ホロライブ ビルドライバーズ   作:神楽

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なんだか分からないけど一気に書けた……こんな日もあるんですねぇ〜(^_^;)

という事で今回は前回の続き!神羅城に戻ってきた玲二達の目に映った衝撃的な事とは……?今回も最後まで見て頂ければ有り難いです、ではどうぞ!


EP97『偽り』

神羅族穏健派拠点、次元観測門………

 

 

 

―バサアァッ!―

 

ボタンに連れられ、用意された黒いコートを羽織るみしろ。案内されて辿り着いた場所は、数多の世界が映し出された部屋だった。そしてその奥には仮面で素顔を隠した穏健派のリーダー、ソラが玉座に座りみしろを待ち構えていた。

 

ソラ「………貴方がオリジンを裏切り、私達の仲間になりたいという神羅族ですね?」

 

みしろ「えぇ、よろしくお願い致しますわ。ソラ様」

 

ソラが手を差し出すとみしろもそれに応え手を差し出し軽く握手をする。その様子をソラの側近であるアキとボタンが疑いの目で見つめる。

 

ボタン「………貴様、何故オリジンを裏切り我々の仲間になると言った?はっきり言って、我には貴様が何か企んでいるとしか思えないのだが?」

 

みしろ「あら、てっきり此処に呼んで頂けたので信用して頂けたと思ってたのですが?」

 

ボタン「………それはソラ様がお前を連れてくるように言われたからだ。そうでなければお前のような怪しい奴など此処には連れては来ない」

 

みしろ「確かにそうですね。それで、何故みしろが穏健派に入りたいか、でしたっけ?簡単な事です。みしろにとってはご主人様………いえ、あの男には随分と失望したからです」

 

ソラ「………ふむ、それで?」

 

みしろ「あの男は何も犠牲にせず、自分達の理想とする未来を掴むと言っておりました。何時の時代、何処の世界でも犠牲なくして叶えられた未来など有りはしません。そんな犠牲を払う覚悟のないあの男に、みしろは愛想が尽きてしまいました。ですがソラ様、貴方は違う。何かを犠牲にしてでも、皆が幸せになれる世界という素晴らしい理想を叶えようとしている!みしろはそのお心意気に感服したのです!」

 

『…………………………』

 

強く、そして熱く語るみしろに三人は感じた。この女の言ってる事に嘘偽りはないと。本当にオリジンに失望し、自分達の掲げる理想に共感を得ているのだと………だが、それではい良いでしょうとはならない。もしかするとこの迫真に迫るような態度も全て演技ではないかと………

 

ソラ「………分かりました。元より貴方はレベルΑ、我々が望んでいた高レベルの神羅族の一人です。では、そんな貴方を今、此処で試させて頂きます」

 

みしろ「試す、ですか?」

 

ソラ「えぇ、今から出す二つの条件。それらを受け入れるのであれば、私達は貴方を仲間と認め、共に新世界を統治する事を認めましょう」

 

アキ「ソラ様!?幾らなんでも、こんなオリジンの所からやって来たこの女をやすやすと受け入れるなど「アキ!これはソラ様のご意向だ!逆らう事は許されんッ!」ッ!………御意」

 

アキが反発するも、ボタンに制され不満ながらも従っていく。

 

みしろ「………それで、みしろは何をすればよろしいのでしょうか?あまり手厳しいのでなければ良いのですが………」

 

ソラ「いえ、そんなに難しい事は要求しません。一つは貴方の神羅の核を私に預け、私の眷属になる事。もう一つは………貴方の仲間だった者達から一人、レベルΒ以上の者を連れて来るのです。手段は問いませんし、必要であればЯを貸し出します。さぁ、どうでしょうか?この条件、貴方に呑めますか?」

 

アキ(………成る程、神羅の核は神羅族にとって重要な物。それを預け眷属になるというのは、今後ソラ様の絶対従者になるという事)

 

ボタン(しかもその上で仲間だった者を一人攫ってこいという。これはどちらもオリジン共に未練があったり何か企んでいれば受け入れる事など出来はしない。さぁ、どう答える?)

 

かつての家族、そして仲間を完全に切り捨て自分達の仲間になるというソラからの厳しい条件。これにはアキとボタンもみしろが企みが失敗し逃げ出すと想像した。しかし………

 

 

 

みしろ「まぁ、()()()()()()()()()()()()()()()?」

 

アキ、ボタン「「ッ!?」」

 

なんとみしろはその条件をその程度と吐き捨てたのだ。まさかの返答に驚くアキとボタンを尻目に、みしろは自分の胸元に手を当てると眩い光を放つ石をソラの前に差し出した。

 

ソラ「………本当に良いのですね?」

 

みしろ「えぇ、みしろは仕えるべき御方の為ならばこの命を燃やす覚悟でいますので。みしろの核はソラ様に預け、ソラ様に忠実な従者として使命を果たしてみせます♪」

 

ソラ「……………フフ、気に入りました。まずは一つ目の条件はクリアです」

 

ソラはみしろから渡された石を受け取ると自分の胸元に当てて体内に取り込んでいく。これでみしろはソラの眷属となったのである。

 

ソラ「では、二つ目の条件です。今からオリジンの世界へと行き、レベルΒ以上の者を連れて来るのです」

 

みしろ「はい、畏まりました。ご主人様♪」

 

新たな主となったソラの命令を、みしろは笑顔を見せて受けるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてその頃……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

玲二「………………な、なんだ、これは………!?」

 

ボタンの世界から戻った俺達は、目の前に広がる光景に目を疑った。何故なら…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺達の家である神羅城が瓦礫の山と化し、辺りから火が燃え上がっていたのだ。

 

ぼたん「ひ、ひでぇ………!?」

 

るる「一体、何が起きてるの………?!」

 

玲二「分からねぇ………おぉーーーい!誰かいねぇのかあぁぁぁぁぁ?!」

 

未だに所々炎が消えていない瓦礫の道を掻き分け、俺達は無事だった者はいないかを必死に探し始める。すると………

 

「…………………………ヒッグ………ぱぁぱぁ………」

 

玲二「ッ!この声は………こゆきか!こっちだ!」

 

微かだがこゆきの泣き声が聞こえ、俺は突風を起こし瓦礫を退けていく。すると其処には子供達全員が入る程のバリアが張られていて、中には泣き寂る子供達がいた。

 

玲二「皆!大丈夫か!?」

 

こゆき「ふぇ………ぱぁぱぁ〜!」

 

玲牙「ま〜まぁ!」

 

つばき「かぁちゃ〜ん!」

 

ぼたん「玲牙!つばき!大丈夫か?怪我はないか!?」

 

優二「ふえぇぇん………まんまぁ………」

 

るる「優二!ごめんね、怖い思いさせちゃったね………」

 

こゆきや玲牙達や優二、そして他の子供達も俺が来た事で安心したのか纏めて俺達に駆け寄ってきた。良かった、子供達は無事か……………………ッ!?

 

玲二「…………………………魂子、このみ………」

 

ぼたん「う、嘘だろ………?」

 

るる「こんな事って………!?」

 

子供達を慰めながらふと横を見ると、其処には既に息絶えた魂子やこのみやルカ、それにミリプロのメンバーやりえるとエトラと萌実と麗女を除いたあおぎりメンバーの姿があった。中には既に原型がないほどぐちゃぐちゃに潰れてしまっている奴もいる………!

 

ぼたん「ウップ……!?ゴメン、これは流石にきつ過ぎる………」

 

玲二「………潰されたメンバーはおそらく瓦礫に押し潰されたからだろうが、他の奴等のこれは……………脳天や心臓を何かで刺された後がある。おそらく誰かに殺されたんだ」

 

るる「そんな!?どうして皆が殺されなきゃいけないの?!」

 

玲二「分からねぇ。だがこのままにするワケにも、こいつらを死なせるワケにもいかねぇ。皆、少し下がってろ」

 

俺に言われぼたんとるると子供達は急いで安全な所まで下がっていく。まずは此処を元通りにして魂子達を蘇らせねぇと。

 

玲二「……………『リファイン』、『リヴァイブ』!」

 

―キイィィィィィィンッ!―

 

―ゴゴゴゴゴゴゴゴ………ガラララララララララァッ!―

 

ぼたん「す、スゲェ………!?」

 

るる「神羅城が、戻ってく………!」

 

俺の力で神羅城を元の状態に戻す。それと同時進行で死んだ皆の身体を元通りにして魂を皆の中へと戻していく。これでひとまず大丈夫な筈だ………

 

魂子「………う、うぅん………ふわあぁ~………あれ?もう朝?」

 

玲二「……………生き返って第一声がそれかよ?」

 

まぁ取り敢えず無事に蘇生されたみたいだな?他の皆も何があったか分かってない様子だが、取り敢えず状況を整理する為に話を聞かねぇとな。

 

玲二「魂子、このみ、ルカ。生き返ったばっかで申し訳ないが、此処で一体何があったんだ?フブキ達は何処に消えたんだ?」

 

魂子「え?生き返った?」

 

ルカ「………そういえばなんかすっごく痛い思いした気がする……?」

 

このみ「このも………なんだかとっても怖い思いをした気がして寒気が止まんない………」

 

………駄目か。一度死んだショックでその間の記憶が曖昧になってしまってるんだな。他の皆もまだ気を失っているし、そうなると自分で投影して確認するか……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょ〜っと待ったなのーーーーーーッ!!」

 

『ッ!?』

 

な、なんだ!?何処からかいきなりデカい声が聞こえたんだが!?しかも今の声って………アクアか!?でも一体何処に―ドンッ!ドンッ!―……………ん?なんか床から何か叩いてるような音が………ってまさか!?

 

 

 

アクア「オリジンしゃ〜ん……説明したいから此処から出してなのぉ〜…………」

 

玲二「って地面に埋まってるんかい!?」

 

なんと、アクアは床の真下に埋められてしまっていたらしい。おそらくだが何かがあって神羅城が崩れた際に地面に埋もれてしまったんだろうな?ってそんな事は良いから早く助けねぇと!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アクア「うえぇ〜、泥だらけなのぉ〜……………」

 

ぼたん「まさか地面に埋まってたなんてな?」

 

魂子「ずっと見かけないなって思ってたらそんな所にいたんだ?」

 

いや、最初から隠れてたワケじゃねぇだろ?って魂子のボケはさておき、アクアには何が起こったのか聞かねぇとな。

 

玲二「……アクア、此処で一体何があったんだ?なんでフブキ達が全員消えてしまってるんだ?」

 

アクア「………実は……………」

 

俺の問いにアクアは少し表情を曇らせながら此処で起きた出来事を話してくれた………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一時間前………

 

フブキ「………うん、もう力も大分取り戻せたみたいですね♪」

 

アクア「はいなの!アクア、完全復活なの!」

 

かいり「ふっかーつ♪」

 

そら「こら〜、完全復活まではもう少し掛かるから今は少しでも栄養取ってね〜♪」

 

アクア「わ~いホットケーキなの〜♪いただきまーす!なの♪」

 

大分調子が戻りそらから出されたホットケーキを美味しそうに食べるアクア。そんな小動物みたいなアクアを見て癒されるフブキとそらだった。其処に………

 

―ウイィーンッ―

 

オカユ「……………」

 

アクアと同じく逃げてきたオカユがリビングへとやって来た。だがその表情は曇っており、その瞳には何やら妖しげな光が灯っている。

 

フブキ「あ、オカユん。オカユんも調子はどう?大分戻ってきたんじゃないですか?」

 

オカユ「………うん、お陰で大分回復したよ♪この通り……………ねッ!」

 

 

―ギラッ!―

 

 

そら「ッ!フブキちゃん、危ないッ!」

 

フブキ「え?どうしたのそらちゃ―ズバアァッ!―………え?」

 

そらはオカユの怪しさに気づきフブキに注意を促すが、反応が遅れたフブキのお腹にはオカユから伸びた赤黒い羽が突き刺さっていた。突然の事で頭数が混乱するも、押し寄せてくる痛みにフブキは悶えそうになる。

 

フブキ「あ、がッ………!?」

 

オカユ「フフ、ゲット♪」

 

―シュウゥゥゥゥゥ……バキイィィィンッ!―

 

そら「えッ!?ふ、フブキちゃん!?」

 

かいり「ふぶまーま!?」

 

フブキは断末魔すら上げれないまま光に包まれていき、そして一枚のタロットカードのような物に封じ込められてしまった。そのカードを拾い上げ、オカユは妖しげな笑みを浮かべていく。

 

オカユ「フフ、これでまた一人♪そして最後の一人は………君だよ、ソラのそっくりさん♪」

 

そら「ヒッ!?」

 

かいり「あうぅ〜……!?」

 

カードを構えてジリジリと迫るオカユに怯えるそらとかいり。そんなそらを助けようと、アクアがオカユの前に立ち塞がる。

 

アクア「オカユしゃん!どうしちゃったの?!こんな他の世界を侵略するのうな事しちゃダメってココしゃまが「邪魔」―バチイィンッ!―べふぅ!?」

 

そら「アクアちゃん!?」

 

オカユを止めようとするも軽くあしらわれ窓の外にふっ飛ばされてしまうアクア。最早そらを守る者は誰もいなくなってしまった。

 

そら「ど、どうして……どうしてこんな事をするのオカユちゃん!?もしかして、神羅族の私達に襲われて逃げたっていうのは嘘だったの?!最初から私達を騙すつもりで……!?」

 

オカユ「クスクス……それは本当だよ。あの時アクアと()()()はソラに追われていろんな世界を経由してこの世界に逃げてきた………まぁ一つだけ嘘があるとすれば………()()()()()()()()()()()()()()()()()♪」

 

―キイィィィィンッ!―

 

妖しげな笑みを浮かべるオカユ……否、オカユではない誰か。そしてその身体が光に包まれていき、光が止むとその姿は全くの別人であった。

 

そら「!?そ、その姿は………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メルちゃん!?」

 

そう、オカユに化けていた謎の人物の正体……それはかつて玲二にビルドワールドの管理権限を渡した神羅族のメルであった。まさかの正体に、そらは驚きを隠せずにいた。

 

Sメル「クスクス……どう?結構良い出来だったでしょ?まるで本物のオカユが助けを求めに来たみたいで♪」

 

そら「そ、そんな………じゃあ本物のオカユちゃんは!?一体何処にやったの?!」

 

Sメル「さぁ?逃げてたあいつを見つけて軽く捻ってやったけど、かなり遠くに飛ばしちゃったからなぁ〜?今頃はどっか次元の狭間を彷徨ってるんじゃない?」

 

そら「そんな………酷い………!?」

 

Sメル「酷い?役に立たない奴なんて放っといても変わらないでしょ?さあて、もうこれ以上時間も掛けてられないし………さっさと回収させてもらうよ♪」

 

―バキイィィィィィィンッ!―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アクア「……………という事があったの………」

 

……………なんて事だ。まさかあのオカユが偽者だったなんて!?しかもメルだと!?あいつは以前会った時も何か様子がおかしかったが、まさかこんな騙し討ちみたいな卑怯な手を使ってくるなんて!?

 

ぼたん「人の好意を踏み躙るような真似しやがって………許せねぇ!」

 

るる「それよりも玲二君、早く皆を助けにいかないと!」

 

玲二「………とは言うものの、あいつの痕跡が全く掴めない。おそらく幾つかの世界を経由して撹乱させているんだろうな………」

 

このままでは神羅メルの居場所を特定する事は出来ないな………それに、少し気になる事もある。

 

玲二「………なぁアクア、メルって確か穏健派の神羅族なんだよな?」

 

アクア「え?う、うん、そうなの。私達の仲間だったの。でもそれがどうしたの?」

 

玲二「………だったらあいつはレベルΒ以上の神羅族が必要と言うのを知ってる筈だろ?なんでこの城にいた全員を攫っていったんだ?奴等の計画にはレベルΓより下は不必要だと言っていたし、何よりひまの事もレベルΓと認定していた。攫う必要がない奴までなんで攫っていったんだ?」

 

このみ「……言われてみれば確かに」

 

ルカ「うーん……もしかして、その神羅族のメルさんはレベルが分からないとか?」

 

魂子「それか別の目的があって攫ったとか?」

 

レベルが分からない?別の目的があった?だとしたら一体何を目的に動いているんだ?

 

玲二「………というか、優斗やさくらはどうしたんだ?こんな緊急事態にいなくなってるなんて………まさか、神羅メルに連れてかれたのか?」

 

アクア「ううん、違うの………あの後みんなを取り戻す為に一緒に戦ってくれたの。でも、途中で急に様子がおかしくなって………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―シュウゥゥゥゥゥ………ッ―

 

さくらF「ッ!くッ、此処までか………」

 

アクア「え!?み、みんな、どうしちゃったの?!身体が消えかかってるの!?」

 

優斗F「……未来の経緯が変わってしまったんです。俺達の世界線は母さん達が攫われたり神羅城が崩壊したという事はなかったけど………」

 

みるくF「それが起きた所為で、未来が変わっちゃったみたい………みるく達もこの時代にいられなくな―シュウゥゥゥゥゥゥッ………―

 

みるくが全て言い切る前にその身体が消滅してしまう。そしてアクアと共に戦っていたフューチャーチルドレン達も次々と消滅し、最後に残ったさくらも既に消えかかっていた。

 

さくらF「くッ………アクアさん、すまねぇ………パパに伝えてくれ………役に立たなくて、ゴメンって………………」

 

―シュウゥゥゥゥゥゥ………ッ―

 

最後に涙を流しながらそう言い残し、さくらも霧のように消滅してしまった。そして神羅メルの攻撃により、神羅城は音を立てて崩れ落ちていくのであった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

玲二「………マジか」

 

このみ「この達がやられていた間にそんな事になってたなんて………」

 

ぼたん「……なぁレイっち。未来のさくら達はどうなっちまったんだ?まさか、本当に消えてしまったなんて事は………」

 

玲二「いや、おそらくは無事だ。あいつは前に世界線が変わっても神羅族は記憶を受け継ぐって言っていた。だから今頃は元の時代に戻っていると思う………そうであってほしい」

 

実際に今は時空が歪んでいる所為で次元間は移動出来ても過去や未来に行く事は出来ない状況だ。もしかすると暫くは未来からの応援は無理だろうな………

 

玲二「………そうなると、本当にどうすれば良いか分からねぇ。一番手っ取り早いのは神羅メルの居場所を突き止めて乗り込む事だが………アクア、メルのいる世界って何処か分かるか?」

 

アクア「え?んーと………確か、『ブラッティムーン』って世界だった気がするの。でも、メルしゃんは他の神羅族のみんなとはあんまり関わりを持たないから何処にその世界があるのかは分からないの……………」

 

ルカ「え!?それじゃあもう打つ手ないって事?!」

 

そうなってしまうな………だとしたら時間は掛かるが一つ一つ虱潰しで探すしかないか………

 

アクア「……………あぁーーーーーーッ!?」

 

玲二「うわ!?いきなり大声出すなよ!?びっくりするだろ?!」

 

アクア「ご、ごめんなさいなの………じゃなくて!思い出したの!」

 

るる「?思い出したって、何を?」

 

アクア「ココしゃまなの!ココしゃまなら龍神の眼で他の神羅族が何処にいるか全部把握してるの!だからココしゃまに聞けばメルしゃんの居場所も分かる筈なの!」

 

ココ?それって確かアクアを神羅族にした奴だよな?それに確かソラが継承して誕生した神羅族でもある………つまり、上手くいけばソラの目的について何か分かるかもしれないな。

 

玲二「よし、そのココって奴の所に案内してくれ。ぼたんとるるは子供達や気を失ってる皆の為に此処に残ってくれないか?」

 

ぼたん「オーケー、任せな♪」

 

るる「玲二君、気をつけてね」

 

玲二「あぁ。それじゃあアクア、頼んだぞ」

 

アクア「はいなの!それじゃあ出発シンコーなのぉーーーッ!」

 

ぼたんとるるに此処を任せ、俺はアクアを連れて次元艇へと乗り込んでいく。さあ、新しい神羅族とご対面といくか!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一時間後、独立世界『龍仙』

 

玲二「此処が龍仙か。まるで中国の水墨画みたいな世界だな………ってお前等、何しれっと着いてきてんだ?」

 

魂子「いやぁ〜、私達も玲二さんの事が心配でつい………」

 

ルカ「雨海達はまだ神羅族じゃないけど、それでも玲二さんの支えになりたいもん!」

 

このみ「うん、このもレイくんの傍に一緒にいたいから」

 

………まぁ、来てしまった以上仕方がない。それに今回はあくまで神羅メルの居場所を聞き出すのが目的だ。戦う必要がないから良いとしよう。

 

玲二「………で?そのココって奴は何処にいるんだ?アクア」

 

アクア「え、()()()()()()()()

 

……………え?もういる?どういう意味だ?木々や岩とかがあるだけで誰もいないんだが………?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アクア「すぅ~……………ココしゃまぁーーーッ!アクア、ただいま帰ってきましたなのぉーーーーーーッ!!」

 

ってまたこいついきなりデカい声で叫びやがって………ん?

 

 

―ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ………!―

 

な、なんだ!?木々が揺れて岩が動いている………っていうよりこの世界の地形が動いてる?!まるで何かが起き上がるかのように大地が迫り上がっている!?ま、まさか………!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おぉ~、久しぶりじゃのうアクの字!しかも珍しい客まで連れてきたんかのう〜?久々に賑やかになって嬉しいぞい♪」

 

 

『で………デッケエェェェェェェェェェェェッ!?』

 

 

な、なんだこいつは!?大地だと思っていたらまさかの巨大な龍人だと!?座っているが推定でも1500km、日本列島の半分程のデカさがあるぞ!?こ、こいつが神羅族のココか!?

 

Sココ「おぉ~、ひょっとしてお主が噂に聞くオリジンじゃな?いろいろ聞いとるぞぉ〜、沢山のおなご侍らかせて孕ませとると♪」

 

玲二「いや人聞き悪い言い方すんなよ!?」

 

魂子「でも間違ってはいないけどね?」

 

ルカ「うん、実際いっぱいお嫁さんいるもんね?」

 

グッ……事実だけに言い返せねぇ………ってそんな事聞きに来たんじゃねぇ!?

 

玲二「おい、神羅ココ!お前は他の神羅族が何処にいるのか知ってるんだろ?だったら頼む!神羅メルが何処にいるのかを教えてくれないか!?」

 

Sココ「メの字ぃ〜?………あぁ、あのいけ好かん蝙蝠女の事かのぉ?あやつ、会うたんびにコロコロと態度変えよるからあんまり関わりたくないんじゃがなぁ〜?」

 

玲二「其処を頼む!あいつは俺の家族や仲間を攫っていったんだ!皆を助ける為にはどうしても神羅メルの居場所を知りたいんだ!頼むッ!」

 

俺は神羅ココに向かって頭を下げる。今は兎に角、攫われた皆を救うのが先決だ!例え代償を払う事になっても、俺は皆を助け出すッ!

 

Sココ「………お主、名は?」

 

玲二「え?さ、佐々木玲二だが……」

 

Sココ「ふむ………良かろう!レイの字、お前のその仲間や家族を想う気持ちに免じて、我がメの字のいる世界を探してやろうッ!」

 

ッ!本当か!?なら話は早い!早速その居場所を突き止めないと……!

 

Sココ「ほれ、此処じゃ」

 

『早ッ!?』

 

あっという間に見つけやがった!?本当に他の神羅族の居場所を把握してんだな?さて、それじゃあ今すぐに………と、その前に

 

玲二「………最後に一つ聞きたい。お前は今までの話を聞いた限り元は穏健派だったんだろ?なんでソラから離反して中立になったんだ?」

 

Sココ「ん〜………簡単じゃ。あやつの事が信用出来んからのう」

 

このみ「信用出来ない?それってどういう……?」

 

Sココ「一見すれば慈愛に満ちて優しい心の持ち主。誰もが奴を見ればそう答えるだろう。じゃが、これでも儂は神羅になる前から数万年は生きてきたアースドラゴン。相手の考える事なんざ見れば分かる。あやつの心を占めているのは……絶対的支配欲じゃ」

 

魂子「絶対的………」

 

ルカ「支配欲………」

 

玲二「……つまり、平和主義者というのは表向きの面で、実際は自分の思い通りに世界を動かしたい独裁者寄りの思考の持ち主って事か?」

 

Sココ「その通りじゃ。だから儂はあやつから離反したのじゃ。あんな独りよがりの奴に世界を管理するのは無理があるからのう」

 

そういう事だったのか………大体読めてきた。あいつのやろうとしている事はやっぱりまともな計画ではない。なら、余計に奴を止めねぇと!

 

玲二「いろいろと聞かせてくれて助かった。また今度礼をさせてくれ」

 

Sココ「お?それなら今度一緒に酒でも飲むとしようかのう♪っと、お主は下戸だったか?なら代わりに儂と一発ヤるか?一応お主らと同じくらいのサイズにはなれるぞい♪」

 

『それは駄目ッ!!』

 

………なんか豪快さでいえばこっちのココと変わらないな。さて、行き先はメルのいるブラッティムーン!待ってろ皆、必ず救い出すからな!

 

 

 

 

 

続く………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―オマケ―

 

ぼたん「………レイっち、大丈夫かな?」

 

るる「ぼたんちゃん、そんな心配しなくても、アクアちゃんもついているから大丈夫だって♪」

 

ぼたん「………そだな。さて、皆寝ついたみたいだし、あたしらも一休みするか」

 

神羅城に残り、子供達や気を失った仲間の介護をし終えた二人は一休みの為お茶を用意する。すると………

 

―シュンッ!―

 

るる「え?あ、みしろちゃん、おかえりなさい♪」

 

みしろ「………えぇ、只今戻りました」

 

ぼたん「全く、こっちは大変だったってのに何処ほっつき回って………みしろちゃん、その黒いコートどうしたのさ?」

 

みしろが戻ってきて一安心するも束の間、みしろが黒いコート……他の神羅族が着ている物と同じコートを着ているのを見て二人は嫌な予感を察知し警戒する。

 

 

 

 

 

 

みしろ「………ぼたんさんもるるさんもレベルΒですか。これなら………ソラ様もお喜びになられますわ♪」

 

 

 

 

 

………その数分後、リビングには誰もいなくなり、用意されたお茶だけが虚しく湯気を立たせるのであった。

 

 

 

 

 

真魔神file57

神羅族が眷属になる為には、自身の核を主となる相手に渡す必要がある。

 

 

 

 

 

次回………

 

遂に神羅メルの居場所であるブラッティムーンへと辿り着いた玲二。其処に待っていたのは、恐ろしい計画を企てる神羅メルだった。狂気を瞳に宿す彼女、その正体に気づいた時、玲二は驚愕する……!

 

EP98

『bat endless』

 

 

 

 




はいらという事で今回はみしろの暗躍、オカユに化けてた神羅メルの騙し討ち、そして神羅ココとの対面でした!次回は神羅メルのいる世界。其処に待ち受けているモノとは……?次回もまったりと待って頂ければ幸いです、ではまた!
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