今回は一話に纏めるつもりが思ったより多かったので前後編に分けます。玲二にきた新たな見合い話が、とんでもない事を引き起こす……?今回も最後まで見て頂ければ有り難いです、ではどうぞ!
ホロライト鉱石が見つかり、ホロライトのインフラ整備やガンプラウォーズがより発展し始めてから二週間が経過した。あれから住人達からも新しいライフラインがより良くなったと好評を得られているし、ガンプラウォーズも新しいシステムにより更に戦略性が増えたと喜ばれている。これは、そんなホロライトが発展していた七月末に起きた出来事である………
玲二「………は?お見合いだと?俺に?」
咲「うん、玲二さんとどうしてもお見合いがしたいってある企業から連絡がきたんやよ」
………どういう事だ?以前ならホロライブやにじさんじに所属していたからそのパイプがほしいという理由でそういった企業がアイドルを使って俺と繋がろうとしていた。だが、今となっては俺はホロライトの首相になったのを切っ掛けに会社を辞めたんだ。そんな俺に今更なんで………まさか、ホロライト首相と繋がって権力を得ようとしているのか?そんなワケないとは思いたいが………
玲二「……因みにその企業っていうのは何処か聞いてるのか?」
咲「うん、『ミリプロ』って所やよ」
玲二「ミリプロ?………そういえば少し前にホロライトに移住してきた事務所にそんな名前があった気がするな」
ミリプロ……正式名称『Million Production』は無数の可能性を秘めたタレント達が飛躍するサポートをしたいという想いが込められた新生アイドル事務所であり、現在は八名のアイドルが在籍している。発足してまだ一年程ではあるが、その勢いはあおぎりにも引けを取らないとも言われている。
玲二「そんな事務所がなんでわざわざ俺と………?」
咲「うーん……考えても分からんなぁ〜?でも、こんなお見合いなんて受ける必要ないんちゃう?」
確かに咲の言う通り、このお見合いを受ける必要なんてない。そもそも俺には既に六十人を超える妻がいるし、他にもまだ婚約者もいる。そんな中でお見合いを受ける意味は全くないのだが………
玲二「………いや、このお見合い受けようと思う」
咲「え!?な、なんでなん玲二さん?!まさか、うちらに飽きてしまったから新しい女を………?!」
玲二「そんなんじゃねぇよ。というか俺がそんな薄情な奴に見えるのか?そうじゃなくて、俺が自ら行ってそういう事は全てお断りすると断言すれば今後こういう事をしようとする企業に牽制をかける事も出来るだろ?だからこういうのは早めに動く必要があるんだよ」
そう、こういうのは最初にガツンと言う事によってこれからそういった輩を来る事に対する牽制にも繋がる。相手方には悪いが今後の事も考えるとなるとこういう機会は早い内に済ませた方が良いからな………ん?
咲「ジーーーー………」
玲二「………なんだ咲、その疑いの目は?まさか俺が相手方と結ばれるかもしれないと思ってるのk「うん」………随分食い気味で答えやがったな?」
咲「だって玲二さん、うちらが言うのも変やけどめっちゃ流されやすいやん。今までだって何度もアタックしてきたうちや他の娘達の事も結局受け入れとるし、そのお見合いの娘にも猛烈アタックしてきたらその内新しい嫁として受け入れるんちゃうの?」
うぐッ!?い、痛いとこついてきやがる……!?
咲「………まぁうちらも受け入れてもらった身やから別になんも言うつもりはないけど、受けるんやったらちゃんと誠実に受けるんやよ?もしかしたら相手の娘がホンマに玲二さんの事が好きかもしれないんやからな」
玲二「…………それもそうだな」
首相という立場になった所為で損得勘定で考える事が増えた所為か、こういうお見合いすらも今後の事の為に利用しようとか考えている辺り俺も大分汚い大人になっちまったのかもな………咲の言う通り、もし相手に好意があった場合はしっかりと話し合いをしないとな。
―ウィーンッ―
花「まんまぁ〜」
そんな事を考えていると、花が咲を求めてよちよちと歩いてきた。
咲「ん〜?どしたん花?お腹すいたんか〜?」
花「まんまぁ、れんちゃんはぁ?」
咲「あ~、蓮華ちゃんは唯華ママと一緒に大阪にお散歩行っとるから帰ってくるのは夕方くらいやな」
花「ふみゅ……れんちゃ〜ん……」
はは、花は本当に蓮華の事が好きなんだな。というか蓮華のあの伸びるほっぺが好きなんだろうが……?
花「うぅ〜……ぱぁぱぁ〜」
玲二「はいはい、よっと」
花「あうぅ〜♪あーむぅ〜」
抱っこするやいきなり俺の頬を甘噛みし始める花。俺の頬は蓮華のほっぺみたいには伸びないぞ………?
咲「ほら花、あんまりパパのほっぺ食べたらあかんやよ〜」
花「うみゅう〜」
俺から花を受け取ると優しく背中を擦ってあやしていく。花が産まれてから急に成長した所為か急激に大人っぽくなったとは思ってたけど、こいつもしっかりと母親になってくれてるって事だな。
咲「?玲二さん、どないしたん?そんなにうちの顔じっと見て」
玲二「いや、お前も大分大人っぽくなったなって」
咲「…………ンッフッフ〜♪玲二さんもアダルティーになったうちの魅力にメロメロやんなぁ〜♪うちもそろそろ二人目欲しいし、今日の夜ハッスルしよかぁ♡」
………うん、成長したとはいえやっぱ中身は咲だな。セクシーポーズをとってるつもりだろうがなんか子供が無理して色気出そうとしてるみたいだ。まぁ、こんな事言ったら怒られるから言わないけどな?取り敢えず今日は咲と一緒に過ごすとするか。
数日後………
玲二「………此処が新しく出来た料亭か」
お見合い当日、俺はレジャーエリアにある新しく出来た料亭『やんなり』にやって来ていた。最初はフブキ達も着いてくるって騒いで大変だったが、流石に連れてくるワケにはいかないからな。今頃不機嫌になってるだろうから帰ったらちゃんとフォローしないと………さて、そろそろ入るとするか。
「お待ちしておりました、佐々木首相。本日の会談はこちらになります」
店の前で待機していた女将に連れて行かれ、料亭の一番奥にある他より豪華な襖の部屋へと案内されていく。わざわざこんな高い場所を選んでくるとは、よっぽど気合が入ってるんだな………って、そんな事気にしてないでさっさと入るか。
玲二「失礼致します、佐々木玲二です。本日はどうぞ宜しくお願いします」
「おぉ、良くぞお越し頂きました佐々木首相!ささ、こちらへどうぞどうぞ!」
仲人であろう男性が俺を部屋の中へと誘導してくる。おそらくこの人がミリプロの社長さんだろう。そして部屋の中にいる女性が今回のお見合い相手…………え?
「……………………お久しぶりです、レイくん♪」
玲二「……………………『このみ』?」
其処にいたのは、まさかの俺の昔の顔馴染みである狼の獣人の女の子だったのだ…………
玲二「………まさか、お前とこんな形で再会するとはな?」
このみ「アハハ♪びっくりしたでしょレイくん?でも、お見合い相手の名前を聞いた時点で気づいてくれるかな〜って思ってたからちょっと寂しかったなぁ〜」
玲二「仕方がないだろ?何故かお見合い写真も送られてきてなかったし、しかも苗字が違ったんだから。『甘狼』っていうのは芸名か?」
このみ「うん、可愛い苗字でしょ♪あ、因みに写真送らなかったのはちょっとびっくりさせたくて♪」
全く、そういう事なら前もって言ってくれよな?仲人の人が離席してから俺は目の前でイタズラっ子みたいに笑ってる狼の少女『甘狼このみ』を見て思わず溜息を吐いてしまう。もうこの時点で分かる人もいるだろうが、こいつは俺のそれなりに付き合いがある顔馴染みである。
玲二「にしても、俺以外とはまともに会話も出来なかったこのみがミリプロのリーダーとはなぁ?」
このみ「ひどーい!このだって昔よりは喋れるようになったんだよ!………ミリプロの皆となら」
玲二「聞こえてるぞ?まぁでも、それでも成長している事には変わりはねぇな…………それにしても、一体何年ぶりだろうな?俺達がこうして話し合うのは」
このみ「…………うん、このが引っ越ししてレイくんと別れてからだから、もう十二年は経ったね」
そんなに経ったのか。最後に会ったのは俺が高校生でこのみは中学一年の頃だったか?親の都合でこのみが転校して引っ越ししてしまってから一度も会ってなかったからな………
このみ「…………ねぇレイくん。このが引っ越ししたあの日、このがレイくんに言った言葉を覚えるかな?」
玲二「…………あぁ、覚えてる。あれは………」
『このは、レイくんの事が大好きです。また何時か、何処かで会える事が出来た時は、このと付き合ってほしいです』
…………そうだ、このみが引っ越ししたあの日、別れ際にこのみが俺に告白したあの言葉。俺が初めて明確に告白されたから鮮明に覚えていたが………まさかこいつ、その約束をずっと……?
このみ「………このは、この十二年間ずっとレイくんの事を忘れた日なんてなかったよ。何時かまた、レイくんに会えるその日をずっと夢見て……だけど、レイくんはこのがいない所で他の娘達と結婚して子供まで出来て、このはあの頃ずっと泣いてばっかだった。なんでレイくんの隣にいるのがこのじゃないんだろうって……………」
…………このみ。
このみ「………だから決めたの。もう待つのは止めようって。レイくんがこのの傍に来れないなら、このからレイくんの所に行こうって。だからこのは一からミリプロを立ち上げてアイドルになる道を選んだ。少しでもレイくんに近づく為にね」
玲二「そうだったのか………ん?ちょっと待て?ミリプロを立ち上げたって………え、お前ってもしかしてミリプロの社長なのか?」
このみ「ううん、社長は別にいるよ。このがミリプロを立ち上げた時に協力してくれた人達がいて、その中で一番優秀だった人に社長をお願いしたの。それで漸くレイくんに会いに行ける!って思ったのに、レイくんがホロライトを国家にして首相になっちゃって、お陰でお見合いの話しに持っていくのに随分時間が掛かっちゃった」
そういう事か…………なんか、いろいろと申し訳なくなってくるな…………
このみ「………それじゃあ改めて、レイくん……ううん、佐々木玲二さん。私、甘狼このみは貴方の事が大好きです。これから先の未来を、私も一緒に歩ませてください」
玲二「このみ…………」
…………想像していた感じと大分違った。もしかしたらミリプロが俺とパイプを繋ぐ為にアイドルを見合いに利用したと思っていたが、実際はこのみが俺の事を一途に想い続けてくれてたんだな………
玲二「…………今はすぐに返事は出来ない。俺にはもう、大切な家族がいる。だから皆がこのみを受け入れてくれると言うなら、俺もお前の想いに応えたい」
このみ「………うん、今はそれで良い。それだけでもちゃんと応えてくれて嬉しかった♪ありがとう、レイくん♪」
このみは俺の手を優しく握り、嬉しそうに微笑んでいる。あの頃からずっと頑張ってきたこのみの事も、全力で支えていけたらと思うのだった…………
『ちょおぉーーーーっと待ったあぁーーーーーーーッ!!』
このみ「うわあぁッ!?」
ッ!?な、なんだ?!いきなり中庭の茂みから何かが飛び出してきた………ってなんだこいつ等は!?
このみ「え!?あ、『あくび』?!それに『のの』に『らこち』に『ゆらぎ』に『こま』!?なんで皆が此処にいるの?!」
あくび「そんなの決まってるだろ!こちとらこのお見合いが始まる五時間前からずっと此処で待機してたんだからなッ!」
五時間前!?それってこの料亭が開店する前じゃねぇか?!何営業時間外に侵入してんだよ?!
「おいお前ぇーーーッ!お前がこのちゃんを誑かした男かあぁーーーーーーッ!?」
うわうるさッ!?めっちゃ至近距離で馬鹿でかい声出すな!ってかこいつ等ってもしかして………!?
玲二「こ、このみ?もしかしてこいつ等って………?」
このみ「……うん、このと同じミリプロ所属のアイドル達だよ」
このみが物凄く申し訳なさそうに答える。やっぱミリプロのアイドル達か!一体何しに来たんだ?!
あくび「おいこのみぃッ!お前そんな男に尻尾振るなんてどうしちまったんだよおぉぉッ!?」
このみ「だ、だから皆にも説明したじゃん!?レイくんはこのの大切な人だって……///」
あくび「そんなん認められるかあぁーーーーーーッ!!おいお前!うちらのこのみに何をしやがったんだあぁーーーッ!?」
い、いや何をしたって……普通に昔一緒に遊んだ仲なんだが?
「ごめんねこのちゃん、ゆらぎも止めたんだけどみんな全然言う事聞かなくて………」
このみ「あ、ゆらぎは止めてくれてたんだ?」
ゆら「うん、でもみんなこのちゃんを誑かす男を許さないって言って聞かなくて………あ、はじめまして佐々木総理。ミリプロに所属してます『ゆらぎゆら』と申します。この度はメンバーが騒いでしまってすみません………」
皆が騒ぐ中、この『ゆらぎゆら』という娘だけは申し訳なさそうに頭を下げてきた。なんだかおっとりしてそうでしっかりした感じがするな?
「ゆらぎ!そんな奴に頭下げる必要なんかないじゃん!?」
ゆら「もうらこち、そんな事言ったらダメだよ?この人はこの国を治めるとっても偉い人なんだから」
「でもこの人!もう既に60人以上も奥さんがいるんだよ!?そんな人なんて絶対スケベで女誑しで変態に決まってるんだから!そんな人に大切なこのちゃんを渡すワケにはいかないんだからッ!!」
おい、人聞きの悪い事言うな。お前等がこのみを大切にしてるのは分かるが其処まで言われる云われは………普通に考えたら端から見れば確かにそう思われても仕方がないのか、俺?
それからこのみからこいつ等の事を聞いた。俺に真っ先に噛みついてきた頭に目の付いたでっかい帽子を被ったのが悪魔の『あくび・でもんすぺーど』。ずっと俺の事を睨んでいる白髮の女の子が『
このみ「だから何度も言ってるじゃん!レイくんはみんなが思ってるような酷い人じゃないって!」
のの「それでも!のの達はこのちゃんの事が心配なんだよ!」
こま「そうだよ!大体こいつ、他に嫁がいるクセになんでお見合いなんてしてんだよ!?」
玲二「いや、頭ごなしで突っぱねるワケにはいかないから受けたのであって」
あくび「そんな言い訳どうでも良いんだよ!あくび達はお前のような奴からこのちゃんを守る為にやって来たんだからな!」
いやいや、心配なのは分かるがわざわざ料亭に潜んでまで阻止しようとか、どんだけ過保護なんだよこいつ等?
ゆら「もうみんな、そんなに心配しなくたって佐々木総理は凄く真面目で誠実な人だし、それにこのちゃんが昔から大切に想ってた人なんだから大丈夫だって」
らこ「そういう問題じゃない!らこ達のこのちゃんがこいつに奪われる事が嫌なんだよッ!」
玲二「いや奪うって、そんなつもりはねぇよ………」
とは言うものの、おそらく今のこいつらに何を言っても聞いてはくれないだろうな?まぁそれだけこのみが皆から愛されているという証拠でもあるか………ん?
ゆら【このちゃん、佐々木総理。私が皆を引きつけておきますから今のうちに逃げてください】
………なんかゆらぎが俺とこのみだけに見える角度でカンペを出してきた。引きつけておくって、一体どうやって………
ゆら「あッ!?みんな見て!彼処にこのちゃんのアクスタが落ちてるよッ!!」
『えッ!?どこどこッ!?』
って思ってた以上に古典的だった!?しかもそれで全員引っ掛かるんかい!?全員で中庭に出て探し始めたぞ!?
このみ「あ、ありがとゆらぎ………レイくん、今の内に逃げよ」
玲二「あ、あぁ………」
このみに手を引っ張られ俺は部屋を出て料亭を後にする。なんか、一気に疲れた感じがするな………
その頃、ホロライトの港では………
「………遂に、遂にやって来た!此処があの人がいるホロライト!」
「うわぁ~、想像の十倍は凄い国だねぇ?」
船から降りて港町を眺める二人の少女。一人は以前玲二がゴブリンから助けた少女『雨海ルカ』、そしてもう一人はそのルカのパートナーである『
ひなた「ねぇルカ、本当にこの国の首相がルカの事を助けてくれたの?」
ルカ「うん!ゴブリンに攫われて厭らしい事をされそうになった雨海を助けてくれたんだよ!雨海の事をお姫様抱っこしてくれて、最後には巨大な堕天使を召喚してゴブリン達をやっつけてくれて、はあぁ〜格好良かったなぁ〜……♡」
ひなた「ウ~ン、何度聞いても信じられない………でもさぁ、仮にその人が本当に佐々木玲二さんだったとしてもどうやって会うつもりなのさ?あの人はこの国の首相で伝説の神羅族って言われてるんだよ。こんな駆け出し個人勢アイドルなんか相手にしないでしょ?」
ルカ「うッ!?そ、それは………考えてなかった……………」
相方に指摘され項垂れるルカ。確かに玲二はこの国の首相で神羅族(実際は真魔神)。まず一般人が気軽に会いに行ける相手ではない。まぁ実際は首相の仕事をしている以外は普通にご近所付き合いをする程にはフランクな玲二ではあるが、そんな事を知らない二人にとっては会いに行くのも一苦労なのである。
そんな諦めそうになるルカだったが、その時………
玲二「……取り敢えず此処まで来れば大丈夫か?」
このみ「うん、ゆらぎには感謝だね♪」
ルカ「…………え?」
なんという偶然か、先程ミリプロのメンバーから逃げてきた玲二とこのみがこの港町までやって来たのであった。少し息を切らした玲二を見て、ルカの瞳は輝き満面の笑みを浮かべていく。
ルカ「………見つけた。玲二さん…………雨海の、王子様!」
ひなた「え!?ちょ、ルカ?!」
ひなたの制止も聞かず玲二に向かって走っていくルカ。そして
―ダキィッ!―
玲二、このみ「「…………え?」」
ルカ「また会えたね!王子様!///」
唐突に抱きつかれ王子様と呼ばれた玲二は何の事か分からず戸惑うのであった。
玲二「………成る程、つまり君は以前ゴブリンから助けた俺に会う為にわざわざこの国に来たと?」
ルカ「うん!雨海、ずっと玲二さんに会いたくて、審査とか大変だったけど頑張って此処まで来たんだよ♪」
………まさか、この間助けた女の子が俺の事を追っかけてホロライトにまで来るとはな?いきなり抱きついてきたかと思えば今度はずっと俺の腕にしがみついて離れないし、その所為でこのみの視線が物凄く痛い………
ひなた「ま、まさかルカの言ってた事が本当だったなんて……!?」
玲二「まぁこんなドラマみてぇな話なんか信じろという方が無理だよな。天晴さんもわざわざ付き合って来るなんて大変だったよな?」
ひなた「い、いえ!ひなた達も何時かはこの国に移住したいって思ってましたから……それよりひなたの事は名前で呼んでも大丈夫ですよ?」
玲二「あー悪い、昔なら兎も角俺は初対面の女性をその日の内に名前で呼ばないようにしてるんだよ」
学生時代ならルイとレインとアカリをその日の内に名前で呼んだが、流石に大人になってからそれやったら馴れ馴れしい奴みたいだからな。
ルカ「………雨海の事はルカって呼んでも良いんだよ?」
玲二「いや、だから初対面で名前は「今日で会うの二回目だよね?ルカって呼んで」だから二回目でもお互いの事そんなに知らないだろ雨海「ルカ」いやだかr「ルカ」ちょ待「ルカ」………………」
こ、こいつ、めっちゃぐいぐい迫ってくる!?顔の感じからクロヱそっくりだとは思ってたが、まさかこんな食い気味に来る所までそっくりとは………ハァ、仕方がないか…………
玲二「…………ルカ、これで良いか?」
ルカ「うん、ありがと玲二さん♡」
俺が折れて名前で呼ぶと雨海……ルカは嬉しかったのか俺の腕にしがみつく力が少し強くなった。はぁ、本当に俺って押しに弱ぇのかな……?
ひなた「こ、こんな積極的なルカ初めて見た……!?」
ルカ「フッフッフ〜♪恋する乙女と化した雨海はもう誰にも止められないのだ〜「ねぇ?」え………?」
ッ!?な、なんだ?なんかめっちゃ悪寒を感じたんだが…………なぁッ!?
このみ「貴方、何時までこののレイくんにしがみついてるつもりなのさ?」
ひなた「ヒイィィィッ!?」
俺の横にいたこのみが恐ろしい程にまで冷めた視線でルカを睨んでいた。その絶対零度の視線の圧に天晴が思わずビビってしまい後退りしてしまっている。
ルカ「………何さあんた?玲二さんの横にずっといたけど、あんた玲二さんの何なワケ?」
このみ「このはレイくんのお見合い相手だよ。それにレイくんとは昔幼馴染だったし、この間会ったばっかの貴方よりはずっとレイくんの事知ってるから♡」
ルカ「………は?」
玲二「お、おいこのみ!?お前何言い出して……?!」
―ゴロゴロゴロ……ピシャアァァァァンッ!!―
ッ!?な、なんだ!?いきなり雷が―ザアァァァァァァァァァァッ!―ってなんかいきなり土砂降りになってきた!?さっきまで雲一つない快晴だったのに?!
ルカ「………お前、玲二さんの見合い相手だか幼馴染だか知らないけど、今は雨海が玲二さんの隣にいるんだから邪魔しないでよ?」
玲二「いやそれよりもいきなり土砂降りになったんだが!?なんなんだよこれ?!」
ひなた「あー、すみません佐々木さん。ルカは感情が不安定になると大雨を降らせてしまう体質なんですよ……」
なんだその体質!?てか天晴はもう降る事が分かってたからかちゃっかり傘さしてるし!?俺も慌ててこのみとルカが入る程のバリア張ったけど、はた迷惑にも程があるぞッ!
このみ「は?このからしてみればお見合い中に割り込んできた貴方の方がよっぽど邪魔なんですけど?」
ルカ「そんなの雨海知らないもん。それに玲二さんだってあんたみたいなちんちくりんよりも雨海みたいなナイスバディの方が好きに決まってるもんね〜♪」
このみ「は!身体さえ使えば誘惑出来るって、その考えの時点で貴方はレイくんの事なーんにも分かってないじゃない?レイくんは例えどんな相手でも誠実に接してくれるんですから♪」
ルカ「…………言ってくれるね犬っころ。お前のとこにだけ集中的に雨降らせてやろっか?そのちんちくりん体型が水圧でぺしゃんこになるだろうけど?」
このみ「だったらこのだって貴方のその胸の無駄な脂肪に噛みついてやりましょうか?甘噛み程度で済むとは思わない方が良いですけどね?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ………!
や、ヤバい、かなり大変な事になってきてしまった………この先一体どうなっちまうんだ!?
後編へ続く………
はい、という事で今回は此処まで!次回は後編、玲二の婚約者組やヴィヴィも乱入し更にややこしくなるかも……?
次回もまったりと待って頂ければ幸いです、ではまた!