全ての仮面ライダーに変身したいと言ったけどガチャなんて聞いてないよ 作:けーやん
『スパイダーマン No Way Home』この間観てきましたが、私の中ではスパイダーマンの歴代作品で最高傑作でした。
ラストのラストで続編に繋がる伏線が投入されて観客席がどよめいてました。まあ、私もですが。
ウルトラマントリガーが次回で最終回、リバイスもヒロミさんのメイン回が放送予定で待ち遠しい限りです。
そんなこんなで第53話を投稿します。
今回登場するキャラのヒントは「蝙蝠と小竜」「声優」「銀○」です。
来太たちがアトラクションを楽しんでいた頃、エキスポのメイン通りから外れた埠頭にある倉庫で、複数の男たちが不穏な動きをしていた。
その中で顔に傷のある男が別の男から荷物を受け取る。
傷の男は荷物を確認し、携帯で電話越しの相手と話す。
「ブツは予定通り受け取った……」
傷の男の足元には、不自然に曲がった鉄の棒に拘束される2人の警備員が居た。
「……なに、オールマイトが……?狼狽えるな、それは此方で対応する」
電話越しで慌てている相手に傷の男はそう言い、通話を切る。
「そうか、この島に来ているのか……オールマイト」
傷の男はそう呟き、携帯をコートのポケットに入れた。
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『本日は18時で閉園になります。ご来園有難うございました』
日が暮れ始めたエキスポ会場に閉場のアナウンスが流れた。
「じゃあ切島と峰田は島にいる間は会場内のカフェでバイトなんだ」
「おう!この間ちょっと高い買い物してよ、小遣いが厳しい時に峰田に誘われてな!丁度良いと思って応募したんだわ!」
「けどよぉ……こんな大変なんて思わねぇよ……。オイラはカフェに来る可愛い子たちとデートしたかったのに……話し掛ける余裕もねぇよ。明日が本番とか過労死する未来しかねぇよ!」
バイトで来ていた切島と峰田と話していると、飯田が2人の前にカードらしき物を差し出す。
「労働、よく頑張ったな!君たちに此れを渡そう!」
「何それ?」
差し出されたカードを見る峰田に八百万さんが答える。
「レセプションパーティーの招待券ですわ」
「パ、パーティー…?」
「俺たちにか?」
突然の事に困惑する2人に麗日さんと耳郎さんが口添えする。
「メリッサさんが用意してくれたの」
「せめて今日くらいはってさ」
「余ってたから……良かったら使って」
メリッサさんは控えめに笑いながら言う。
「うおーー!マジすか!?あざっす!!」
「やっと……やっとオイラの労働が報われたーー!!」
メリッサさんにお礼を言う切島と、歓喜で涙を流す程喜ぶ峰田。
2人の参加が決まったところで飯田が俺たちに振り返った。
「パーティーにはプロヒーローたちも多数参加されると聞いている。雄英生の名に恥じない為にも正装に着替え、団体行動でパーティーに出席しよう!18時30分にセントラルタワーのロビーに集合、時間厳守だ!」
「轟には俺から声をかけてみるよ」
「頼むぞ佳面くん!では解散!」
エンジンで加速し、飯田はパッとその場から去った。
「飯田くん、フルスロットル!」
「通常運転で安心するね」
緑谷が飯田にサムズアップし、俺はいつもと変わらない飯田に苦笑する。
「また後でね!」
「遅刻しないでね、特に切島と峰田」
「皆さん、それではまた」
麗日さんたちも宿泊するホテルの前で別れる。
緑谷はメリッサさんに連れられて何処かへ立ち去った。
「それじゃあ、俺たちも行きましょうか」
俺は波動先輩へ振り返ると、波動先輩は少し困った表情をしていた。
「どうしよう来太くん、私ドレス持ってない」
「え?そうなんですか?」
「うん。私の実家秋田にあって、今は東京で1人暮らしだから」
俺は先輩が秋田からたった1人で上京していた事に驚く。
「それならレンタルしましょう。ホテルで丁度貸し出されてますし、俺も今回スーツ借りるつもりでしたので」
しかも今回部屋の件もあるのでかなりサービスされると思われる。
無料とは行かなくても格安でレンタルが可能だろう。
「そうだったの?それじゃあ行こう!」
困っていた表情は変わり、いつもの明るい笑顔に戻った先輩と一緒に、ホテルへ向かった。
◾️◾️◾️◾️
セントラルタワー内にある研究室で、オールマイトは親友であり世界有数の科学者デヴィット・シールドに自身の体の状態を調べて貰っていた。
オールマイトが診察カプセルの中に入っているのに対して、デヴィットはその近くでモニターを操作していた。
暫くして検査終了を知らせる音声がピーッと鳴った。
「これは……!?」
モニターに映された数値にデヴィットは愕然とする。
全盛期と比較して解るくらい、今のオールマイトは衰えていたのだ。
デヴィットはカプセルから起き上がる
「どう言う事だ……トシ。個性数値が何故これ程激減しているんだ!?」
モニターに映し出されていた【個性】数値をグラフ化されたデータには、全盛期の10分の1程度の数値となっていた。
デヴィットはオールマイトの左脇腹にある大きな傷跡を見る。
「オール・フォー・ワンとの闘いで損傷を受けたとは言え、突然のこの数値は明らかに異常過ぎる!一体、君の体に何が起きたんだ!」
冷静さを失い焦りを見せるデヴィットに、オールマイトは答える。
「ゴホッ……。長年ヒーローを続けていると、あちこちにガタが出るさ」
そう返答したオールマイトにデヴィットは顔を俯く。
そして、そんなデヴィットの姿を見て、オールマイトも胸が締め付けられる感覚を覚える。
(此ればかりは君にも言えないんだ、デイヴ……。ワン・フォー・オールの事を話してしまったらオール・フォー・ワンとの闘いに君やメリッサを巻き込んでしまう……)
大きな秘密を親友に打ち明ける事が出来ない事に悩むオールマイトにデヴィットは苦しそうに言葉を吐き出す。
「今まで日本の
「そう悲観する必要は無いさ。優秀なヒーローは沢山居るし、何より君の様にサポートしてくれる人たちが居る。私だって活動時間は制限されてるがヒーローとして活動も出来る」
「しかし、オール・フォー・ワンの様な
「デイヴ」
懸念を吐露するデヴィットに、オールマイトが力強く見つめる。
「その為にも、私は平和の象徴を降りるつもりは無いよ」
(それに希望はある……。ワン・フォー・オールを……平和の象徴を受け継ごうとする次の世代のヒーローが居る)
オールマイトは愛弟子の緑谷を思い浮かべる。
今はまだ発展途上ではあるが、【無個性】の頃と比べて頼もしく成長をし続ける彼なら、自分が引退した後を安心して託す事が出来ると信じている。
「検査はこれで終了だろ?そろそろ私は行くよ」
「パーティー会場で会おう!」
研究室を出ようとするオールマイトの後ろ姿に、デヴィットは思わず口が開く。
「───トシ!」
「……どうした?」
「……いや、何でもない……。また会場でな……」
振り向いたオールマイトに何を言えば良いのか分からないデヴィットは曖昧に笑う。
「ああ、また!」
今度こそオールマイトは研究室を去り、デヴィットは1人となる。
「……トシの限界は近い……。もう……こうするしかない」
デヴィットは机に置いてある携帯を手に取り、誰かに通話をする。
(平和の象徴が失われる前に、計画を遂行する……!)
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ホテルに到着し波動先輩と一度別れ、格安でレンタルしたスーツに着替え終わった俺は波動先輩を待つ事にした。
俺が着ているのは、ワインレッドのジャケットとスラックスとベスト、黒のYシャツに白のネクタイ、履いているのは茶色の革靴。
「……着てみたけど、変じゃないかな?普段スーツなんて着ないからよく分からないな」
「そうか〜?よく似合ってるぜ、来太!」
「ハイ!とても素敵ですよ来太さん!」
1人で悩んでいると俺の頭上に飛ぶ金色の蝙蝠と小竜が言う。
蝙蝠の方は【キバットバットIII世】、小竜の方は【タツロット】。
2人とも【仮面ライダーキバ】紅渡の相棒モンスターである。
……声だけだと、某侍漫画に登場する銀髪天パの甘党侍と黒髪ロン毛のテロリスト侍にしか聴こえない。
何故この2人が居るのかと言うと、どのスーツにしたら良いのか俺では分からなかった為、スーツ選びを手伝って貰ったからである。
「因みに知ってるか来太?スーツの歴史は16世紀にまで遡るんだ。その起源は【フロック】と呼ばれる、ヨーロッパの農民が農作業や外出の際に着用した丈の長い服だった。このフロックが上質な素材と洗練された仕立てを施される事により、【フロックコート】と呼ばれる一般市民の外出着に進化して来たんだ。そしてフロックコートが誕生した18世紀、シャツ・パンツ・ベストに加えて、ネクタイを合わせるフロックコートスタイルが英国紳士の正装となり、スーツ3つ揃えの確立となった。これが現代スーツの原型と言われているんだ」
「へぇ、じゃあスーツはイギリスが1番って事?」
「いいや、スーツは国によって人に与えるイメージが違うんだぜ。イギリスが"他者への礼節のために装う"という考え方に対して、イタリアは"自分の装いで異性の関心をひく"という服の考え方だ。品があり真面目に見えるのがイギリス式、色気があり洗練されて見えるのがイタリア式だ」
「そうだったのか。スーツにも色々あるんだ」
「凄いですキバットさん〜!」
「ヘヘンッ!これ位の知識は朝飯前だぜ!」
キバットが披露した蘊蓄に俺とタツロットは感心する。
先程の蘊蓄を聞いて、俺はキバットに質問する。
「因みにだけど、俺が着ているスーツはどっちなの?」
「イタリアスーツ」
キバットの返答に、俺は首を傾げる。
「何で?」
「そりゃあ〜、真面目過ぎるお前に遊び心を学んで欲しかったのと、あの明るい姉ちゃんにアピールする為───」
「ああ〜!!キバットさん!?それ言っちゃ駄目ですよ!」
「ヤベッ!」
「え?」
キバットが言う"明るい姉ちゃん"と言うのは恐らく波動先輩の事だろうが、何で先輩にアピールしないといけないのか疑問を持っていると───。
「ごめんねー!待たせちゃった!」
波動先輩の声がしたので振り返ると、水色を基調とした可愛らしくも大胆なドレス姿の波動先輩が現れた。
「えへへ!どうかな?」
波動先輩はくるっとその場で回ってみせた。
「とても似合ってますよ。何処かの御令嬢みたいで素敵です」
「ありがとう!来太くんも凄く素敵!」
「ありがとうございます」
お互いに正装姿を褒めていると、近くに居た筈のキバットたちが姿を消していた。
気を遣ってくれたのだろう。
「それでは行きましょう。このままだと集合時間ギリギリですし」
そう言って俺は波動先輩に手を差し出す。
「先輩ヒール履いてますし転んだらいけませんので、未熟ながらエスコートさせて頂きますが、宜しいですか?」
波動先輩は一瞬キョトンとした表情をしたが、直ぐに笑顔になって俺の手を取る。
「うん!お願いね!」
「はい」
準備万端の状態で、俺と波動先輩は集合場所のセントラルタワーのロビーへ向かう。
「キバれよ来太ー!」
「ファイトですー!」
後ろからキバットたちの声が聞こえるが、今はロビー優先で動くのであった。
キャラクター紹介
キバットバットIII世&タツロット
出典:『仮面ライダーキバ』
I・アイランドに潜む怪しい集団
傷の男を筆頭に謎の男たちが裏で暗躍を開始する。
一体、何が起ころうとしているのか……。
限界の近い【平和の象徴】と悩み苦しむ天才科学者
旧友の仲であるオールマイトとデヴィット・シールド。互いに"デイヴ"、"トシ"と愛称で呼び合う程の2人の間に僅かな亀裂が生まれる。
ライダーくん、相棒たちの気遣いに気付かず
イタリアスーツに身を包むライダーくんはキバットとタツロットの気遣いに気付いていない様子。未熟だと謙遜しながら先輩をエスコートする彼は果たして……。
今後のピックアップガチャ
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仮面ライダーガッチャード
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仮面ライダーガヴ
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仮面ライダーゼッツ