今回は玲二と同い年のメンバーのママ友会です。ガンプラ関連ではありませんが最後まで見て頂ければ有難いです、ではどうぞ!
「…………はぁ」
「?どうしたのさちょこ先生?そんなため息なんて吐いて」
とある昼下り、ホロライトシティにあるお洒落なオープンカフェの一角ではちょことぼたんとルイ、そしてレインと同じにじさんじでありとある神社に祀られている神の末裔である『フミ』の五人が一緒になってお茶会をしていたのだが、先程からちょこがずっとため息ばかり吐いておりルイは気になってどうしたのかと聞いていたのであった。
「……いやね、此処にいる五人って玲二様と同い年じゃない?」
「あー確かにそうだね?パタちとルイちゃんは玲二君と中学校の同級生だったし」
「我も玲二とは小学校でずっと同じクラスだったな♪」
「あたしも高校と大学はレイっちと一緒だったし。で、それがどうしたのさちょこ先?」
「それよッ!フミ様は小学校、レイン様とルイ様は中学校、そしてぼたん様は高校と大学が玲二様と一緒……なのにちょこだけ玲二様とは学校も一緒じゃなかったし!なんだったら此処にいる皆よりも玲二様と出会ったのはずっと後だし!そんなの全然不公平じゃないのぉ〜ッ!?」
そう、此処にいる五人の共通点として皆夫である玲二と同い年であるのだが、その中でちょこだけは他の四人と違い学生時代の玲二を知らないのである。加えて言えばちょこが玲二と出会ったのは玲二がホロライブに就職した辺りなので付き合いで言えば玲二との仲は一番浅い。その事にちょこは悔しそうにサンドイッチを頬張りながら文句を言うが他の四人にしたらどうしようも出来ない事なので困ってしまうだけであった。
「そんな事言われてもねぇ?」
「そもそもレイレイと出会えたのは“あくま”でも偶然だもの。まあちょこ先生は“悪魔”なのにそんな偶然起きなかっただけですって♪」
「おいルイ姐そんなクソ寒いギャグで誤魔化すなや?」
久々に出たルイのギャグにちょこは辛辣な感じで返しながら睨む。
「でもそう言われてもな〜?」
「どう足掻いても我達が玲二と同級生だったのは変わらぬ事実だからなぁ〜?」
「だとしてもちょこも玲二様と学生生活を送りたかったのぉ〜ッ!」
((め、めんどくさい……))
そんな事を言われても自分達にはどうする事も出来ないというのにちょこはまるで子供のように駄々をこね、他の四人は面倒くさそうに思わずため息を吐いてしまう。
「という事で今日は玲二様の昔をたっぷり味わいたいという事で!今から皆の持っている玲二様との写真を見せてもらうわ!じゃあ早速だけどまずはフミ様からお願い!」
「あー玲二との写真を持って来いとはそういう意味だったのか?まあ良いけど……ほれ、これが小学生の頃の我と玲二だ」
フミはカバンから出した一冊の小さなアルバムを取り出し皆に見せる。其処には幼少期の玲二とフミが様々な様子で写し出された写真でいっぱいだった。
「うわぁ〜レイレイちっちゃいわね〜♪」
「レイっちにもこんな時期があったんだな〜?」
「えぇ、でも玲二様ってこの頃からもう凛々しい顔つきだったのね♪……あら?けどこの写真、どれもフミ様べったりとくっつき過ぎじゃない?」
「あーそれは……昔我は神社で引き篭もりみたいな生活しておってな。その時に神主が我の友達候補として玲二を寄越してきて、それからというもの何かある度に我は玲二と行動する事が多くなったんだ。これはその時の様子を撮った物だな」
そう、アルバムに貼られている写真はどれもフミが玲二にべったりとくっついている写真ばかりであり中には玲二の頬にキスしてる写真なんかもあった。
「うわぁフミ先輩大胆ですね〜?でもなんでフミ先輩って玲二君の事好きになったんですか?ただ引き篭もっていた時に一緒に遊んでもらっただけでこんなにはならないような気が……?」
「…………我はな、昔玲二に命を救ってもらったんだ。あれは雨の降る森の中の出来事だった……当時の我は玲二の事は引き篭もりの我と遊ぶ唯のお節介な同級生くらいの印象でな。途中から遊ぶのがめんどくさくなった我は玲二が遊びに来る前に森に隠れてやり過ごそうとした。けど途中から雨が降ってきて、川沿いを歩いている時に足を滑らしてそのまま川に落ちてしまったのだ……」
その時の事をフミは今も尚鮮明に覚えている。溺れそうになりながらも枯れ木にしがみつきなんとか必死に川沿いに戻ろうとするも子供の力じゃどうする事も出来ず、冷たい雨と川の所為で体温がどんどん奪われて意識が朦朧としてくる中フミは子供ながらに死を悟ってしまった。
「そんな時だった。我の事を探しに来てくれた玲二が危険を顧みず川に飛び込み我を助けてくれたのだ。その後我は気絶してしまったが一命を取り留める事が出来、そして二人して神主に怒られてしまったな……それからだな、玲二の事を好きになったのは。この人ならずっと我の傍にいてくれるんだとな」
「はぁ~、レイレイってもうその頃から結構な無茶する人だったのね?」
「流石とんでも集団佐々木家の息子って感じだな?」
小学生の時点でそのような救命行為を行っている事に一瞬驚くもまあ玲二ならやってもおかしくないと妙に納得してしまう一同であった。
「でも其処から玲二様にべったりするようになったのね?……あら、でも小学生って事はフブキ様とも面識があるのよね?フミ様よくフブキ様に噛みつかれなかったわね?」
「……………………」
(あ、噛みつかれたんだな?)
ちょこに言われてフミはそっぽを向いてしまい他の四人は察しがついた。というのも玲二と学生時代を過ごした一同は少なからず何処かでフブキとも対面しておりその度にフブキから噛みつかれているのだ。因みに噛みつかれるというのは比喩表現ではなく物理的にである。なのでフミの気持ちはよく分かるのである。
「……まあ我の事は良いとして次はパタちとルイさんのを見せてもらおうか」
「あ、話をすり替えた。まあ良いけど……はい、これが私達とレイレイの中学時代の写真よ」
ルイは胸元から写真の入った封筒を取り出しテーブルの上に広げていく。決してどっから出したんだというツッコミはナシで。
「へぇ、レイっちってもうこの頃から身体つきが良かったんだ?」
「うん、玲二君は運動神経も学力も学年トップだったんだ♪」
「我は中学は別の所に行ったから偶にしか見た事なかったけど、やっぱり中学に上がってから玲二はもっと逞しくなってるなぁ♪……あれ?ねぇパタち、この写真の玲二ってなんで頬に傷が出来てるの?」
そう言ってフミが手にした写真には頬に切り傷のような跡ががっつり残っている玲二の姿があった。その横には少し申し訳なさそうな表情をしているルイとレインもいた。
「あーこれね?これは私が教頭に襲われそうになった時にレイレイが庇って出来た傷だね」
「襲われた!?しかも教頭に!?何それどういう状況?!」
「えーとね……まだ私達が中学に入りたての頃だったかな?当時の私は自分で言うのもなんだけど結構なヤンキーでさ、そんな私を気に食わなかったのか教頭が何時も突っかかって来たのよね。しかもその教頭、時代に合わない程の獣人族差別主義でさ、特に鳥の獣人を毛嫌いしてたのか私に対して事ある毎に……」
『フン!社会の何にも役に立たない鳥の獣人のクセに!大人しく養鶏場にでも行って卵でも産んでろ!』
「何それ!?その教頭めっちゃ最悪じゃん?!」
「ちょこのいた学校の教頭もかなり酷かったけど、ルイ姐とレイン様のいた教頭も大概酷いわね……」
今時そんな種族差別なんてする奴がいるのかとぼたんは憤怒しちょこも呆れてものが言えなかった。それだけこの教頭の考えは時代にそぐわないという事である。
「最初の頃はある程度無視してたんだけど、その内皆がいる前で堂々と言うようになってきてそろそろ嫌気がさしたその時だった。私に対して嫌味を言う教頭に一人の男子生徒がこう言い返したの……」
『先生、養鶏場にいるのは鷹ではなく鶏ですよ?そんな事も分からないくらいボケてるんですか?それとも鷹と鶏の区別もつかないくらいに無知なんですか?まあ獣人と普通の鳥の区別もつかないくらいだからどっちにしろヤベェけど』
「ってね」
「それが玲二様だったのね」
「そう、玲二君が皆に聞こえるようにそう言ったらあの教頭顔真っ赤にして面白かったな〜♪」
「じゃあ玲二はその時にその教頭に頰をやられたのか?」
「ううん、その時は逃げるようにそそくさと去って行ったわ。問題はその後だったのよ……」
そしてルイとレインは更に当時の事を話していった。玲二の指摘に対して怒りに満ちた教頭はルイに対してより八つ当たりのような言いがかりをつけるようになり、更には玲二に対しても逆恨みをしだし成績改ざんや見に覚えのない悪い噂等を流したりと好き勝手にやり始めたのだ。校長や他の教師達が注意するも教頭は何も間違った事はしていないと聞く耳持たずだった。そしてそんな態度に対して玲二が遂にキレたのだ。
「それから玲二君は教頭の悪事を暴く為に知り合いの探偵や興信所に頼んだり自分自身で教頭の身の回りを探り始めたの。その時パタちもルイちゃんや他の獣人の子達にされた事が許せなかったから玲二君の手伝いをしたんだ。そしたらまあ叩けば叩くほど埃が沢山出たんだよ。横領に脱税、更には既婚者のクセに浮気に当時のパタち達と変わらないくらいの年齢の娘との援助交際とか数えるのもめんどくさくなるくらいの悪事がね」
「うわぁ完全にやってる事が小悪党じゃない……?」
「でしょ?それで集まった証拠を校長に提出した事で教頭の懲戒免職処分が決定すると教頭は発狂しながらナイフを持って私に襲い掛かったの、お前を捌いて精肉店に売りつけてやるって。その時にレイレイが私を庇って頰を切られてしまったんだけどそのままカウンターをかまして教頭に向かってこう言い放ったのよ」
『テメェは紛いなりにも教頭だろ!?生徒を見守り導く立場のテメェが鷹嶺や獣人族の皆を差別してくだらねぇ嫌がらせしてんじゃねぇよッ!!もし差別されるような人種がいるとしたらそれはテメェみたいな偏見で他者を見下し、あまつさえ犯罪行為に手を染めた奴だッ!!』
「その後その教頭……いえ、元教頭は警察に逮捕されていったわ。風の噂ではもう出所はしてるけど当然教職には就けるワケがないから知り合いが経営してる農家で奥さんや学校に慰謝料払う為に朝から晩までみっちり働いているみたいよ」
「しかも後で聞いて分かったんだけど其処の農家で働いているのが鷲の獣人であの元教頭は汚れながら働くその人を見て其処からあの変な偏見を持つようになったらしいよ。ま、そんなのはもうどうでもいいけどね」
「そんな事があったのね……」
思った以上に壮絶な出来事にちょこ達は玲二は絶対に敵に回したらダメな類だと改めて再認識するのであった。
「けどあの頃我は偶に玲二に会ってたけどそんな傷なかった気がするんだけど?」
「あー実はその頃の玲二君別の事故にあって通院していて、その時についでにその頬の傷を消してもらったみたい」
「別の事故……あ、確か玲二様がシロ様を庇った時の事ね?その事故が起こった事でスバルとも出会ったって聞いたわ」
「どうでもいいけどレイっちなんかいろんな事に巻き込まれ過ぎじゃない?」
幼い頃から何かしらの事に巻き込まれる玲二。最早何かに取り憑かれてるのではないかと疑いたくなるレベルである。まあそんな事は兎も角ぼたんもポケットから写真を取り出し皆に見せていく。
「やっぱり高校や大学ってなるとレイレイも大分成長してるわね」
「けどまだ少しだけ幼さも残ってて可愛い感じもあるわね~♪じゃあ玲二様との思い出エピソードを「いやそれ前にも言った事あるだろ?同じ話をするつもりはないから」あ、そうだったわね……?」
※『第20話貴方と出会って』参照
「うぅ〜……皆と玲二様との出会いを聞いたら少しは気が晴れると思ったのに逆に余計に羨ましくなっちゃったあぁ〜ッ!!」
「えぇ〜?でもだからと言って人生やり直す事は出来ないし……」
「そうですよ、それに結果はどうあれ皆こうして玲二君の妻になれたんだからそれで良いじゃないですか♪」
「うぅ〜……!」
レインがちょこを諭すがそれでもちょこは納得が出来ずに項垂れていた。しかしこれ以上どうする事も出来ない四人はただ呆れてため息を吐くだけしか出来なかった。
「あれ?ちょこ達じゃねぇか、それにフミやレインまでってなんか珍しい組み合わせだな?」
「え……?れ、玲二様?どうして此処に?」
と其処に保育園とかで使うような多人数乳母車を押しながら玲二がやって来た。乳母車の中にはしょこらとつばさとつばきと玲牙が乗っており、相変わらず玲牙はつばきに耳をあむあむされている。
「いやそろそろ子供達の服も小さくなってきたから新しい服を買いに行ってたんだよ。沢山良いの買ったもんな?」
「しょこのおよーふく〜♪まーま、どぉ〜?」
「ふりふり〜♪」
「あむむ〜♪」
「やぁーあぁーッ!」
子供達は乳母車から降りてそれぞれ自分の母親の元に行き買ったばかりの服をお披露目する。玲牙以外の三人はふりふりのお洋服で玲牙は仮面ライダーがプリントされたパーカーである。子供達の微笑ましい姿を見て五人とも思わず笑みを浮かべるのであった。
「あ、そうだ。なぁちょこ、ぼたん、ちょっと見てもらいたいモンがあるんだけど良いか?」
「え?見てもらいたい物って?」
「何々?なんか面白そうな物か?」
「いや其処までのモンじゃねぇけど……ほらこれだよ」
そう言って玲二が内ポケットから出したのは一枚の写真だった。其処には黒髪の赤ちゃんを中心に
「え?これってしょこらちゃんとつばきちゃん?」
「……ではないわね?しょこらには角は生えてないし、つばきちゃんも獅子族の耳と尻尾はないもの」
「それにこの真ん中の赤ちゃんって……え?これってもしかして、玲二君?」
「あぁ、俺の赤ん坊の頃の写真だ。この間実家に行った時に母さんが渡してきたんだよ」
そう、玲二が持ってきた写真は自身がまだ赤子だった頃の写真だった。そんな赤子の玲二が二人の赤ちゃんに抱きつかれているのだが……
「それでなんだが……なぁちょこ、ぼたん、これってもしかしてお前達じゃないか?」
「え!?これがあたしとちょこ先?!」
「ち、ちょっと待って!?……た、確かにこれ、実家にあるアルバムに貼ってあった赤ちゃんの頃のちょこにそっくりだけど……!?」
「えぇ!?って事は……!?」
「玲二とちょこ先生とぼたんさんって、赤ちゃんの頃にはもう出会ってたって事なの!?」
なんという衝撃的な事実!実はちょことぼたんは玲二の妻達の中で最も早く出会っていたのだ!これには本人達も驚きを隠せないでいる。
「ちょちょちょ、ちょっと待って!?でも前にシオン様の失敗魔法でちょこ達玲二様と出会った頃に戻る魔法受けてたじゃない!その時ちょこは少しくらいしか変化してないわよ?!」
「あたしも高校生の頃には戻ったけどこんな赤ちゃんにはなってないぞ!?」
「あーそれなんだけどな?これは憶測なんだけどあの時の魔法、俺と出会った頃に戻る魔法ってシオンは言ってたんだけどそれって俺がまだ赤ん坊だったその頃だとまだ他人を認識する力が弱かったから反映されなかったんじゃないのか?」
玲二の言う通り、産まれたばかりの赤ん坊にとって周りの人や動物はただ動く物というくらいの認識しかない。更には赤ん坊の記憶は日々塗り変えられてしまう為この時期に会ってたと言っても脳が大体の事を記憶出来てないので覚えていないのだ。なので以前のシオンの失敗魔法では赤ん坊の頃に出会った場合はカウントされないのでは?という事である。
「そ、そういう事だったのね……ウフフ♡もしそうだとしたらちょこが誰よりも早く玲二様と出会ってただなんてぇ〜♡」
「そっかそっか〜♪あたしとちょこ先がレイっちと初めて出会ってたなんてな〜♪」
(((うわチョロ……)))
先程まで嘆いていたクセにいざ自分が玲二と初めて出会ってたと知ると嬉しそうに惚けるちょこと一緒にデレデレしているぼたんを見てこの二人調子良いなと思うルイ達であった。
「こっちに戻って機会があれば見せようと思ってたから丁度良かったわ。ところでお前達はお茶会中だったか?だとしたら邪魔してすまなかった」
「ううん、寧ろ良いタイミングで来てくれたわ。あのままだとちょこ先生ずっと駄々こねてたもん」
「そーそー、それに折角だから玲二も一緒にお話しよう♪」
「?」
こうして同い年五人組は玲二と子供達も交え楽しい時間を過ごすのであった。余談だがあの写真に写っていたのはちょことぼたんで間違いないようで、どうやら産まれて数ヶ月後に健康チェックも兼ねた交流会の時に撮った写真らしい。その事をちょことぼたんは暫くの間他の妻や婚約者達に嬉しそうに自慢気に話すのであった。
それから数日後……
ーシュウゥゥゥ……バッ!ー
「おわっと!?あ、あれ?此処って一体……?」
ホロライトシティの市街地から少し離れた森の中で何者かが時空の歪みから飛び出てきた。これはまた、新たな波乱の予感……?
はい、という事でママ友会という名の玲二との出会いの切っ掛け回でした!本当はこっからガンプラ関連のネタに走ろうと思いましたが尺的に止めました(^o^;)
そして次回は最近にじさんじで公式番組としてリニューアルされた番組のMC三人組が登場します!
そしてその次の話なんですが、以前ネタで書いたアナザーホロライブをヒントに平行世界のホロメン登場の回にします!勿論シリアス展開はしません!それで誰が来るかと言うと……アンケートで決めたいと思います!毎度の事ながらよろしくお願いします!
次回もまったり待って頂ければ幸いです、ではまた!