ホロライブ ビルドライバーズ   作:神楽

249 / 359
本当はメルのネオジオング戦を先に書こうと思いましたがこちらが先に思いついたので先に載せたいと思います。今回は玲二がとある用事で例の学園に向かいます!今回も最後まで見て頂ければ有り難いです、ではどうぞ!


EP04『行くぞ!IS学園!』

これは、メル達が魔界でミッションを始めようとしていたその頃の地上界の出来事である。

 

 

 

新年を迎えて早数日。現在俺は家族と仲間を連れてフェリーに乗ってとある場所へと向かっていた。

 

「いやぁ〜潮風が気持ちいいね〜ヒカリ♪」

 

「うみゅ〜、すずしくてきもちい〜の〜……♪」

 

「にゃうぅ〜、うみこわいにゃぁ〜……」

 

「大丈夫だよぴりか、甲板に乗り出さなきゃ落っこちたりしないからね」

 

一緒に着いて来ているアカリとおかゆが子供達と海を眺めていた。ヒカリは潮風の涼しさに気持ちいいのかおねむモードになりぴりかは海が怖いのかおかゆにしがみついて離れずにいた。そして俺の腕に抱っこされてるきらりも無表情ながらも海を見てキラキラと目を輝かせている。皆大きくなるにつれて個性がはっきりしてきたな。

 

「…………で、レイ兄さんなんで僕達まで一緒に来なきゃならなかったのさ?」

 

「私も早くミッションをクリアしないといけないんですが………?」

 

「まぁそう言うなって?今日行く所は間違いなくお前達の為にもなるしな」

 

そして出掛ける際に偶々近くにいたから連れてきたハヤトと刀也も連れてきたのだ。ハヤトはなんだか気分が悪そうだが、もしかして船酔いしてしまったか?そして更に

 

「それと君達も急に呼んじゃってごめんな、岡、尾形」

 

「い、いえ!あの有名な佐々木さんから直々にお誘いを受けたのなら喜んで飛んで来ますよ!な、ミカ!?」

 

「う、うん……」

 

今日はゲストとして以前ホロプラにやって来た轟の後輩である『岡一華』と『尾形三日月』を連れてきた。本当にオルフェンズの『オルガ』と『三日月』に雰囲気が似てるな?

 

「…………それにしても佐々木さん、なんで俺達が今回呼ばれたんでしょうか?もしかしてこの間のミカの言動についてですか……?」

 

「ん?いやそんな事気にしちゃいねぇよ。実は前にみしろからお前達、特に尾形の事を聞いてたからな。今回はそんな尾形に見せたい物があったから着いて来てもらったワケだ」

 

「?見せたい物って……?」

 

まぁそれは後でのお楽しみって事で……お、漸く着きそうだな。

 

「え、えっと……?玲二、此処って一体何なの?」

 

「まるでホロライブタウンの頃みたいな人工島みたいだけど……あ、レイくん、もしかして此処って……?」

 

「そうだ、政府がガンプラウォーズの技術に目をつけて設立したガンプラウォーズの専門学校、『インフィニット・ストラトス学園』だ」

 

俺は到着した人工島に設立した巨大な学校インフィニット・ストラトス学園、通称IS学園を皆に紹介する。にしてもまだ設立してから一年も経ってないのに凄いデカい学校だな?

 

「こ、此処が噂に聞くガンプラウォーズを授業に取り組んだ学校……?!」

 

「あぁ、なんでも政府がガンプラウォーズの急成長ぶりを見て将来確実に国際的なeスポーツに進展すると睨んでたみたいでな。わざわざ俺と義兄さんの所に来て専門学校の設立の許可を取りに来たんだよ。まぁ俺は許可しただけで後は何も触れてないからな」

 

「我々の知らないところでそんな事になってたんですか?!」

 

まぁそういう事だ。最初俺は専門学校って言っても都内に小さな学校を作るだけと思ったのにまさか海上にこんな立派な学校を作るとは夢にも思わなかったわ。しかもかなりの人気校になってるみたいで倍率がかなりエグい事になってるんだとか?

 

「まぁそんな事より早く上陸するぞ。あんまり時間を掛けたらあいつ等の機嫌が悪くなっちまうからな」

 

「あいつ等?レイくんもしかして誰かと待ち合わせしてるの?」

 

「あぁ、寧ろ今日はその為に来たようなもんだからな。ほら、さっさと行くぞ」

 

こうして俺達は初のIS学園へと上陸し本校へと向かうのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ず、随分大きな学校なんだな……?」

 

「私達の学校よりもかなり大きい……」

 

「IS学園は全寮制だからその寮も多いし、何より小規模だがショッピングモールも存在するから敷地面積だけでもちょっとした町よりは大きいだろうな」

 

その広さ故に各場所にはマップが貼られているし、それでも迷子になってしまうのも珍しい話ではないらしい。にしても校長室に行ったら今度はバトルルームに行ってくれって言われたが、本当に広すぎるぞ此処……と言ってたら漸く着いたな。もらったカードキーを使ってと

 

―ピピッウィーンッ―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―バッキイィィィィィィンッ!―

 

『ッ!?』

 

「な!?こ、これは……?!」

 

お、やってるな。扉を開けて早々俺達の目の前では二体のモビルスーツが激しい激突を見せていた。いや、正確には片方のガンダムがもう片方のドムに一方的な攻撃を繰り広げていた。

 

「あれって、バルバトス……!?」

 

「あぁそうだ。あれが俺が尾形に見せたかった物だ」

 

そのガンダム、バルバトスは本来な姿とは違い純白、いや純銀のような輝きを放ちその手には同じく純銀に輝く鋭い大太刀が握られていた。そしてバルバトスは倒れているドムのコックピットに向かってその大太刀を

 

 

―ドスッ!―

 

 

正に無慈悲な如くコックピットに向かって大太刀を突き刺し、それと同時に勝利画面が上空に表示され二機のモビルスーツはそのまま粒子となって消えてしまった。しかし最新鋭のリアルバトルシステムを当たり前のように使えるなんて凄いな此処は?

 

「さて、終わったって事はそろそろ出てくる頃だと思うが「れっくうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅんッ!」……やっぱ来たか」

 

バトルが終わり目的の相手を探そうとしていたら突如何処からか声が聞こえ、その声に聞き覚えがある俺はその声が聞こえた方に向かって手を構える。が……

 

―バァンッ!―

 

「え!?」

 

「ゆ、床からぁッ?!」

 

「ハァーッハッハァーーーッ!隙ありだよれっくん!さぁ大人しく愛しの束さんの熱いハグを受けるのだぁーーーッ!」

 

……やっぱりさっきの声はフェイクか。だが俺はそんなの読んでいたので……

 

―ヒョイッガシッ!グググググッ……!―

 

「あ痛だだだだだだだだだだだだあぁーーーーーーッ!?れっくんのちーちゃん並みの愛アンクローがあぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーッ!?」

 

「……なにやってるんですか『束』さん?」

 

襲い掛かる相手を避けて渾身のアイアンクローをかましたがそれでも相変わらずこの人は減らず口だな?取り敢えず俺はアイアンクローを解くと目の前にいた紫髪にうさ耳をつけた変人『篠ノ之束』は俺にハグしだした。

 

「あぁーーーッ!?ちょっとあんた!何玲二にいきなり抱きついてんのさ?!」

 

「そんなの知りませーん。えへへ〜♪れっくんに久々のハグだ〜♪」

 

「いやそんな事しなくて良いですから。それよりも千冬さんはまだ来ないんですか?」

 

「ん〜?ちーちゃんなら今片付けしてる最中だからもう少しで来ると思うよ〜♪って言ってたらほら来たほら来た♪ちーちゃ〜ん♪」

 

束さんはそう言いながら指を指すとその先には黒いスーツをビシッと着こなした女性、現在12人いるガンダリウムランカーの一人『織斑千冬』がやって来た。やっぱり普段は凛々しくて格好良い人だなこの人は。

 

「まったく、一人で勝手に突っ走るな束。それと久しぶりだな玲二、後刀也も」

 

「はい、お久しぶりです千冬さん」

 

「お久しぶりです姐さん!」

 

「え!?玲二と剣持さんってこの方とお知り合いなんですか?!」

 

「あぁ、俺と刀也は昔束さんの父親が師範をしている篠ノ之剣道場に通ってたんだよ。千冬さんもその時の門下生で俺達の姉弟子なんだ」

 

「そ、そうだったんだ……?」

 

昔はよく千冬さんと兄貴にしごかれてかなり筋肉痛になってしまった日が連日続いていたけど、それも今となっては良い思い出だ。あの頃は本当に楽しかったな。

 

「まぁ兎に角まずは自己紹介だな。私は織斑千冬、このIS学園で国語と社会とバトル技術担当の教師だ」

 

「はいはーい!束さんは篠ノ之束って言いまーす!IS学園の数学と化学と製作技術担当の教師だよ〜♪」

 

『よ、よろしくお願いします……』

 

そんな二人が自己紹介をするとガンダリウムランカーの前だからなのか皆少し緊張した様子で挨拶をした。同じガンダリウムランカーでも両さんの何倍も威厳があるからな、この人は。

 

「あ、あの!ちょっと聞きたいんですが、さっきのバルバトスって……?」

 

「お、さっきのバルバトスが気になってるの?ンッフッフ〜♪良い所に目をつけたねキミィ〜♪あれこそがちーちゃんと束さんの愛と血と涙の結晶!『ガンダムバルバトス・白騎士』だぁーーーッ!」

 

 

『HG ガンダムバルバトス・白騎士』

『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』に登場する主人公機。本来のバルバトスは鈍器をメインに扱うがこの機体の主武装は大太刀であり他の武器も太刀や小太刀等の実体剣のみとなっている。全身をフレームごと純銀風の塗装を施した事により生成された『ネオラミネートコート』によりビーム兵器からのダメージを完全にシャットダウンし防御力の向上に成功した。更にバーニアやスラスターの増設によりバルバトスの持てるポテンシャルを常に240%以上発揮出来る正に白騎士の名に相応しい見た目と実力を兼ね揃えた機体である。

 

 

「これは凄い……外装だけでなくフレームにまで塗装が施されているなんて……!?」

 

「しかもこれ、バーニアやスラスターを増設してるけどただ安易に増やしてるんじゃない。機体バランスを緻密に考えてベストな場所に増設してるよ」

 

「これが、ガンダリウムランカーが手掛けたバルバトス……!?」

 

「いや、このバルバトスを作ったのは束だ。私は昔から不器用だから素組でも苦労してしまうんだ。だから束の作ってくれた機体で何時も挑んではいたんだが、それがかなりしっくりきてな」

 

「ウンウン♪逆に束さんはガンプラバトルが下手くそだったからね。だから製作技術担当の束さんとバトル担当のちーちゃん!この二人の活躍によって最強のガンダリウムランカーとなったと言っても過言ではないのだぁ〜!ブイブイ♪」

 

成る程、まるでビルドファイターズのイオリ・セイとレイジのような関係だな。とそれは兎も角……

 

「……………………」

 

「どうだ尾形、ガンダリウムランカーの最高のパートナーが手掛けたバルバトスは?」

 

「…………凄い、このバルバトス。塗装もそうだけど細かな所まで改造がしっかり施されている。それにこの武装の太刀もかなり鋭くなるまで研ぎ澄まされてる。こんなの本当に拘んないと作れないよ」

 

「お?キミィ〜、分かってるじゃん♪ちーちゃんの為に束さんが寝る暇も惜しんで……ってえぇッ!?」

 

ん?束さん何驚いて……って尾形が泣いてる!?ど、どうしたんだ?!

 

「うぅ、グスッ……」

 

「どどど、どうしちゃったの?!まさか気に食わないとことかあった?!」

 

「ち、違うんです……前に鉄オルやバルバトスの事をネタアニメだとかガンダリウムランカーが使うような機体じゃないとか言われて……でもこうしてバルバトスを使ってもガンダリウムになれるって証明出来て、それが嬉しくて………」

 

……そっか、みしろからは聞いてたが尾形は前にバルバトスやオルフェンズの事を馬鹿にするような発言を聞いてバルバトスの強さを証明する為に我武者羅に強くなろうとしてたらしいからな。そんな尾形にとって束と千冬の絆とも言える白騎士はまさに自分の信じたバルバトスの可能性を証明してくれた存在とも言えるんだろう。

 

「……成る程な。おそらくそういう事言ったその連中はオルフェンズの事もバルバトスの事も大して知りもしないクセにネタ動画だけで知った気でいる愚か者だろう。真にあの作品を知る者ならそのような言葉は絶対に出てこんからな。まるでうちの愚弟のようだ………」

 

「ホント、ちゃんと見てない奴に限って全部知った気でいるのがムカつく。そいつ等三日月やオルガがどんな気持ちで鉄華団の皆と一緒に戦ってきたのかなんて一ミリも理解してないクセに何を知った気でそんなくだらない妄言吐いてんだよ?マジで一回オルフェンズの世界行って三日月達に千回くらい殺られてこいって感じだよ」

 

うん、やはり千冬さんと束さんも凄い嫌悪感を見せてるな。特に束さんは普段は人懐っこい性格なんだけど毛嫌いした相手にはとことん冷たく、そして雑に扱うから今回もそんなダークな面が出てきたな……

 

「…………!ねぇねぇキミ、名前はなんていうのかな〜?」

 

「え?お、尾形三日月ですけど………?」

 

「おぉーーー!凄いね!あの三日月・オーガスと名前がすっごく似てるね♪じゃあ〜……みーちゃんで♪」

 

「み、みーちゃん?!」

 

「あー、束さんは人にあだ名を付けて呼ぶクセがあるんだよ。それも癖のある事が多いんだよ」

 

実際に姉貴の事をはるるん、彩夏の事をあーやん、そして兄貴の事をコーリキーと呼んでるしな。多分束さんがまともに名前を呼ぶのは妹の箒だけじゃないか?

 

「もぉ〜、そんなのはどーでも良いじゃん!それよりみーちゃん、実はちーちゃんの白騎士のカスタム案として作ったパーツがあるから試してみない?」

 

「え?い、良いんですか?そんな大切なパーツを使っても……」

 

「うん、だってちーちゃんいっつも束さんがカスタムパーツを持ってきてもこれで充分とか言って全然使ってくれないもん!だから折角だからみーちゃんに使ってもらえたら束さんも嬉しいな〜って♪ね、良いでしょちーちゃん?」

 

「あぁ、元より私はこの白騎士があれば充分だからな」

 

「よぉーし!それじゃあ早速……と、その前にれっくん、今日は例の件で来たんだよね?」

 

「ん?あぁ、そうですね。良かった、すっかり忘れてるのかと思ってしまいましたよ」

 

「もぉ〜!これでも束さんはやる時はやるんだからね!」

 

いやあんた結構脱線して当初の目的忘れる事多々あるじゃねーか。まぁ今回は忘れずにいてくれて良かったけど。

 

「……ねぇ玲二、そろそろ今日アカリ達を此処に連れてきた理由を教えてくれても良いんじゃない?」

 

「そーだよレイくん、ずっと勿体振ってたら気になっちゃうじゃん」

 

「いや勿体振ったつもりはないさ……実は束さんに少し前からある事の調査を頼んでたんだよ」

 

「ある調査?一体何なんです?」

 

「……今巷で騒がれてるガンダリウムランカーを名乗るクラッシャーの事さ」

 

クラッシャー……それは以前俺の元にやって来たバトラー達が被害にあったという悪質なバトラーの事だ。彼等はクラッシャーの事を三番目のガンダリウムランカーであるデッドブレイカーことトールだと思い出場停止を求めてきたのだが……いかんせん不審な点も多かったので束さんに連絡して調査してもらったのだ。彼女は普段こそはおちゃらけているが、実は世界屈指の情報収集家であり彼女に調べられない情報はないと言われる程である。

 

本来なら灰に調べて貰おうとしたが、あいつは今別の件で海外に行ってしまっているので今回は束さんにお願いしたという事だ。そして束さんの自信満々な態度を見る限り、かなりの情報が手に入ったようだな。

 

「んー、まず単刀直入に言うけど…………このクラッシャーとガンダリウムランカーのトールって奴、全くの別人だよ」

 

『え!?』

 

「……やはりか」

 

束さんから告げられた内容は俺の予想通りの結果、このクラッシャーとデッドブレイカーは別人だったという事だ。

 

「まずこのクラッシャーとデッドブレイカーが使ってる機体。どっちもRGのエピオンを使ってるけど機体クオリティーが違い過ぎる。クラッシャーの使ってる方もそれなりに良いけどデッドブレイカーの使ってるエピオンに比べたらかなりお粗末な点が多過ぎて話にならないんだよ」

 

「け、けど束さん、それってそいつが機体を使い分けてるだけなんじゃ「黙って聞けアゴとう」は、はい……」

 

刀也の意見を一掃し話を続ける。そういや刀也のあだ名アゴとうだったな?束さんが名前からだけであだ名をつけないのは珍しいが、特に刀也を嫌ってるワケではないし今の話には関係ないから一旦置いとこう。

 

※人の見た目であだ名を付けるのは普通に失礼なので絶対に止めましょう。

 

「で、さっきアゴとうが言ってた使い分けてるかもって話だけどそれでもこれは酷過ぎる。だってクラッシャーの使ってるエピオンはそこそこの出来ってだけでデッドブレイカーの高クオリティー且つ緻密に設計されたエピオンとは比べ物にならない。しかもこのエピオン、おそらくだけどネットでデッドブレイカーの噂になった部分を真似てるかのような改造をされてる。つまりは……」

 

「……デッドブレイカーを模倣して好き勝手している悪質なバトラーって事か」

 

「そのとーり!そして次にガンプラウォーズのデータベースをハッキングしてクラッシャーとデッドブレイカーのプレイ履歴を見せてもらったけど、これも決定的な違いがあったよ」

 

…………今さらっととんでもない事言わなかったか?あの何重にもプロテクトを掛けたデータベースにアクセスしたって、この人どんだけハッキング能力に長けてるんだよ?まぁ束さんがそういう悪用はしないのは知ってるけど、次からはちゃんと資料渡すからハッキングは止めてほしい。

 

「これ見て、上のデータがデッドブレイカーの。そして下のデータがクラッシャーのプレイ履歴なんだけど、これ見てどう思うかな?」

 

「えっと…………ッ!デッドブレイカーは東北地方を拠点にしているけど、クラッシャーは関東地方を拠点にしている!?」

 

「それにバトルしている相手も、デッドブレイカーがランク関係なく多くのバトラーと戦っているのに対してクラッシャーは高くてもゴールド3までしか戦ってないですよ!?」

 

「そ、クラッシャーの被害にあってるバトラーは少なくともそんなにランクの高くない者達ばっかりなんだよね。つまりクラッシャーは低ランクのバトラーに狙いを絞ってそういう最低行為を繰り返していたって事になるね」

 

束さんの見せてくれたデータを見て分かるがクラッシャーとデッドブレイカーの活動拠点も対戦相手の実力も全然違う。クラッシャーは意図的にランクが低い相手しか選ばず戦っていたようだ。

 

「で、でもだとしたらなんでクラッシャーはそんなランクの低い奴ばっか狙ってんだよ?」

 

「そんなの簡単だよ一華、クラッシャーは自分の事をガンダリウムランカーと偽っている。けど高ランクのバトラーと戦えば絶対にボロが出るし勝てない可能性も出てしまう。だから其処まで実力の高くないバトラーだけを狙ってバトラー狩りをしてるんだよ」

 

「尾形の言う通りだ。私も束からこいつ等二人のバトルの記録を見させてもらったが、どちらも相手を徹底的に破壊するバトルスタイルだが考えて行動するデッドブレイカーに対しクラッシャーはただ闇雲に突っ込んで相手を攻撃するというお粗末な戦い方をしている。どう見ても同一人物の戦い方ではない」

 

ふむ、戦闘のスペシャリストである千冬さんが言うからにはもうこれは確定だろう。つまりこいつはデッドブレイカーの情報が非公開だった事をいい事に好き勝手している最低最悪な悪質バトラーという事だ。

 

「で、でもじゃあなんでクラッシャーはそんな事をしてるの?わざわざデッドブレイカーの模倣までして……」

 

「……これは私の考えなんですが、デッドブレイカーの模倣をしていたのはおそらく情報を得られるのが其処しかなかったからじゃないでしょうか?あの時点でガンダリウムランカーになっていたのは八人、そしてその中で非公開だったのは三人でした。しかし二番目のバトラーであるムーナさんは非公開の時点でも女性かもしれないという情報がありましたし、六番目は実在するが情報が全くないという事から成りすます事が出来ずにいたんだと思います」

 

「そっか、そんな中でデッドブレイカーの相手を徹底的に破壊するというバトルスタイルとエピオンを使っているっていう情報がクラッシャーにとっては都合が良かったんだ」

 

ハヤトの見解通り、クラッシャーの目的はおそらくガンダリウムランカーに成りすましてイメージを悪くする事だ。何故そんな事をするかまでは分からないが、このまま奴を野放しにするワケにはいかないし、どうにか対策を考えないとな……

 

《……ねぇレイくん》

 

……ん?おかゆ?わざわざ念話で話しかけてきてどうしたんだ?

 

《ねぇレイくん、どうしてわざわざこの人に調査を依頼したの?レイくんや僕なら神羅族の力を使えばすぐにでも犯人を見つけ出せたんじゃ……?》

 

《いやそれじゃダメだ。もしこのクラッシャーが他の神羅族、それも革命派が手引している奴だった場合そいつを利用して俺達を誘き寄せるつもりかもしれない。更に俺達が力を使い続ける事でオカユやアクア達も知らない神羅族を呼び寄せてしまう可能性だってある。そうした懸念がある内は無闇矢鱈と神羅族の力を使うワケにはいかないんだ》

 

《そ、そっか、そうだよね。ごめんレイくん、なんか出しゃばっちゃったみたいで……》

 

いや、おかゆも皆の事を考えて提案してくれたんだから別に問題ないさ。けどさっき言った通り俺達の事を他の神羅族に感知されない為にも転移や念話程度の弱い力以外は使わないようにしないとな。

 

「……それで束さん、このクラッシャーがデッドブレイカーとは別人というのは分かったけど、こいつが今何処にいるかまでは分かりますか?」

 

「うーん……一応履歴を調べているけどこいつのIDは捨て垢だから情報が全く出てこないんだよね。唯一出てるのがバトル履歴だけどこいつ、一応念を入れてるのか一度訪れた店には絶対に再来店してないからまだ履歴がない所を探せば良いと思うんだけど……」

 

「現在都内にでガンプラウォーズを取り扱っているゲームセンターや模型店は約五百店舗。その中でクラッシャーが訪れた事があるのは四十店舗程だ。残りの店舗を探すとなればかなり時間が掛かってしまうな」

 

「やっぱりそうなってしまうか……仕方がない、これ以上好き勝手させるワケにはいかないからな。アカリ、今すぐ都内にあるガンプラウォーズ取り扱い店舗全店に緊急連絡を入れてくれ。素顔を隠して入店してきたバトラーには必ず身元を明かすように徹底してくれって」

 

「うん、りょーかいだよ玲二!ヒカリ、ちょっとパパに抱っこしてもらっても良い?」

 

「あーい♪」

 

アカリは俺にヒカリを預けるとカバンからノートパソコンを取り出して緊急通達用のメールを作成してすぐに送信を開始する。ヒカリは横にいるきらりの手を握ってキャッキャと笑っているがきらりは相変わらず無表情のままだ。やっぱりまだ全ての相手に心を開いてるワケではないんだな?

 

「へぇ〜、この子達が噂のれっくんの子供達なんだ?お名前はなんていうのかな〜?」

 

「あーい!ヒカリ、にしゃいです!こんにちゃー!」

 

「にゃう〜♪ぴりかにゃ〜♪」

 

「……………………きらり

 

「そっかそっか〜♪それじゃあ〜……ひーちゃんにぴーにゃんにきらりんだね♪皆よろしくね~♪」

 

「あーい♪」

 

「にゃうぅ〜♪」

 

「……あぅ」

 

うん、やっぱり人懐っこい束さんだから子供達もすぐに懐いてくれたか。きらりも何時も通りに見えるがちゃんと名前を言ったからな。

 

「玲二、通達送り終えたよ」

 

「そっか、なら用も済んだし俺達はそろそろ「その前に良いか?」……なんですか千冬さん?」

 

「お前達、もしこの後時間があるならうちの生徒とバトルしてみないか?今日は本土に出ていた奴等も戻ってきてるから丁度良いしな」

 

「IS学園の生徒とですか!?噂ではかなりの実力者揃いというあの生徒達とバトル出来るんですか?!」

 

「あぁ、とはいえまだまだ荒削りだかな。それに、あの愚弟にもそろそろ現実を見せておかないとな……」

 

……成る程、確かにこのIS学園の生徒と戦うのはハヤトや刀也、それに尾形達にも良い経験になりそうだしな。だがおそらく千冬さんのあの口ぶりからすると本当の狙いは……まぁ取り敢えず本人達にあってからその辺は考えるとするか。

 

「分かりました、そういう事なら是非お願いします。皆も良いよな?」

 

……俺の問いかけをするとそれに反対する者はいないみたいだな。ならこのバトル、受けさせてもらうとするか。

 

「よし、ならこれが今戻ってきているGWDWC参加者の一覧だ」

 

お、リストもあるのか。どれどれ……

 

 

織斑一夏

篠ノ之箒

鳳鈴音

セシリア・オルコット

シャルル・デュノア

シャルロット・デュノア

ラウラ・ボーデヴィッヒ

 

 

へぇ、箒も戻ってきてたんだな?これは面白そうなバトルが期待出来そうだな。それじゃあ箒達を呼んでもらって皆とバトルしようか。

 

ひょんな事からIS学園の生徒達とバトルする事になった玲二達。はたして一体どんなバトルが繰り広げられるのだろうか?

 

続く……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

出典元と設定

 

篠ノ之束

インフィニット・ストラトス

IS学園の数学と化学とガンプラ製作担当教師。原作では天災と呼ばれており自分の気に入った者だけにしか心を開かずそれ以外は有象無象の凡人程度にしか考えていないが、この世界では人懐っこく誰にでもフレンドリーである。但し怒らせると相手を二度と外を歩けなくなる程まで個人情報を全世界にばら撒くという鬼畜な事を平気でする。ガンプラの製作技術は世界トップレベルだがバトルはからっきしダメであり、レベルで言えばアンジュにも劣る。




はい、という事でIS学園の一幕でした!そしてそのIS学園の生徒とバトルをする事になった玲二達ははたしてどんなバトルを繰り広げるのだろうか?

次回はこの続きの前に戻ってメルのミッションになります!次回もまったりと待って頂ければ幸いです、ではまた!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。