やっぱりターゲット層が狭い所為か割と売れ残ってますので興味がある方は是非買ってみてください(^o^;)
今回はグラトニーのお話です。彼女に、かつてない敵が襲いかかる……!?
今回も最後まで見て頂ければ有り難いです、ではどうぞ!
Aブロック三回戦が終了したその夜……まさか、誰もこんな事になるなんて思わなかった…………
「おい!しっかりしろグラトニー!?」
「グラちゃん!お願いだから目を開けて!」
……バトルが終わった後、グラトニーは既に弱っていた。左胸部分は空洞が出来ており、其処から黒い重油のようなモノが流れている。グリードと月代さんが必死に介抱するも、グラトニーの身体からは黒い粒子が出ていて、徐々に消えそうになっていた。
「…………ごめん、グリード…………油断、しちゃった…………もう…………何も…………見えないや…………」
「おい、死ぬな!待ってろ、今核を再生して……!」
「…………無理だよ…………無呪羅に…………そんな力はない…………それはグリードが…………一番理解してる筈…………でしょ…………」
「…………くッ!!」
グリードはグラトニーの近くにある砕かれた核を集め再生させようとするも、グラトニーの言う通り無呪羅には再生の力はない。いや、例え神羅や真魔神である俺でも核を生成する事は出来ても一度砕かれた核を再生する事は出来ないのだ。だからもう、どうする事も出来ない…………!
「…………ごめんね、マミー…………約束のケーキ…………もう、食べられないや…………」
「そんな…………グラちゃんッ!!」
「…………あぁ…………せめて…………最後にマミーのケーキ、食べたかっ…………たな…………」
―シュウゥゥゥゥゥゥゥ…………―
…………グラトニーは最後にそう言い残すと、その身体は完全に塵と化し消滅してしまった。
「い、いや…………いやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!」
まるでぺこらと同じく自分の娘のように扱っていた月代さんはグラトニーの消滅に悲痛の叫びをあげる。グリードも仲間の消滅に対し、近くの壁を叩く事しか出来なかった。
一体何故、こんな事になってしまったのか…………それは、少しだけ前の時間に遡る…………
Aブロック三回戦試合後……
「ガッツガッツ、モグモグ、クッチャクッチャ……プハァ!よぉーし、取り敢えず腹ごしらえ完了〜っと!」
「フフ、はいお粗末様♪」
とある控え室。其処ではグラトニーが大量の料理を食べ終え満足そうに腹を擦っていた。料理を作っていたであろうぺこらマミーこと月代もニコニコと笑いながら空いた皿を片付けていく。
「ってお前何ぺこーらのマミーのご飯食ってんだよ!?おかしいぺこだろーが!?」
そんな中控え室に入ってきたぺこらがグラトニーに向かって文句を言う。背中にはレヴィがすやすやと眠っている。
「あぁ?別に良いだろ、アタイがマミーのご飯食べてたって」
「なぁーにがマミーだよ!?マミーはぺこーらのマミーであってオメェのマミーじゃねぇぺこだよ!マミーもこんな奴に飯作る必要なんてねぇぺこッ!」
「こらぺこちゃん、お友達にそんな事言っちゃいけません」
「友達じゃねーよ!?こいつはこの世界を破壊しようとしてる連中の一人ぺこだよ!つまりぺこーら達の敵ぺこッ!」
世界を破壊しようとする(ぺこら達はそう思っている)無呪羅達はこの世界を守りたいと思っている玲二の敵。そう思っているぺこらはグラトニーを睨みつけるが、グラトニーは呆れてるかのようにデカいため息を吐く。
「はぁ〜……お前、本当にバカだな?」
「ハァ!?だーれがバカぺこか?!」
「お前だよお前。アタイ等が世界を破壊するって、そんなのとっくに取り消しになってるっつーの」
「……は?破壊するのを取り消ししたって…………どういう意味ぺこ?」
「言葉の通りだよ。アタイらはもう別にこの世界をどうこうするつもりは全くないよ。けど、グリードはあのオリジンを自分のモノにしようとしてるみたいだけどね」
この世界を破壊するつもりはない。グラトニーのその言葉を若干疑うも、その次に出た言葉に直ぐ様反応する。
「グリードって、確かラプちゃんそっくりの無呪羅ぺこだよね?それにオリジンって……もしかして師匠の事ぺこか!?」
「その師匠って奴がお前等の中心にいる男を指すならそうだよ。グリードは強欲を司る無呪羅、自分が欲しいと思ったモノは何があっても手に入れたがるからね。あの男が神羅と無呪羅の始祖たるオリジンの力を持ってるから、それが欲しくなっちゃったんだろうね」
「ふ……ふっざけんじゃねぇぺこッ!世界を破壊するつもりがないって言うから一瞬安心しそうになったけど、お前等がGWDWCで優勝したら師匠を連れ出すって事!?そんなのぺこーら達が絶対に許さないぺこッ!!」
「別に許してほしいなんて言ってないもん。アタイらはただ、グリードの我儘に付き合ってるだけだし。それに、そもそも調子乗って一次予選敗退したお前じゃ何にも出来ないじゃんw」
「なんでオメーがそれ知ってんだよ!?別に今それ掘り返す事ねーぺこじゃんッ!」
一次予選を己の慢心で敗退してしまった事をイジられたぺこらは顔を真っ赤にして怒るが、グラトニーはそれがどうしたと言わんばかりに欠伸をしながら頭を掻く。
「こらぺこちゃん、そんなに怒っちゃダメだからね」
「うぅ~!だってこいつがぁ……!」
「こいつとか言っちゃいけません。グラちゃんはお家のお手伝いとかしてくれるとっても良い子なんだから♪ぺこちゃんも少しは見習わないとね?」
怒れるぺこらを月代はやんわりと叱って鎮める。流石は三児の母というべきか、子供の扱いはしっかりと心得ている。
「さぁ~て、アタイもそろそろ部屋に戻ろっかな〜?あ、そうだマミー!あの約束、絶対に忘れないでよッ!」
「うん、グラちゃんが決勝トーナメントに入ったら、マミー特製ケーキを張り切って作っちゃうから♪」
「キシシ、ありがとマミー♪それじゃ、おやすみなさーい」
グラトニーはそう言って黒い靄を通って控え室から姿を消していく。消えてくグラトニーをぺこらは悔しそうに睨むが、月代によってまた怒られてしまうのであった。
「キシシ、マミーのケーキ楽しみだな〜♪けどその前に〜、今夜は此処のビュッフェでも楽しも〜っと♪」
無呪羅のゲートを潜りホテルの前に辿り着いたグラトニー。どうやら先程食べたのにも関わらずまだ食べようとしているようだ。流石は暴食を司る無呪羅である。
「さぁ~て、まずは何を食べようかなぁ〜?寿司も良いしステーキも美味しそ〜♪あ、でもカレーっていう手も―シュンッ……!―……あ?」
何を食べようか悩んでいるグラトニーの真横に、突如何かが通り過ぎていった。よく見るとグラトニーの頬が少し切れて血が出てしまっている。だがグラトニーはそんな事を気にせず横切った何かを確認する。すると、目の前の壁に一本のメモリーが突き刺さっていた。
「…………なんだこれ?矢文のつもりか?一体誰がこんなくだらない事を…………?」
突然頬を切られて若干キレ気味になるも、グラトニーは目の前のメモリーを取り出し再生ボタンを押す。
―ピッ……―
『ジジ……暴食のグラトニーに告ぐ。今夜23:00にGWDWCAブロック会場メインステージで待つ。もし来なかった場合は、お前が懐いているあの女を消す。待っているぞ…………』
……………………グシャッ!
「……は?マミーを消す?何くだらねぇ事言ってやがるんだ?何処の誰かは知らねぇが、アタイのマミーを消すって言うなら容赦しねぇぞ……ッ!」
メッセージを聴いた瞬間、グラトニーは無表情でメモリーを砕き、身体から滲み出るオーラで近くの壁やガラスに罅を入れていく。グラトニーにとって月代は大切な存在、そんな月代を消そうとかいう奴は許せないのである。
「良いぜ、そんなに破壊されたいなら乗ってやる。待ってろよ……このアタイに喧嘩を売った事後悔させてやるッ!!」
怒りに震える拳を抑えながらグラトニーはその場から転移し消えていく。だがグラトニーは気づかなかった…………
「…………………………」
自分の事を影から監視していた黒いコートの人物の存在を…………
その夜…………
「…………無呪羅達の狙いが、まさか俺になってたとはな」
「ホントにフザケた連中ぺこ!世界を破壊しない代わりに師匠を寄越せって、そんなの許すワケねーぺこだよ!」
三回戦が終わり、神羅城へと戻った俺はぺこらから無呪羅達についての情報を聞いていた。だがその目的がまさか俺に切り替わってたとはな……いや、真魔神へと覚醒した俺の力を欲してると考えたら理には適ってるな。
「だが、大会上ではあくまで全てのバトラーは公平だ。Яのような不穏分子があれば対処するが、それ以外はバトラーの皆に託すしかない」
「で、でも師匠ぉ……」
「大丈夫、こっちにはフブキやそらもいる。それにいざとなれば俺も戦うさ。だからぺこらも、フブキ達をもっと信用してやってくれ」
「…………分かったぺこ」
ん、ぺこらも納得してくれたし、次の四回戦は四日後、それまでにゆっくりと身体を休めないとな。
―〜♪―(着信音:ぺこらんだむぶれいん!)
「あ、マミーから電話ぺこ。―ピッ―もしもしマミー、どしたぺこか?」
《あ、ぺこちゃん……そっちにグラちゃん行ってないかしら?》
「はぁ?グラトニーがこっちに来るワケねーぺこじゃん。いきなりどうしたぺこ?」
《うん……実はグラちゃん、毎日この時間になると夜食のラーメンを食べに来るんだけど、今日は全然来る気配がなかったからどうしちゃったのかなって……》
「はぁ?どーせどっか別の場所で暴食してるだけじゃねーぺこ?」
《…………だと良いんだけど……ごめんね、マミーなんだか胸騒ぎがしちゃって…………》
?ぺこら、一体何を話してるんだ?グラトニーがどうこう言ってるが、もしかして月代お義母さん、グラトニーを探してるのか?
―シュンッ!―
「……おい、オリジン」
「ん?ってグリード!?な、なんでお前が此処に……!?」
そんな中、グリードが突然俺達の目の前に転移し現れた。なんでこいつが此処に……!?
「そんな事は今はどうでもいい。それより貴様、グラトニーが何処にいるか知らんか?」
「グラトニー?いや、大会の後からは見てないが……何かあったのか?」
「あぁ、先程無呪羅を集めて集会をするつもりだったが、グラトニーだけは何故か連絡がつかなくなってしまったのだ。この島にいるのは間違いないが、何やら妙な力でジャミングされているのか居場所までは特定出来ぬのだ。だから最初は貴様らがグラトニーを呼び寄せていたと思ってたのだが……どうやら違うようだな。全く、一体何処をほっつき歩いてるんだか……」
グラトニーが消えた?そんな馬鹿な…………確かに他の無呪羅達の居場所は察知出来るが、グラトニーだけは何故か察知出来ない。一体どうなってるんだ?念の為ホロライトシティの警備システムも見てみるか…………ん?
「…………Aブロック会場のメインステージの電源がオンになってる?誰かが勝手に侵入してバトルしているのか…………もしかして、此処にグラトニーがいるのか?」
「会場にだと?まさかとは思うが、誰かとバトルしているのか?だが一体誰がそんな事を……?」
……確かに、無呪羅であるグラトニーがわざわざこんな夜中に会場に行ってバトルするなんて普通じゃ考えられない。だとしたら相手は……なんか、嫌な予感がする……
「………どちらにせよ、無断で会場に侵入して勝手にバトルしてるのは問題行為だ。グラトニーじゃないにしろ、確認しにいかねぇとな」
「ふむ、ならば我も一緒に同行しよう。グラトニーに限ってないとは思うが、何やら嫌な予感がするからな……」
「師匠、マミーも心配だから一緒に行きたいって言ってるぺこ」
グリードとお義母さんも何かを察知したのか、俺と一緒に行くと言ってきた。この嫌な予感が当たらなけりゃ良いんだが…………
数十分前、Aブロック会場メインステージにて………
「…………おい、このグラトニー様がわざわざ来てやったぞ!さっさと姿を見せやがれッ!」
約束の時間になり会場にやって来たグラトニー。周りは真っ暗で誰かがいるような気配もない……筈だったのだが
―…………パッ!―
「!電気が、ついた…………ッ!お前か?アタイを此処に呼んだのは!」
「……………………」
突然会場の電気がつき、ステージの上にはいつの間にか黒いコートを纏った謎の人物が立っていた。グラトニーもステージに上がり、右手に無呪羅の力を込めながら何時でも戦闘態勢に入れるように構える。
「…………この反応、お前人間じゃねぇな?まさか神羅の連中か?それとも、昼間現れたЯの残骸共か?」
「……………………」
―…………スッ―
グラトニーが問いただすも、謎の人物は一切喋らず、ステージ上にある筐体に向かって指を差す。どうやら自分とバトルをしろという事らしい。
「はぁ?アタイとバトル?お前、よっぽど命知らずみてぇだなぁ?良いぜ、マミーに手を出そうとしたその報いを受けてもらうぞ!」
グラトニーは罠かもしれないと思いつつも、月代を襲おうとしている奴を許しはしないと敢えて勝負に乗っかり筐体へと入っていく。謎の人物も反対側の筐体へと入り、互いにガンプラをセットするとすぐにバトルエリアが展開していく。
Game Mode:1on1
Field:Standard
PlayerA:gluttony
PlayerB:????
「さぁて、テメェの機体は…………この反応、やっぱりЯか。もしかして、前にボコボコにされた仕返しのつもりか?」
グラトニーの機体は変わらずグラップラーザクファントム、対する相手はどうやらリ・ガズィのようだが、グラトニーはこれがЯだとすぐに気づく。だが……
「……………………」
「……チッ!何処までもだんまりかよ?昼間はかなりベラベラ喋ってたクセによぉ?」
目の前のЯは何故か一言も発しない。それだけではなく、Яは常に赤黒いオーラを放っているのがこのリ・ガズィは真逆の蒼白いオーラを放っている。明らかに昼間に現れたЯとは雰囲気が違う……そう思っていたら
「…………ターゲット、暴食のグラトニーを確認。これより、排除を開始する」
Яは突然機械的に喋りだし、グラップラーザクにビームライフルの銃口を向けてきた。
「あ?やっと喋ったと思ったらアタイを排除?笑えねぇ冗談だな……っとッ!!」
―ガキイィンッ!―
そんなЯに向かってグラップラーザクはビームアックスを取り出し突進していくが、Яは最小限の動きでシールドを展開し攻撃を防いでいった。そしてそれを皮切りにグラトニーとЯの激しい戦いが始まったのであった。
―シュンッ!―
「ッ!やっぱり、誰かがバトルしている!」
「師匠!あれってグラトニーのザクファントムぺこだよね!?やっぱあいつこんなところでバトルしてやがったぺこかよ!」
転移能力でAブロックの会場へとやって来た俺達だが、やはりバトルしていたのはグラトニーだったか。だがその相手だが……この反応、まさかЯか!?けど……
「…………グラトニーと戦ってる相手、どうやらЯのようだが……これはどういう事だ?我々の知っているЯとは、明らかに何かが違うぞ?」
グリードの言う通り、グラトニーと戦っているЯは反応こそ近いが、俺達が今まで戦ってきたЯとは明らかに何もかもが違う。一体奴はなんなんだ?取り敢えず機体データをチェックしねぇと……
『リ・ガズィThe“Я”elight』
任務内容:無呪羅の殲滅
All for the sake of an endless utopia....
“Я”elight!?昼間の奴は“Я”EVENGE“Я”だったのに、また違う種類のЯが現れたのか!?テラーの奴、どんだけЯを増やせば気が済むんだッ!!
「……ねぇぺこちゃん。Яって確か前に玲二くん達を襲ってきた悪い人達よね?グラちゃん、大丈夫かしら……?」
「え、えっと……師匠、どうぺこか?」
「……正直に言って、分からない。奴は明らかにこれまでのЯとは違う。一体どんな戦い方をするのか分からない以上、安易に大丈夫とは言えない」
「フン、だが所詮はЯ、無呪羅であるグラトニーの敵ではない」
…………グリードはこう言うが、本当に大丈夫なのだろうか?あのЯ、今までの野性的な動きをしていた奴等と違ってかなり理性的に動いている。動きにも一切無駄がなく、まるでAI が最適解を瞬時に判断し行動しているかのようだ。その所為かグラトニーが徐々に圧されてしまっているな………
「くッ!なんなんだよこのЯ!?アタイの攻撃がちっとも通らないんだけど!?」
「暴食のグラトニー。戦闘、性格、機体データ、全てインストール済み。今回の戦闘において暴食のグラトニーの勝率、0.08%」
「ハアァッ!?テメェ、バカにすんのも大概にしろやッ!だったらテメェの核ごと纏めて喰らってやるよぉッ!!」
―PREDATION―
―グググ……グバァッ!―
グラトニーの奴、Яの挑発に乗ってスキルを使いだした!何時も以上に腹の口を大きく開けているが、まさかあのЯを丸ごと喰らうつもりか!?
「そのテメェの減らず口を二度と聞けねぇようにしてやるよおぉぉぉぉぉぉぉぉッ!!」
「……………………」
―ガブウゥッ!!―
おぉ!グラップラーザクの腹の口がЯを覆い尽くすように包んでそのまま喰らいついた!Яの上半身は見事に喰われ、グラップラーザクの腹はゴリゴリと咀嚼するかのように噛み砕いていく。
―ゴリュ、ゴリュ……ゴックン!ゲップゥー―
「ハッ!どぉーよ!この暴食のグラトニーに喧嘩売るからこうなるんだよバァーカッ!」
Яを食べ終えたグラップラーザクは満足そうに腹を撫で、グラトニーもЯを倒した事で満足しながら筐体から出てくる。
「グラトニー!」
「あ?……あ、グリード。それにマミーにオリジンまでいるし、どうかしたの?」
グリードに呼びかけられ俺達がいる事に漸く気づくグラトニー。
「お前が急に何処かへと消えてしまったからこうして探しに来てやったんだ。全く、Я如きにあんな手こずるとはな……」
「う……べ、別に良いじゃん倒せたんだからッ!それよりマミー、アタイお腹空いちゃった〜。また今日もラーメン食べに行って良い?」
「えぇ、良いわよ♪今日は何時も以上に沢山作ってあげるからね♪」
「ホント!?やった〜♪」
「いやこんな時間にマミーにラーメン作らせようとすんな!それにマミー甘過ぎるぺこ!?」
バトルが終わり、すっかり何時もの様子に戻ったグラトニー。本当にこいつは自分の欲望に忠実だよなぁ?
―バキュウゥンッ!!―
『………………え………………?』
グラトニーがステージから降りようとした瞬間、突然銃撃音が鳴り響いた。それと同時にグラトニーを見ると、胸の部分が何かに撃ち抜かれたかのように穴が空いていて、そしてそのまま倒れるようにステージ下へと落下してしまった。
「な、なんで……あ、アタイの……核……が……?」
「な…………グラトニーッ!?」
「グラちゃん!?」
グリードとお義母さんが慌ててグラトニーに駆け寄っていく。一体何が…………って、あれは!?
「……………………」
「な!?あれってさっきのЯ!でも、なんで実際に動いてるぺこ?!」
グラトニーがいたステージの反対側、其処には先程グラップラーザクに喰われた筈のЯが何事もなかったかのように復活しビームライフルを構えていた。まさか、ゲーム内だけでなくリアルでも動けるなんて……!?
「………………暴食のグラトニーの核の破壊を確認。ファーストミッション、コンプリート。これより帰還します…………」
「ッ!逃げる気か!?そうはさせねぇぞッ!!」
俺はすぐに剣を生成しЯを止めようとする。だが、Яはその前にすぐに転移しその場から消えてしまった…………クソッ!まさか、こんな事になるなんて…………!?
そして、冒頭に戻る………
「う、うぅ、グラちゃん……」
「マミー…………」
自分の家族同然だったグラトニーが消されてしまい、お義母さんは泣き崩れ、ぺこらもそんな母親に対してどう応えれば良いか分からず立ち尽くすしか出来ずにいた。そして
「…………………………」
「グリード…………」
「何も言うな。暫し、一人にさせてくれ…………」
―シュンッ……―
流石のグリードもショックだったのか、それ以上は何も言わずその場から消えてしまった。仲間の一人が目の前で消されたんだ、当然の反応だろう…………
「ね、ねぇ師匠!師匠の真魔神の力でグラトニーを復活させれないぺこか!?神羅族よりも強い力ならそれくらい……!?」
「…………無理だ。新たに核を生成する事は出来ても再生は出来ない。仮に新たに核を生成してグラトニーそっくりの性格と姿をした奴を作ったとしても、それはグラトニーに似てるだけの別人だ。だから……俺にも、どうする事は出来ない……」
「そ、そんな……!?」
「…………だが、それでも、これくらいならもしかしたら……!」
―キュイィィィンッ!―
俺は床に散らばったグラトニーの亡骸である僅かな灰や散らばった核を集めて再錬成を始める。無呪羅としては無理かもしれないが、せめて普通の人間としてなら……!
―シュウゥゥゥ……パアァァァァッ!―
「…………スゥ、スゥ……」
「…………え?」
「あ、赤ちゃん……?師匠、もしかしてこの子って……」
「あぁ、グラトニーの生まれ変わりだ。なんとか上手くいったみたいだな」
新たに再錬成したグラトニー。残された亡骸や核が少なかった所為で赤ん坊での再生になってしまったが、上手くいって良かった。クロヱをコピーして誕生した為か、見た目はフィルに近い感じになったな。
「……この子が、グラちゃん?」
「…………うみゅ?あ、あうぅ〜」
お義母さんに抱き寄せられたグラトニーは目を覚ますと、お義母さんに向かって手を伸ばし、頬に触れるとぺたぺたと触りだし
「…………あっきゃあ♪」
嬉しそうににぱっと笑った。それに対し、お義母さんも嬉しさからグラトニーを優しく抱き締め涙を流していた。
「グス…………改めてよろしくね、グラちゃん♪」
「あぅやぁ〜♪」
「……マミー、良かったぺこだね」
「あぁ…………だが、肝心の問題は解決していないのは事実だ」
まさかЯに核を破壊する力があったとは……テラーの奴、本当にとんでもない奴等を復活させやがって!必ずЯを全部倒して、お前のくだらない物語とやらも止めてやるからなッ!
まさかの無呪羅の一人、暴食のグラトニーがЯによってやられてしまった。本戦に残る無呪羅は後二人、はたしてこの大会はどうなってしまうのだろうか…………?
その頃……
―…………シュンッ!―
「……戻りましたか、アキ」
「は!ソラ様のご命令通り、
「そうですか……無呪羅は七人、その内一人は核を放棄し人間へと成り下がり、もう一人は核を破壊され消滅。これで残すは五人となりましたか」
「しかしソラ様、一体何時の間にЯを捕獲していたのですか?それにあの凶暴なЯをいとも容易く操るなど……」
「奴等は時空間で彷徨って弱っていたのを発見し捕獲しました。そして先代神羅であったフブキが残した文献によればЯは元々我々神羅を補佐する為に作られたプログラム、その文献を参考に少し改造すれば簡単に支配下に置く事が出来ましたよ」
「成る程、流石はソラ様です。ところでですが、フレアの件は如何致しましょう?奴もまた、Яを使って何やら企んでいるようですが……」
「放っておきなさい。所詮フレアが何をしようとも、我々の成すべき大義は変わらないのですから。それよりも次の作戦まで待機していなさい……次も期待してますよ、アキ」
「はッ!
真魔神file19
核を破壊された神羅と無呪羅は消滅する。核を再生させる事は、真魔神でも不可能である。
次回……
三回戦も終わり、一時的な休息を得る玲二達。そんな中、異空間からあの青狸御一行がやって来た!
「僕はタヌキじゃない!ネコ型ロボット!」
EP56
『ドラえもん のび太のガンプラウォーズ!』
はい、という事でまた新たなЯの派生が出現し、グラトニーがやられてしまいました……ゲーム内だけでなくリアルにまで干渉し始め、もしかしたら今後も奴等が襲いかかってくるかも……?
次回はGWDWCは一旦お休みして、また異世界より来訪者到来!あの青狸御一行が、ホロライトシティで大暴れ!?
次回もまったりと待って頂ければ幸いです、ではまた!