ホロライブ ビルドライバーズ   作:神楽

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ネタとして思いついたけど本編にする程でもないので番外編として出します。今回はこの小説では初登場ののりおママのある悩みについてです。最後まで見て頂ければ有り難いです、ではどうぞ!


番外編『佃煮のりおの悩み』

のりプロ

イラストレーターである佃煮のりおが立ち上げた新生アイドル事務所。其処にはのりおママの息子である犬山たまきをはじめとして様々なアイドル達が在籍している。他の事務所に比べて若干知名度は低く、メンバーの入れ替わりが多いものの、新旧問わずメンバー間の仲がとても良い事務所である。

 

そんな事務所の社長、佃煮のりお(犬山のりお)には、ある悩みがあった。それは…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほらみたまちゃ〜ん、ばぁばでちゅよ〜♪」

 

「あぷぅ〜♪ばぁば〜♪」

 

「………………なんで、なんでこんな事になっちゃったんだろ…………?」

 

ニコニコに笑う我が子と、同じくニコニコと笑う我が子の息子(娘?)を抱っこしながらのりおママは項垂れながら頭を抱えてしまう。先程も言ったがたまきは男であり、当たり前だが妊娠なんて出来るワケがない。だが、そんなたまきがあのホロライブの佐々木玲二との間に子供を授かってしまった。正確に言えば藤枝コーポレーションの研究所がたまきの細胞から作り出したホムンクルスに、当時神羅族だった玲二の心臓のコピーを移植した結果、偶然誕生した子である。

 

しかし、偶然誕生したとは言えみたまはたまきと玲二の遺伝子を受け継ぐ子には間違いない。その為、玲二は責任を取らなければいけないと渋々ながらもたまきを受け入れ、日本で初の同性婚が成立してしまったのだ。当時その話をされた時はあまりにもショックだった為、約一週間寝込んでしまい、更にはやっと治ったと思っていた円形脱毛がまた再発してしまったのだった。

 

(…………いや、もうそれはなってしまったからしょうがない。なんだなんだでみたまも可愛いから全然受け入れられる。けど…………)

 

しかし、のりおママの悩みはこれだけでなかった。それは………

 

「やっほー、のりおママ遊びに来たぞ〜♪」

 

「あうやぁ〜♪」

 

「…………はあぁ〜、また悩みの種が………」

 

そう、今遊びに来たういとその娘のいのりについてである。ういは前々からスバルの旦那である玲二をずっと狙っていた。何度もアプローチをしては撃沈し、それでも諦めず時にはたまきと結託していろいろと策を練ってはやはり撃沈していた。だが、にじさんじ組が玲二と婚姻届を出す際にチャンスと言わんばかりに自分の婚姻届も忍ばせ、そのまま役所へと提出したのだ。

 

それに対してスバルは猛反発したが、玲二も半ば呆れながらもういが旦那を失って寂しさがっているのは知っていたので結局は受け入れたのだ。そしてその後玲二との間に子供を授かり、それが今抱っこしているいのりというワケである。

 

まさか自分のイラストレーター仲間であるういが自分より一回り年下の男に惚れて結婚するとは夢にも思わず、これにはのりおママも呆れてものが言えずにいた。まぁ、これも正直当の本人達が納得しているならこれ以上は何も言うまい。だが、それよりも問題が………

 

「それにしてもたまきくん、順調にお腹おっきくなってきたね〜?」

 

「うん!僕のお腹の中にご主人様との子がいるって思うと凄く嬉しいよ〜♪ね〜みたまちゃん♪」

 

「あきゃ♪」

 

「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ〜………………!」

 

ぽっこりと膨らむお腹を嬉しそうに撫でるたまきを見て今日一のため息を吐くのりおママ。これはたまきが太ったとかではなく、先程のたまきの言葉の通り、たまきのお腹には玲二との子が宿っている。

 

元々は唯の男の娘だったたまきなのだが、ラプラスと一緒に未来のフブキとマリンの血を飲み、その影響で自身も完全にではないが神羅族と化したのである。その影響かたまきの身体は変化し、なんと男性でもあり女性でもあるというハイブリッド体となっていたのだ。そしてこの身体で子供が産めるのかとたまきが確かめようと玲二に迫り、結果として見事に身籠ってしまったというワケである。

 

かつてのりおママは学生時代に恋仲になった獣人族の男性と結ばれ、そしてたまきを身籠った。将来はこの人と一緒に家庭を築くと信じていた…………しかし、男は不慮の事故にあい、若くしてその短い人生の幕を閉じてしまった。両親からは子供を降ろした方が良いと説得されるも、この子はあの人の忘れ形見であるからと言って産む事を決意した。それからいろいろと大変ではあったものの、たまきがすくすくと成長する姿を見てのりおママはこの子を産んで本当に良かったと思っていた…………

 

なのに、気がついたらたまきは女装に目覚め男の娘として振る舞うようになり、のりプロを立ち上げてからホロライブにいる玲二と交流をするようになってからは更にメイク等もするようになり、更にはエステや豊胸施術等も行うようになり、そして気づけば同性婚に子供、更には同僚のイラストレーターであるういも同じ男と結婚…………最早のりおママのストレスゲージはぶっ壊れる勢いで振り切ってしまっていた。

 

「はあぁ〜、なんでこんな事になっちゃったのかしら……(泣)」

 

「どうしたのママ?どっか具合でも悪いの?最近働き過ぎみたいだし、少しはゆっくり休んだ方が良いよ」

 

「ぷゆぅ?」

 

「……いやストレスの原因に言われても余計に辛くなるだけなんだけど?」

 

最早円形脱毛どころか髪の毛全部なくなるんじゃないかと思う程ストレスを感じるのりおママ。何処で子育てを間違えてしまったのかと考えてしまうが、これ以上考えれば頭がパンクしそうなので考える事すら放棄してしまう。

 

「………………のりおママ、ごめんね」

 

「…………え?」

 

そんな中、突然たまきがのりおママに対し頭を下げて謝りだした。唐突の事でのりおママはフリーズしてしまうが、たまきはそのまま話を続けていく。

 

「ママは、本当は僕にちゃんと女の子と付き合って幸せな家庭を築いてほしかったんだよね?それなのに僕、ご主人様の事を好きになっちゃって同性婚なんてしちゃったから、そんなに辛そうにしてるんだよね?僕、ママに何も相談しないで勝手に話を進めて、本当にごめんね……」

 

「…………たまき…………」

 

たまきは気づいていたのだ。自分が同じ男を好きになり、あまつさえ同性婚や子供の事で母親がどれだけ辛い気持ちになっているのかを。近年、性別に関する問題が徐々に解消されているとはいえ、世間からしてみれば同性婚なんてまだまだ認められてなんていない。それこそ周りからの風当たりが強くなるかも知れないのに、自分の幸せを優先して母親の事を考えていなかったたまきは今更だがいたたまれない気持ちになっていた。

 

「…………ママ、本当にごめんなさい。僕の事でママにストレスを与えてしまって…………でも、それでも!僕は今、こうして幸せに暮らしているよ。みしろやレグ達がいて、ういママもいて、みたまもいて……それに、僕の愛したご主人様、玲二君がいる。皆が一緒にいてくれるから、僕は心から幸せを感じているよ。だからママ、僕の事でもう悩まなくても良いよ。ママに心配されなくても、僕はこれからも幸せであり続けるから♪」

 

「…………たまき…………そうだね。たまきの人生はたまきのモンなんだから、私が其処まで心配する必要なんてなかったわね……」

 

そう、のりおママが頭を悩ませていたのは単にたまきが同性婚をしたからではなかった。たまきが同性婚をして、更には子供まで授かった事に対する世間からの風当たりによってたまきが傷つくのではないかという心配からきていたのだ。先程も言ったが、まだ日本では同性婚なんて認められていない。それどころか同性同士で結婚するなんていうのが生理的に受け付けない人もいる程だ。

 

昔に比べればその辺りの理解度は高くはなっているものの、それでもやはり嫌っている人はいるのは間違いない。そんな人達からたまきが心にない誹謗中傷を受けて病んでしまったらどうすれば良いのだろう?そう思ってしまうのは親として当然の心配である。だが、たまきはそれでも玲二といるという覚悟を決めたのだ。例えこの先何を言われようとも、自分は愛する人と共に歩むという事を。

 

「ごめんねたまき。ママ、ちょっと心配し過ぎたみたいね。でも、たまきの気持ちも充分分かったよ。だからこれからは玲二君と一緒に、幸せな未来を歩んでいきなさい♪」

 

「ママ…………うん!ありがとうママ!僕、沢山幸せになるからね♪」

 

「あうぅ〜♪」

 

「………良かったじゃん、たまきくん♪」

 

「あっきゃあ♪」

 

たまきとのわだかまりもなくなり、心の中にあったモヤモヤもすっかり消えたのりおママ。そんな仲の良い親子を見て一安心するういといのりであった。

 

「………あ、そうだ。そう言えば今日ママに紹介したい子がいるから連れて来たんだった」

 

「紹介したい子?何、まさか新しいアイドル候補?」

 

「ん〜、まぁそんなとこかな?じゃあちょっと待っててね。ほら、入ってきて良いよ〜♪」

 

―……ガチャッ―

 

たまきの合図と共に事務所の扉が開き、其処からたまきに雰囲気が似た可愛らしい女の子が入ってきた。

 

「…………え?た、たまき?この子は一体……?」

 

「えっへへ〜♪どぉこの子、可愛いでしょ〜♪名前は『玉姫(たまき)』っていって僕の眷属なんだ〜♪ご主人様のリシェッタを見て僕にも出来るかなって思って作ったら上手くいったんだよね〜♪」

 

「(。>﹏<。)///」

 

―ピシッ……!―

 

―フラァ……バタァンッ!―

 

「え!?ちょ、ちょっとママ!?いきなり倒れてどうしたの?!ねぇママってば!?」

 

「あうぅ?」

 

「(; ・д・)!?」

 

「いや、そりゃいきなり自分そっくりな女の子連れてきて眷属って言ったら流石にひっくり返るでしょ…………?」

 

「う〜?」

 

玲二の眷属であるリシェッタのように、自分にも眷属を作る事が出来るのでは?と思い30MSを使って自分そっくりに改造した後に力を注いだ事で誕生した玉姫。自分の息子のやる事にもう口出さないと思っていたのりおママも流石に想定外過ぎたのかその場で気を失って倒れてしまうのであった。




はい、という事でのりおママの悩み回でした。一瞬解決仕掛けましたが、最後にたまきが玉姫を呼び出した事で結局悩みが尽きないのりおママでした(^_^;)

本編ももうすぐで書き終えますのでまったりと待って頂ければ幸いです、ではまた!
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