ホロライブ ビルドライバーズ   作:神楽

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本来書こうとしていた組み合わせのシナリオを考えていたら何故かこの二人の話が先に思いつき出来上がってしまいました( ; ゚Д゚)
恐らくタイトルでバレバレですが今回はホロメンがメインじゃありません。
ホロメンを楽しみにしていた方は申し訳ございませんm(_ _)m
それでも楽しんで見て頂けたら有難いです、ではどうぞ( っ・ω・)っ


第9話『はおーな二人の奪取作戦』

「ふんふんふっふーん♪」

 

「なんだ、随分上機嫌じゃないかフブキ?」

 

「だって久々にレイくんとデートなんだもん、もう楽しみで仕方ないですよ~♪」

 

晴れ渡る快晴の中、俺とフブキはとある繁華街に遊びに来ていた。というのもフブキが俺と久々に出掛けたいと言い出し、俺も特に予定がなかったのでこうして青空デートをする事になったのだ。フブキはかなり上機嫌なのかさっきから尻尾がゆらゆらと揺れている。

 

「それじゃあ今日は何処に行きましょうかね~?新しい服を見るのもいいし、今やってるアニメグッズを漁りに行くのもいいですな~♪」

 

「おいおい、程々にしてくれよな」

 

まぁ、フブキには最近構ってやれなかったからな。今日ぐらいはこいつの我が儘に付き合ってやるとするか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………ターゲットを捉えました、何時でも行けます」

 

❬OK、じゃあフブキちゃんに見つからないよう速やかに連れてきて❭

 

「了解」

 

 

 

 

 

「さて、折角だし俺も途中本屋に寄らせてもら―ガバァッ!―むぐぅッ?!」

 

俺も行く所を考えていると突如後ろから何者かに押さえられ口も塞がれ脇道に止めてあったワゴン車に無理矢理乗せられてしまった。

 

「ターゲット確保しました」

 

❬よぉし、そのまま連れてきちゃって!❭

 

「了解」

 

「むぐぅーッ!?むーーッ!!」

 

そしてそのままワゴン車は俺を乗せたまま走り出した。てか何なんだよこの目隠しした集団は?!そんなんでよく運転出来んな?!

 

 

「それとね~、後はハニストに行ってお茶したいですねー♪ねぇ、レイく…んは……何処に?」

 

デートプランを考えてたフブキがふと振り向くと、其処には既に玲二の姿はなかった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―数十分後―

 

―キキーッ!―

 

「……着きました、どうぞ此方へ」

 

「……む?」

 

ワゴン車に揺られる事数十分、目的地に着いたのか目隠し集団は俺をワゴン車から下ろし口を塞いでたガムテープを剥がし目の前にあった建物に誘導していく。

 

「痛てて、何なんだよ此処は?『田中工務店』……どっかで聞いた事があるような……」

 

「さぁ、早く中に入って下さい。二人が待っています」

 

連れ去る時の荒々しさはなく目隠し集団の一人が俺を丁重に中へと案内する。てか二人って誰の事だ?

 

「二人とも、連れて来ました」

 

「おぉー皆ありがとねー♪」

 

「皆お疲れー♪もう下がっていいよー」

 

目的の部屋に着くと其処にいた二人は目隠し集団に下がるよう伝えそのまま集団は部屋から出ていき俺達三人になった。にしてもまさかこいつ等が俺を連れてきたのか……

 

「それじゃあ改めて自己紹介だね?せーの……」

 

「「はおー!ヒメヒナでぇーす!」」

 

「……まさかの人物過ぎてびっくりだわ」

 

其処にいたのは赤いチャイナ服にピンクヘアーの少女『田中ヒメ』と青い服に青いキャップを被ったロングヘアーの少女『鈴木ヒナ』のコンビ『ヒメヒナ』だった。一体何されるんだ俺……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―その頃、ホロライブ事務所―

 

「なんだってえぇッ?!レイさんが拐われたぁッ!?」

 

『えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇッ?!!!』―パリィィンッ!!―

 

あれからフブキは事務所に行き先程の出来事を皆に伝えるとまるでスピーカー大音量並みの大声でホロメン達が驚いていた。その衝撃で事務所の窓ガラスが一斉に割れる。

 

「う、うん、白上がレイくんとデートしていたらいつの間にかいなくなって……」

 

「ちょっと待って下さいフブキ先輩、デートってなんですか?人の夫に手を出したんですか?」

 

「はいはい、兄ちゃんはラミィの夫じゃないでしょ?それよりもフブキ先輩、本当に兄ちゃんは拐われたの?何処かに一人で行ったんじゃ……」

 

「レイくんが白上に何も言わずにどっか行くなんてあり得ないよ!それにレイくんを探してたら脇道の所にこれがあったし!」

 

そう言ってフブキはポケットからあるものを取り出し皆に見せた。それは玲二がいつも入社する際にいつも首にぶら下げている社員証だった。

 

「これって玲二君の社員証?!」

 

「玲二様は物を大事に保管する人だから、そんな道端で落とすような事なんてしない余!」

 

「それじゃあやっぱりレイっちは……!」

 

玲二が拐われた可能性が高くなり、ホロメン達の不安が一気に増す。もしかしたらとんでもない事件に巻き込まれたのかもしれない、そう思うといてもたってもいられなかった。

 

「こ、こうなったら皆で手分けして玲二君を探そう!街で聞き込みとかすればもしかしたら玲二君が拐われた瞬間を見た人もいるかもしれない!」

 

「そ、そら先輩の言う通りです!それじゃあ早速皆で街に出ましょう!」

 

『おぉーーーッ!!』

 

こうして玲二を助け出す為にホロメン達は手分けして街を散策する事になったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―そして戻って田中工務店―

 

「……んで?何でお前等が俺をこんな所に連れてきたんだ?」

 

「あははーごめんね~、ヒメ達どうしても玲二くんに会いたかったから工務店の皆に協力してもらって連れてきてもらったんだ~♪」

 

「……ん?お前等俺の事知ってんのか?」

 

「知ってるよ~、一回会った事もあるし。ホロライブのスタッフリーダーで白上フブキちゃんの幼馴染み、趣味はガンプラ作りで最近ではホロメンの皆とちょくちょく一緒に作ってるんだよね?」

 

「………何でそんな事まで知ってるんだよ?」

 

「何でって?んっふっふ~♪それはねぇ………」

 

な、なんだこいつ等、何でアイドルならともかくこんなスタッフの俺の事そんなに……まさか俺の事を調べて、俺を通じて会社内の情報を聞き出そうとしてんじゃ……?!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「ヒメ(ヒナ)達が!玲二くんの大、大、大ファンだからでぇーす!!///」」

 

「………………はい?」

 

返ってきた答えが全く予想とは違い、俺は思わずポカンとしてしまった。何?俺のファン?ただのスタッフの俺の?なんで?

 

「もう初めてフブキちゃんの配信に出てきた時からスッゴくカッコ良くて、他の子の配信とかに出てた時も絶対欠かさず見てたの!///」

 

「特にゲーマーズの皆と一緒にやったマ○オカートでぶっちぎりの連続一位を取った時やホロメン対抗クイズ大会で誰も答えられなかった問題を当てた時の満面の笑みでガッツポーズなんてもう最高で思わず胸がキュンってなっちゃったんだよ!///」

 

「そうそう!それに半年ぐらい前の事務所対抗宇宙人狼のコラボの時に初めて会ってその時のヒメ達に裏方から優しくアドバイスしてくれた時なんてもう嬉しくてテンションがハイになっちゃったし!///」

 

「その後もヒナ達全員にドーナツとジュースの差し入れを自腹で買ってきてくれてもう本当に優しくて嬉しくてヒナ思わず○れちゃった!///」

 

「えぇー……?」

 

……何こいつ等、あまりのテンションの高さについて行けないんだが?まず俺が出てた配信全部見てたの?結構急なコラボも多かったんだが?それに半年程前の宇宙人狼の時には確かに一人一人アドバイスをあげたり皆に差し入れ買ってきてあげたりとかしたけどまさかそんな風に思ってたのかよ……後鈴木、お前もアイドルなんだから○れるとか言うな、伏せ字使うのも大変なんだから。

 

「それで玲二くんをもっと知りたいなって思ってたあの日玲二くんがフブキちゃんと一緒にガンプラを買いに行った所を偶々見つけちゃってそれから暇があれば常に玲二くんを探しに出掛けてたんだ♪///」

 

「そして今日ついに我慢出来なくなったから工務店の皆に協力してもらって此処に連れてきてもらっちゃいましたぁー♪///」

 

「………マジかよこいつ等」

 

まさかホロメン以外のアイドルにこんなガチのストーカーがいたなんてびっくりなんだが。たまに買い物行ってる時に変な視線を感じたが気のせいかホロメンの誰かかと思ったらこの二人の仕業だったのかよ?俺ヒメヒナの二人は歌も上手いしMVもカッコいいし普段の動画も面白いから好きだったのに、これから見方が変わっちまうじゃねぇか。

 

「……で、それは分かったんだが、肝心の俺を此処に連れてきた理由は何なんだ?まさか我慢出来なくなったからって理由だけで連れてきたんじゃねぇよな?」

 

「ふっふっふ~♪よくぞ聞いてくれました!今回玲二くんを連れてきてもらった理由はぁ……」

 

「ヒナ達と一緒に!ガンプラを作って欲しいと言うことで!」

 

「「題して、ヒメヒナ玲二のガンプラ制作会でぇす!」」ドンドンドンッパフパフ♪

 

ガンプラ制作?その為にこんな回りくどいやり方で俺を此処に連れてきたのか?てかなんだそのドンパフ効果音は、もしかして動画撮ってんのか?

 

「てかそんなに俺とガンプラ作りしたかったらこんな回りくどい事しないで事務所通してくれれば良かったんじゃねぇのか?」

 

「いやぁそれがね、一回事務所の方に頼んでみたんだけどフブキちゃんや他の皆がダメって言って断られちゃったんだよね」

 

そうなのか?いや、確かにあいつ等俺が他の事務所の娘と話しをしてるだけでもかなり不機嫌になるからな。俺も他の事務所とコラボする事がないから気にしてなかったがあいつ等そんな根回しをしてたのかよ。どんだけ俺を外部と関わらせたくないんだよ、ったく……

 

「……まぁ、経緯はどうであれ、ガンプラを作りたいなら手伝ってやるか。でも今度からはちゃんと事務所を通してから誘ってくれよな」

 

「やったぁー!良かったねヒナ♪」

 

「うん!アイドルやっててこんなに嬉しい事ないよ~♪」

 

そんなにか?まぁ、何をそんなに喜んでくれてるかはわからんが、ガンプラを作るんならガンプラ好きとしては断る理由もないしな。初めてのホロメン以外との制作だがいつも通りにやっていくか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―それから数時間後、繁華街―

 

「………あ、ミオー!どう、レイくん見つかった?」

 

「だ、ダメ、全然目撃したって人もいない……」

 

「そんなぁ……レイくん電話も繋がらないし、一体何処に行っちゃったんだろう……?」

 

繁華街へ玲二を探しに来たホロメン達だが一向に手掛かりが掴めず途方に暮れていた。電話もどうやら電源を切ってるのか繋がらずお手上げ状態だった。

 

「おーい、フブキちゃんミオちゃーん!」

 

「あ、アズキちゃんロボ子さん!どうかしました?」

 

「そ、それがさっきここら辺に遊びに来ていたって人からマスターの事を聞いてみたら、マスターが目隠ししたコートの集団にワゴン車に乗せられて何処かに連れてかれたのを見たって」

 

「「えぇッ?!」」

 

謎の集団に拐われたと聞いてフブキとミオは悪い予感が的中し一気に不安に駆られていく。

 

「そ、それでレイくんは何処に?!」

 

「ご、ごめんね、其処まではわからないみたい。分かってるのは拐った人達が目隠ししてて黒っぽいコートを着てたってだけだから……」

 

「そんなぁ、折角手掛かりが見つかったと思ったのに……」

 

玲二が拐われたという事が分かったまではいいが、肝心の玲二の居場所に関しての手掛かりは無くがっかりする一同だった。そんな時……

 

 

 

❬~♪~~♪❭

 

「……ん?あぁ、ヒメヒナちゃんだぁ♪」

 

「え?あ、本当だ!新しい新曲のMVかな?」

 

ビルの一面にある巨大スクリーンに突然音楽が流れ始め、其処にはヒメヒナの二人がバックダンサーと一緒に踊りながら新曲を披露するMVが流れていた。四人はヒメヒナの新曲MVに喜ぶが、其処でアズキがある事に気づく。

 

「……あれ?」

 

「?アズキちゃんどうかしたの?」

 

「いや、ヒメヒナちゃん達と一緒に踊ってるバックダンサーの人達が……」

 

「え…………ッ!?目隠ししたコートの集団!!」

 

「えぇ?!そ、それじゃあマスターを拐った人達ってまさか……!?」

 

ヒメヒナと一緒に映っていたバックダンサー達の姿を見て四人は玲二を拐った犯人がまさかこの人達ではないかと考え、そしてフブキはある事を思い出していた。

 

「そ、そう言えば数ヶ月前にヒメヒナちゃん達がレイくんと一緒に動画撮りたいって連絡があって断ったんだけど……」

 

「まさか、その時断られたから強行手段に出たってこと?!」

 

「こうしちゃいられないよ!今すぐ皆を呼んでヒメヒナちゃん達の住む家に向かわないと!」

 

ミオは直ぐ様他のメンバーに連絡を取り、四人はそのままタクシーを捕まえ二人が住む田中工務店へと向かうのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―時は戻って田中工務店―

 

「そんじゃあ早速始めて行くか、因みに今回は何を作っていくんだ?」

 

「うん、今回はこの二つを作っていこうと思うよー♪」

 

そう言うとヒメ(二人からヒメとヒナって呼んでと言われた)が二つのガンプラをテーブルのしたから取り出した。といっても二体とも色が違うだけで見た目は一緒なガンプラ『HG ガンダムアストレイ レッドフレーム&ブルーフレーム』の二体である。なんとまあ、ぴったりなイメージだ事で。

 

『HG ガンダムアストレイ レッドフレーム&ブルーフレーム』

外伝作品『機動戦士ガンダムSeed ASTRAY』に登場する二機のガンダム。このアストレイは劇中でも様々なバリエーションが存在し、この二機はその原点とも言える機体である。更にレッドフレームにはガーベラストレートという通常のガンダム作品には珍しい刀型の武器を携帯していてそれがまたカッコいい。まあ、俺が一番好きなアストレイはM1だけどな。

 

「道具は工務店の皆に揃えてもらったから、早速やっていこー♪」

 

「おー♪」

 

そうしてヒメはレッドフレームを、ヒナはブルーフレーム取りそれぞれ作り始めようとする。やっぱり色は自分達のイメージカラー通りか。

 

「それじゃあ玲二くん、まずは何をすればいいのかな?」

 

「ん?もしかして本当に作った事がないのか?」

 

「うん、ヒナ達これが初ガンプラなんだよね」

 

「成る程、まるっきりの初心者か。ならまずはニッパーで……」

 

二人とも全くの初心者という事で俺は久しぶりに簡易レクチャーをしながら二人のガンプラ作りをサポートする。最近だとホロメン達はもう全員(宝鐘除いて)出来るようになってたから、なんかこういうのも久々で良いな。

 

 

 

 

 

―数十分後―

 

「「痛ッ!?」」

 

「あ、おい大丈夫か?!」

 

トークしながら作り続ける中、二人とも同じタイミングでデザインナイフで指を切ってしまった。特にヒナの方は少し血が多いな、早く止血しないと。

 

「ほらヒメ、ヒナ。ティッシュあるからまずはそれで怪我した部分を押さえとけ。今救急箱用意してもらうから」

 

「「う、うん……」」

 

ティッシュで押さえている間に俺は工務店の人達から救急箱を借りて其処から消毒液と絆創膏を取り出し、まずは出血量が多いヒナから手当てするか。

 

「ほらヒナ、手出しな。まずは消毒してやる、少し染みるけど我慢な」

 

「うん………ーーッ!」

 

「ハイハイ染みるの分かるが少し辛抱な。余分な消毒液を拭いて絆創膏貼ってと……よし、これで大丈夫だ」

 

「あ、ありがとう玲二くん……///」

 

「よし、次はヒメの番だ、ほら手出しな」

 

「あ、は、はい」

 

こうして二人の手当てを終え、再びガンプラ作りを再開する、が………

 

「「………………………」」

 

先程までとは違い全くの無言で淡々と組み立てていく二人。よっぽど怪我したのが痛かったのか?動画回ってるみたいだが大丈夫かこれ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(ヒャーーーーー!!手当てしてくれた時の玲二くんの真剣な表情カッコ良すぎる!!あんな間近で真剣な表情で優しくされたら凄くドキドキしちゃうよぉーーー!!!//////)

 

(ひ、ヒメの手に玲二くんの手と吐息の温もりがまだ残ってる!!こ、こんなの嬉し過ぎて集中出来ないよぉー!!こんな事をよくやってもらってるフブキちゃん達が羨ましいよおぉーーー!!!//////)

 

実際は玲二に手当てをされて嬉し過ぎてオーバーヒート寸前になってるだけのヒメヒナであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―そして数時間後―

 

「さて、後は武器とシールドを持たせて好きなポーズを取らせたら……」

 

「「で、出来たーー♪」」

 

今回は簡単な素組で墨入れのみ行ったが、ポーズも決まってかなりカッコいいアストレイ達が出来上がった。特にヒメが作ったレッドフレームが刀を構えてるのは様になってる。ヒナのブルーフレームもバズーカを構えてる姿はなかなか良いな。

 

「初めてのガンプラ作りだったけど面白かったねヒナ♪」

 

「うん!玲二くんがいっぱい教えてくれたし、次はもっと凄いの作りたいね♪」

 

「そう言ってもらえたなら俺も教えた甲斐があったな」

 

「玲二くんも本当にありがとう!と言うことで今回はここまで!それではー……」

 

「「ごきげんよーう♪」」

 

二人の締めの挨拶と共にどうやら動画撮影は終わったようで、二人は一息つきながら自分達の作ったアストレイを眺めていた。さて、俺もそろそろ……

 

「そんじゃあガンプラ作りも終わったし、今日の所はそろそろ失礼しようかな。次はちゃんと事務所を通してから「ねぇ玲二くん、ちょっとお話良いかな?」……どうしたんだ急に?」

 

そろそろ帰ろうと二人に声を掛けると、ヒメが先程までのおちゃらけた感じではなく真面目な雰囲気で俺に話を持ちかけてきた。一体何の話だ?

 

「………玲二くん、いえ、佐々木玲二さん、貴方にお願いがあります。どうか私達と一緒に、この田中工務店でスタッフをやって頂けませんか?」

 

「………それって何か?俺にホロライブを辞めてお前達のスタッフになれって事か?」

 

「はい、そう捉えて頂いて構いません。今日貴方と一緒にいて私もヒメも確信しました、私達ヒメヒナが今以上に成長するには貴方の存在が必要不可欠なんだと」

 

「お給料に関してはホロライブプロダクションに比べたら少し安くなってしまうかもしれませんが、その分仕事環境や勤務時間は優遇致します」

 

「「だから、これからも私達と一緒に歩んで下さい。お願い致します」」

 

………まさかそう来るとはな。ヒメもヒナもいつものような雰囲気ではなく至って真面目な態度で俺に頭を下げている。それだけこいつ等が本気で俺を必要としてくれてるんだろう。それはアイドルスタッフをしてる身としてはかなり光栄だ。だけど……

 

「……悪い、折角だけどその話は受けれないな」

 

「?!そ、それはどうしてですか?!やっぱりお給料ですか!?お給料に関しては最初は少ないかもしれませんが、其処はなんとかして……」

 

「いや、金の事じゃない。俺がこの話を受けれない理由は、あいつ等を裏切りたくないからなんだよ」

 

そう、俺はあいつ等がいたから一緒に頑張って来れたし、あいつ等のステージで輝く笑顔を見て絶対トップにしてやりたいって思えるんだ。もし此処でホロライブを辞めてこっちに移ったら、それはあいつ等の想いを裏切る事になる。それだけは絶対にしたくないんだ。

 

「……そんなに、フブキちゃん達が大切なんですね?」

 

「あぁ、て言うかあいつ等俺がたかが一ヶ月間いなかっただけで崩壊寸前にまで追いやられてたからな。だからあいつ等にとって俺はまだ必要としてくれてるんだと思うし、そう思ってくれる内はあいつ等とは頑張っていきたいんだ。これだけは絶対に譲れない」

 

というよりはあいつ等を放置してたらとんでもない事起こしそうだから目が離せないってのが本音だけどな。

 

「………わかりました。今日の所は素直に諦めます。急な申し出大変すみま「けど、たまにならこっちの手伝いをしてやってもいいぞ」!?ほ、本当ですか?!」

 

「あぁ、但し条件があるけどな」

 

「条件……ですか?」

 

そう、俺がこの二人に出す条件、それは……

 

「その喋り方は止めろ、無理して使ってる感がバリバリだし、おまけに全然笑顔じゃない。俺の知ってるヒメヒナは、皆と一緒に楽しく笑う可愛らしい女の子なんだからさ」

 

「「!?//////」」

 

……やべ、ちょっとキザッぽかったか?少しカッコつけて言ってみたが引かれたらどうしよ……あれ?なんか二人とも顔真っ赤にしてプルプルしてるけどどうし……

 

「うわあぁんッ!!やっぱり玲二くんスッゴく優しくてカッコいいーーーッ!!///」バッ!

 

「やっぱりヒナ、玲二くんの事大好きだよぉーーーッ!!///」バッ!

 

「どわあぁッ?!」ドサァッ!

 

いきなり二人が真っ赤になりながらも満面の笑みで俺に飛び付いて来て思わず尻餅をついてしまった。てか大好きってお前等、まだそんなに親しくない男に気を許しすぎじゃねぇか?!こんな所誰かに見られたら……

 

―バアァンッ!!―

 

「レイくん大丈夫!?白上が助けに来ま…した…よ………レイくん?一体何をしてるんですかねぇ?」

 

「あ……(終わった)」

 

突如部屋の扉が勢いよく開けられフブキ達が入ってきて現状をバッチリ見られてしまった……はぁ、話長くなりそうだな。

 

 

 

それから三時間程俺はフブキを初め皆から問い詰められ最終的に俺が晩御飯に全員(ヒメヒナ含む)焼き肉に連れていく事で許してもらった。この間の全員デートで減った分回復したばっかなのに……(泣)

 

 

 

 

 

 

 

 

―それから四日後―

 

「なぁフブキ、いい加減機嫌直してくれよ」

 

「ふーんだ、白上の事ほっといてヒメヒナちゃん達といちゃついてた誰かさんなんか知りませんよーだ」

 

あれから四日たった今でもフブキの機嫌は直ってなかった。まあ、デートが台無しになった挙げ句ヒメヒナの所には週一で行く事になったんだから仕方はないが、このままだと仕事にも支障が出るからな……しょうがないか。

 

「フブキ、この間のデート台無しになった分、お詫びという訳じゃないが次の休みの日に二人で日帰り温泉でも行こう、な?」

 

「……本当ですか?」

 

「あぁ、約束する。二人で久々にゆっくりしよう」

 

「……しょーがないですねぇ~♪次はちゃんと約束守って下さいね?」

 

ほ……良かった、フブキの機嫌が戻ってくれた。さて、それじゃあ仕事に戻るとするか。

 

「あ、佐々木さんちょっといいですか?」

 

「ん?どうしたAちゃん」

 

「あの、実は……先程から佐々木さんとコラボ配信をしたいという電話が殺到してまして」

 

コラボ配信?なんでまた急にそんな電話が?

 

「どうやら昨日投稿されたヒメヒナさんの動画に佐々木さんが一緒に出てたのを見て自分達とも一緒に配信したいという娘が沢山いるみたいで……」

 

「………因みにそれって何処からだ?」

 

「えと……にじさんじにハニスト、.LIVEにのりプロと、後は個人ではおめシスさんと猫宮ひなたさんと富士葵さん等ですね」

 

……なんで?何ヵ所は仕事の関係で顔見せ程度にしかあったことないし、知らない娘の方が多い。特におめシスなんて絶対に面白半分で電話してきただろ?

 

そう考えていると何やら不穏な空気を感じ、後ろを振り向くとさっきまで上機嫌だったフブキがまた不満そうに頬を膨らましプルプルと震えていた。

 

「お、おいフブキ?大丈「うっさいレイくんのバーカバーカ!!もう知らないもんうわあぁんッ!!」あ、おいフブキィッ!?」

 

フブキはそのまま半泣き状態のまま事務所を飛び出し、その後数日間まともに口をきいてもらえなかったがその後に日帰り温泉に連れていくといつもの上機嫌なフブキに戻ってくれた。はぁ、ホント女心ってめんどくさいな………

 




はい、という事でヒメヒナのお二人でした( ≧∀≦)ノ
この二人はホロメン並みに好きなので書けて満足です(^o^)
最近少し組み合わせにネタ切れが起きてしまい、次誰を出すか全く考え付きません( >Д<;)
それでもしこの子出してというのがあれば(JPホロメン限定で)コメント欄に書いて頂けたら有難いです。
それではまた次回お会いしましょう( ゚∀゚)ノシ
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