ホロライブ ビルドライバーズ   作:神楽

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昨日仕事終わりに駿河屋行ったんですが、其処でネリーブレンを見つけたので思わず買っちゃいました。それだけならまだ良かったんですが……一緒に目に留まった美プラ、ソフィア・F・シャーリングが気になってしまい思わず一緒に買っちゃいました。合計15000円の出費です……(T_T)

今回は神羅族のフレアについての回です!転生者を送り込みかき乱すフレア。彼女は一体何を考えているのか……今回も最後まで見て頂ければ有り難いです、ではどうぞ!


EP34『中身なき神羅』

オリーがやって来てから数日が経ち、その間にも俺達はいろんな出来事が起きた。最近では前にこの世界に転生してきた樋山が再びこの世界にやって来て拓哉と戦ったのだが、その樋山に手助けしていた神羅族のフレアに対してハコスが言っていた事が妙に気になっていた。

 

「…………自分というモノを持っていない、か………確かにその点に関しては妙に納得出来る部分があるな」

 

そう、神羅フレアの特徴として奴は常に作り笑いを浮かべており、更に一人称が定まっていない。常に笑顔という仮面を被り、いろんな自分を表現しようとしているだけのように見えるのだ。

 

「…………そういやるしあがルシアから聞いたって言ってたな。神羅族の継承の儀は生命の有無は関係なく、なんだったら()()()でも継承出来るって………つまり、あのフレアは元は無機物なのか?」

 

だとしたら確かに自分というモノを持っていないという表現も納得出来るな。だがそうだとしたら一体何から誕生した?そしてあいつの目的は一体何なんだ?唯感情を理解するにしたってやってる事に脈略がなさ過ぎる。どうにかあいつの正体を知る方法はないのか………

 

 

 

 

 

―〜♪―(着信音:ビビデバ)

 

「?電話……?相手は……XXX?なんだこの番号は?」

 

考え事をしている中、突然スマホに着信が入り画面を開くと、其処には数字の代わりにXが並んだ相手先不明の着信が表示されていた。一体何なんだこれ?取り敢えず出てみるか………

 

―ピッ―

 

「…………もしもし?」

 

《ヤーヤー、キミガ噂ノ新米クンカナ?》

 

ッ!?な、なんだ?電話の相手はおそらく女性っぽい声だが、なんだか何処となくVOICEROIDみたいな機械音声っぽい感じがしたぞ……!?

 

「………失礼ですが、どちら様でしょうか?いきなり新米とか言われても理解出来ませんが……?」

 

《オヨ?アァ、ソウカソウカ。ゴメンゴメン、キミタチノ会話ニハチャント主語トカモ付ケナイトイケナカッタネ。キミガオカユガ言ッテタ新シイ神羅族ダヨネ?ワタシハ『ロボコ』ッテイウンダ、ヨロシクネ♪》

 

ッ!ロボコだと!?それって確か、あのフレアに継承の儀をした神羅族か!

 

《キミタチガ最近フレアトヨク遊ンデイルッテ聞イタカラサ。チョット気ニナッテ、ワタシモキミトオ話シテミタイナーッテ思ッテネ♪》

 

「……………………」

 

《オヨヨ?何ヤラ反応ガ悪イネ?モシカシテ警戒シテイルノカナ?》

 

「……当たり前だ。お前はあのフレアを生み出した神羅なんだろ?あの掟破りスレスレな事をするような奴を生み出した奴なんて、警戒するに決まってるだろうが」

 

《ア、ソウイウコトカ。ソレニツイテハワタシモ困ッテイルンダヨ。アノ子、ワタシノ言ッタコトヲチャント理解シテナイナーッテ》

 

?理解してない?それはどういう意味だ?

 

《確カニワタシハアノ子ニ笑顔ノ素晴ラシサヲ教エタ。ケドアノ子ハソレヲ自分ノ笑顔ダケヲ求メテシマッテ相手ノコトナンテマルッキリ考エテナインダ。ダカラソノセイデイロンナ人ニ迷惑ヲカケテシマッテ申シ訳ナイト思ッテイル》

 

…………成る程、このロボコが言うにはあのフレアは笑顔になる事を自分自身限定で考えてしまっているという事か。だから周りの人達がどうなろうと気にしない、そんなふうな考えに至ってしまっているのか。

 

「……だがまだ気になる事はある。奴は何故転生者をこの世界に送り込んでいる?俺の監視だけを目的としているなら身近にいる拓哉だけを置けば良いだろう?ホロライブの乗っ取りを図った樋山や普段は俺の傍にいる事の出来ないレイラをこの世界に呼ぶのはおかしいだろう」

 

《確カニ、キミノ監視ダケナラ他ノ転生者ナンテ必要ナイ。ナンナラキミノ世界ニイルダレカヲアヤツレバソレデイイ話ダ。ケドフレアニトッテハキミノ監視以外ニモ何カシラノ目的ガアルンダト思ウヨ。ソレガ何カマデハワカラナイケドネ》

 

何かしらの目的……それが何かを突き止めれば、フレアの狂った行動を止める事が出来るのか?だとすれば、こいつにはまだ聞いておかなきゃいけない事がある。

 

「……大体の事は分かった。だがまだ聞きたい事が沢山ある。だからこんな電話越しじゃなくて直接話が出来ないか?」

 

《ウーン、ソウシタインダケド、ワタシハ他ノ神羅族ト違ッテ自分ノ身体ヲモッテナインダヨネ》

 

「自分の身体を持ってない?どういう意味だ?」

 

《正確ニイエバワタシガ管理シテイル世界『マシニクル』コソガワタシソノモノナンダ。ダカラワタシガ他ノ世界ニ関与スル場合ハコウヤッテ電波ヲ辿ッテ連絡スルシカデキナイノサ》

 

な……!?世界そのものが神羅族!?そんな奴もいるのか?!

 

《ケド確カニ細カイ説明トカスルノニ不便ダネ。ダカラチョット待ッテテクレナイカ?》

 

?一体何をするつもりだ?

 

 

 

―ヒュンッ……ヒュンッヒュンッヒュンッヒュンッ!―

 

ッ!?な、なんだ!?何処からともなく機械の部品が集まってきた!?

 

―ガチィッ!ギュイィィィンッ!ガキッ!ガチィンッ!ジジッジジジジジジ……!―

 

そして集まった部品がどんどん組み上げられてまるで人型になっていき、最後にその上から人工皮膚が張られ黒いフードを纏い、閉じていた目を開き俺の方を向いて微笑んだ。

 

「……ん~~!取り敢えずこれで良いかな?モデルはワタシと同じ名前の娘の姿を模してみたけど、結構良くない?」

 

「あ、あぁ……てかそういう事出来るなら最初からそうすれば良かったんじゃないか?」

 

「いやいや、これでも分身体を作るのって面倒なんだよ。この世界は科学力が発展しているけど、それでもワタシの世界には遠く及ばないからね。この身体だって本来の力の約8%くらいしか発揮出来ないし、稼働時間もそんなに長くないしね」

 

成る程、つまり今はあくまで俺と対話する為に作ってくれただけか。にしても模したと言うだけあって本当に見た目はロボ子だな?

 

「それじゃあ時間がもったいないし、ワタシが話せる事は全部話してあげるよ。なんだって聞いてよね♪」

 

あぁ、元よりそのつもりだ。そして俺はロボコからフレアについての事を可能な限り聞き出した。その中には驚くべき事実もあったりしたが、ロボコの話を聞く中で俺はある程度の憶測を立てる事が出来た。

 

「………以上がフレアについての情報だよ。これで満足かな?」

 

「あぁ、いろいろ聞けて助かった。だが最後に教えてくれ。お前はどうして俺にフレアの情報を教えてくれたんだ?お前が俺に此処まで教えるメリットがあるようには思えないんだが……?」

 

「…………単純だよ。フレアを止めてほしい、ワタシが余計な事を教えた所為でおかしくなってしまったあの子を……ただそれだけさ」

 

…………そうか、こいつもフレアが自分の教えの所為で周りを傷つけてしまった事に苦しんでいたのか。確かあくあとるしあの話じゃこいつは元は歯車から生まれたって聞いたが、フレアに比べたら人間らしい感情がるんだな。

 

「…………分かった。なら今からフレアと話をしてみる。どうにかあいつを此処に呼ぶ事は出来るか?」

 

「うん、フレアはワタシの呼び出しならすぐに応じるからね。少し待ってて……」

 

よし、フレアの呼び出しはロボコに任せて、俺も準備を始めるとするか。

 

「………あぁみしろ、今すぐエリーと一緒に今から言う物を集めてくれ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一時間後、次元の狭間………

 

「……さて、また何人か転生者候補を見繕ったし、次はあの新米クンにどんなアプローチを仕掛けよっかな?」

 

次元の狭間でまた何やら企んでいる神羅族のフレア。だがその表情は何時もの嘲笑うかのような笑みではなく全くの無表情だった。まるで作り物のような表情でフレアは淡々と転生者候補のリストから何人かをピックアップしていく。

 

「こいつは……三十人以上の女児を強姦、殺害した死刑囚か。こいつを送るのもアリかな?そしてこいつは……生前は良い事しかしてないし平凡な日々を過ごしていたみたいだし却下、何も面白くない。やるからにはあの新米クンの感情を刺激するような奴が良いな…………ん?これは、ロボコの通信?」

 

リストを眺めていると、其処にロボコからの通信メールが混じっている事に気づき、フレアは何事かと思いそのメールを開いた。

 

《フレア、今スグ例ノ新米クンガイル城ノ四階ノ409号室ニキテ》

 

「?何でロボコがあの新米クンの所に?……まぁ良いや。もしかしたらきっと面白いモノを見せてくれるかもね。そんじゃ……行きますかww」

 

―ヒュンッ……!―

 

急な呼び出しに疑問に思いながらもフレアは無表情から何時もの作り笑いに切り替え指定された場所へと転移するのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―……ヒュンッ!―

 

「やぁやぁロボコwこんな所に呼び出すなんてどうしたのさ?wもしかしてあの新米クンについ……て…………」

 

神羅城の四階にある一室。其処に転移したフレアは変わらず嘲笑うかのような喋り方をしていた……が、転移した部屋は殆ど何も無く、唯一あるのは中央にテーブルが一つ、そしてその上には少しボロボロになったビスクドールが置かれているだけだった。そして、そのビスクドールを見たフレアは浮かべていた作り笑いが崩れていく。

 

「…………何さ、これ?一体どういうつもりなのさロボコ「どうだ、懐かしく感じるか?」ッ!?新米、クン……?」

 

そんな動揺するフレアの後ろにはこの神羅城の主である玲二と、自分を神羅族にしたロボコが立っており、一体どういう事なのか分からず混乱するフレアだった。

 

 

 

 

ロボコに聞いた情報を元に仕掛けてみたが、思った以上に動揺しているな?何時もの作り笑いが完全に崩れて無表情になってやがる。

 

「…………どういうつもりさ新米クン?俺にこんな人形を見せるなんて……」

 

「どうもないさ、そいつをお前に見せてやりたかったんだよ。ロボコに聞いて()()()()()()()()()()()()()

 

俺がそう言うとフレアは無表情のままだが、その手はブルブルと震えていた。だが俺は構わずそのまま話を続ける。

 

「ロボコから全て聞いた。お前、元はある貴族の屋敷に置かれていたビスクドールだったんだろ?最初こそは大事にされていたが、その貴族が没落すると同時に捨てられてしまった。其処にロボコが現れてお前に継承の儀を行い、お前が誕生したんだと。そう聞かされて今まで疑問に感じていたお前の態度に納得が出来たよ。感情に対して理解が薄いのも、一人称が定まっていないのも、全ては自分というモノを持ってない人形だったからなんだな?」

 

「…………まあね。キミの言う通りワイは元々はビスクドールだった。これでも僕は結構高級品でね、あちきの元持ち主はオイラを観賞用に買ってきて、最初の頃はアタイの事を気に入って毎日眺めていた。けどだんだん飽きてきたのかそのうち対して見向きもされなくなって、気づいたら元持ち主は没落してしまってワタクシは気づいたらゴミ捨て場に捨てられてしまってたんだ」

 

成る程、観賞用にされた所為で人間との触れ合いも殆どないから持ち主に対しても思い入れが殆ど持ち合わせてないようだな?

 

「そしてお前はロボコから感情について、特に笑顔について教えてもらった。だがそれは皆と共に笑顔になる事よりも、自分本位の笑顔を求めるようになった。それこそ、周りがどうなろうと構わない感じで」

 

「…………そうさwだから手前はいろんな世界を巡って笑顔を学んだw拙者が面白いと思えるシチュエーションを作り、沢山楽しませてもらったwロボコの言う通り、笑顔は私を満たしてくれたんだwww」

 

「…………フレア」

 

再び作り笑いを浮かべ淡々と喋るフレア。そんなフレアにロボコは自分の教えが間違ってしまったと痛感し胸を痛めていた。

 

「…………それは大体分かった。だがそれでも気になる事がある。前にお前は俺に対して興味があると言っていたな?そしてこの世界に転生者を送り俺を監視させていると。だが拓哉やレイラはまだしも、なんで樋山みたいな奴までこの世界に呼んだ?あいつは俺達から全てを奪おうとしていた。そんな奴なんてどう考えても監視なんて役割は向かないだろうが?」

 

「…………フフフw流石新米クン、良い所に気がついたねぇwその通り、わっちは最初から転生者共に監視させる気なんてなかったさww」

 

監視させる気がなかった?じゃあ一体何の為に……?

 

「某の本当の目的は新米クン、キミという物語の主人公を盛り上げる為さw」

 

「物語を盛り上げる……?」

 

「そう!我々神羅族の中で突如現れたイレギュラー!そのイレギュラーなキミが数々の試練を乗り越えて最高の存在になるという壮大なストーリー!転生者共は、そんなキミの物語を盛り上げる為にミーが呼んだエキストラ、つまり唯の脇役だよwww」

 

な………ッ!?なんだよそれ……つまり拓哉もレイラも樋山も、こいつが勝手に描いた物語とかいうものの為だけに呼んでいたという事か!?

 

「巫山戯るな!お前の勝手な絵空事の為だけに、拓哉やレイラを巻き込んだのか!?樋山のような卑劣な奴を俺に差し向けたのか!?」

 

「そうだよwけど別に良いじゃんw一号クンと三号クンは寧ろ喜んでいたし、二号は役立たずで終わったけどキミの力を引き出すのに一役買ってくれたしねwそしてさっきまではまた他に転生者を呼んでこの物語を更に盛り上げようと思ったけど……なんだかつまんなくなっちゃった」

 

は?つまんなくなっただと?自分でやっておきながら何を……!?

 

「そもそもよくよく考えたらキミにはЯやその親玉らしい無呪羅とかいう最高の敵が存在する。それならオイラがわざわざキミに転生者を差し向ける意味はもうない………彼等はもう用済みかな?」

 

「な…………ッ!?」

 

用済みって……まさかこいつ、拓哉やレイラを消し去る気か!?

 

「…………フレア、もしキミが転生者を消し去るつもりならそれはワタシが許さないよ。キミは彼等を転生させた者として、その行く末を見届ける義務がある」

 

「あー、それなら大丈夫だよwだって…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あいつ等はもう放っといても勝手に自滅するんだからw」

 

ッ!?どういう意味だ!?拓哉とレイラが、自滅するだと?!

 

「そもそもワテが唯の善意だけであいつ等に力なんてあげるワケないじゃんwあいつ等に力を与えた本当の理由は別にあるんだよw」

 

「力を…………ッ!?まさかフレア、キミは彼等に継承の儀もせずに神羅の力を分け与えたのか!?」

 

「ピンポ~ンw流石ロボコ、我のコトよく分かってるね〜www」

 

?どういう事だ?確かに拓哉とレイラには神羅の力が宿ったガンプラを持っている。レイラに至ってはこいつから受け取った力で自分自身にも神羅の力を宿した。けどそれが一体どうしたというんだ?

 

「キミは……キミは自分が何をしているのか分かってるのか!?継承の儀も介さずにワタシ達神羅族の力を付与するというのがどれほど危険な行為なのか知ってる筈だろう!?」

 

「お、おい落ち着けロボコ!?一体どういう意味なんだ?!継承の儀を介さずに力を与えるのが危険って……!?」

 

「それについては私が教えてあげるよwそもそも俺達神羅族の力は普通の力じゃないwその一端を与えるだけでも与えられた者に死んでしまってもおかしくない程の強烈な負荷が掛かってしまうんだwキミに分かりやすく言うなら人間が青酸カリやフグ毒を摂取するくらい危険な行為ってコトwだからオイラ達は本来継承する相手にはその力に慣れさせる為に幾度もフィルターを貼って力を注いでいくんだwけど、もしそんなフィルターもなしに神羅族の力を注がれ続けたら、そいつはどうなると思う?www」

 

な…………ッ!?そ、それってつまり、神羅が生み出したガンプラを使っている二人、特に自身に神羅の力が宿ったレイラは……!?

 

「だ、だがそれなら俺の場合はどうなる!?俺は今までフブキや皆と交わった事であいつ等が徐々に神羅族になっている!それにラプやたまきは未来のフブキ達の血を飲んで半神羅化している!Яを倒す為に神羅の力を宿したガンプラを渡した事もある!もしお前の言う事が本当なら、フブキ達も既に蝕まれている筈だろうが!?」

 

「それはキミやキミと交わった者達がイレギュラーだからさwキミはどういうコトか分からないけど常に他者に力を与える時に自動でフィルターが掛かっているようだwつまりキミと交わった者達が平気なのはキミというイレギュラーが引き起こした奇跡なんだよwけど小生達は違うwフィルターを掛けられてないボク達の力を使えばたちまち身体が耐えきれなくなり、最後には………死ぬ♪www」

 

な、なん、だと……!?つまりこいつは、拓哉とレイラにそうなると分かってて力を与えたのか……?こいつが二人に力を与えたのはЯや無呪羅に対抗する為じゃなくて、何時でも切り捨てられる捨て駒にする為に……ッ!

 

「巫山戯んなッ!テメェのその勝手な事の為に、転生者達を……拓哉とレイラの心を踏みにじるような真似しやがってッ!!」

 

「お、落ち着きなよ新米クン!フレア、今すぐその二人のどちらかにでも継承の儀をやって!そうすれば力が安定して死ぬ事はないから!」

 

「…………はぁ?なんでそんなつまんないコトしなきゃいけないのさ?ワテにとってあいつ等はもう用済み。そんな奴等に力を継承させるつもりはないよ……代わりにぃ、こうしてあげるよw」

 

―パチィンッ!―

 

―シュンッ!―

 

「……え?あ、あれ!?なんでアタシ、こんな所にいるの?!」

 

ッ!?フ、フレア!?なんでフレアが此処に!?まさか神羅フレアが呼び出したのか!?何の為に…………ッ!まさか!?

 

「フッフッフ〜wは~いちょっとごめんね~www」

 

―ピッ……ビカァーーーッ!―

 

「ふぇ!?あ、アタシ!?な、なんなの一体……ってなんか力が溢れてくるんだけど?!」

 

「フレア!?おいお前!まさかフレアに……!?」

 

「アッハハwそうだよ!俺そっくりなこの子にあちきの力を継承してやったのさ!神羅族の継承の儀は一度行えば五百万年は待たなきゃ次は出来ない!つまりはわらわはもうあいつ等に継承の儀を行う事は出来ない!残念でした〜www」

 

こ、こいつッ!意地でも拓哉とレイラを助けないつもりか!?わざわざフレアを呼び出して継承の儀を行いやがって!

 

「フレア!キミって奴は!」

 

「怒んなよロボコ〜w全ては彼を引き立てる為の演出なんだからwさて、もう転生者共を送りつける必要もなさそうだし、名残惜しいけどわっちはもう自分の世界に帰るよwキミの物語の続きは、其処でゆっくり見させてもらうよ〜wじゃーね〜www」

 

神羅フレアは最後まで作り笑いを浮かべたままその場から消え去ってしまった。あいつ、最後の最後まで俺達を嘲笑いやがってッ!

 

「れ、玲二さん?今のってもしかして神羅族のアタシ、だよね?一体何があったの……?」

 

「あ、あぁ、いろいろあってな……それよりフレア、身体の方はなんともないのか?」

 

「へ?う、うん、なんだか力が湧いてくる感じがするくらいかな……?」

 

「そっか……なぁロボコ、あいつがもう継承の儀が出来ないのならお前が拓哉かレイラのどちらかに力を継承出来ないか?」

 

「……ごめん、さっきも言ったけど、今のこの身体じゃワタシは8%くらいの力しか出せない。ワタシが継承の儀をする為にはワタシの世界に来るしかないんだ。けど今他の世界にもЯの脅威が迫っているからワタシも自分の世界を閉鎖しているの……本当ならちゃんと招き入れて継承してあげたいんだけど、ワタシも守らないといけない物があるんだ。本当にごめん」

 

そんな…………いや、ロボコの言う事はもっともだ。こいつも世界を担う神羅族。Яの脅威がある以上おいそれと他の世界の人間を招き入れるワケにはいかないか。だがこのままだといずれ拓哉とレイラの命が危ない。今出会った神羅族で友好的な奴も殆ど継承の儀を行ってしまった以上、残された神羅族達に頼むしかないかもな……

 

神羅族のフレアによって拓哉とレイラに命の危機が迫っている事が発覚した。タイムリミットまでどれくらいかは分からないが、玲二達は二人を救い出す事が出来るのか……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フレアの世界……

 

「まさか中立な立場のロボコがあの新米クンに付くなんてね。お陰であんまり目立った事が出来なくなっちゃった。ま、それでもЯとか無呪羅のお陰で彼の物語は大いに盛り上がりそうだ。それに拙者にはまだ()()()()()もいるしね。さて、熱りが冷めるまで余は此処で彼の物語を眺めますか」

 

自分の世界に戻ったフレアは何も無い世界の中心に椅子を創り、其処に座りながら玲二のいる世界を映し出そうとする。無表情で淡々としているが、その様子は何処か楽しそうにしていた………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―グチャアッ!―

 

「……………………え?」

 

……が、その瞬間自分の身体が何かに貫かれた感覚に襲われ、ゆっくりと自分の胸元を見ると、其処には赤黒く輝く腕が生えており、その手には虹色に輝く球体が握りしめられていた。

 

「アッハハ♪油断したねフレア〜♪」

 

「ッ!カナ……タ……どう……し……て……?」

 

その腕の正体は神羅族のカナタ……否、無呪羅である天音かなたであった。かなたはフレアの背後から椅子ごとフレアを貫いたのだ。

 

「悪いんだけどさぁ?キミはもう既に用済みなの。だからね、とっとと消えてくれないかな?」

 

「な、なん……で……?オイ……ラ……はまだ……彼……の物が……たり……を…………」

 

「あーそれなら心配ないよ。だって玲二君の物語の結末はぁ〜、ボクと永遠に続くハッピーエンドなんだから♡だからね…………人形如きが余計な心配してねぇでさっさと消え失せろや」

 

―ズボォッ!―

 

かなたはそう言いながら腕を引っこ抜くとフレアはその場で倒れてしまった。そしてかなたの手に握られた球体は一枚のカードになっていき、其処には『フレア』という文字が刻まれていた。

 

「そん……な……ぼくの……えが……いた……も……のがた……り……おれの……あたいの……わた……し……の………………………………」

 

フレアは最後にそう呟くと全く動かなくなり、少し経つとその身体は光に包まれボロボロのビスクドールへと変化していった。

 

「…………フン、所詮は人形から成り上がっただけの紛い物だね。本当のフレアならこうはいかなかっただろうけど、やっぱり偽物は何処までいっても偽物でしかない」

 

―グシャッ!―

 

倒れ込んだビスクドールを容赦なく踏み潰すかなた。そしてフレアが座ってた椅子に座り、ポケットから先程フレアを貫いた時に手に入れたのと同じ虹色のカードを数枚取り出し眺める。

 

「……アズキ、ミコ、アヤメ、シオン、ノエル、ミオ、ワタメ、ルーナ、そして今手に入れたフレア……フフ、順調に集まってきてるね♪けどまだまだ、お楽しみはこれからだよ……ねぇ、玲二君♡」

 

カードを眺めながらうっとりするかなた。彼女は一体何を企んでいるのだろうか……?

 

 

 

神羅file18

継承の儀を介さず神羅の力を与えられた場合、身体と魂が耐え切れず滅びてしまう。

 

神羅file19

神羅の力を失った者は、元の姿に戻ってしまう。




はい、という事でフレアの正体と目的が発覚!……と思いきやまさかの退場!?そして神羅の力を与えられた拓哉とレイラはどうなってしまうのか?

次回は……

無呪羅やЯ、迫りくる脅威について考えていた玲二に、遂に神羅フブキが全てを話す。しかし、其処に現れたのは神羅の力を得た無呪羅かなただった!今此処に、かつての次元の因縁に決着をつける時がきた!

次回
『真の無呪羅』

次回もまったりと待って頂ければ幸いです、ではまた!
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