてる筈だからまともに動けないだろ?今のうちに逃げて体制を立て直してやる!」

 

「悪いがそれは出来ないぞ?何故ならお前は此処で捕まるんだから」

 

「ッ?!だ、誰だいった……ッ?!」

 

バスに乗って逃げようとする犯人、そのバスの中から7人の女の子が現れ犯人の前に立ち塞がった。そう、その7人とはホロライブ6期生の秘密結社holoXのメンバーと元ホロライブのるしあとココであった。

 

「なぁッ?!な、何でお前達が此処に?!どうやってこの場所を特定したんだ?!」

 

「そんなのはお前には関係ない。それよりもお前……よくも吾輩のママ達に酷い事してくれたな?この落とし前はたっぷり受けてもらうぞ!」

 

「ワタシも家族を拐わレテかなり腹が立ってンダ、モウ日の目は見れナイと思いナァ!」

 

「皆はるしあにとって大切な家族……それを奪おうとしたお前に現世処か来世なんて与えてあげないんだから……永 遠 ノ 虚 無 ニ 誘 ッ テ ア ゲ ル」

 

「ひ、ひいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃッ!?」

 

とても女の子から放たれるようなものでないほどの尋常な殺気を受け、犯人はその恐怖のあまり失禁し泡を吹いて気絶してしまうのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ラプちゃん!良かった、此処の場所が分かったんですね!」

 

「あぁ、パパが皆の居場所を感知出来たと聞いてすぐに駆けつけたのだ。それよりも、ママ達が無事で本当に良かったぞ……」

 

気絶した犯人を駆けつけた警察に引き渡した後ラプちゃんが私達の所に来て半泣きで私に抱きついてきた。ごめんねラプちゃん、それに皆にも心配かけちゃったね……

 

「フブキッ!皆ッ!」

 

「まんまぁ~!」

 

「ッ!レイくん!こゆき!」

 

すると私達の元に遅れてレイくんとこゆきを含めて一部子供達が私達の元に駆け寄って来てくれた。

 

「グスッ……まんまぁ……」

 

「ごめんねこゆき!一瞬とはいえ大切なパパやこゆきの事を忘れてしまうなんて……!」

 

「ままぁ……ふえぇん……」

 

「ごめんなカガリ!記憶が消されてたからってお前の事いるワケないなんて言っちゃってごめんなぁ!」

 

「皆、遅れて本当に済まなかった。子供達もママが拐われたと知ってずっと泣きじゃくってたけど、兎に角皆無事で良かった……」

 

レイくんも私達が無事だったと分かりホッと胸を撫で下ろしてる。でも本当に良かったぁ~、もしちょこ先生とトワ様が魔法を掛けてくれてなかったら私達の記憶も失くなってたかもしれなかったし、ともあれこれで皆一緒に帰れますね♪

 

「じゃあ皆、島に帰ったら念の為病院行って見てもらおうな?もしかしたら副作用とかもあるかもしれないしな」

 

『はーい』

 

「よし。それじゃあ帰るか、ホロライブタウンに」

 

「はい!皆で一緒に帰りましょう、レイくんと私達の大切な居場所に♪」

 

こうして私達の誘拐事件は幕を閉じました。そして私達はホロライブタウンに戻った後1日検査入院をしましたが異常なしを診断され無事に我が家に帰れました。やっぱり皆がいる我が家が一番ですねぇ~♪

 

あ、それと例の犯人ですが、話によると私達ホロライブの熱狂的なファンだったらしいのですがどうも私達がレイくんと結婚したのが気にくわなかったらしく、私達を拐ってレイくんの記憶を消した後に自分との偽りの記憶を刷り込んでホロライブごと私達を自分のモノにしようとしていたみたい………本当にそうならなくて良かったぁ~……




はい、という事でフブキ達の悪夢脱却回でした!実はこの話は前々から考えてはいましたが書くタイミングをずっと逃してました(汗)

最後にちょっと最近感じた事についてのアンケートを行いたいと思いますのでよろしければお答え下さい。

次回もまったり書いていきますので気長に待って頂ければ幸いです、ではまた!
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