全ての仮面ライダーに変身したいと言ったけどガチャなんて聞いてないよ 作:けーやん
投稿が遅くなってしまい申し訳ございませんでした。プライベートが忙しく小説を書く時間が取れなかったので……。
週2、3回投稿を目指していきますが、難しい場合は最低でも週1でやって行こうと思います。
番外編も投稿を継続していきますので宜しくお願いします。
「佳面!奴の個性は"血を舐めた相手の動きを封じる能力"だ!刃物に絶対触れるな!」
起き上がるヒーロー殺しを警戒していると轟から情報を貰う。
「分かった。けどこの中で1番頑丈なのは俺だから接近戦で奴の攻撃を防ぐ、轟は後方支援をお願い。緑谷、飯田。動ける?」
「ごめん僕は動きを封じられてる!」
緑谷は既にヒーロー殺しの個性で動けない状態。
「俺は、大丈夫だ」
左肩から出血しながらも飯田は起き上がった。
「解けたか飯田!意外と大したことねェ個性みたいだな」
「緑谷くんも轟くんも佳面くんも関係ないのに、申し訳ない…。だからもう…これ以上血を流させる訳にはいかない!」
負傷した左肩を抑えながら、飯田は決意を固める。
そんな飯田をヒーロー殺しは嫌悪の表情をする。
「感化され取り繕おうとも無駄だ。人間の本質はそう易々と変えられない」
「お前は私欲を優先させる偽物だ!ヒーローを歪ませる社会の癌だ!貴様の様な偽物を誰かが正さねばならないんだ!」
「時代錯誤の原理主義だ。飯田、人殺しの理屈に耳を貸すな」
「…いや、奴の言う通りだ。今の俺にヒーローを名乗る資格は無い」
「それでも…折れる訳にはいかない。俺が此処で折れてしまったらインゲニウムは死んでしまう!」
飯田はヒーロー殺しの発言を肯定しながらも覚悟を決める。
「論外!」
ヒーロー殺しは刀を振り翳して此方に接近して来ようとした。
俺はヒーロー殺しの動きを感知して接近し、刀を持っている腕を掴んで止める。
「やらせると思う?」
「どけ!」
ヒーロー殺しは空いている手で装備しているナイフを取り出し、俺を切り裂こうとする。
だが
バキンッ!
ナイフは俺の身体を切り裂く事が出来ず、逆に根元から折れた。
生身ならまだしも、今の俺はアマゾンだ。
対アマゾン用なら兎も角、生半可な武装で傷を負うほど柔な肉体では無い。
すかさず俺はヒーロー殺しの脇腹に目掛けて拳を叩き込む。
ブチブチ!ボキッ!
殴られた箇所から肉が裂ける音と肋骨の折れる音が響く。
「グゥッ!?」
痛みと衝撃でヒーロー殺しは思わず脇腹を抑え、後方へ下がり距離を取る。
「随分と脆い物を使っているな。武器は選んだ方が良いよ」
「フゥ…フゥ……余計なお世話だ」
俺の挑発にヒーロー殺しは痛みで顔を歪めながら答える。
「(マズイ、そろそろレシプロが切れる!)轟くん温度の調整は可能なのか?」
「左はまだ慣れてねェ!それがどうした!?」
「俺の脚を凍らせてくれ!排気筒は塞がずに!」
何かを思いついた飯田は轟に指示を出した。
「邪魔だ!」
「させるか!」
ヒーロー殺しが轟に向けてナイフを投擲するも俺が割って入って投げられたナイフを叩き落とす。
「またしても、貴様!」
「お前を此処で止める!」
「笑止!」
同じタイミングで突っ込んだ俺とヒーロー殺しは再び鍔迫り合いをし、ヒーロー殺しの腕と首を掴んで空中に投げ飛ばす。
「投げ飛ばしたところで!」
ヒーロー殺しは空中で体勢を整えようとする。
「レシプロエクステンド!」
轟に脚を凍らせて貰った事で飯田は加速し、空中に居るヒーロー殺しに接近する。
ヒーロー殺しは飯田に迎え撃とうと構えるも、
緑谷の拳と飯田の蹴りが同時にヒーロー殺しへ叩き込まれる。
「チャンスだ、轟!」
「ああ!」
轟は追撃の為に左から炎を燃え上がらせる。
「まだだ!」
緑谷たちの攻撃をまともに受けたはずのヒーロー殺しは空中で手放した刀を掴み、飯田に切り掛かる。
『VIOLENT BRAKE』
刃が飯田に届く前に、俺はドライバーの右にある可変武器【バトラーグリップ】を引き抜き、イメージによって生成された鞭状の武器【アマゾンウィップ】をヒーロー殺しの身体に巻きつけて動きを封じる。
「お前を倒そう、今度は犯罪者として!」
「畳みかけろ!」
拘束されたヒーロー殺しを飯田が蹴り上げ、轟が放った炎が顔を包み込む。
「ぐ、は……ッ!!」
連携攻撃にヒーロー殺しは遂に気絶した。
「おっと」
俺はすかさず緑谷と飯田とヒーロー殺しを掴んで3人を抱えて着地する。
「大丈夫?2人とも」
「う、うん」
「ありがとう、佳面くん」
何とか死者を出さずに俺たちはヒーロー殺しを撃退した。
◾️◾️◾️◾️
気絶しているヒーロー殺しから武装を取り外し、鞭で拘束したまま通りに出る事になり、脚を負傷した緑谷はプロヒーローであるネイディヴさんにおぶって貰っていた。
「済まなかった。プロの俺が完全に足手纏いだった」
「いえ、1対1でヒーロー殺しの個性だともう仕方ないと思います。……強過ぎる」
「4対1だった上に佳面の攻撃で大きなダメージ受けたお陰で奴の動きを封じる事が出来た。それに焦って緑谷の拘束時間が頭から抜けてたんじゃねえかな。飯田のレシプロは兎も角、緑谷の動きに奴は反応出来なかった」
「何はともあれ、全員無事で良かったよ」
各々戦闘の反省を述べながら歩き、漸く通りに到着した。
「さて、早くコイツを警察に引き渡さないとな…」
「む!?なぜお前がここに!!」
すると道路を挟んで反対側から老人の声が聞こえた。
「グラントリノ!」
その声に反応する緑谷の視線の先へ目を向けると、そこには黄色のマントを纏った背の低い老人の姿があった。すると老人は緑谷の下へ一気に跳躍し、そのまま緑谷の顔面に蹴りを入れる。
「座ってろっつったろ!!」
「す、すいません」
「誰だ?」
「緑谷の職場体験先のプロヒーローじゃないかな」
「ああ…」
「けど、どうして此処に」
「此処に行くように言われてな。まぁ、よう分からんが無事なら良かった」
「ごめんなさい…」
緑谷は申し訳なさそうにグラントリノさんに謝罪する。
すると左側から複数の足音が此方に近づいてきたので振り向くとプロヒーローが数人で駆け寄って来た。
「ここか!」
「エンデヴァーとミルコから応援要請を承ったんだが…」
「子供?」
「ひどい怪我じゃないか!?今すぐ救急車を!」
「?おい待て、こいつは…」
「えっ!?嘘!?ヒーロー殺し!?」
「早く警察に連絡を!」
駆けつけたプロヒーロー達が縛られているヒーロー殺しを見て驚く。
その後すぐに病院と警察に連絡したり、緑谷たちは怪我の具合を聞かれていた。
「大丈夫か?」
「支えていただければ、何とか…」
「俺は軽症です。けど飯田が…」
「緑谷くん、轟くん」
心配するプロを素通りし、飯田は緑谷たちの前に立って頭を下げた。
「俺のせいで傷を負わせた!佳面くんも、俺のせいで危険な目に遭わせてしまった。本当に済まなかった。怒りで何も……見えなくなってしまっていた」
頭を下げ続ける飯田の身体は震え、声も涙ぐんでいた。
「僕の方こそ。気づいていたのに何もしてやれなかった。友だちなのに」
「しっかりしろよ、委員長だろ?」
「委員長の君が大変な時は副委員長の俺が助けるのは当たり前だろ?それに、クラスメイトが苦しんでいるのに心配をしない奴なんてA組の中に1人も居ないよ」
「ッッッ!……ありがとう!」
これで事件は終了したと思った、次の瞬間
「ッ!伏せろ!!」
此方に近づいてくる気配を感知して視線を向けると
「クッ!」
「佳面くん!?」
いち早く気づいた俺はこの場全員に叫び、捕まりそうになった緑谷を庇い、代わりに捕まった俺を脳無は連れ去る様に飛んで逃げた。
「(エンデヴァーさんかミルコさんが取り逃したのか?!しまった、右グリップは鞭にしたままヒーロー殺しを拘束してた!)それでも!」
俺を掴む腕を掴み返し、引っ張った反動を利用して脳無を蹴る。
「◾️◾️◾️◾️!?」
脳無は悲鳴を上げて俺を手放した。
次の瞬間、
刺された脳無は痙攣を起こし、遂にピクリとも動かなくなった。
死んだのだ。
「(何でヒーロー殺しが!?拘束されていた筈なのに!関節を外して脱出でもしたのか!?
地面に着地した俺はヒーロー殺しを睨む。
「何で殺した!脳無は満身創痍だったんだぞ!」
「ハァ…自分を捕らえようとした敵を心配するか。…それに、奴は最早人では無い。薄汚い悪によって造られた人形だ」
「それでも生きていたんだ!例え姿形を変えられても、脳無は人間だ!」
怒りで今にも殴り掛かる衝動に掻き立てられるも、何とか抑えてつつヒーロー殺しを睨み続ける。
そんな俺をヒーロー殺しはジッと見つめ、薄く笑みを浮かべる。
「コレを人として扱うか…。貴様もあの緑の子供と同じ
ヒーロー殺しの謎の言葉に、俺は珍しく混乱する。
後ろではプロヒーローたちが戦闘体勢を取っていた。
すると
「私の
俺とヒーロー殺しの間に着地して割って入って来たのはミルコさんだった。
「ミルコさん!?」
「悪りぃ!こっちに1体取り逃がした!
「誰のせいだと!貴様が突然割って入ったせいだろうが!」
今にも蹴り掛かろうとするミルコさんに後から現着したエンデヴァーさんがツッコミを入れる。
「ハァハァハァ…ミルコ…それにエンデヴァー!!」
「蹴り飛ばす!」
「ヒーロー殺し!」
「待て!ミルコ!轟!」
早速攻撃を仕掛けようとするミルコさんとエンデヴァーさんだったがヒーロー殺しの様子が変わった事にいち早く気づいたグラントリノさんが慌てて止める。
するとステインがこちらに振り向く。
「偽者…!!」
顔の包帯はほつれ、その素顔が露わになる。
ヒーロー殺しは鬼の形相を浮かべ、憎悪と共に叫ぶ。
「正さねば…誰かが…血に染まらねば…!!ヒーローを、取り戻さねば!!!」
ヒーロー殺しは言葉を発する度に1歩、また1歩と前に進む。
奴は既に戦える身体ではない筈なのにだ。
そんな事はこの場の誰もが分かりきっているなのに、ヒーロー殺しの姿に畏怖を覚える。
「来てみろ偽者共!!俺を殺して良いのは本物の
力強く叫ぶヒーロー殺しから放たれたのは圧倒的狂気。
奴の狂気は最前線で活躍するトップヒーローを含むプロだけでなく、学生の俺たちも思わず気圧されてしまう程だった。
ヒーロー殺しのとてつもない圧に全員が完全に動けなくなっていた。
しかし、いつの間にかヒーロー殺しは動くのを止めていた。
「こいつ、もしかして…」
「気を…失ってる…?」
ヒーロー殺しが気絶した事が分かった途端、全員がどっと息を吐き出し、中には座り込んでしまう人も居た。
俺はドライバーを外し変身を解除して、ヒーロー殺しに近づく。
「おい!下手に近づくな!」
ミルコさんが止めに入るも気にせず俺はヒーロー殺しに近づいて容体を確認する。
「呼吸が上手く出来ていない。おそらく肋骨が肺に刺さって外傷性気胸を発症してる可能性が高いです。 それに火傷のダメージも大きい。今応急処置をしないと救援が来る前に間に合わなくなってしまうかもしれません」
俺は脳波で置き去りになっているジャングレイダーを遠隔操作して此方に持って来させ、両サイドに予め備えたサドルバックから応急キットを取り出してヒーロー殺しの手当を始める。
「彼は
ミルコさんは俺を見て、ハァと溜息を出す。
「まずお前はまだヒーローじゃねえけどな。……しょうがねえ、おい!手伝える奴はこっちに来い!」
「は、はい!」
「分かりました!」
ミルコさんの声に後ろで佇んでいた他のプロヒーローたちも駆け足で手伝いに来てくれた。
応急処置によってヒーロー殺しは救援が来るまでに何とか一命を取り留め、警察病院に搬送された。
他に負傷したプロヒーローや緑谷たちも近くの病院に搬送され、無傷のプロが現場の後処理に動いた。
俺は連絡を受けて駆けつけて来た警察に同行し、事情聴取を受ける事になった。
職場体験3日目は慌ただしくも、無事に終了したのであった。
ライダーくん、ステインから"本物"認定される。
人からかけ離れた見た目をした脳無が相手でも元は人間。ライダーくんは脳無を人間扱いし、殺したステインに激怒する。そんなライダーくんを見て、ステインはライダーくんを"本物"と言った。
ライダーくん、ステインを手当てする。
私が日曜に放送されていた某医療ドラマにハマっていたのでライダーくんにステインを手当てさせました。あくまで医療行為にならないギリギリの範囲なので無免許による医療行為ではありません。そこの線引きは結構ガバガバです。
今後のピックアップガチャ
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仮面ライダーガッチャード
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仮面ライダーガヴ
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仮面ライダーゼッツ