ウマ娘ストーリー・ブラックテイル   作:扶桑畝傍

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淀の坂

「本日は生憎の曇天ですが、

 この京都競馬場には、

 『寒さを物ともしないウマ娘達が集まりました!!』

 改定後初のエリザベス女王杯は、

 『ウマ娘の種別を問いません!!』

 芝、2400の右回り!!

 誰が『初クイーンに輝くのか!!』間も無く出走です!!」

 

控室

「ハルウララ。」

「黒尾トレーナー、

 『今までありがとうございました。』」

「・・・『ハルウララと何かを決めたんだな?』」

「はい、『二人で勝ちます』

 でも、それで『私達が無事に走り切れるかわかりません』」

「そぅ、か、

 なら、止めない『楽しみつつ、勝利を勝ち取って来い』

 それが、俺から言える言葉だ。」

 

▽

「なぁ、黒尾君。」

「なんだ、タキオン?」

「ハルウララは。」

「『113戦0勝』を覆す為に今までがあった、

 なら、それらをぶつけて『今ある全てをぶつけて挑む』

 それを止める権利は無いし、行って来いとか、

 楽しんで来いとか、それぐらいしか見当たらん。」

「『二人で、か』」

「あぁ、『二人三脚のハルウララ』は、

 『ここで最初で最後なんだろうよ』」

▽

 

1、 アメリカ

2、 アメリカ

3、 イギリス

4、 フランス

5、 アイルランド

6、 ハルウララ

7、 ダイワスカーレット

8、 タイキシャトル

9、 イナリワン

11、____

  16、メイショウドトウ

     以上が出走致します!!

 

▽

(行くよ、『ハルウララ』)

(うん♪『ウララちゃん!!』頑張ろうね♪)

 

 

(今、もう一度貴方と走ります、『古川さん』)

 

「ねぇ、ハルウララ?」

「なんでしょうか?ダイワスカーレット?」

「『大丈夫なの?』」

「・・・大丈夫でなければ変わってくれますか?」

「それは無理よ、アナタは、アナタなんだから。」

「っ。」

「なによ?特別なんか変な事言って無いでしょ?

 絶対、『海外のウマ娘なんかに負けないんだから!!』」

「ふっ、そうですね、

 今回の相手は『海外のウマ娘も居ます』

 ダイワスカーレット、ありがとうございます、

 すっかり、『メイショウドトウ』の事以外、

 抜け落ちてました。」

「ちょっと、それ酷くない?」

「ふふっ、ごめんなさい、

 ダイワスカーレット『貴女と走れる事を、光栄に思います』」

「え?」

「ダイワスカーレット、負けませんから!!」

「・・・わかったわ、

 勝ったたら色々問いただしてあげるんだから!!」

▽

「え?」

「黒尾君?どうしたのだね?」

(なんだ?あのオーラは?)

「タキオン、ハルウララを良く見てくれるか?」

「え?ハルウララが・・・これは。」

「トウカイテイオーと同じ事が起きてるかもしれない。」

「私の目には、ライスシャワーと同じ

 いや、『黄金のダイヤモンドが渦巻いて見えるんだがっ!?』」

(どうなってんだ・・・

 もぅ、レースの結果なんてどうでも良い、

 『帰って来い、ハルウララ!!』)

▽

「さぁ、」ゲートインが完了しました。」

 

「今、スタート!!

 一番がセオリー通りに先頭を取るが、

 3番、4番がぴったり張り付いて追走状態!!

 ダイワスカーレット、タイキシャトル、

 イナリワンが中団に位置し、

 最後列におっと、

 ハルウララだ、ハルウララとメイショウドトウが

 最後列に沈んでいる!!一体どうしたんだ!?」

(なんで?ウララ、何時もなら私と変わらないペースなのにっ!?)

「先頭が入れ替わります、

 5番がすぐさま追い上げ先頭を奪取、

 しかし、そのまま横這いに膨らんで

 1、2、3、4、5と、

 並んでコースを塞いでる!!

 これでは後続ウマ娘が前に出れない!!」

(っ!?卑怯もの~っ!!)

「ダイワスカーレットが食らいつく!!

 しかし、この先は『淀の坂』が待ち構えている!!」

(なんで後ろにつけたの?)

(いえ、コレが貴女の本来のペースです)

(えぇっ!?私ががんばるのっ!?)

(当たり前です、二人で戦わなくては

 前にすら進めないんですよ?)

(まじかっ!?ハルウララ、急ぐよぉっ!!)

「ようやくエンジンが掛かったのか

 ハルウララが速度を上げて来た!!

 しかし、先頭まではおおよそ13馬身、

 コレは追いつけるのかっ!?

 更にメイショウドトウ!!

 メイショウドトウが外延部から

 海外ウマ娘を押しのけて中団、いや、

 先頭集団に入り込んだ!!」

(こんな私でも、レースに出れるんだ!!

 それなら、勝ちたい!!)

「勝ちたいんだ~っ!!」

「メイショウドトウ!!メイショウドトウが、

 坂を上り、海外ウマ娘を蹴散らして行く!!

 しかし、海外ウマ娘も黙ってはい無い!!

 速度を上げ、メイショウドトウを猛追してくる!!」

(離れた!!いっく、デース!!)

「ここでイン側からタイキシャトル!!

 タイキシャトルが先頭集団を抜けだした!!

 更に、イナリワンも抜け出して、

 先頭集団が入れ替わったーっ!!」

(いっけぇ~!!お稲荷様をなめんじゃないよぉ~っ!!)

「イナリワンが攻め立てる!!

 先頭集団は最終4コーナー立ち上がり!!

 ハルウララ、ハルウララは依然中団!!

 何時ものスピードでは無い!!大丈夫なのかっ!?」

 

(なにしてるの、ハルウララ?)

(だって、くるしい)

(いつものレースで、これぐらい普通にしてたでしょ?)

(でもぉ)

(これじゃぁ、古川さんに顔向け出来ませんね)

(っ!?)

(ずっと、一緒に走り続けてくれた人に

 『ハルウララ』は走るんだ、と、

 今度こそ、『一勝を取るんだと』

 『二人で決めたじゃないですか!!』

 ハルウララ!!

 『勝ちたいなら足掻け!!その足で!!足掻け!!

  私も勝ちたいんだ!!ハルウララ!!』)

「うわぁあああっ!!」

 

「来た来た来た!!

 ハルウララ!!ハルウララが遂に点火した!!

 この加速なら・・・なっ!?」

(ウララちゃん・・・負けない!!)

「メイショウドトウが並んで海外ウマ娘を抜き去って行く!!

 先頭集団が目まぐるしく変わります!!

 『ほぼ並走状態です!!』

 ハルウララ!!ダイワスカーレット!!

 タイキシャトル!!イナリワン!!

 メイショウドトウが今度はコースを独占して行く~っ!!」

▽

「いけ・・・いけぇっ!!ハルウララぁあっ!!」

「いけ、行くんだ、

 そして、勝ち取るんだ、ハルウララ!!

 いけぇえええっ!!」

「はしれぇええっ!!ハルウララぁっ!!」

「・・・大丈夫、ハルウララ、

 『今日の運勢は大吉なんだから』

 ・・・いけぇ゛っ!!ハルウララぁ゛あ゛っ!!」

▽

 

「・・・し、写真判定!!写真判定に入ります!!

 ご、ご覧ください!!

 レコード!!レコードが更新されています!!

 判定結果まで今しばらくお待ちください!!」

 

 

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