さて、今回は久々に日常回!美兎と楓とエリーが子供達と共にとんでもない事に……?今回も最後まで見て頂ければ有り難いです、ではどうぞ!
玲二が無呪羅かなたとの戦いを終えてさらなる進化を果たしてから数日後。神羅城のとある部屋ではとあるとんでもない事件が巻き起こっていた…………
「すぅ……すぅ……」
「…………ホッ、やっと寝てくれましたね」
「お、美兎ちゃん、『美宇』ちゃん漸く寝たんか?」
「えぇ、もうぐっすりです♪」
自分達の自室で子供の面倒を見ている美兎と楓。二人は自分の愛娘である『美宇』と椛をベビーベットで寝かしつけ一息ついていた。因みに美宇は咲が花産んだ一週間程前に産まれた美兎の娘であり、見た目はまんまちっちゃくなった美兎である。
―ウィーンッ―
「失礼しまーす……あ、やっぱり二人ともおねんねしてましたか」
「お、エリーにメアリーやん。二人とも家事は終わったんか?」
「はい、メアリーも大分力を使いこなせて沢山お手伝いしてくれるので凄く助かってます〜♪」
「えへへ~♪ブイ!」
母親に褒められ嬉しそうにVサインをするメアリー。そんな二人を見て美兎と楓は少し不満そうな顔をしている。
「むぅ……やっぱり元が妖精族なだけに特殊な力の使い方が上手いんですかね?」
「どーなんやろ?ワイらも結構練習しとるけどあんま上手くいってへんからなぁ……」
どうやら二人共エリー達が神羅の力を上手くコントロールしている事に嫉妬しているようだ。前回の件で美兎達佐々木家は完全な神羅族になる事は出来たのだが、やはり力を使うとなるとまだ其処まで上手く出来てないようだ。
「そ、そんな事ないですよぉ〜!?私とメアリーだって念力と空間転移くらいしかまともに使えないですし……」
「それ出来るだけでも充分凄いって……因みに美兎ちゃん、今んとこ何が出来るようになったん?」
「…………タライを降らす能力」
「……は?なんやソレ!?そんなん昭和のコメディアンくらいしか欲しがらん能力別にいらんやろ?!」
「う、うるさいなぁ!?そういうでろーんはどういう能力持ってんのさ!?」
「…………何処でも木刀取り出す能力」
「はぁ!?人の事全然言えないじゃん?!何その昔のヤンキーみたいな能力は!?」
まともに使える能力がどちらも大して使える能力ではなく貶し合う二人。どうやら能力はその人の性格によっても得意不得意が分かれるようだ。
「ちょ!?お、お母様方落ち着いてください!椛ちゃんと美宇ちゃんが起きちゃいますよぉ〜!?」
「「あ……」」
メアリーに言われ二人は恐る恐るベビーベッドの方を見ると、椛と美宇がぱっちりと目を開いていた。そして……
「「…………ふ、ふぇ……ふえぇぇぇぇぇぇぇん!」」
「あぁ!?ご、ごめんな椛!ママおっきな声出してびっくりしてもうたか!?」
「ご、ごめんなさい美宇!ほーらよしよーし♪」
椛と美宇が驚いてグズって泣いてしまい、楓と美兎が慌ててあやすもなかなか泣き止んでくれず困ってしまう。だが、それだけでは終わらなかった……
「ふえぇぇぇ、ふぇぇぇぇんッ!」
―ビカァーーーーーッ!!―
「……え?な、なんやこれ……!?」
「なんか椛ちゃんめっちゃ光ってない……!?」
「こ、これはまさか……お母様方!急いで離れ……」
―カッ………―
「……………………ん、んん…………ハッ!?あ、あれ?此処は……?」
雲一つない青空が広がる公園。その公園のベンチで楓は目を覚ました。その近くには気を失ってる美兎とエリーとメアリー、そして自分達に抱っこされてぐずっている椛と美宇がいた。
「……ハッ!そうや!確か私等さっきまで神羅城におって、それで椛が急に光りだして……え?そんじゃ此処って……何処や?」
楓は先程起きた出来事を思い出すが、先程まで神羅城にいた筈なのに何故このような場所で目覚めたのかが理解出来なかった。
「おい美兎ちゃん!エリー!メアリー!とっとと起きんかいッ!」
「ん……ふあぁ……何?もぉ朝なの……?」
「寝ぼけてる場合ちゃうって!私等今大変な事になっとるんやから!」
「え、大変な事…………あれ?此処って……何処なんですか?」
楓に起こされ目を覚ます一同。しかし、誰一人目が覚めたこの場所について知っている者はいなかった。ホロライトシティの公園は子供達の散歩とかでよく行くが、その公園とは全然違うし、先程までお昼過ぎだった筈が公園の時計は十時半を差していた。これは一体どういう事なのだろうか……?
「も、もしかして、椛ちゃんの能力ってマオちゃんと同じく瞬間移動なんでしょうか?」
「い、いえ、それだと時間が巻き戻っているのはおかしいです。それに……今お父様に連絡を取ろうと電話してみましたが、全く違う場所に電話が掛かってしまいました……」
「え!?そ、それって……!?」
「…………もしかしたら、私達は椛ちゃんの力で別の次元に飛ばされてしまったのかもしれません。今念話でご主人様に連絡を取ろうと思いましたが、私の念が全然届きませんのでおそらく間違いないかと……」
なんという事だろうか、椛が開花させた能力はまさかの次元移動能力だったのだ。しかもまだ赤ちゃんである椛が能力を使った所為で何処に飛ばされたかも分からない状態という最悪な状況である。
「そ、それじゃあ私達もう戻れないのですか!?」
「い、いや大丈夫やろ!?また椛が能力を使ってくれれば……!」
「あぅ?あ、あうぅ〜」
「……それは、多分難しいと思います。椛ちゃんはまだ赤ちゃんなのでお父様やお母様方やメアリーのように力は安定しているワケではないので、おそらく次に次元転移をしてもその先も完全にランダムだと思います……」
「うッ!?な、ならエリーやメアリーの能力で……!」
「でろーんさん、ごめんなさい……私達は空間転移は出来ても次元転移まではまだ出来ないのです。念話とかも同じ次元にいないと届かないので、元の世界に戻るには急いで習得するかご主人様の力を借りないといけないのです……」
「………因みにもし習得するとなったらどれくらい掛かります?」
「………おそらくですが、半年は掛かるかと……」
……………………
………………………………
…………………………………………………
「「玲二さぁぁぁぁぁぁんッ!お願いします助けに来てえぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーッ!!」」
まさかの帰る手段が見つからないという事態に美兎と楓は真っ昼間の公園のど真ん中で絶叫してしまうのであった。因みにエリーは半年掛かると言っていたが、神羅化による能力覚醒は個人によって異なるのでもしかすれば美兎や楓が早く習得出来る可能性もあるが、最初に得た能力があんな感じなのでおそらくそれは確率的に低いだろう。
そんな絶望的な状況に落ち込んでいると……
「あの〜、どうかしましたか?」
『え…………?』
其処に一人の青年がやって来て美兎達に声を掛けてきた。中立的な顔立ちにセミロングの髪を星のアクセサリーが付いたヘアゴムで後ろに束ねており、誰が見てもイケメンと思える程に整っている。
「え、あ、その……!?」
「?どうかしたんですか?何か大きな声で叫んでましたが……?」
「あ、いや、その……じ、実は私達、この地に初めて来たんですが道が分からなくなってしまって。それに大切な人とも逸れてしまったのでどうしようかと……」
「え!?それは大変ですね!?んーと……あ、じゃあもしよろしければ僕達の事務所に来ませんか?僕達には人探しが得意な子もいるので」
エリーが少し濁した感じで受け答えすると、なんと青年は自分達の事務所に来ないかと提案してきた。そんな提案に、美兎達は一旦集まり小声で話し合う。
「…………なぁ、これもしかしてナンパとか○Vとかの勧誘か?」
「で、でも一応そういう雰囲気はしませんが……?」
「た、確かにこの方からは悪意を感じませんが…………それにしてもこの方、何故か分かりませんが何処かで会ったような気が……?」
「お母様もですか?実はメアリーも何処か……というより普段から会ってるような感じに近いモノを感じるのです……」
「「うゆ?」」
明らかに怪しい誘いをする青年を警戒しつつも何処か妙な親近感を感じる青年に戸惑う一同。そんなひそひそ話をする一同に青年は首を傾げてながらも待っている。
「……取り敢えず行く宛もないし行ってみよか?何かあったらワイがぶっ飛ばせばえぇし」
「そ、それだけは止めてください!最悪私とメアリーが空間転移で皆様ごと逃がしますので!」
「そ、そうですね。では……コホンッ分かりました。ではお言葉に甘えてお願いしてもよろしいでしょうか?」
「はい!それじゃあ早速事務所に案内しますね♪」
美兎達は取り敢えず行く宛もないので此処は青年に頼る事を選ぶ。青年は美兎達を案内しようと歩き始めるが、何かを思い出したかのように足を止めて美兎達の方に振り向く。
「あ、ごめんなさい。そういえばまだ名前言ってませんでしたね?僕は
『………………………………は?』
唐突に名乗り出した青年の名前を聞き固まる一同。無理もない、その名前は自分達の知っている娘と同姓同名だったからである。
『ええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇッ!?ときのそらあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ?!』
「は、はい!?そ、そうですけど……?」
突如大声で驚かれ自分もびっくりしてしまう青年。しかし美兎達はそんな青年に詰め寄って問い詰めていく。
「ちょちょちょ!?ちょっと待ってください!?ときのそらって、あのホロライブのときのそらですよね?!」
「は、はい、そうですけど……?」
「んなワケあるかい!?そらちゃんはちょっと天然でぽわぽわした雰囲気の可愛らしい女の子やぞ!お前みたいなヒョロい男がそらちゃんなワケないやろ!?」
「え、えぇ!?僕が女の子って、どういう事ですかそれぇ?!」
問い詰められ戸惑う青年。そんな青年を見てエリーはこの世界が一体どういう世界なのかを察した。
「あ、あの!貴方は本当にあのホロライブのときのそらさん、なんですよね……?」
「え?あ、はいそうですね。まだ駆け出しのアイドルですから其処まで知名度は高くはないですが……」
「……あの、もしかしてそのホロライブって、
「へ?は、はいそうです。僕達ホロライブは男性アイドル専門のアイドル事務所です。それがどうかしましたか?」
青年の答えた内容を聞き疑問が確信へと変わるエリー。そう、此処は……
「……美兎さん、でろーんさん、此処はおそらくですが、私達の世界から見て
それから数十分後……
「はい、此処が僕達の事務所です。事前にA君には話は通してますので普通に入って大丈夫ですよ」
「「は、はい……」」
青年……そらに案内されてやって来たのはこの世界のホロライブ事務所、だったのだが……その事務所を見て一同は唖然としてしまった。というのもこの世界のホロライブの事務所が自分達の世界のホロライブと違いボロいビルのテナントの一つとしてポツンと存在しているだけだったのだ。
「うわぁ、私達の知るホロライブとは全然違いますね……?」
「性別が反転しとるだけやなくて人気や知名度にもエラい差が出とるな……」
「そ、そうなんですか?それにしても僕達が別の世界じゃ女性だなんて、やっぱりにわかには信じられないなぁ……」
ヒビ割れた壁が目立つボロい事務所を見て、美兎達はこの世界のホロライブがそんなに売れてないというのを察していた。いや、おそらくだがそれはホロライブだけではないだろう。先程道中でにじさんじの話をそらに振ったが、そらも確かそんな事務所があった気がする程度の反応だったので、もしかしたらこの世界では新生アイドルというのがあまり流行ってないのかもしれない。
「それにしても……確か所属しているアイドルは30人以上いるんですよね?その……失礼ですが、この状況の中よく事務所として成立してますね……?」
「う、うん……実は今結構ピンチなんですよね。僕達も仕事が少なくて、暇な日は日雇いのバイトとかして食いつないでますから……」
あまり売れてなさそうなのに30人以上アイドルがいる事務所がよく成立しているなとエリーが聞くが、実際はやはり成立などしてなく殆どバイトで食いつないでいるようだ。まぁ壁に掛かっているスケジュールボードを見ても殆ど予定なんて書かれてなかったのでやっぱりかと納得するエリーだった。
「性別と人気が逆転している世界ですか……」
「性別は兎も角、私達もご主人様がいなかったらもしかしたらこうなってたのかも……」
「そう考えたらゾッとするわな……」
「それにお父様がいないしお母様方も男性になってるからこちらの世界にはメアリー達はいないんですよね……」
「「あうぅ〜」」
性別は兎も角もしかしたら自分達もこんなふうに売れないアイドルになってたのかも?そう考えるだけで悲しくなる美兎達だった。そんな事を考えていると奥からメガネを掛けた青年がやって来て美兎達に会釈をしてきた。
「お待たせしました。ホロライブスタッフのAと申します。そらからお話はお聞きしてますのでどうぞこちらへ」
『は、はい!』
やって来た青年、Aに誘われ一同は奥の部屋へと入っていく。すると其処には何人かのアイドルがゲームしたり本読んだりとくつろいでいた。
「あ、そらくんおかえり〜♪ってあれ?その娘達は?」
「みこち〜ただいま〜♪この娘達はさっき公園で出会ったんだ。行く宛がないから一時的に預かる事にしたんだ」
「へぇ~、めっちゃ可愛いじゃん♪ハイハニー達♪流星の如く現れたスターの原石、アイドルの星街メテオです。よろしくね〜♪」
『は、はぁ……』
「……なんかこの人、チャラそうで怖いですぅ……」
「「うぅ~……」」
そらが紹介するとその中にいた何処となくすいせいに似た青髪の青年、メテオが近づいてきて挨拶をするが、その軽いノリに美兎達は若干引きメアリーは少し怯え、椛と美宇は何故か威嚇していた。
「ほらめーくん、そんなに軽々しく近づいたら驚いちゃうじゃん?あ、はろーぼー♪ボクはロボ斗って言います、よろしく〜♪」
「僕はAZuっていいます。気軽にアズと呼んでくださいね」
「にゃっはろ〜♪俺はさくらみことっていうんだ。みんなからはみこちとか呼ばれてるからそう呼んでくれたら嬉しいぜ♪」
残っていた三人も美兎達に名乗っていく。どうやら此処にいるのは0期生の皆のようだ。にしても男体化するだけでかなり雰囲気が変わっている所為で美兎達はどう接すれば良いか分からずに困ってしまう。
「で、キミ達はどうして道に迷ってたりしてたの?誰かと待ち合わせしてたとか?」
「い、いえ、その……なんというべきか……?」
「いや美兎ちゃん、もう濁したってしゃーないし、此処は正直にホンマの事言おうや」
「……そうですね。それに既にそらさんにはお伝えしてましたし、此処で私達の事を話しても特に問題はないのでお話してしまいましょう」
こうしてこのまま誤魔化しても意味はないと判断した楓とエリーによって自分達の事、そして自分達の世界について全てを話すのであった。
「ほへぇ〜、まさか俺達が女の子になってる世界があるなんてなぁ〜?」
「しかもその世界の僕達って世界レベルのトップアイドルだなんて……」
「くうぅ〜!こっちは泣かず飛ばすな状況が続いているっていうのに羨ましいぜ!」
全てを話し終えた後、五人は信じがたいと思いつつもエリーが見せたスマホの写真を見て取り敢えず納得はしてくれた。
「まぁにわかには信じがたいけど……それで、キミ達はこれからどうするの?さっきの話だとその子の力じゃ自由に行き来出来るワケではないようだけど」
「其処なんですよね。どうにか玲二さんと連絡が取れれば良いのですが……」
とはいえ元の世界に戻れる手段がない為どうする事も出来ないのが現状である。最悪エリーとメアリーが次元転移を覚えるまでこの世界で過ごすしかないかもしれない。そう諦めかけていたその時……
―……シュンッ!―
『…………え!?』
「ふぅ……次元転移の反応があったので追いかけてみたら、まさかこのような世界に飛んでたのですね?」
「みなしゃま〜、だいじょぶでしゅか〜?」
皆の目の前に突如一人の女性が子供を抱っこしながら現れた。その女性とはそう、玲二の妻であり従者であるみしろとその愛娘のミナである。
「え、みしろちゃん!?ど、どうして此処に……!?」
「貴方達の部屋に行ったエリーちゃん達を呼びに行ったのですがいなかったので残留された力を辿って来たのです。まだご主人様程上手く扱えてないので時間が掛かってしまいましたが、ちゃんと見つけられて良かったです」
「めあ、だいじょぶでしゅか?」
「ミナお姉様、メアリーは大丈夫ですよ♪」
どうやらみしろはエリー達に用があったのだが見当たらず、部屋に残っていた神羅の力の残留だけを頼りに此処まで来たようだ。ミナもメアリーに近づき、メアリーも自分の無事を伝えながらミナを抱っこする。
「……成る程、どうやら此処は性別が逆転した世界のようですね?そして目の前にいる貴方方がこの世界のホロライブの皆様という事ですわね?この度はみしろの家族がご迷惑をお掛けして申し訳ございませんでした」
「え!?あ、い、いえとんでもないです……」
「凄……ちょっと周りを見ただけで状況を完全に把握するなんて……!?」
「これも玲二さんの身近にいる影響なんかな……?」
「そういえばみしろさん、なんだか前に比べて雰囲気も大人びいてますよね……」
周りを見ただけで瞬時に状況を把握したみしろは近くにいたこの世界のそらに頭を下げる。そら達もいきなり現れた美人な女性に頭を下げられ困惑しつつも少し照れながら対応していく。
「さて、では美兎さん達も見つかりましたのでそろそろ帰るとしましょう」
みしろはそう言うとポケットからスマホのようなガジェットを取り出し何かを操作する。すると……
―シュウゥゥゥゥ……バシュウゥッ!―
「え、えぇぇぇッ!?」
「な、なんだこのデッケェ乗り物は!?」
「こ、これって次元艇!?どうして此処に次元艇が?!」
「みしろが呼び出しました。このディメンションギアを使えば何処でも次元艇を呼ぶ事が出来ますので。というよりこれはご主人様から皆様に配られた筈なんですが?」
「…………あ、そういえば私達も持ってました……」
なんとみしろは持っていたデバイス、ディメンションギアを使って次元艇を召喚したのだ。しかもどうやらこのディメンションギアは佐々木家全員に配布されていたようで、エリー達もそれを思い出し同じ物をポケットから取り出す。
「…………つまり、私達は最初っから元の世界に戻れたって事ですか?」
「そうなるわな……あぁーーーッ!んなもん使った事ないから分からんわぁッ!!」
「で、ですがこれで皆帰れますし、結果オーライだから良かったですぅ〜!」
「まぁまぁ……では、みしろ達はこの辺にて失礼します。再度、この度はご迷惑をお掛けして申し訳ございませんでした。それでは……」
みしろは再度頭を下げ美兎達と共に次元艇へと乗り込み自分達の世界へと帰ろうとする。しかし……
「あ、ちょっと待って!」
「はい?どうかされましたか?」
帰ろうとするみしろ達をそらが引き止める。一体どうしたと言うのだろうか?
「あの、その船に乗れば君達の世界に行けるんだよね?もし良ければなんだけど、僕達も連れてってもらえたりしないかな?」
「え?私達の世界にですか?」
「なんでや?別にあんた等がウチ等の世界に来る必要なんかないやろ?」
「そ、そうなんだけど……さっきの話を聞いてたら、僕もそっちの世界を見てみたくなってね。それにそっちの世界の僕達を見れば、僕達もこれからアイドルとしてどうすれば良いか分かるかもしれないからどうしても見てみたいんだ!だめ、かな……?」
自分達も美兎達に着いていきたい。そう言言って頭を下げるそら。更に
「確かにボクもそっちの世界には興味あるなぁ〜♪」
「僕も、そっちの僕がどんなアイドルになっているのか見てみたいよ♪」
「ま、そっちのオレ達の実力がどれ程のモノか見させてもらいたいぜ!」
「俺も俺も〜♪」
他の四人も一緒に行きたいと言い出し少し困る美兎達。みしろも少し困りながら考えるが……
「…………ハァ、分かりました。ではこちらへどうぞ」
「え!?い、良いんですかみしろさん!?」
「えぇ、今となってはご主人様が真魔神に覚醒した事によって全次元が安定してますので、そんなに次元の行き来に制限を掛ける必要はないので。但し、もし向こうで迷惑行為を働いた場合は即刻この世界に戻しますので」
「ありがとう!それじゃあ皆、新しい世界に行こう!」
『おぉーーーッ!』
みしろから許可され次元艇へと乗り込んでいくそら達。こうしてみしろ達はそら達を連れて自分達の世界へと戻っていくのであった。
その頃……
「……………………ん?こいつは……」
古代ローマを彷彿とさせる宮殿。その王室らしき部屋で赤髪の女性がりんごを齧りながらモニターで何かを見ていた。どうやらそれは次元の狭間の様子を映していたようで、其処には先程のみしろ達が乗っている次元艇も映し出されている。
「…………この反応はあのイレギュラー、いや、オリジンの女共か?何人か余計なのも混じっているが……フッおもしろい!」
女性はにやりと笑うと残ったりんごを芯ごと食べモニターに向かって手を翳していく。
「さぁ、招待してやる。闘いこそ正義の我の世界『グラディエイト』へッ!」
そしてその次元艇では……
―ビーッ!ビーッ!ビーッ!―
「こ、これは……ッ!?」
「え!?何々どうしたの?!」
「わ、分かりません!?突然次元艇の操縦が利かなくなって……ッ!皆様急いで何かに捕まってくださいましッ!」
「えぇッ!?ほ、ホンマにどないしたんや?!」
「分かりませんが、何かとてつもなく強い力で無理矢理引っ張られてます!このままではこの船は落ちてしまいますッ!」
突如謎の力によって制御不能に陥ってしまった次元艇は徐々に目的地のルートからズレ始め別の世界へと引っ張られていく。そして……
―グググ……ゴオォォォォォォッ!―
『うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!?』
遂に次元艇はバランスを崩し、そのまま次元の狭間から外れ別の世界へと落ちてしまった。はたしてみしろ達は一体どうなってしまうのだろうか……?
続く……
真魔神file02
神羅の力は万能ではあるが、継承者によって能力の得意不得意はある。
次回……
謎の力によって別の世界に飛ばされたみしろ達。その様子に気づいた玲二は急いでみしろ達を探すが、其処は強さこそが正義の世界だった。
EP39
『獅子王の闘技場』
はい、という事で今回は美兎達がホロメンが男体化した世界へと転移した回でした!そしてみしろに助けられ男ホロメンと共に元の世界へ……と思いきや何やら何処かに飛ばされた!?一体どうなるのやら……?
次回もまったりと待って頂ければ幸いです、ではまた!