ウマ娘ストーリー・ブラックテイル   作:扶桑畝傍

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淀の坂

「本日は生憎の曇天ですが、

 この京都競馬場には、

 『寒さを物ともしないウマ娘達が集まりました!!』

 改定後初のエリザベス女王杯は、

 『ウマ娘の種別を問いません!!』

 芝、2400の右回り!!

 誰が『初クイーンに輝くのか!!』間も無く出走です!!」

 

控室

「ハルウララ。」

「黒尾トレーナー、

 『今までありがとうございました。』」

「・・・『ハルウララと何かを決めたんだな?』」

「はい、『二人で勝ちます』

 でも、それで『私達が無事に走り切れるかわかりません』」

「そぅ、か、

 なら、止めない『楽しみつつ、勝利を勝ち取って来い』

 それが、俺から言える言葉だ。」

 

「なぁ、黒尾君。」

「なんだ、タキオン?」

「ハルウララは。」

「『113戦0勝』を覆す為に今までがあった、

 なら、それらをぶつけて『今ある全てをぶつけて挑む』

 それを止める権利は無いし、行って来いとか、

 楽しんで来いとか、それぐらいしか見当たらん。」

「『二人で、か』」

「あぁ、『二人三脚のハルウララ』は、

 『ここで最初で最後なんだろうよ』」

 

1、 アメリカ

2、 アメリカ

3、 イギリス

4、 フランス

5、 アイルランド

6、 ハルウララ

7、 ダイワスカーレット

8、 タイキシャトル

9、 イナリワン

11、____

  16、メイショウドトウ

     以上が出走致します!!

 

(行くよ、『ハルウララ』)

(うん♪『ウララちゃん!!』頑張ろうね♪)

 

 

(今、もう一度貴方と走ります、『古川さん』)

 

「ねぇ、ハルウララ?」

「なんでしょうか?ダイワスカーレット?」

「『大丈夫なの?』」

「・・・大丈夫でなければ変わってくれますか?」

「それは無理よ、アナタは、アナタなんだから。」

「っ。」

「なによ?特別なんか変な事言って無いでしょ?

 絶対、『海外のウマ娘なんかに負けないんだから!!』」

「ふっ、そうですね、

 今回の相手は『海外のウマ娘も居ます』

 ダイワスカーレット、ありがとうございます、

 すっかり、『メイショウドトウ』の事以外、

 抜け落ちてました。」

「ちょっと、それ酷くない?」

「ふふっ、ごめんなさい、

 ダイワスカーレット『貴女と走れる事を、光栄に思います』」

「え?」

「ダイワスカーレット、負けませんから!!」

「・・・わかったわ、

 勝ったたら色々問いただしてあげるんだから!!」

「え?」

「黒尾君?どうしたのだね?」

(なんだ?あのオーラは?)

「タキオン、ハルウララを良く見てくれるか?」

「え?ハルウララが・・・これは。」

「トウカイテイオーと同じ事が起きてるかもしれない。」

「私の目には、ライスシャワーと同じ

 いや、『黄金のダイヤモンドが渦巻いて見えるんだがっ!?』」

(どうなってんだ・・・

 もぅ、レースの結果なんてどうでも良い、

 『帰って来い、ハルウララ!!』)

「さぁ、」ゲートインが完了しました。」

 

「今、スタート!!

 一番がセオリー通りに先頭を取るが、

 3番、4番がぴったり張り付いて追走状態!!

 ダイワスカーレット、タイキシャトル、

 イナリワンが中団に位置し、

 最後列におっと、

 ハルウララだ、ハルウララとメイショウドトウが

 最後列に沈んでいる!!一体どうしたんだ!?」

(なんで?ウララ、何時もなら私と変わらないペースなのにっ!?)

「先頭が入れ替わります、

 5番がすぐさま追い上げ先頭を奪取、

 しかし、そのまま横這いに膨らんで

 1、2、3、4、5と、

 並んでコースを塞いでる!!

 これでは後続ウマ娘が前に出れない!!」

(っ!?卑怯もの~っ!!)

「ダイワスカーレットが食らいつく!!

 しかし、この先は『淀の坂』が待ち構えている!!」

(なんで後ろにつけたの?)

(いえ、コレが貴女の本来のペースです)

(えぇっ!?私ががんばるのっ!?)

(当たり前です、二人で戦わなくては

 前にすら進めないんですよ?)

(まじかっ!?ハルウララ、急ぐよぉっ!!)

「ようやくエンジンが掛かったのか

 ハルウララが速度を上げて来た!!

 しかし、先頭まではおおよそ13馬身、

 コレは追いつけるのかっ!?

 更にメイショウドトウ!!

 メイショウドトウが外延部から

 海外ウマ娘を押しのけて中団、いや、

 先頭集団に入り込んだ!!」

(こんな私でも、レースに出れるんだ!!

 それなら、勝ちたい!!)

「勝ちたいんだ~っ!!」

「メイショウドトウ!!メイショウドトウが、

 坂を上り、海外ウマ娘を蹴散らして行く!!

 しかし、海外ウマ娘も黙ってはい無い!!

 速度を上げ、メイショウドトウを猛追してくる!!」

(離れた!!いっく、デース!!)

「ここでイン側からタイキシャトル!!

 タイキシャトルが先頭集団を抜けだした!!

 更に、イナリワンも抜け出して、

 先頭集団が入れ替わったーっ!!」

(いっけぇ~!!お稲荷様をなめんじゃないよぉ~っ!!)

「イナリワンが攻め立てる!!

 先頭集団は最終4コーナー立ち上がり!!

 ハルウララ、ハルウララは依然中団!!

 何時ものスピードでは無い!!大丈夫なのかっ!?」

 

(なにしてるの、ハルウララ?)

(だって、くるしい)

(いつものレースで、これぐらい普通にしてたでしょ?)

(でもぉ)

(これじゃぁ、古川さんに顔向け出来ませんね)

(っ!?)

(ずっと、一緒に走り続けてくれた人に

 『ハルウララ』は走るんだ、と、

 今度こそ、『一勝を取るんだと』

 『二人で決めたじゃないですか!!』

 ハルウララ!!

 『勝ちたいなら足掻け!!その足で!!足掻け!!

  私も勝ちたいんだ!!ハルウララ!!』)

「うわぁあああっ!!」

 

「来た来た来た!!

 ハルウララ!!ハルウララが遂に点火した!!

 この加速なら・・・なっ!?」

(ウララちゃん・・・負けない!!)

「メイショウドトウが並んで海外ウマ娘を抜き去って行く!!

 先頭集団が目まぐるしく変わります!!

 『ほぼ並走状態です!!』

 ハルウララ!!ダイワスカーレット!!

 タイキシャトル!!イナリワン!!

 メイショウドトウが今度はコースを独占して行く~っ!!」

「いけ・・・いけぇっ!!ハルウララぁあっ!!」

「いけ、行くんだ、

 そして、勝ち取るんだ、ハルウララ!!

 いけぇえええっ!!」

「はしれぇええっ!!ハルウララぁっ!!」

「・・・大丈夫、ハルウララ、

 『今日の運勢は大吉なんだから』

 ・・・いけぇ゛っ!!ハルウララぁ゛あ゛っ!!」

 

「・・・し、写真判定!!写真判定に入ります!!

 ご、ご覧ください!!

 レコード!!レコードが更新されています!!

 判定結果まで今しばらくお待ちください!!」

 

 

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