ウマ娘ストーリー・ブラックテイル   作:扶桑畝傍

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急ぎ過ぎた

ちょっといいか?

 

普段『チーム・カノープス』に所属している

 

『ツインターボ』が話しかけて来た

 

あ、ゴルシは『オハナシ』で解決(脅したとも言う)した

 

「あんたが『黒尾トレーナー』でいいのか?」

 

ツインターボらしからぬ神妙な面持ちな雰囲気を出していた

 

「あぁ、俺だが、どうしたんだ?」

「ライスシャワーについてだ。」

「ライスについて?」

「うん、最近、いや、

 『あんたが指導して二日目ぐらいから』

 夜中に抜け出しててな、

 ここ最近、全然寝れていない筈だ、

 なのにあんな練習を続けてる理由を聞きたくてな。」

「・・・ツインターボ。」

「なんだよ?」

「ありがとう、教えてくれて。」

「え?」

「あいつ、俺から聞くと『大丈夫』って、

 言う事聞かなくてな、嫌な予感は外れない、か、

 助かったよ、ツインターボ、

 そろそろ『ナイスネイチャと、マチカネタンホイザ』の

 リースも終わるから、また二人をよろしくな?」

「ほんとか!!

 びっくりしたんだからな!!

 ゴールドシップに連れ去られたって思ったら、

 『スターダスト』に居たんだからな!!」

「すまん、

 ライスシャワーの『長距離走法』を

 見て欲しかったからな、

 そっちのトレーナーによろしくな?」

「おう!!伝えて来るな!!」

(代わりにキミが家に来るのは黙って置こう)

 

ミーティングルーム

「さて、全員いるな?」

「・・・なんで私は動けなくされてるの?」

「・・・マチカネタンホイザ、ナイスネイチャ。」

二人「はい。」

「二人は「リース期間」の終わりだ、

 チーム・カノープスへ戻ってくれ。」

「へ?」

「へ?え?リース期間?なに?私達カノープスへ戻るの?」

「すまん、

 元々、長距離走法を学ぶための臨時移籍だったんだ、

 色々学べたろ?」

「そりゃぁ。」

「ねぇ?」

「じゃぁ、私は?」

「マチカネフクキタルは残留だ、

 今のとこ、オファー来てないだろ?」

「ぐ、ぐぅの音もでねぇ。」

「出とるがな、ハルウララ、お前さんは、

 (芝)2000の新潟大賞典に出る、

 後5日だ、入念にストレッチを忘れるな。」

「へ?芝?2000?で、デビュー戦なのにしば~っ!?」

「アグネスタキオン。」

「うへぁっ!?な、なんだね?」

「どうした?ぼ~っとして?」

「い、いや、大丈夫だ。」

「・・・デビュー戦だ、

 6月の初週、中京『鳴尾記念』だ。」

「・・・(芝)2000だね、良いのかい?」

「正直不安だ、だが、止まっていられるわけじゃない、

 やろう、それに『アグネスタキオン』なら、

 『余裕』だろう?見せつけてやれ、『粒子』の名に懸けて。」

「ふふっ、了解したよ、

 私の力、見せつけてやろう!!」

 

「さて、ライスシャワー、

 『お前の出走は取り消した』今日から一週間、

 『休養』だ、これは『トレセン学園』からの『強制』だ、

 拒否は出来ない。」

「え?」

「・・・あるウマ娘からタレコミでな、

 『夜な夜な抜け出しているウマ娘』が居るとな。」

「っ!!」

「お前、『自主練』をどれだけやり込んでいる?」

 

「答えられないか。」

 

「このトレセン学園にも『監視カメラ』はある、

 勿論、『死角があるが、そこには警備員が常駐している』」

 

「だが、ある所から抜け出せば『カメラには映らない』」

「トレーナー君?それはどこだね?」

「タキオン、お前じゃ『通り抜けられない』」

「通り抜けられない?つまり相当狭いって事だね?」

「あぁ、

『丁度、

 ライスシャワーの様な小柄なウマ娘』なら通れるスキマがな。」

「なるほど・・・って、

 私がふ「あほう、スタイル抜群だろうが。」ちょっ!?」

「ん?なんか変な事言ったか?

 俺は『アグネスタキオン』を好きだと言った筈だが?」

「~っ///」

「はいはい、それで?ライスちゃんは

 なにしちゃったの?」

「夜通し『30km』走り続けてるそうだな?」

全員「は?30km?」

「トレセン学園の通りにはな?

 『不審者対策の監視カメラ』もあるんだ。」

そう言って、iPadを机に出す。

「おぉ!iPad!!私も欲しい!!」

「タキオン用は明日届くから我慢しろ、

 それでな?『この不審者』が映っていた。」

「え?iPad、明日来るの?」

「って、暗くて良くみえ・・・あっ!!」

「そうだ、この『尻尾』

 ウマ娘以外居ないし、『態々ここは通らない』」

「そうね、ここは通りこそ近いけど・・・

 なるほど、ここに『小柄なウマ娘』なら通れる抜け道があるのね?」

「ナイスネイチャ、

 それと、この『フード』見覚えは?」

「ん~・・・あれ?」

「これって・・・。」

二人「ライスちゃんのフード。」

「タンホイザ、ネイチャ、

 この事は『他言無用』でな?

 カノープス内でも言うな、『理事長権限の箝口令』だからな?」

二人「げ、マジで。」

「あぁ、この時間帯に抜け出している事実で

 『学園生活法令に当てはまり』

 『謹慎処分』または、『自主退学』相当の処分となる。」

「!?」

「え?ちょ、ウララ知らない。」

「はい、これ、ウララの学生証、

 ここから10ページにわたって書いてあるぞ?」

「ぅ~、読んでない。」

「なるほど、『一週間の謹慎処分』と言う事にして

 『脱走』の件を有耶無耶にするためだね?」

「あぁ、理事長も抜けてるようだけど、

 ウマ娘の事を第一に考えて行動していると改めて痛感したよ。」

 

「ライスシャワー、

 だから俺は『急ぎ過ぎだと言ったんだ』

 『戻って来れない先に行くんじゃない』」

 

「寮長が交代で見張りに来るからな、

 自室で大人しくしていろ、いいな?

 この間の『筋トレも禁止だ』兎に角『身体を休めろ』」

 

 

トレーナールーム

「はぁ、勘弁してくれ。」

「お疲れ様、『黒尾君』」

「タキオン、お、今日は紅茶か。」

「あぁ、キミの影響でコーヒーも慣れて来たが

 やはり紅茶の方が性に合っててな。」

今日は外泊許可済み

「ふぅ、カモミールだったか?」

「お、正解だ、

 精神を抑制し、副交感神経をなだめてくれる、

 睡眠前にも効果的だぞ?」

「そうか。」

「それ、でだ。」

「ん?」

「今日は、どうして『外泊許可』を?」

「足の状態の観察だ、

 兆候が出ていないか、

 それと、ちゃんとストレッチしてるかの確認だ、

 少しだけ『左足首』に触らせて貰っても?」

「・・・す、少しだ、少し、だけ、だぞ?」

 

さわさわ

 

「ひゃぅ。」

「っ~、そんなに感触が来るものなのか?」

「・・・そ、それは、き、キミだからだ、

 他の人間なら蹴とばしているぞ。」

 

すぃ~

「きゃぅ///なっ!?なにするんだっ!?」

「すべすべだな、しっとりしてて、

 いつまでも触っていたくなる。」

「な゛ぁ゛っ!?」

「『学生』と『トレーナー』の立ち位置が途轍もなく苦しいよ。」

「・・・キスは、してるだろう?」

「ばか、それまでだ、扱い上、『高校生』

 婚約は出来ても結婚はまだ出来ない。」

「けっ!?結婚っ!?」

「んだよ?しないのか?」

「く、黒尾!!最近ブレーキを忘れて無いかっ!?

 この間の食堂でもだ!!」

「あれは、つい。」

「あの後、色々なウマ娘に追いかけられて

 授業に遅刻したんだぞ?」

「すまん、でもさ?

 タキオンが可愛い過ぎて俺には辛くてさ。」

「ま゛~っ!?」

「・・・タキオン、ライスの事なんだが。」

「ライスか、

 あそこまで自分を追い込んでしまうとはな、

 しかし、『ゾーン』は良い傾向だった筈だろう?」

「いや、適度なゾーンは良いんだ、

 だが、『ライスシャワーのゾーン』は不味い。」

「たしか、『戻ってこれってない』とか言っていたな?」

 

「俺がタキオンの病気を知っていたろ?

 それは、『このトレセン学園』のウマ娘にも言えるんだ。」

「・・・他のウマ娘にも『起こりうる故障』を?」

「・・・あぁ、

 ライスシャワーは、『最後のレースで安楽死させられている』」

「なっ!?」

「浮き沈みが激しくてな、

 ・・・宝塚記念で関節解放脱臼と複雑骨折の複合で、

 処置が間に合わないと判断されて『安楽死』だ。」

「ばかな・・・いや、

 そうか『あの小柄な体型ではあり得ないぐらい早い』

 負担も普通の馬体ならそこまでではないが、

 ・・・そうか、『身体が耐えきれなかったのか』」

「わからない、

 宝塚の芝が固すぎたともいわれるし、

 調整不十分だったともある、

 でも、俺は、

 『馬として超えてはいけない先に行ったから』と思っている。」

「超えてはいけない先?」

「スピカで『サイレンススズカ』がいるだろう?」

「ん?あぁ、居るぞ?・・・まさか?」

「・・・折れる、そして『復帰出来なかった』」

「知らせる事は?」

「『出来ない』キミは明日にでもレース中に骨折するよ?

 なんて言えるか?言えないだろう!!

 わかっていても『それを止められない』

 俺がてを差し伸べられるのは精々一人、

 俺は、『お前を選んだ』お前だから、

 使える物を総動員して、回避しようと努めている、

 まぁ、

 ここまで言えばわかるよな?

 『俺はこの世界の人間じゃない』」

 

 

「時間をくれるか?」

「デビュー戦までには整理してくれよ?」

「酷いトレーナー君だね。」

「・・・すまん。」

 

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