全ての仮面ライダーに変身したいと言ったけどガチャなんて聞いてないよ 作:けーやん
まさしく仮面ライダーとスーパー戦隊のそれぞれの記念を祝うお祭り映画でとても楽しめました。イマジンズも安定の存在感でしたし、オーマジオウの役割それで良いのか?と疑問に思ったり、ン我が魔王であるソウゴの戦い方がまさに魔王感あって見どころ一杯でした。
私的に一番のお気に入りシーンは或人社長のギャグが久しぶりに炸裂したシーンが良かったと思います。あれ?仮面ライダーの話しかしてないぞ。
そして今回の第5話は幕間です。
入試の後日談で、試験合格発表のお話となります。
スレお休みです。
入試から一週間が経過し、合格発表の通知が届くのを待ちながら俺はいつも通りの生活を送っていた。
「
「お疲れ様ッス。来太くん賄い食べるッスか?」
「食べたい。今日は何?」
「今日は"カルボナーラ風グラタン"ッス」
「やった!チーズ増し増しで」
「了解ッス」
黒いエプロンとキャップ帽を身に纏い、灰色の髪とポニーテールが特徴の20代後半の青年は
オヤっさんが経営するコーヒーショップ【Cafe"Torena"】の厨房を一人で任されている。
「お、"コックさん"賄い作るんですか?私も食べたいです!」
「
「終わらせますんで私の分も作ってください!」
「はいはい、分かったッスから掃除お願いするッスよ」
「はいはーい!マッハで終わらせますよ!!」
「ゴミ一つでもあったらオーナーに怒られるッスよ……って、聞いてないし」
モップを持った淡いピンク色のボブカットをした20代前半の女性は凄い勢いで店舗スペースを掃除し始める。
彼女は
ウェイターのアルバイトをやっている大学生で、古津狗さんを"コックさん"と呼んでいる。
「そういえば来太くん、雄英の一般入試の合格通知そろそろ届くんじゃないッスか?」
「うん。だいたい一週間で合否決まるみたい」
「来太くんなら合格してると思うッスけどね」
すると店のドアが開き、その正体はトレーナーの仕事から帰って来たオヤっさんだった。
「ただいま。今日も皆お疲れ様」
「おかえり、オヤっさん」
「オーナー、お帰りなさいッス」
「お帰りなさい、オーナー!」
「来太、お前宛にコレが送られて来たぞ」
オヤっさんが手にしている赤い封をした封筒には俺の名前と送り先である"雄英高校"が書かれていた。
「ありがとう、オヤっさん。遂に来たか」
「それが合格通知ッスか?」
「おー!来太くん合格したんですか!?」
「まだ中身は開けておらんよ。どうする来太、お前一人で確認するか?」
「いや、折角だから皆で見ようよ。古津狗さんがちょうど賄い作ってくれるし」
「え、来太くんプレッシャーじゃないんスか?」
「一人で見ても皆で見ても結果は変わらないし、俺は良いよ」
「相変わらずの鋼メンタルッスね」
「私も見たいです!!」
「それじゃあ、食べ終わってから見るか。綾理くん、私の分も頼めるか?」
「はいッス」
そうして、合否の結果は賄いを食べた後に確認する事になった。
ちなみに古津狗さんの作ったカルボナーラ風グラタンは凄く美味かった。
ーーーーー食事後ーーーーー
食事を済ませ、いざ封筒の封を開けると中には手の平サイズの円盤状型の端末が入っていた。
「中身は端末が一つだけか」
「見た感じボイスレコーダーには見えんが」
「まさか、スパイ映画みたいに数十秒後に爆発するんじゃ!!?」
「そんな訳ないじゃないッスか」
徐ろに端末を触ってみる。
すると、
『私が投影された!!!』
端末の中心から映像が投射され、何故かNo.1ヒーローのオールマイトが現れた。
「オールマイト!?」
「どうやら投影機のようだな」
「最近の機械って凄いッスね」
「あ、オールマイトだ」
俺がオールマイト登場に驚いている隣で三人は全く動じず各々の感想を口にする。
「皆、オールマイトについては驚かないの?」
「あまりヒーローについて知らんしな」
「オールマイトファンじゃないッスから」
「私はイケメンヒーローにしか興味ありません!!」
「………そっか」
あまりの反応の薄さに俺は何も言えなかった。
『何故私が受験生の合格通知に参加しているのかって?その答えはだね、私が雄英高校に教師として赴任することになったからだよ』
なんとオールマイトが雄英で教師をするそうだ。
(もし入学する事になったらオールマイトの授業を受ける事があるのかもしれないな)
『それでは佳面少年。君の試験結果を発表しよう』
『筆記は平均98点!!問題なく合格だ。そして、実技の方はーー』
『敵撃破131P!勿論合格だがこの時点で首席合格だ!!!まさかロボットを召喚して連携しながらポイントを稼ぐなんてアメイジングな方法を取るとは誰も予想しなかった!!試験官側も驚いてたぜ!!!」
「よしッ」
「やったな来太!!」
「おめでとうッス、来太くん!」
「凄いですよ!首席で合格なんて!!?」
『しかし!私たち試験官が見ていたのはそれだけではない!』
合格が決まった事に喜んでいるとまだ話が続いていた。
『見ていたのは敵ポイントだけにあらず!実は審査制の
『綺麗事?上等さ!ヒーローってのは命懸けで綺麗事を実戦するお仕事だ!!』
『救助活動ポイントは75P!合計で206P!!雄英の歴史上、誰も成し得なかった200点台。君は入学する前に一つ、雄英の伝説を塗り替えるという快挙を成し遂げた!!おめでとう!!!』
『来いよ少年、
最後まで流れ終わったのか、そこで映像が消える。
一先ず雄英に入学する事が決まった。
しかし、
寧ろ大変になるのはその後だろう。
そう考えていると、オヤっさんが俺の頭をクシャっと撫でる。
「お前のことだ。入学後が寧ろ大変になると考えておるんだろ?けどな、今はお前が合格した事を祝おうじゃないか。綾理くん、アレはもう出来とるかな?」
「勿論ッス」
古津狗さんは頷き、厨房に入り冷蔵庫から大きなチョコクリームのホールケーキを取り出す。
上に載っているチョコプレートには"来太 合格おめでとう!!"と書かれていた。
「オーナーに頼まれて作っておいたんス。改めて来太くん、合格おめでとうッス!」
「ッ!!?ありがとう、オヤっさん!古津狗さん!」
あまりのサプライズプレゼントに思わず嬉しさで泣きそうになる。
「えー!?なんで二人だけでサプライズしてるんですか!私も混ぜてくださいよ!!」
「だって雪季野さんサプライズ出来ないじゃないッスか。絶対来太くんに気づかれると思って黙ってたんス」
「んだとーーー!!!」
「まあまあ、それより早く食べよ。ナイフとフォーク持ってくるよ」
「私も2階からワインを持ってくるとするか。綾理くんも久留美くんも飲むか?」
「是非戴くッス」
「やったー!!コーラで割ろっと」
「コーラなんて厨房に無いッスよ」
「今からコンビニに買ってくるんです!」
「久留美さんちょっと待って、俺も行くよ」
「ありがと来太くん!」
この後合格祝勝のプチパーティーが開かれ、皆で俺の合格を祝ってくれた。
人物紹介
古津狗 綾理(こつく りょうり)
年齢 27歳
人物像
元々一流レストランでコックをやっていたが藤兵衛のコーヒーに惚れ込み、彼のコーヒーに合う究極の料理を作るべく「Cafe"Torena"」の厨房担当で働く。
語尾に「〜ッス」を付ける癖がある。
本人は否定しているがかなりの美形。
好きなヒーローはエッジショット。
雪季野 久留美(せつきや くるみ)
年齢 20歳
人物像
大学生2年生のアルバイト。家から近いバイトを探してたら徒歩3分にある「Cafe"Torena"」を見つけてウェイターとして働く。
カワイイ系のイマドキ女子。
ホークスやベストジーニストの様なイケメンヒーローが好きで、逆にオールマイトやエンデヴァーの様なオッサンヒーローに興味が無い。
Cafe"Torena"(カフェ"トレナ")
取那藤兵衛が経営するコーヒーショップ。藤兵衛のオリジナルブレンドコーヒーと綾理の作る料理が店の名物。来太も手伝いでウェイターをしており、ウェイターの来太と厨房の綾理を目当てに多くの女性客がリピーターとなっている。3階建ビルの1階が店、2・3階は取那家となっている(モデルは某探偵漫画のアレ)。
もう直ぐ100話突入するので、ライダーくんが他の仮面ライダーの世界に迷い込む外伝作品を計画中です。
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風都探偵
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オーズ 復活のコアメダル