という事で今回はЯとの対決、そしてるしあ達が神羅族のルシアと接触する話です!はたして玲二は無事に勝つ事が出来るのか……?今回も最後まで見て頂ければ有り難いです、ではどうぞ!
玲二達がЯとのバトルを始め出した丁度その頃、あくあとるしあは玲二に頼まれた通り神羅族のルシアが管理する世界『ヨミノトバリ』へとやって来ていた……のだが
「あわわわ……ま、全く生き物が見当たらないんだけど?ずっと暗いままだし周りの木も枯れてるし空気が重いし……もぉ最悪なんだけどぉーーーッ!?」
「それにものすごい死霊の数……昔魔界にある冥府の扉の先に一度だけ行った事があるけど、其処とは比べ物にならないくらいに強い怨念に溢れてるね……」
全く日が昇る事のない暗闇、周りにある枯れて白化している木々、明らかに栄養素を含んでいない灰色の地面、そして周りの空気をどんよりと重くしている白く冷たい霧。どう考えても生命が存在する事が出来ない環境が広がっていた。更には怨霊までもがそこかしこに浮遊しており、気を抜いたら身体を乗っ取られそうである。
(うあぁああぁ……)
(生きてる身体ぁ……よこせぇぇぇぇ……)
「やだやだこっち来んな幽霊どもがあぁーーーッ!!」
「もぉあくあちゃんってば、そんな慌てなくてもるしあに着いてれば怨霊達は襲ってこれないから大丈夫だって」
泣きじゃくりながらるしあの腕にしがみつき怨霊を追い払おうとするあくあ。一方るしあは慣れてるのか自分達の周りに霊力を籠めたバリアを張り迫ってくる怨霊達を追い払っていた。やはり輪廻転生を繰り返してきた死霊使いはこの程度ではびくともしないようだ。
「…………あ、彼処にいるのってもしかして、神羅族のアクアちゃん?」
「え?……あ、ホントだ。それじゃあその横にいるのが、神羅族のルシアちゃん?」
「あ、るしあしゃんにもう一人の私!やっと来てくれたの!」
アクアはるしあ達に気づくとトテトテと小走りしながら近づいてきた。前回もそうだったがこのアクア、あくあと違って人懐っこく誰にでもフレンドリーに話しかけてきて本当に神羅族は見た目以外は別人なんだなと思うるしあだった。
「久しぶり、アクアちゃん。それで、彼処にいるのが……?」
「はいなの!この世界の管理者の『ルシア』しゃんなの!」
「…………アクア…………うるさい…………大声…………出すな…………」
アクアが紹介すると同時に白髪で白眼の少女『ルシア』はその場から幽霊のように浮遊しながらるしあ達に近づいてきた。全くの無表情で何を考えているのか全然読めない雰囲気を醸し出している。
「こ、これが神羅族のルシアちゃん……?」
「あ、あの、はじめまして、るしあ達は……」
「知ってる…………あくあ…………るしあ…………私達…………オリジナル…………」
「…………え?ど、どういう事?そっちがオリジナルって……?」
「あ、違うの。ルシアしゃんは単語でしか喋れないから聞き慣れないと上手く相手に伝わらない事が多いの。だから今のは「知ってるよ、あくあとるしあでしょ?私達のオリジナルの」って意味なの。でもオリジナルってどういう意味なの?」
どうやらこのルシアは単語だけで文章としては喋れないようで一瞬何を言ってるのか分からなかったがアクアの通訳で理解する。
「ってちょっと待って!?オリジナルって、それって神羅族のフブキちゃんが言ってた事だよね!?」
「そう…………私達…………神羅族…………貴方達…………模造…………誕生…………私達…………紛い物…………貴方達…………本物…………」
「えっと……「うん、私達神羅族は貴方達を模造して産まれた。だから私達は紛い物、貴方達こそ本物」なの。ってえぇ!?そ、そうなのルシアしゃん?!」
「え、えっと、ど、どうして貴方がその事を知ってるの?その事実を知ってるのはフブキちゃんとその側近のメルちゃんの二人だけの筈……?」
「…………私…………フブキ…………継承…………骸…………話…………フブキ…………全部…………聞いた…………」
「え、えっと……「私はフブキから継承の儀を受けた元骸。だから話はフブキから全部聞いてる」なの」
「「骸!?」」
ルシアがフブキから継承を受けたから事実を知っていた……が、二人はそれよりも目の前のルシアが元々骸、つまり遺体から神羅族になったという事実に驚きを隠せないでいた。
「え、ちょ、待って!?確かに今いる神羅族が他の生き物から神羅族になったのは知ってるけど、骸ってつまり死体だよね!?なんで死体が神羅族になれるの?!」
「…………神羅族…………継承…………条件…………ない…………生き物…………死人…………無機物…………継承…………神羅族…………なれる…………」
「「神羅族の継承の儀の条件は特にない。生き物でも死んでる者でも、なんだったら無機物でも継承すれば神羅族になれる」なの」
「そ、そうなの?!」
「そうなの。実際『ロボコ』しゃんも元々は機械の歯車だったって聞いてるの」
まさかの事実、神羅族の継承の儀の相手に対する条件に元々の生命の有無はないという。つまりその辺の石ころでもその気になってやろうと思えば継承出来るという事だ。というか歯車に継承とはどういうつもりでその神羅族は継承したのだろうか?
「…………本題…………私…………今…………困ってる…………最近…………うるさい…………怨霊…………三人…………いる…………喧しい…………貴方達…………対処…………頼む…………」
「えーっと、「本題何だけど、私今とても困ってるの。最近かなりうるさい怨霊が三人いて喧しくて、それで貴方達に対処をお願いしたい」って言ってるの」
「へ?でもそんなのこの世界の管理者のルシアならそれくらい対処出来るんじゃないの?」
「…………私…………輪廻…………管理…………不必要…………魂…………処分…………出来ない…………三人…………言ってる…………佐々木…………玲二…………」
「「私は輪廻を管理しているのであって不必要に魂を処分する事は出来ない。それに三人は言っていた、佐々木玲二って」って言ってるの」
「そ、そうなんだ?それにしても神羅族のあてぃし、よくルシアちゃんが言ってる事が分かるね?」
「えっへんなの!」
「それにしても玲二さんの事を知ってるって、そいつ等一体何者なの………?」
「知らない…………私…………規則…………魂…………浄化…………転生…………出来ない…………三人…………うるさい…………喧しい…………気持ち悪い…………対処…………頼む…………」
「「知らない。私は規則によって魂は浄化させないと転生出来ない。けど三人共うるさいし喧しいし気持ち悪いからさっさと対処してほしい」だそうなの」
最近現れたという変な怨霊三人の所為で困っているルシア。そんなルシアの頼みにるしあとあくあは一先ず引き受けアクアと共にその怨霊達がいる場所へと向かうのであった。
そしてその頃………
―ガキィンッ!ドゴオォッ!ドカアァァンッ!!―
「チィッ!本当に厄介な奴だな!?」
[ギギッオモシロイ、オモシロイ]
[オマエ、イチバン、オモシロイ]
[モットアソボウ、モットコワソウ]
バグまみれになったフィールド『アザディスタン王国』、其処で俺達はЯのアストレアもどきと激闘を繰り広げていた。だがこいつ、報告にあった通りただ攻撃するだけじゃすぐに再生してしまう。こいつは本当に厄介だな……
「レイくん!危ないから少し離れててください!ハアァッ!」
―バキュゥンッ!バキュゥンッ!―
フブキのフォクシードが俺を援護するようにライフルでアストレアもどきを攻撃する。アストレアもどきは直前で避け四つん這いになり、まるで獣のようにフォクシードへと襲いかかっていく。
―ガキィッ!―
「あぐぅッ!?」
「フブキ!」
「フブキちゃん!」
アストレアもどきの右手の指が鋭く尖りフォクシードの右腕を斬り裂いていく。寸前のところで躱したようだが僅かに喰らってしまったようでフブキは思わず右肩を抑えてしまった。
「フブキ!大丈夫か!?」
「う、うん、なんとか……これが、みしろちゃんやおかゆが受けたダメージ……!?」
右肩から手を離すと赤い血がべっとりと付いている。これが本当に幻覚?説明されてたとはいえまるで本当に出血しているとしか思えないこの状況にフブキは一瞬震えてしまう、が……
(これがみしろちゃん達が受けた痛み…………怖い、本当は今すぐにでも逃げ出したい……でも!此処で私が逃げたら、倒れた皆もも戻ってこれない!怖がるな、白上フブキ!恐れるな、佐々木フブキ!)
フブキが自分を鼓舞するかのように強く念じると血は瞬く間に消えていく。それを見てやはりこれは幻覚だと分かりフブキはコントローラーを握る力を強めていく。
「レイくん!おかゆ!私なら大丈夫だから!」
「フブキちゃん!?本当に大丈夫なの?!」
「うん!やっぱりこいつ等の攻撃は幻覚!痛みは流石に感じるけど、心を強く持っていれば幻覚までは見る事はないよ!」
[ギ……ゲンカク、ミナイ?]
[オマエ、ツマンナイ、ツマンナイ]
恐怖を乗り越えたフブキに対しЯは面白くないのかアストレアもどきをフォクシードに向かってけしかけていく。
―バキュウゥンッ!ドゴオォンッ!―
[ギギッ?]
「何処見てんだ?お前の相手はフブキだけじゃねぇぞ!」
俺はシンラガンダムの力を開放し背後から大量のビーム兵器を取り出しアストレアもどきに向かって標準を合わせていく。
「さぁ覚悟しなガンプラもどき…………オーバードライブシュート、ファイアァッ!!」
―シュウゥゥゥゥ……ドッゴオォォォォォォォォンッ!!―
[????]
―ドッカアァァァァァァァァァァァァァァアンッ!!―
シンラガンダムのオーバードライブシュートをアストレアもどきは避ける事なくまともに受け、そのまま爆散してしまった。ハァ、これで漸くこのゲーセンの皆は助かったか………
[ギギッマダオワラナイ、オワラナイ]
『…………え?』
―ドロッグチャアァ……―
なッ!?そんな、馬鹿な!?俺は確かに跡形もなく吹き飛ばした!そうすれば当然核も破壊出来た筈、なのになんで……?!
[ギギッオドロイテルオドロイテル]
[ザンネンザンネン]
[ココニカクナイ、コレニカクナイ]
な、なんだと!?核がないなんて、どうなってるんだ?!レインやおかゆの報告にはそんなのなかった筈だぞ!?
「そんな……核がないなら、じゃああいつはどうやってあの姿を保ってるの?!」
[ギギッコノアイダマナンダ]
[カクナイナラタオサレナイ]
……まさか、このЯは核がなくても動ける機体なのか?!そんな、ならどうやって倒せば良いんだ……?!
「だったら!この間の新くんのようにお前が再生出来ないまで倒すだけだよ!」
[ムダダヨ、ムダダヨ]
[ソンナノイミナイ、ソンナノムダ]
「やってみないと分からないッ!!」
「お、おいおかゆ!?」
ダメだ、おかゆの奴焦って一人で突っ込んでいきやがった!だが奴の言う通り核がないなら、幾ら攻撃しようが無駄に終わってしまう…………
…………いや、そもそも本当に核はないのか?どんな物にだって核となる物がなければ動く事は出来ない。つまりあれも核がある筈、ならそれは何処に…………………ッ!そうか!
「フブキ、おかゆ!そいつに幾ら攻撃しても無駄だ!このフィールドを隈なく探せ!」
「え?ど、どういう事ですかレイくん?」
「おそらくそいつはこのフィールドの何処かに核を隠しているんだ!その核さえ見つけて破壊すればそいつを倒せる筈だ!」
「そういう事か……ならレイくん、フブキちゃん!此処は僕に任せて、二人はこいつの核を探して!」
おかゆは俺達が核を探している間にアストレアもどきを引き付けておくと言い再び戦闘を始めだした。ならおかゆがやられる前に早く核を探さねぇと!
……だが肝心の核は何処にある?普通に考えたら絶対に見つけられないような場所に隠すのが定石だ。だがこいつはアストレアを使っているからといってわざわざアザディスタン王国を戦いのフィールドに選んできた。少しズレた感じはするが、こいつは何かしらの拘りがあるように感じる……なら、核の隠し場所も何かしらの拘りがある可能性がある。OOのアザディスタン王国……確か物語ではエクシアが…………ッ!そうか!
「分かったぞ!お前の核の隠し場所が!」
俺は思いついた心当たりの場所へと急いで向かう。其処は物語ではエクシアが全ての武装を外し保守派のマスード・ラフマディーを送り届けた場所、すなわち……アザディスタン王国の王宮!
「今度こそこれで……終わりだあぁぁぁぁッ
!!」
―バキュウゥンッ!!―
シンラガンダムの手にビームマグナムを出現させ一撃を放つ。そして
―ドッゴオォォォォォォォオンッ!!―
王宮の壁をぶち抜き
―ピシッ……パリイィィィンッ!!―
その奥にあったЯの核を撃ち抜き砕いた。やはり、此処に核が隠されていたか!
―ドロッ……グチャアァ……―
核を破壊されアストレアもどきも身体を維持出来なくなり泥のように溶けてそのまま消滅していく。それと同時にフィールドのバグは全て解消され元の景観を取り戻した。
「アザディスタンが、元に戻っていく……」
「これで、あのゲームセンターの皆も元に戻るんですよね?」
「あぁ、おそらくな……」
何はともあれ、これで意識不明者達が元に戻る筈だ。取り敢えず、一度ログアウトしねぇとな。
[ギギッヤラレタヤラレタ]
『ッ!?』
な……!?ログアウトしようとしたら目の前に黒い靄が現れだした!まさか、まだやろうとしてるのか?!
[マタオモチャコワサレタ]
[ツヨイツヨイ]
[アソビガイアル、コワシガイアル]
……いや、どうやら今は戦う気はないようだ。相変わらず物騒な事言ってるが、向こうに接触出来ない以上こちらからは今は何も出来ない。だが、せめて奴等の目的を聞かないとな……
「……お前、一体何でこんな事をする?今まで多くの世界を滅ぼして、俺達の世界でガンプラウォーズを使って皆を襲って、一体何が目的なんだ?」
[モクテキ、ナニソレ?]
[タダアソブダケ、タダコワスダケ]
[ソレイガイリユウナイ]
「なんだと……巫山戯るな!散々皆を傷つけて、それが全部遊びだと?!」
[ソウソウ、シンラガツクリ、ソレヲコワス]
[ダカラココニソンザイスル]
[ソウゾウスルカラハカイスル]
クッ……こいつ、全く持って意図が読めない。だがこいつにとって破壊と遊びは同意義って事か……やっぱイカれてやがるッ!
[ギギッマタアソボウ、マタコワソウ]
[モットツヨイヤツモッテクル]
[ツギコソコワス、ツギコソタオス]
そう言うと黒い靄は薄れていきЯは姿を消した。結局あいつ等の狙いは分からずじまいか…………
それから三十分後、ゲーセン内で倒れていた人達は全員意識不明から回復し、念の為全員病院に送った後俺達はホロライトシティへと戻ってきた。意識不明だった子も元に戻ってたみたいだし、これで一応解決だな。
「それにしてもЯが彼処まで進化してるなんて……」
「おそらく奴等は戦う度に学んで対抗策を用意しているんだろう。もしかしたら、今以上に面倒な事になりかねないかもな……」
「うん……でも、それでも私達はやらないといけない。そうですよね、レイくん」
「あぁ、どんな理由があれど、これ以上奴等の好き勝手になんかさせてたまるか。必ずЯを全て倒して、皆のガンプラウォーズを取り戻すぞ!」
「はい!」「うん!」
皆の大切な遊び場であるガンプラウォーズを弄ぶЯ打倒を掲げて、俺達はまたそれぞれのやるべき事へと進む決意をするのであった。
……それはそうと、今頃るしあ達はどうなってるんだろうな?
その頃、ヨミノトバリでは……
「…………三人…………うるさい…………対処…………」
「えっと……「この三人なんだけどとってもうるさいでしょ?だから対処して」って言ってるの」
「え、この三人って……?」
「…………なんだか嫌な予感がすると思ってたけど、まさかこいつ等だったなんて………」
ルシアに案内されて少し開けた場所へとやって来たるしあ達。其処には明らかに他の怨霊達とは違う変な三人がいた。しかもその三人にるしあとあくあは見覚えがあった。その三人とは………
「ブヒィ!るしあちゃんとあくあちゃんじゃないか〜♪まさかこの俺に会いに来てくれたのかなぁ〜?ブヒヒィ〜♪」
「何!?潤羽るしあと湊あくあだと!?丁度良い、貴様らの身体を寄越せ!貴様らの身体を使って俺は再び復活するのだぁ!」
「グフフ、貴様らに散々コケにされたこの怒り、今此処で晴らしてくれるわぁーーーッ!」
「…………なんでこの三人がこの世界にいるのさ?」
「というかなんでこの三人死んでるの………?」
其処にいた怨霊三人とはかつて玲二と敵対し異世界に飛ばされたはずの只野と大友とゴーマンの三人だった。まさかの面倒な奴等との再会に頭が痛くなるるしあ達であった………
神羅file03
Яに目的などない。奴等は常に遊び、破壊する事しかない
はい、という事で玲二達の勝利!しかし肝心なЯの行動理由までは分からずじまいでした……そしてるしあ達もまた面倒な事になってしまいましたが、一体どうなってしまうのか……?
とはいえ何はともあれ次回は通常回!天界のお菓子の国に行っているすばちょこるなたん達のお話です!次回もまったりと待って頂ければ幸いです、ではまた!