ホロライブ ビルドライバーズ   作:神楽

155 / 359
感想でご指摘を受けましたので話を再構築しました。配慮が至らなく申し訳ありませんでした。

話の大まかな内容は変わりませんのでよろしければまた見て頂ければ有難いです、ではどうぞ。


第70話『クレイジーお嬢様?』

「………此処がにじさんじの事務所、わたくしの新しい職場ですわね?」

 

梅雨入り目前の今日この頃、ホロライブと対をなすと言われているアイドルグループにじさんじの事務所の前に一人の女性がキャリーバッグを引きながら訪れていた。

 

「此処にあのお方がいらっしゃるのですわね……ああ、今からとっても楽しみですわぁ~♪」

 

女性は頬を染めながらうっとりとした表情で物思いに耽っている。その表情はまるで恋する乙女そのものである。

 

「漸く貴方に会えますわ。待ってて下さいね…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“佐藤太郎様”♡」

 

そう言うと女性はルンルンとスキップしながら事務所へと入っていった。何やら一波乱起こりそうな予感がするが、果たして何が起こるのやら…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えー、それでは今日から私達の仲間になりますサロメさんです。では自己紹介お願いいたしまーす♪」

 

「は、はいですわ!一、十、百、千、満点サロメ~♪皆様に笑顔をお届けさせて頂きます壱百満天原サロメでございますわ~♪まだまだ未熟者ではございますが、どうぞ宜しくお願い致しますわ~!」

 

そして数時間後、スタッフに一部のにじさんじメンバーが休憩している待機スペースへ案内され其処にいたメンバーに女性こと『壱百満天原サロメ』は元気に挨拶していた。そして其処にいた美兎や咲、そして花の妖精メイドこと『エリー・コニファー』とホロライブのまつりと仲良しな『星川サラ』はサロメのインパクトに圧されつつも挨拶を返していく。

 

「あ、はじめましてサロメさん。私がにじさんじの委員長月ノ美兎です、よろしくお願いしますね♪」

 

「おはやよ~!笹木咲やよ~♪サロメちゃんよろしくな~♪」

 

「輝く一番星!星川サラです!よろしくねサロメちゃん♪」

 

「はい~、お花の妖精でメイドを勤めておりますエリー・コニファーでーす♪よろしくお願いしまーす♪」

 

「は、はい!まだ若輩者ですがよろしくお願い致しますわ!」

 

ファーストコンタクトはどうやら順調に済み五人はその後も楽しく会話を続けるのであった。

 

「へぇ~、サロメ嬢って本物のお嬢様じゃないんや?」

 

「はいですわ!わたくし、お嬢様に憧れそしてお嬢様になりたくて日々奮闘中の一般庶民ですわ~」

 

「ほわぁ~、そうなんですねぇ?でもそれなら何でにじさんじに入ってライバーになろうとしたんですか?」

 

サロメの個人的な話を聞く中、エリーは素朴な質問をサロメに問いかける。確かにお嬢様を目指すならアイドルやライバーにならなくても他に方法はありそうな物だが一体何故サロメはライバーになる道を選んだのか?

 

「………実は、この事務所にわたくしがお慕いしている殿方がいるのですわ♡」

 

「え?!そうなの!?」

 

「お慕いしているって事は、つまりその人の事好きって事ですか?!」

 

「はい♪これはわたくしが以前初めて都会に行った時の事ですわ……あの時のわたくしは右も左も分からなく困り果ててた時にチャラチャラした男共がナンパしてきてどうしようかと考えてたその時、その殿方がわたくしとチャラ男共の間に入って追い返してくれましたの!更に街の案内とかも丁寧にして頂いてエスコートして下さり、その時からわたくしの心はその殿方に奪われてしまったのですわ~♡」

 

その時の事をサロメは思い出しながら顔を赤く染め眼をキラキラ輝かせ物思いに耽っていく。まさに恋する乙女そのものである。

 

「………そんな事しそうな人うちにいましたっけ?」

 

「加賀美社長?それともエクス?けどプライベートで其処までするワケないしなぁ~?」

 

「そ、それじゃあスタッフさんでしょうかね?」

 

「うーん、わからん……ねぇサロメ嬢?その助けてくれた人の名前って分かる?」

 

サロメ嬢の言うような人物に全く心当たりがない四人は取り敢えずサロメに助けてくれた男の名前を聞いて見る事に。すると……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はい♪“佐藤太郎”様ですわ~♡」

 

………………

 

 

…………………………

 

 

 

………………………………

 

 

 

 

『………………はい?』

 

「さ、佐藤太郎?誰ですかそれ?」

 

「そんな地味な名前の奴おったっけ?」

 

「少なくともライバーの中にはいなかった筈だよね……?」

 

「も、もしかしてスタッフさんの中にいるのかも知れませんが……」

 

『佐藤太郎』、その名前を聞いても美兎達はピンとこなかった。そんな地味な名前は当然ライバーにはいないし、もしスタッフにいたとしても全てのスタッフを把握しているワケではない為名前を言われても分からないのである。

 

「あ、あの、サロメさん?本当に佐藤太郎という方が貴方を助けたんですか?」

 

「はいですわ♪あの凛々しいお顔にふと笑った時の笑顔……ああ、あのお顔を見た瞬間わたくしの心の炎は激しく燃え上がっていましてよ~!!」

 

「凛々しい……お顔?」

 

「ふと笑った時の笑顔……?」

 

「そんな感じのスタッフさんいたっけ……?」

 

凛々しい顔つき、ふと笑った時の笑顔。それだけでは情報が分からず一同は一先ず他に情報がないか探ってみる。

 

「ねぇサロメ嬢?その人他に何か言ってなかった?例えば誰かの名前とか」

 

「名前………あ、確かきずくという方にお土産を買っていくと言ってたような……?」

 

「きずく……もしかしてやしきずの事かな?という事はその佐藤太郎って人やしきずの知り合いなのかな?」

 

「それならお師匠様に聞いてみたら何か分かるかもしれないですね♪」

 

やしきずとはこのにじさんじに所属するメンバーの一人で本名『社築』という。因みに読み方は『しゃちく』ではなく『やしろきずく』なのであしからず。確かにやしきずは他のライバーに比べスタッフと接する機会が多い為もしかすればその佐藤太郎という人物の事も知ってるかもしれない。

 

「と、取り敢えずそれであれば今やしきずを呼んで確認してみますか?確か今は上の階でミーティングしてた筈ですから」

 

「ホントですの!?是非お願い致しますわ~♪」

 

「え、えぇ……少し待ってて下さい、今から連れて来るので……」

 

「あぁ、もうすぐお会いできるのですわね……♡」

 

うっとりとした表情をし続けるサロメに美兎は引きながらもやしきずのいる上の階へと向かうのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お、お待たせしましたサロメさん。やしきずを連れて来ましたよ」

 

「どうも、社です」

 

「ッ!お待ちしておりましたわ!そ、それで佐藤太郎様の事なのですが……///」

 

数分後、想い人との接点があろうと思われる人物がやって来て嬉しさのあまり思わず跳び跳ねるサロメ。しかし……

 

「あ、あの……その事なんですが」

 

「その、期待してるところ申し訳ないんだけど……結論から言うと佐藤太郎とかいう奴は俺は知らないし、この事務所にそんな名前のスタッフはいないんだよな」

 

「えッ?!そ、そんな……!?」

 

「え、マジで?!」

 

「それってどういう事なの……?」

 

「お、お師匠様、本当にその佐藤太郎というお方に心当たりはないのですか?」

 

やしきずから告げられたのは自分には佐藤太郎という人物とは接点がない処かそのような名前の人物はにじさんじにはいないという事実だった。まさかの事実にサロメはショックでその場から崩れてしまい、エリー達も何かの間違いではないかとやしきずにもう一度確認する。

 

「いや、そう思って何度も思い返してみたがどう考えてもそんな名前や類似してる名前も知らないんだよ」

 

「そ、そんな………?!」

 

「それじゃあこれって一体どういう事なの?」

 

これだけ確認しても佐藤太郎、またはそれに類似する名前の人間がこの事務所にはいないとやしきずに言われてしまう。という事は……

 

「……もしかしてなんですが、多分その人偽名を使ってたとか……?」

 

「えぇ?!偽名!?でもなんで!?」

 

「た、多分ですけどもう会う事はないと思ったから本名じゃなくて適当に思い浮かんだ名前を言ったんじゃないでしょうか?」

 

「せやな、それに考えてみたら佐藤太郎って名前もシンプル過ぎて偽名な感じするもんな」

 

「そ、そんなぁ~……!?」

 

自分を助けてくれた相手がまさか偽名を名乗ってたかもしれないと知りショックを受けるサロメ。また膝から崩れていき気力が一気に抜け落ちていった。

 

「……にしても誰がそんな名前を騙ってそんな人助けなんてしたんだ?」

 

「確かに……ねぇサロメさん?その助けてくれた人とはどんな会話をしてたのですか?」

 

「え?あ、はい……わたくしがあのお方と別れる際にあの方が「これから築にお土産買ってかないとな」って言っておりましてどなたでしょうかと確認したところ「にじさんじに所属するライバーだよ、俺の仕事仲間で友達だな」って仰っておりました」

 

「……………え?それって……」

 

「……その言い方だと別にその人がにじさんじに所属してるとは言ってないよね?」

 

「……………あぁッ?!ほ、本当ですわぁ~ッ!?」

 

そう、先程のサロメの言葉通りならその佐藤太郎と名乗る人物は築とは仕事仲間であり友達と言ってるだけでありにじさんじに所属してるとは一言も言ってない。つまり、サロメはこの時の言葉を勘違いし佐藤太郎が此処にいると思い込んでやって来てしまったという事である。

 

「けどやっぱり佐藤太郎なんて名前は知らないからそいつ間違いなく偽名で名乗ってるのかもな」

 

「せやな……ねぇサロメ嬢?その人他になんか言っとらんかったか?」

 

「え?そ、そうですわね、えぇっと……………あ、そうですわ!確か、別れ際に他に新作の“天ぷら”を買いにいくと言っておりましたわ~!」

 

『天ぷら?』

 

新作の天ぷら、それを聞いてもピンとこない美兎達は首を傾げる。

 

「え?なんで天ぷら?もしかしてその人、食べ歩きでもしてたの?」

 

「さあ?……あら?でも天ぷらだったかしら?えっと……ナンプラー?コンプラ?確かそのような言葉だった気が……」

 

「ナンプラー?コンプラ?その人一体何を買おうとしてたん?」

 

「ていうかコンプラって買うものじゃないじゃん?」

 

ますますワケが分からなくなる一同。しかしその時、エリーは何かに気づいたようだ。

 

「あ、あの!サロメさん、その人もしかして“ガンプラ”って言ったんじゃないでしょうか?」

 

「ッ!!そうですわ!ガンプラですわ!!」

 

「ガンプラ?という事はその人、ガンプラ買いに行った時にサロメさんと出会ったって事ですか?」

 

「そうなんや?でもガンプラを買ったり人助けするなんてまるで…………………ッ!?ま、まさか……?!」

 

「はい笹木監督、そのまさかだと思います……サロメさん、貴方を助けてくれた人ってもしかしてこの人じゃないですか?」

 

咲達も何かに気付き、そしてエリーがスマホにある一枚の写真を見せてサロメに確認をとる。すると

 

「……あぁッ!?こ、このお方ですわ!この殿方こそ間違いなくわたくしを助けてくださったお方ですわ~!」

 

『や、やっぱり……』

 

「?どうしたんだお前等……ってこいつはッ!?」

 

写真を見たサロメは自分を助けてくれた人は間違いなくこの人と断言し、四人は思ってた通りだったと若干呆れやしきずはその写真を見て驚きを隠せずにいた。そう、其処に写っていたのはにじさんじとは関わりがあるものの別の事務所の人間……ホロライブの元スタッフ佐々木玲二であった。

 

「ま、まさか玲二さんが佐藤太郎なんて偽名を名乗ってたなんて……」

 

「でも確かに玲二くん最近面倒事に巻き込まれない為にプライベートでは本名隠して行動する事が多いって言ってたわ」

 

「でもそれがまさかこんな事になるだなんて……」

 

「全く、なんて人騒がせなんだよあいつ……」

 

「おいやしきず!お前玲二さんの事あいつ呼ばわりすんなやッ!!」

 

サロメを助けた相手がまさか自分達が知ってる……というより慕ってる意中の相手だと知り四人は複雑な気分になりやしきずはこのややこしい事態を引き起こした事に呆れてしまっている。ついでに好きな人をあいつ呼ばわりされた咲はやしきずに蹴りを入れていた。

 

「あ、あの?皆様、こちらのお方をご存知でして?」

 

「えぇ……サロメさん、大変申しあげにくいのですが、この人はにじさんじではなくホロライブのスタッフさんなんです」

 

「……ホロライブ?」

 

「星川達と同じアイドル事務所だよ。玲二くんは其処のスタッフリーダーで星川達ともよく交流があるけどにじさんじには所属してないんだよね」

 

「はぇッ!?そ、そんなぁ~……?!ではわたくし、本当に入るべき事務所を間違えてしまったって事ですのぉ~?!」

 

「間違えたというより勘違いしたって感じですね」

 

「まぁこれはサロメ嬢の完全な勘違いやからな」

 

自分が追い求めていた人は実は別の事務所の人間と知りまたまたショックを受けるサロメ。これには流石に同情するも諸事情を知ってる美兎達は仕方ない事だと分かっているのでどうしようもなかった。

 

「それにしても玲二さんって本当に根っからの女誑しですよね?」

 

「しかもそれが善意でやっとるから逆に質が悪いよな~?」

 

「まあそんな玲二くんだから星川達も好きになったんだし///」

 

「はわわわわぁ~、ご主人様本当にギャルゲーの主人公みたいですぅ~!///」

 

「全く、あいつどんだけ女の子落とせば気が済むんだよ……?」

 

「?あ、あの……もしかして皆様もこのお方と関わりが……?」

 

他の娘の玲二に対する反応を見てサロメは嫌な予感をしつつも恐る恐る聞いてみる、すると……

 

「え?普通に好きな人ですが?」

 

「うちの愛する人やよ♪」

 

「玲二くんは星川の未来のダーリンだよ♪」

 

「大切なご主人様ですぅ~♪」

 

「え………エエェェェェェェェェェェェェェェェェェェェッ?!」

 

「まぁそりゃそんな反応になるよな」

 

嫌な予感をしていたがまさか此処にいる娘全員が玲二の事を好きという事実にサロメは本日何度目かのショックを受ける。

 

「そ、そんな、まさか皆様方もこの方の事が好きだなんて……ラ、ライバルが多すぎますわぁーーーッ!?」

 

「いやいや、こんなんじゃ収まらないけどね?」

 

「そうそう、にじさんじには他にも玲二さんの事を好きな人はいっぱいいますし、何より最大の障壁もありますしね」

 

「………最大の障壁、ですの?」

 

「うん、かなり高くて分厚い障壁やな……取り敢えず玲二さん呼んでみるわ、多分何もなかったらすぐ来てくれると思うし」

 

兎に角咲はこの事態を収める為に玲二を呼び出す事にするのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………咲から急いでにじさんじに来てくれって言われたけど一体何があったんだ?」

 

「でも丁度散歩してた時だったから良かったね♪」

 

「でも咲ちゃんなんだか落ち着かない様子だったけどどうしたんだろう?ね~ユメ♪」

 

「キャッキャッ♪」

 

天気の良い昼下がり、俺はヒメとヒナと子供達と一緒に散歩していたらいきなり咲から連絡が入りにじさんじの事務所に来てくれと言われたので特に他に用はなかったので言われた通り事務所へとやって来たのだが……一体何があったんだ?

 

「………はい、確認が取れましたのでどうぞお通り下さいませ。場所は二階の第二ミーティングルームです」

 

「有難うございます。それじゃあ行くとするか」

 

「「はーい♪」」

 

受付嬢に許可を取り俺達は咲が待ってるミーティングルームへと向かっていく……なんだか何時も此処に来るとスタッフにじろじろ見られてる気がするのはなんでだろうな?

 

「……っと、此処か。んじゃ早速」

 

―コンコンッ―

 

「おーい咲、来たぞー」

 

「あ、玲二さ~ん♪開いとるから入ってきてやよ~♪」

 

中から咲が入っていいと言ってきたので中に入る。すると其処には咲の他に美兎と星川とコニファーと築も一緒にいた。それと他にも何やらお嬢様っぽい娘も一緒にいたけど……あれ?この娘どっかで会ったような気が……?

 

「お?なんだ美兎達もいたのか、一体どうしたんだ?それにこの娘は……?」

 

「お久しぶりです玲二さん♪……それでなんですが、玲二さんこの方に見覚えはありませんか?」

 

この娘に見覚え?うーん………あ、そういや少し前に道を聞いてた外国人に対して困ってたからそん時に間に割って入って助けたっけ?でもそんな娘がなんで此処に?

 

「ああ思い出した、前に外国人に道聞かれて困ってた時に助けた娘だっけ?」

 

「ッ!お、覚えて下さったのですね!?///」

 

「あぁ、でもなんで此処に?」

 

「いや、それなんだが実はかくかくしかじかで……」

 

……成る程、そういや最近昇格してから外部でトラブル避ける為によっぽど重要な事だったり必要な署名でなければ名前聞かれても適当に名前名乗ってたんだ。志村純一とか佐藤太郎とか……それでこの娘を目的地まで送り届けた時ににじさんじの名前が出たからこの娘はそれを頼りにこの事務所に来たワケか。

 

「まさか俺を追いかけてアイドルになるとは……凄い行動力だな」

 

「確かに今時ないアグレッシブさを感じますね」

 

「なんや知らんけどこの娘絶対大物になりそうな気がするな……」

 

「けどそれだけ玲二くんに会いたかったって事だもんね♪」

 

「そうだよな……っていうかお前何ちゃっかりお茶してんだよ?」

 

「ん?いやコニファーが今淹れてくれたから折角だと思って……うん、何時もながら旨いわ。というよりまた腕を上げたんじゃね?」

 

「やったぁ~♪有難うございますご主人様ぁ~♪」

 

コニファーは何時も俺がにじさんじに来たりホロライブマンションに遊びに来た時は自前の紅茶セットを使っておもてなししてくれるからよく飲む機会多いんだよな。お陰で普通に売ってる紅茶飲めなくなってるし。けどそれに対して何時も俺が金払うって言っても

 

「ご主人様にご給仕するのが私の生き甲斐ですからお金払うとか言わないで下さいぃ~!」

 

って言って受け取りを拒否されてしまう。そう言ってもらえるのは嬉しいが、こうも何時もだとなんだか申し訳なくなるんだが……

 

「ふぅ………で、俺を呼んだ理由が君って事で良いんだよな?えっと……」

 

「は、はい!わたくし壱百満天原サロメと申しますわ!えっと、玲二様……でよろしいのですわよね?」

 

「あ、ああまあそうだけど……」

 

え?ひゃくまんてんばら?なんだそのスッゴい名字は?もしかしてこいつ凄いお嬢様とか?

 

「ああ、玲二様……またこうしてお会い出来るなんて夢みたいですわぁ~♡///わたくし、貴方様にもう一度お会いしたくて此処まで来ましたの♪ですがまさか偽名を使われるなんて……ひどいですわ~!」

 

「そ、そうか、それはすまなかった……けど立場上プライベートでホイホイ名前を言うワケにはいかなかったからな」

 

「立場?それって、どういう……?」

 

「あれ、知らないの?玲二くんホロライブの日本支部支部長に就任したから今まで以上にプライベートで気を使わなくちゃいけなくなっちゃったんだよ」

 

『…………はあぁッ?!日本支部支部長ぉッ!?』

 

あれ、そういやこいつ等にはまだ言ってなかったっけ?まああれから結構バタバタしてたしにじさんじメンバーに会うのもかなり久々だったから仕方ないか。

 

「そ、それじゃあ玲二さんってもうスタッフリーダーじゃないん?」

 

「ああ、スタッフリーダーは拓哉に引き継いで今は支部長として活動してるな」

 

「そ、そういえば最近玲二さん他のホロメンの配信とかでも姿を見せなくなりましたよね?それってそういう事だったんですね……」

 

「って事はつまり……」

 

「もうご主人様をにじさんじに引き抜く事はほぼ不可能って事ですぅ~!?はわわわわぁ~!?」

 

いやまだ諦めてなかったんかい?例えスタッフリーダーのままでも俺はホロライブから他に行くつもりはないからどのみち無理だって前から言ってんのにな。

 

「そ、そんなに凄いお方だったのですわね?ところで先程から気になってましたけど、そちらのお二人は一体……?」

 

「え、ヒメ?ヒメは玲二くんの奥さんだよ♪そしてこの子が玲二くんとの子供“リナ”ちゃんでーす♪」

 

「あぶぅ」

 

「ヒナも玲二くんの奥さんだよ~♪この子はヒナの赤ちゃんでユメっていうんだ~♪」

 

「あぅやぁ~♪」

 

―ピシッ……!―

 

あ、ヒメとヒナが自己紹介すると壱百満天原が固まってしまった。二人が自分が抱っこしてる我が子『リナ』と『ユメ』を見せると二人は可愛らしく声をあげて手をパタパタさせている。親バカだと思われるかもしれないが本当に俺の子供達って可愛いよなぁ。

 

「お、奥さん……?それも二人……?」

 

「……残念ですがサロメさん、玲二さんの奥さんは彼女達だけではないんですよ」

 

「……………え?」

 

「玲二くんにはね……今43人の奥さんがいるんだよ。それも全員一つ屋根の下でね」

 

「しかもご主人様物凄く愛妻家でもあるので奥様達全員の事凄く大切にされてるんですよね~」

 

―ピシッ!ボロボロボロ……ヒュウゥゥゥゥ……―

 

あぁ、美兎と星川とコニファーの言葉に壱百満天原が崩れて塵になって風化してしまった。にしてもこの娘表情がころころ変わって面白いな。っとそんな事よりこの状況どうにかしないと、えーと塵取り塵取りと……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……お見苦しいところ大変失礼しましたわ」

 

「まあそれは良いんだけどさ」

 

「それにしても人がショックで崩れて塵になるの初めて見ましたね」

 

「いや普通はそうはならんやろ?」

 

確かに普通は風化なんかしないよな。どんだけ繊細なんだこの娘?けど塵集め直したらまた元に戻ったし取り敢えずは一安心だな。

 

「な、言ったやろサロメ嬢?玲二さんには最大の障壁がおるって」

 

「えぇ……まさか玲二様に奥様がそんなにいるとは思いませんでしたわ」

 

「そりゃ普通思わねぇよな?こいつとんでもないくらい女の子引っかけてんだもんな」

 

「おい築、その言い方悪意を感じるから止めてくんないか?」

 

まあ流された俺も悪いんだが……けどそれは置いといて、問題は壱百満天原だな。

 

「まあそういう事だから壱百満天原、俺の事を慕ってくれるのは有難いけど俺は自分の家族を裏切る真似はしたくないんだ。悪いが俺の事なんて忘れてもっと良い人を探してくれ」

 

もう俺はこれ以上は結婚するつもりもないし、それに愛人とか不倫なんてこれっぽっちも考えてない。まあパトラという例外はいるが……それでもそれ以外ではもう誰とも付き合うつもりはないんだよ。だから壱百満天原には悪いが俺の事なんてきっぱり諦めてほしい。

 

「そ、そんな………………………いいえ、そんなの嫌ですわッ!わたくしそんな事で諦めたりなんてしませんわぁッ!!」

 

……はぁッ?!な、なんでだよ?!今の話を聞いて何でお尚も俺に固執しようとしてんのこの娘!?

 

「玲二様には既に奥様が43人いる……それは覆らない事実なのでもう良いんですわ!ならばわたくしは更に其処に加わり玲二様の44人目の奥さんになるのですわぁ~ッ!!」

 

「ちょちょちょ?!ちょっと待ってよ!悪いけど玲二くんはこれ以上結婚するつもりも愛人作るつもりもないんだよ!?」

 

「そーだよ!それにヒナ達だってそんなの許すつもりなんてないよ!!」

 

「そんなの百も承知ですわ!ですがこの燃え上がるわたくしの恋心は既にオーバーヒートをとうに越えましたわ!もう誰にもこの熱い想いを止める事は出来ないのですわぁ~ッ!!」

 

ま、マジかよ……なんで俺の周りの娘達ってこうも諦めが悪いんだよ?あれか?俺がホロメン全員の他に何人かと結婚したし加えてパトラも加わりかけてるからまだ自分達も充分チャンスがあると思われてるのか?だとしたら俺が悪いのかこれ?……うん、完全な自業自得だわ。

 

「ちょっと待ったぁーーーッ!!それならうちだって玲二さんと結婚するの諦めてないんやからなぁ~ッ!!」

 

いや咲、お前まで便乗してくんなよ!?

 

「私だって!玲二さんと結婚出来るなら喜んで股開きますよ!!」

 

こら美兎!アイドルが股開くとか言うな!?

 

「それなら星川も玲二くんと結婚したいし!それにまつりちゃんも星川なら良いよって言ってくれたんだから!」

 

おいまつり!お前何勝手な事星川に言ってんだよ?!

 

「わ、私はご主人様の傍でずっとご給仕出来ればそれで……///」

 

おいコニファー!どさくさ紛れに俺にしがみついて頬擦りしてくんな!もうめちゃくちゃだよ!!なあ築、頼むから助けてく……ってあいつ何時の間にかいなくなってるし?!あの野郎めんどくさいからってさっさと逃げやがったな!?

 

「さあ玲二様!これからわたくしと親睦を深める為にも一緒に愛の営みを……♡」

 

「しねぇよ!?あぁもう勘弁してくれッ!!」

 

―シュンッ!―

 

「あッ?!玲二さん逃げたぁッ!?」

 

「えぇッ?!ご主人様ってそんな事出来たんですかぁ~ッ?!」

 

「ちょ、ちょっと玲二くん待ってよぉ~!?」

 

壱百満天原達の圧に耐えきれなくなり瞬間移動でその場から逃げ一足先に自宅へと帰り部屋に引き籠る。ヒメ達おいてきちゃったがすまん、お詫びなら後で何でもするから一先ず落ち着きたいから一人にさせてくれ。ハァ、今日は散々だったな………

 

 

 

新たに現れた壱百満天原サロメ。彼女の出現によりにじさんじメンバーの玲二へのアタックは激しさを増していくのであった。果たして玲二はこれ以上嫁を増やさずに済むのだろうか?




大まかな変更点はありませんが話を修正致しました。社築さんのファンの方々に不快な思いをさせてしまい申し訳ありませんでした。今後はより一層気をつけて書いて行こうと思いますのでどうか宜しくお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。