夕日が海に沈む頃、俺とるしあはホロライブマンションの屋上に出て二人で沈む夕日を眺めていた。そんな俺達の表情ははっきり言って決して明るくはない、いや寧ろこの落ちる夕日と同じくらい気持ちが沈んでしまっている。その理由は……
「…………るしあ、本当に良いのか?」
「……良いんです。るしあはもうこれ以上アイドルとしてやっていく事が出来ないのです」
るしあの口から弱々しく告げられた言葉。その言葉がもう決して覆る事の出来ない事だと嫌でも思い知らされてしまう……今日この日をもって、『潤羽るしあ』はアイドルを引退した……
理由は精神的苦痛によるものである。普段からるしあはメンタルが弱い方だが今までは俺達がなんとかサポートしてきたがそれも限界を超えてしまったのだ。勿論皆も励ましてくれたりしたが、それでもるしあの心は深く傷ついてしまったのであろう。おそらくはもうるしあはこのホロライブタウンの外へ出る事もままならない程精神が衰弱しきっている。
「……済まないるしあ、俺がもっとしっかりしていればこんな事には……!」
「……良いんです玲二さん。るしあは確かにアイドルはもう出来ないけど、るしあには玲二さんや皆が一緒にいてくれる……るしあはこれからも皆と一緒にいるのです。それが、るしあにとって本当に幸せだから……だから玲二さん、これからはるしあの事ずっと見守っててね?」
「るしあ……ごめんな、もうお前に辛い思いはさせない。例えホロライブを辞めたとしても、ずっと俺達は家族だ!」
「うん……うん……ッ!」
そうだ、例えホロライブを引退したとしても、るしあが俺にとって……いや、俺達にとって大切な家族である事には変わらないんだ!だからこれからは俺達がるしあを家族としてしっかり支えてやるんだ!
「スー……スー……」
「……泣き疲れて寝てしまったか……るしあ、今までアイドル活動お疲れ様」
俺は寝てしまったるしあの頭を優しく撫でる。今も尚るしあの引退に対して様々な意見もあるし、その中にはるしあに対する嫌がらせも混じったりしている。けどいつか、るしあは必ず乗り越えてくれると信じてる。俺に出来る事はは只一つ、家族の長としてるしあの事をしっかり支えてやるだけだ。
ともあれ、今までお疲れ様。そして、俺を含むファン達に沢山の笑顔を有り難うな。
2022年2月24日、潤羽るしあさんが正式にホロライブを引退されました。一ファンとしては悲しいですが、彼女の新たな旅立ちがきっと幸せになる事を切に願ってます。 by神楽