「っと、大丈夫か?テイオー?」
「うん、大丈夫、
都内ってやっぱり段差が多いね、かいちょー。」
(うぅ、流石に世間体があるから
下手にルナちゃんとか言えないから辛い)
「テイオー。」
「わかってま~す、今の僕はケガ人で車椅子ですからね~。」
「全く、私に執着していた頃のキミはどこに行ったのやら。」
「かいちょー、ボク、だって『変わるんだよ?』
それに、『婚約もしてるしね?』」
「ソウデスネ。」
「あの、キタちゃん?目つきが怖いよ?」
「私としては、二人はどうして一緒に?」
「あ、それは『黒尾トレーナーさんが』
『ICカードを下さいまして』
トウカイテイオーさんのお目付け役と、
マックイーンさんの
お見舞いに行っといでと頼まれました。」
「え?ダイヤちゃん、黒尾さんに何言われたの?」
「はい、『多分、会長にちょっかいを出しそうなのと、
ハチミツドリンクアレンジに捕まらない様に』と。」
「な゛っ!?」
「あはは、流石黒尾トレーナーだな。」
「テイオーさん!!
ブレンドの指定は私に言ってください!!
直ぐに買ってきますから!!」
「キタちゃん?黒尾トレーナーさんからは、
『電車とバス代ぐらいしか入れてないからね』って
このICカードを『借りてるんですからね!!』
無駄遣いはダメです!!めっ!!ですよ!!」
「が~ん・・・そんなぁ~。」
▽
都会から離れバスに乗り継いだ
「うわ~・・・田んぼしかない。」
「です、ね。」
「ねぇ?ダイヤちゃん、
これ、往復で何時に着くのかな?怒られない?」
「あれ?スマホ光ってるよ?」
「あれ?テイオーさん、ありがとうございます。」
「あら?私のも。」
二人「へ?マックイーンさんのお家にお泊り?」
「なに?」
「え?つまり?」
「黒尾トレーナーが既に根回ししていたのか、
しかし、キミ達の親の連絡先なんて何処で知ったのやら。」
二人「あ、そうか!ファン感謝祭の時だ!!」
「あれ?あの時って、二人して、
黒尾を追いかけてたよね?あの後?」
「はい、あの後、『お母さん達に見つかって』」
「はい、怒られました、
『人間を追いかけちゃダメって』
でも、黒尾トレーナーさんが間に入ってくれて。」
「お母さん達と仲良くなってました。」
「なんで?」
「なんでも、『どこの峠が、こぅ、楽しい』とか。」
「『直線は二流、コーナーを上手く抜けて入り口』」
二人「『それらを複合させ実現できるのが
一流ドライバー』って言ってました。」
「あ、何となくわかった気がする。」
「ふむ、流石に学園内に峠は再現出来ないからな、
ん?なんだね?『ウマ娘のトレーニングの事だろう?』」
3人「ぶっぶ~、ハズレ~。」
「・・・ふぇ。」
「ちょっ!?かいちょーっ!!我慢して!!」
「ぅぇ・・・ふぇ~ん、みんながいじめるぅ~。」
「あちゃ~。」
「え?」
「あの、テイオーさん?」
「ごめん、『見なかった事にしてあげて』」
二人「『いえ、ごちそーさまです』」
「あぁ、そぅ、ごちそーさまです・・・え?」
二人「『会長さん、可愛いぃ~///』」
(うわ~・・・
小学生ウマ娘に慰められるかいちょーェ~)
▽
「え、あ、ん゛ん゛っ!!
皆様、ご案内致します。」
(凄い、爺やさん持ち直した)
「キタちゃん~。」
「はい///ルナちゃん///」
「ダイヤちゃん~。」
「はい///る~なちゃん///」
二人「『お姉さんが手を引いてあげるから繋ごう?』」
「うん、つなぐぅ。」
(忘れなきゃ、これは絶対忘れなきゃ・・・)
▽
「な・・・。」
(お願いだから、マックイーン、
このかいちょーは忘れてあげて~っ!!)
「ん、んっ、
丁度よかったですわ、
『エリザベス女王杯』の結果が、
『今、発表されますわ』」
丁度テレビで、
『エリザベス女王杯』のダイジェストが流れてた
「うそ、だよね?」
右上の書き出し?に
《ハルウララ意識不明》
「丁度、わたくしも中継を見ていましたの。」
それは、普段のハルウララらしからぬ走り方で
最初は最後尾、3コーナーで漸く中団
4コーナー立ち上がりでスイッチ
そのまま先頭集団と接戦
ゴール直後は『立っていた』
そして『直ぐに倒れた』
「そんな。」
「テイオーさん、ウララさん、大丈夫ですよね?」
「マックイーン、連絡は?」
「それは『貴女のスマホに来ているのでは?』」
やだ、見たくない
マナーモードにしてたから
嫌でもわかった
「見なさい、トウカイテイオー。」
「っ、わかった、よ。」
恐る恐るメールを開く
〈今、目が覚めた〉
「い、ま、おきたって。」
「そうでしたか、良かったですわ。」
二人「ふ~、良かった~。」
〈ただ、記憶の混濁が見られると医者から言われた〉
ボク、だめ、みれない
「テイオー、私が見よう。」
「かいちょ~。」
〈レースにおける極度の消耗が主な原因と診断、
当面のレース出場並びに
トレーニング禁止令が出た〉
「・・・妥当な判断だ。」
〈それと、写真判定で『一着が確定した』
勝ったよ、ハルウララ〉
「ぁあ、あ゛ぁ゛っ!?はる、う゛ら゛ら゛ぁあっ!!」
(頑張ったんだね、ハルウララ)
▽
「落ち着きました?テイオー。」
ボクは、マックイーンに抱えられていた
「ぁ、ごめん、あし、しびれてない?」
「えぇ、これしきの時間、どうって事無いですわ。」
嘘だ、明らかに外は暗くなってるし
キタサンブラックも、サトノダイヤモンドも
かいちょーも居ない、
ココには、ボクと、マックイーンだけ
「マックイーン、
ボク、ハルウララに負けたくない。」
「あら、わたくしも同じですわ。」
「じゃぁ、競争。」
「ふっ、とーぜん、わたくしが勝ちますわ。」
「いいや!!この、ボク!!
トウカイテイオーが勝つんだから!!」
▽
トレーナールーム
「黒尾君、ハルウララは、どうなるのだ?」
「タキオン、それは『ハルウララ次第だ』
俺達は、『帰って来る事を祈る以外出来ない』」
「しかしだね!!」
「『帰って来れない先』」
「それは・・・。」
「恐らく、超えたんだろう。」
「アレでは、『引退したウマ娘では無いか!!』」
「アイツが言うには『刺激を絶やすな』と、教えられた。」
「刺激?」
「あぁ、『自分を使い切った代償なのは間違いない』
『後は、戻りたくなる様に刺激を与え続ければ』と。」
「それで。」
「あぁ、ライスシャワーを今日は残して来た、
明日はフクキタル、次はタキオン、お前だ。」
「勿論、行かせて貰うよ。」
「頼む、俺は『ライスシャワーの調整を進める』」
「この状況でかっ!?」
「年末の『有馬記念』に出す。」
「ふざけるんじゃないよ!!
この状況でライスシャワーまで『壊れたら』」
「どう言う、こと、ですか?」
「ゼンノロブロイっ!?どうしてここにっ!?」
「ら、ライスちゃんを探しに・・・
あの!!黒尾トレーナー!!
ライスちゃんに何があったんですかっ!!」
「ゼンノロブロイ。」
「教えて、くれるんですか?」
「『お前も有馬記念に出す』
俺が鍛えるから、そのつもりで。」
「え?」
「黒尾っ!!」
「覆してやる。」
「くろお?」
「逆境だろうが、絶望だろうが、
全部ひっくるめて『大判狂い』にしてやる、
タキオン、使える物、全部ぶっこんで
『この先を創るぞ』
ハルウララも、ライスシャワーも、
マチカネフクキタルも、トウカイテイオーも、
ゼンノロブロイも、
『アグネスタキオン』お前も、
俺が覆してやる!!
絶対!!『勝利を勝ち取ってやるっ!!』」