ホロライブ ビルドライバーズ   作:神楽

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最近漸くお休みが多くなってこれで一安心……なんて言ってますが、なんか働かないと落ち着かない感じがありますね……(-_-;)

今回は遂に穏健派の根城へ突入!はたしてそら達は玲二を取り戻せるのか?!今回も最後まで見て頂ければ有り難いです、ではどうぞ!


EP101『全てを取り戻せ』

攫われた玲二とフブキ、そして仲間達を救うべく穏健派の拠点である次元観測門へとやって来たそら達。その恐るべき全貌に、皆息を呑んでいた。

 

そら「あ、あれが次元観測門……!?」

 

ミオ「なんていうか、門っていうからでっかいゲートみたいなの想像してたけど……?」

 

ムーナ「どっちかというとアクシズみたいな見た目ね?」

 

目の前にある次元観測門、門とは名ばかりでその実態は逆襲のシャアに出てきた小惑星基地『アクシズ』に酷似していた。そしてその観測門の周りには、待ち構えていたと言わんばかりの大量のЯ達が配置されていた。

 

ドーラ「………ざっと見て、三万って所か?これを突破するのはなかなかにやっかいじゃのう?」

 

ムーナ「でも、それなりに歯応えはあるんじゃないかしら?少なくとも無双モードよりは戦い甲斐はありそうよ♪」

 

ドーラ「じゃな♪」

 

みこ「……なーんでこんな時まで戦闘狂なのさこの二人?」

 

ひまわり「ドーラもムーナさんもガンプラウォーズの時は鬼みたいに戦いまくってるからなぁ〜」

 

目の前の大軍に恐れるどころかやる気になってる二人を見て皆若干呆れてしまう。そんな中、グリードが今回の作戦を説明し始める。

 

グリード「では今回の作戦を説明する。まずはこの敵の牙城の前に蠢いているあのЯ共を蹴散らす陽動部隊。これはあくまでЯ共を誘き寄せる為だけの作戦だから危なくなればすぐに撤退しろ。此処は我も共に戦うとする」

 

美兎「これはかなり大変な役割ですよね……?」

 

咲「多分殆どがこの陽動作戦に出た方が良いんちゃう?」

 

グリード「その通り、だからこの後のチームになるメンバー以外はこの陽動部隊になる事になる。次にコントロールシステム壊滅チーム。今現在我々と共に行動しているテラーが奴等の操るЯのコントロールシステムの場所を確認した。此処に五人程侵入し、Яのコントロール権限を奪い破壊するのが目的だ」

 

フレア「テラーって確か、神羅族のアタシだよね?前に玲二さん達の事をおちょくってた奴……」

 

クロヱ「えぇ〜!?そんな奴信用出来るの?!もしかしたら油断した所を後ろから……なんて事になったり……!?」

 

グリード「………信用出来ないのは仕方がない。だが、今は世界の崩壊を止める為に必要な戦力だ。其処は割り切って協力してほしい」

 

こより「それならこの作戦はこよが適任だよね!此処はルイ姐はいないけどholoXのみんなで行こうよ!」

 

ミオ「だったらその空いてる枠にウチが入るよ。ハッキングしている間護衛出来る奴がいた方が良いでしょ?」

 

こうしてコントロールシステム壊滅チームにはミオ、ラプラス、こより、クロヱ、いろはの五人が行く事になった。

 

グリード「最後はオリジンを含む神羅の奪還だ。奴等は神の天秤とかいう神具を使って自分達の目的を果たそうとしている。だがその起動する為に高純度の神羅エネルギーを持つ奴等が必要になっている。おそらく今のうちにオリジン達を奪還出来れば神の天秤は起動出来ずに停止する。その後に待機しているプライドが無呪羅の力を使って天秤を破壊する。これがメインの作戦だ」

 

そら「だったら私は其処に行くよ!玲二君やフブキちゃんを助けないと!」

 

アカリ「アカリも行く!玲二は絶対に助けるんだから!」

 

たまき「僕も!ご主人様を酷い目に合わせたみしろには一発お見舞いしないと気が済まないからね!」

 

ねね「だったらねねも行く!あんな裏切り者のみしろちゃんからレイ兄ちゃんを助け出すんだ!」

 

スイセイ「なら此処には私がついて行こう。かつての親友という仲であったソラを止めるのは私の役目だ」

 

そして玲二達を奪還する役目としてそら、アカリ、たまき、ねね、スイセイが行く事に。こうして全員の役割が整い、いよいよ敵の本拠地へと乗り込む時がきた!

 

グリード「………よし、このゲートをくぐればテラーとプライドが待つエリアへと行く事が出来る。だが油断はするな?此処から先は奴等の根城だ。何がこようとおかしくはないからな」

 

そら「うん、ありがとうね、グリード♪それじゃあみんな、行くよッ!」

 

『オォーーーッ!!』

 

そらの掛け声と共に選抜メンバーはグリードの用意したゲートをくぐっていく。そしてそれを見送ったグリードはゲートを閉じ、自分達も目の前のЯ達と戦う準備をする。

 

グリード「では我々もいくぞ。準備は良いか?」

 

ムーナ「えぇ、バッチリよ♪」

 

ドーラ「あぁ、じゃが今のうちに皆には言っておく。これは普段のガンプラウォーズのバトルとは違う、正真正銘命を賭けた戦いだ。もしこの戦いに不安を抱いているのなら無理をせずこの次元艇に待機しているんじゃ。それでも仲間達の為に戦う覚悟があるのであれば、わしらと共に来るが良いッ!!」

 

ドーラの言葉に一瞬不安が過ぎるものの、其処で逃げ出す者は誰一人いなかった。皆、覚悟は決まっているようだ。

 

グリード「………フッ、良い仲間達を持ったな、オリジンよ……………これより敵陣の陽動作戦を開始する!いくぞッ!!」

 

『オォーーーーーーッ!!』

 

グリード達も各自具現化した機体に乗り、次元観測門の前に集まっているЯ達へと向かっていく。

 

ムーナ「………“無我の境地・極”!」

 

―キュイィィィィンッ……ゴオォォォォォォッ!!―

 

先陣を切ったムーナがいきなりフルシンクロに入るとムーンゲイザーは蒼白く発光し物凄い勢いでЯの大軍に突っ込んでいく。そして

 

―ギュインッ!ギュインッ!ズドドトドドドドドォッ!―

 

《ギギ………》

 

―ボボボボボボボボボボボオォンッ!!―

 

ムーンゲイザーが通り過ぎた場所にいたЯ達が瞬く間に爆散し散っていく。

 

ドーラ「ほぉ~やるのうムーナ?ならわしも………“無我の境地”!」

 

―キイィィィィィンッ……ドゴオォォォォォォォォォッ!!―

 

ムーナの戦いを見てドーラも何時の間にか習得していた無我の境地を発動し、サラマンダーガンダムから燃えるような紅い光が輝き出す。

 

ドーラ「ハアァァァァァァァ………爆龍鉄華斬ッ!!」

 

―ズバアァァァァァァァァァッ!!―

 

《ギャ………ギ………》

 

―ドゴオォォォォォォォォォンッ!!―

 

紅く大きく燃える強力な斬撃が一閃するとЯ達が次々と真っ二つに斬り裂かれ爆散していく。これには味方の皆も開いた口が塞がらなかった。

 

唯華「………これ、あてぃしらいるか?」

 

湊「寧ろ行ったら巻き込まれるんじゃね………?」

 

グリード「ふむ、なかなか面白い奴等だな。だが、それでもまだ全然減ってない。我等も出来る限り奴等の気を引きつけるのだッ!」

 

倒されても次々と次元観測門から出てくるЯ達。中に潜入したそら達が皆を助ける為にも、出来る限り此処で引きつけなければならない。他の皆もそれぞれ散開しЯ達と交戦を始めるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次元観測門、コントロールシステムルーム………

 

ラプラス「………此処が、あのЯ達を操ってる部屋か?」

 

こより「多分ね……それにしてもめちゃくちゃ複雑な機械ばっかり、これなんて見た事もないパーツだよ?」

 

クロヱ「え!?見た事もないパーツって、それってこよちゃんにも分からないって事!?そんなんであのЯ達を止められるの?!」

 

あまりにも複雑過ぎる回路や見た事もない部品の数々。そのとんでもない機械を前に本当にЯ達を止められるかが不安になるクロヱだが……

 

こより「あー、大丈夫大丈夫♪見た事もないパーツだけど似たような物は見た事あるから多分構造自体はこよ達の世界のセキュリティと殆ど変わらないと思うよ♪」

 

いろは「おー、流石こよちゃん、頼りになるでござるなぁ〜♪」

 

ミオ「………まぁ、そう簡単にはやらせてもらえないみたいだけどね………?」

 

こよりの言葉にいろはが安心するも、ミオがこちらに向かって迫ってくるЯ達を発見してしまう。数は外にいた連中に比べればそんなにはいないが、それでもかなりの数である。

 

ラプラス「うわ!?いきなり見つかった?!」

 

いろは「やっぱり戦うのは避けられないでござるね……!」

 

ミオ「こより!こっちはウチらが相手になるから今のうちにハッキングをして!」

 

こより「う、うん、分かっ「ッ!こよちゃん危ないッ!?」え………?!」

 

こよりがハッキングしようとした瞬間、死角から一機のЯが現れこよりを狙い撃ちしようとしていた。もう間に合わない………そう思ってしまったその時

 

 

―ジャギイィンッ!―

 

《ギャ………》

 

―ボカアァァァァァァァンッ!―

 

こより「………え?」

 

「おやおや、間に合って良かったねぇ〜?」

 

Яが突然現れた何者かに斬り裂かれ爆散していった。その正体は、かつて玲二達の事を掻き乱した神羅族のフレアことテラーであった。

 

ラプラス「こ、こいつが、テラー……!?」

 

テラー「やっと来てくれたんだね〜?なんとか此処までの道を切り開く事は出来たけど、アタシにはその装置をどうにかする事が出来なかったからねぇ?早速だけどチャチャっとハッキングしてくんない?その間はこいつらの相手をしておいてあげるから♪」

 

こより「わ、分かった!」

 

テラーに守られ、急いでハッキングを開始しようとするこより。そんなテラーに対し、ミオは疑いの目で見つめていく。

 

ミオ「………どういうつもり?お前って確か前にフブキにЯをけしかけてきたんだよね?そんなお前がなんで今度はウチらを助けてくれるのさ?」

 

テラー「あぁそれ?別に大した理由はないよ。全ては私が思い描いた物語の為さ♪ソラの描くエンドレスユートピア………あんなの、ちっとも面白くないからね。それならお前達の描く物語の方がよっぽど面白いからさ♪だから今は協力する、ただそれだけさ♪」

 

ミオ「………ちょっとでも変な事したら容赦なく倒すからね?」

 

テラー「おー怖い怖い。なら、さっさとあいつ等倒しますかね〜♪」

 

テラーを疑いつつもミオは新しく作った『陸戦型ジェガン』を具現化し乗り込みЯ達に向かっていく。テラーも『サイコガンダムmark2』を召喚して乗り込み、Я達を次々と薙ぎ払っていくのであった。

 

こより「それじゃあ始めるよ!三人はあいつ等が来ても大丈夫なようにバリア張っといて!」

 

ラプラス「おっしゃー!」

 

クロヱ「任されよ!」

 

いろは「お安い御用でござる!」

 

こよりの指示に従いそれぞれバリアを発動し三重の壁を作り出す。これで心置きなくハッキングを始められるようになったこよりは白衣から幾つもの電子パーツを取り出し機械にセットしていく。

 

こより「それじゃあいくよッ!神羅サーバーお見積りだあぁーーーッ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神の天秤安置室前………

 

そら「………此処が、神の天秤がある部屋……?」

 

アカリ「………感じる………部屋の前からでもとんでもない力の波動がヒシヒシと伝わってくるよ………!」

 

ねね「な、なんだかねね、怖くてチビっちゃいそう……!?」

 

たまき「いや、こんな時に汚い事言わないでよねねち……?」

 

スイセイ「だがまさかこの次元観測門にこんな場所があるとはな………ソラ、お前のやろうとしている事は、私が必ず………!」

 

扉の前でも感じる恐ろしい力に怖気づきながらも意を決する五人。と、其処に………

 

「あー!やーっと来てくれましたか皆さ〜ん♪」

 

『え?』

 

頭にある狐耳をピコピコと動かしながら笑っているフブキにそっくりな女の子、無呪羅の最後の一人、プライドが姿を現したのであった。

 

ねね「え!?ふ、フブちゃん!?」

 

たまき「なんでフブキさんが此処に?!みしろに捕まったんじゃなかったの?!」

 

プライド「あー違いますよ〜。私はプライド、グリードの仲間の無呪羅ですよ〜♪フブキは私のオリジナルですね〜♪」

 

そら「え?貴方が、プライド………?でも、なんか見た目も雰囲気もフブキちゃんそっくり……?!」

 

プライド「あー……それ、実は前に私達を生み出していたЯ達が消えてしまった所為で私だけ自力で身体を作らなきゃいけなかったんですよ。それで急いでいたモンだから貴方達の仲間からフブキを選んで身体を作ったは良いんですが、急いでやった所為で見た目だけじゃなくて中身も丸ごとコピーしちゃったんですよ。いうなれば私は無呪羅版フブキですかね〜?」

 

プライドのまさかの事実に驚くそら達。だが今はそんな事話してる時間はないとプライドは話を切り、部屋の扉の前に手を当てていく。

 

プライド「………この先に穏健派の連中、そしてそいつ等のリーダーであるソラがいます。此処からはもう後戻りは出来ません。覚悟は良いですか?」

 

そら「………うん、大丈夫。元より引くつもりなんてないから!」

 

プライド「………流石そらちゃん、頼もしい限りです♪では………開けます!」

 

―キイィィィィィンッ………シュババババババババァッ!―

 

プライドが力を注ぐと、扉はまるでブロック状になって次々と消滅していく。そしてその奥には巨大な天秤と、その前にいるソラとアキの姿があった。

 

ソラ「………やはり来ましたか。どうやら最後まで我々に歯向かうつもりなのですね?」

 

ねね「当ったり前だこの偽そらちゃん!お前等のくだらない計画なんてねね達が止めてやっからなぁーーーッ!」

 

Sアキ「貴様!ソラ様に向かってなんて無礼な物言いを「アキ、落ち着きなさい」ッ!御意……」

 

ねねの言葉にアキが手を出そうとするも、それをソラに阻止されてしまう。そしてソラはそのまま降りてそら達の前へと近づいていく。

 

ソラ「……オリジナルの私よ。どうでしょうか?貴方も私達の理想郷を創る為に協力して頂けませんか?」

 

そら「………………………」

 

ソラ「勿論貴方だけではありません。貴方の仲間達も、家族も、全て受け入れましょう。そしてこれから始まるエンドレスユートピアで、私達は皆幸せになるのです!何も争いのない、平和な世界へッ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そら「……………それってつまり、()()()()()()()()()()()()()()()って事でしょ?」

 

ソラ「………何ですって?」

 

ソラからの勧誘に対し冷たい言葉で返すそら。その言葉にソラは思わず声を低くする。

 

プライド「争いのない平和な世界。一見すると確かに理想郷と言えるかもしれません。でも、その世界は幸せな世界なんかじゃない。全てが貴方によって管理された世界になってしまいます」

 

ソラ「…………………………」

 

そら「グリードから聞いたよ。神の天秤のその力を………神の天秤には膨大な神羅エネルギーが蓄えられている。そしてそのエネルギーを解放すれば、汎ゆる世界汎ゆるモノを自由に神羅化させる事が出来るって。貴方はそれを使って自分の意に賛同する者を神羅化させて、そうじゃない者を力で操り人形にして意のままに操ろうとしている。それだったら確かに争いなんて起きないだろうね?だって………()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

スイセイ「つまりソラ、お前の本当の目的は完全なる管理世界を作り出す事。その世界では新たに生み出された神羅族によって全てが管理され、そうでない者達には力を以て人格操作を行い、自分達は幸せ者だというふうに思い込ませる。誰も、自分の意思を持つ事が許されない世界にしようとしているのだろう?」

 

そう、ソラの本当の目的………それは神羅族による全ての次元が完全管理が徹底された世界にする事。そうする事で汎ゆる世界に争いは無くなるが、同時に全ての者が唯の操り人形と化してしまう世界であった。

 

アカリ「もしそんな世界になってしまったら………!」

 

たまき「皆生きている意味を奪われた、唯の人形遊びの世界に変わってしまう!それが本当に君が望んだエンドレスユートピアなの?!」

 

ソラ「……………それがどうしたというのです?」

 

『ッ!?』

 

明らかに今までとは違う冷めた声に、そら達は動きが止まってしまう。そんなそら達にお構い無しにソラは淡々と語り始める。

 

ソラ「そもそも争いが起こる理由はなんですか?そんなのは簡単です、生きとし生けるもの全てが愚か者だからです。互いに理解しようともしない、認め合う事もしない。そうやって何度も何度も争いを繰り広げていくではないですか?」

 

アカリ「で、でも!それでも分かりあえて争いをなくしたケースもあるよね!?」

 

ソラ「そんなのは一握りです。それに、仮にその場で争いが終わっても、結局少し経てばまた争いが始まる。そう、全ての者達は決して争う事を止めようとしない。そんな愚か者共に、意思など必要と思いますか?」

 

たまき「だからって全員から意思を奪うの?!そんな事したら、皆何の為に生きてるか分からないじゃないか!?」

 

ソラ「何の為に?決まっているじゃないですか。幸せを感じる為ですよ。全ての者は産まれた時から幸せを感じ、争いやいがみ合いもなく、何不自由なく幸せに生きて、そして最後はその幸せを抱いたまま生を終える………素晴らしい限りじゃないですか♪」

 

ねね「ふざけんな!そんなのお前らが勝手に押し付けてくる幸せだろ?!ねねの幸せを、お前が勝手に決めつけんなッ!!」

 

ソラ「何をそんなに怒る必要があるのです?幸せを与えられるんですからそれで良いではないですか。さぁ、もうくだらない話は終わりです。アキ」

 

Sアキ「御意!」

 

アカリ達の言葉もまともに聞かず、ソラはアキに命じて神の天秤の起動レバーを降ろさせようとする。

 

スイセイ「マズイ!あれが起動すれば、神の天秤が発動してしまう!」

 

そら「だったらその前に!タキオンスカイフリーダム、セッ「させません」ッ!?」

 

―ジャララララァッ!ガキイィンッ!―

 

たまき「なッ!?なんなのこれ?!」

 

ねね「う、動けないぃ〜……!?」

 

スイセイ「くッ!ソラのお得意のバインドか!」

 

アカリ「これじゃあ身動きとれないよぉ!?」

 

プライド「くッ!?解除するにも時間が……!?」

 

Sアキ「フン、其処で大人しく見ているのだな?ソラ様の理想郷が実現するその瞬間をッ!」

 

―ガコンッ!―

 

―ギュイィィィィィィィィィィンッ!!―

 

アキがレバーを下ろすと同時に神の天秤の中央に捕らわれた玲二達のカプセルから光りが放たれていく。そして天秤の真下にあるメーターにエネルギーが集まり始めていく。

 

ソラ「フフフ……これで、全てが叶う。私が求めていた究極の理想郷にッ!フフフ……アッハハハハハハハハァッ!」

 

そら「そ、そんな………間に合わなかった………!?」

 

スイセイ「くッ!此処まで来て、ソラを止められなかった………!」

 

勝利を確信し高笑いするソラに対し、絶望に立たされるそら達。最早全てが終わった………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………そう思われたその時………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―……ピシッ!―

 

ソラ「ハーッハッハッハ………は?」

 

―ピシッ!ピシピシ……ビキビキビキビキバキッ!ゴキゴキッ!―

 

Sアキ「な!?な、なんだこれは?!」

 

突然神の天秤の一部がひび割れを起こし始め、次第にそれは天秤全てにひびが入っていき、そして……

 

―ビキビキビキッ……バッキイィィィィィィィンッ!―

 

ソラ「なぁッ!?」

 

神の天秤は内側から見事に崩壊し粉々に砕け散っていった。その信じられない光景に、ソラは絶句してしまう。そして

 

―ドサッ!ドサドサッ!―

 

ヒメ「あ痛ぁ!?」

 

築「痛てて……な、何がどうなってんだ……!?」

 

アカリ「見て!皆が解放されてるよ!」

 

カプセルに捕らわれた仲間も一緒にふっ飛ばされ、その衝撃でカプセルが壊れ皆解放されていった。

 

フブキ「痛たたたぁ……あれ?此処って一体……?」

 

そら「フブキちゃん!大丈夫?怪我はない?」

 

フブキ「え?そらちゃん?………あ、そっか、私達、みしろちゃんに連れてかれて変なカプセルに入れられて………え?」

 

そらに助けられ状況を思い出すフブキ。其処に………

 

みしろ「……………」

 

そら「ッ!みしろ、ちゃん………!」

 

一足先に目覚めたみしろがフブキ達の目の前に立ちはだかっていた。だがみしろはフブキ達を素通りしてそのままその先にいる人物……玲二に向かっていった。

 

たまき「みしろ?ま、まさか………ご主人様を仕留めるつもり!?」

 

ねね「何だとー!?そんなのは絶対させないからなぁーーーッ!!」

 

ねねの叫びに対しても一切反応しないみしろ。玲二の前に着くとその場で立ち止まり、フブキ達も玲二が危ないと急いで助けようとする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、それは違った………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

みしろ「…………ご無事ですか?()()()()

 

『………え?』

 

なんと、みしろはトドメを刺すどころか玲二の事をご主人様と呼び手を差し伸べたのである。皆が突然の事でなんの事か分からず唖然とする中、倒れていた玲二がみしろの手を掴み顔を上げていく。

 

玲二「………あぁ、ナイスだみしろ。流石だな」

 

みしろ「はい♪それよりも立てますか?肩をお貸しした方がよろしいでしょうか?」

 

玲二「いや、大丈夫だ」

 

みしろの手助けを借りながらゆっくりと立ち上がる玲二。その光景を見てフブキ達は何がどうなってるのか分からずにいた。

 

アカリ「ど、どうなってるの……?」

 

ヒナ「みしろちゃんって、玲二くんを裏切った筈だよね……?」

 

ねね「な、なんで裏切ったあいつがレイ兄ちゃんを助けてるの………?」

 

みしろ「……それについてはお話しします。ですが今は……!」

 

皆が唖然とする中、穏健派であるボタン達もカプセルから脱出しアキの手助けにより立ち上がっていた。

 

Sアキ「ボタン!大丈夫か?!」

 

ボタン「あ、あぁ、なんとかな………だが、これはどういう事だ!?何故奴がオリジン側にいるんだ?!」

 

ソラ「……………みしろ、これはどういう事ですか?何故貴方はその男の傍にいるのです?」

 

明らかに怒りが含まれた声でみしろに問い出すソラ。それに対しみしろではなく玲二がそれに答えていく。

 

玲二「みしろはわざとお前等の仲間になったんだよ」

 

ソラ「……なんですって?」

 

玲二「俺達がボタンの世界に行く前に、みしろが俺に提案してきたんだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グラディエイトに向かう数時間前………

 

みしろ「………ご主人様、少しお話をよろしいでしょうか?」

 

玲二「ん?どうしたんだみしろ、そんな険しい顔をして………」

 

みしろ「穏健派の方々がやろうとしているエンドレスユートピア。これを止める方法を思いついたのです。ですが、これは一か八かの賭けですが………」

 

玲二「賭け?一体どういう作戦なんだ?」

 

みしろ「みしろが穏健派につくのです。ご主人様に失望したフリをし、神羅族のソラさんの信頼を得てそのエンドレスユートピアを実行する手助けをします。その中でご主人様を連れ出すように手配すれば、ご主人様を神羅族のソラさんの元へと送る事が出来ます」

 

玲二「成る程な………だが、それでどうするんだ?仮に奴等の仲間になったとしても、そのエンドレスユートピアを発動を止められなければ意味なくないか?」

 

みしろ「その点に関しても考えがあります。そのキーとなるのが………………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして現在………

 

フブキ「……つ、つまり、みしろちゃんがレイくんを連れ去ったのも、二人の演技だったって事ですか……?」

 

玲二「あぁ、とはいえ下手に加減したらソラに気づかれると思ったからみしろには容赦しなくて良いって言っておいたんだよ」

 

みしろ「はい。ですが演技とはいえ、ご主人様に罵声を浴びせ怪我を負わせてしまいました。本当に申し訳ございません」

 

まさかの二人の迫真の演技だった事に気づき、びっくりするフブキ達。

 

たまき「え、ちょっと待って!?でもスイセイさんがみしろはあの時嘘じゃなく本心でやってたって言ってたよね?!」

 

スイセイ「あぁそれか?悪かったな、それこそ嘘だ」

 

『はい!?』

 

スイセイ「あの時この女から発せられた言葉は何もかもが嘘だった。だが、それと同時にオリジンもまたその時の様子が嘘だと感じた。つまり、この二人は何か目的があってこのような事をしていると理解したのだ。だからあの時はそれを悟られないように私も嘘をついたのだ」

 

まさかの二人の作戦に気がついたスイセイは二人の邪魔をしない為に敢えて自分も嘘をついたのである。これには皆開いた口が塞がらなかった。

 

Sアキ「貴様ぁ……よくも我々を騙したな!?」

 

みしろ「こうでもしなければ貴方達の懐には潜り込めないと思ったので。それと、他人を平気で傷つけるような貴方達にみしろが賛同する筈がありませんから」

 

ボタン「こいつ!………だが、貴様は一つ、大きなミスをした!その作戦とやらを実行する為に、貴様は自らの核をソラ様に渡した!つまり、この核をЯに壊させれば貴様も終わりだッ!」

 

フブキ「え!?そ、そんな!?」

 

たまき「それじゃあみしろは、あいつ等に命を握られてるようなもんじゃないか!?」

 

まさかの事態にフブキ達は焦り始める。このままではみしろの核は破壊されてしまう。しかもЯに破壊された場合は命すら危うくなってしまう。絶体絶命のピンチにフブキ達は慌ててしまう………が、それに対し玲二は何故か笑いを堪えていた。

 

玲二「く、くくく……」

 

ソラ「………オリジン、何がおかしいのです?」

 

玲二「ん?いやな………そのみしろが差し出した核、ちょっと見てみろよ。本当、()()()()()()()()?」

 

ソラ「ッ!?ま、まさか……!?」

 

玲二の言葉にソラはすぐにみしろの核を取り出す。するとみしろの核……と思われた物は次第に光りが鈍くなり、光りが止むと同時にそれは音を立てて崩れ風化してしまった。

 

Sアキ「馬鹿な!?神羅の核が……!?」

 

ボタン「……いや違う!?こいつは、まさか?!」

 

玲二「やっと気づいたか?そう、そいつはみしろがホロライト鉱石に自分のエネルギーを注いで作った疑似核、つまり偽物だ」

 

みしろ「ホロライトで採れるホロライト鉱石。それは神羅族の核に近しいエネルギーを放ってます。なので試しにみしろのエネルギーを注いでみたところ、みしろの核とほぼ変わらない物を作る事が出来たのです」

 

ボタン「馬鹿な!?貴様がその核を渡した時、貴様の中には核はなかったのを確認している!もしさっきのが偽物というなら、本物は何処にある!?」

 

みしろがソラに疑似核を渡した際、念の為にみしろの核を確認したがその時にみしろの中には核は存在しなかった。となるとみしろの核は何処にあるのか?

 

みしろ「お忘れですか?神羅の核は相手に渡す事でその方の眷属になるという事を」

 

Sアキ「何?!ま、まさか……!?」

 

みしろ「そのまさかです。みしろの核は、既にご主人様に預けております!」

 

みしろのその言葉と同時に玲二が掌からみしろの核を出現させる。これはみしろがこの作戦を立てるずっと前からみしろが玲二に預けていたものだ。

 

ソラ「………私の眷属になるフリをして、貴方はずっとオリジンの眷属として動いていた、という事ですか………」

 

みしろ「当然です。例え演じる事はあれど、みしろがご主人様を裏切る事はありません!私は佐々木みしろ……ご主人様の妻であり従者であり眷属でもあります!そしてそれは、未来永劫変わる事はありませんッ!」

 

みしろから強く放たれた言葉に、玲二に対する絶対な信頼を感じるフブキ達。そしてそんなみしろの肩を抱き寄せ、玲二は勝ち誇った顔でソラに言い放つ。

 

 

 

 

 

玲二「どうだソラ?これが、俺とみしろの絆だッ!」

 

 

 

 

 

 

続く………

 

 

 

 

真魔神file61

ホロライト鉱石に神羅の力を注げばその者の疑似核を作る事が出来る。但し、それは数日程しか保たない。

 

 

 

 

次回………

 

神の天秤を破壊され、Я達も無力化されて追い詰められるソラ………しかし、それすらも全てソラの筋書き通りだった!

 

EP102

『神の天秤、起動』

 

 

 

 

 

 




はい、という事で玲二復帰!そして佐々木家全員解放!これで漸く一安心………なんて雰囲気でもなく………?

次回はまたとんでもない事態が起こる予感!?一体どうなってしまうのか……?次回もまったりと待って頂ければ幸いです、ではまた!
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