「本日は2月にしては大分暖かい気候となりました、
お待たせしました!!
GⅠレース!!
『フェブラリーステークス』開幕です!!」
▽
控室
「ふむ、今のところ問題は無いな。」
「流石に『URA』から催促が来ると、
出るしかないんだよな、すまない、タキオン。」
「なぁに、8割で行けそうな面子ばかりだから、
大丈夫さ、それに、1600だ、
走る距離も短い、なんとかなるだろ。」
「万が一、違和感を感じたら棄権してくれ。」
「それは断るよ、黒尾君。」
「タキオン。」
「このGⅠに挑んで来るウマ娘に失礼になる、
それに、私は・・・キミと言う最高の支えがあるからね。」
「アグネスタキオン。」
「ぷぁっ・・・もぅ、このキスは何回目になるのかね?」
「数えるだけ無駄さ、これからも増え続けるんだから。」
「行って来ます、黒尾。」
「行ってらっしゃい、アグネスタキオン。」
▽
「タキオン、どうだった?」
「あぁ、脚の心配を除けば『万全だ負ける事は無い』」
「そう、だね、ウララもそう思う。」
「今日、フクキタルとテイオー、
ライスも置いてけって言った理由は?」
(・・・辛いだろうから)
(そう、だな)
この僅か二日前、テイオー、3回目の骨折
フクキタルとライスで抑えつけている
早く、リハビリさせてと、朝昼晩問わず、叫んでいる
「ウララ、お前さんは大丈夫なのか?」
「『大丈夫、頑丈さは他の誰よりも負けないから』」
「向こうとこっち、
まさか『MIX』になるとは予想できなかったよ。」
「そうだね、私もまさかこうなるなんて
想像も出来なかったし、
『このグローブ』も馴染んだし。」
「た、頼むから『人を殴るなよ?』
ただでさえウマ娘に上乗せで、
『ボクサーの13乗増しの威力なんだから』」
がんがん!!
「え?良からぬ輩は殴っていいんでしょ?」
「まぁ、間違っちゃないけど・・・ねぇ。」
既にゲーセンのパンチングマシンを3台破壊している
▽
1、 ゴールドシチー
2、 ___変更→スマートファルコン
3、 タイキシャトル
4、 ___
5、 ____
6、 ____
7、 アグネスタキオン
8、 ____
9、 ___
・・・16、___
___が棄権した為、
枠が空いた事により、
枠抽選で間に合わなかった
『スマートファルコン』が繰り上げ出走となります。
▽
「なっ?!」
「不味いね、タキオンが無理しちゃうかも。」
▽
(ふふっ、
神様とやらがいるなら、『殴りたい気分だよ』)
「だがねぇ、
この『アグネスタキオン』
例え誰であろうと、『負ける事は無い!!』」
▽
「え?うそ!?やった!!でれるんだ!!」
▽
会場がざわつき
その渦中のウマ娘『スマートファルコン』が現れた
どよめく会場
そして『ただのアイドルか』と、『勘違いした』
▽
「さぁ、ゲートインが始まりました、
順調に進んで・・・おっと、
『アグネスタキオンが一瞬拒んだか?』
いえ、気のせいでしたね、間も無く
ゲートインが完了します。」
みしっ
(っ?!馬鹿な、ココは屋外だぞ?ゲートからか?)
▽
「さあ、フェブラリーステークス、
今、スタートしましたっ!!
先頭は『アグネスタキオン!!』
やはり速い!!速いぞアグネスタキオン・・・ん?
いえ、コレは『速すぎます!!』
既に第二コーナーに差し掛かっているぅっ!?」
▽
「タキオン・・・アイツ、逃げてる。」
「うん、正解だね、
あの『スマートファルコン』ヤバイ、
ダートを良く知る走りだ、
タイキシャトルが競り負けてる。」
▽
(くそっ、冗談じゃない、
ノーマークのウマ娘がここまで速いとは)
(速い、タキオンさん、
こんなにもポテンシャルがあったなんて、
でも、『まだ、射程圏内!!』)
(ガッテムでぃす!!
スマートファルコン、速いネェっ!!)
(冗談でしょ?タキオンのペース、
それに、『スマートファルコン』
こんな子が居たなんて・・・負けられない!!)
▽
「瞬く間にレースが進んで行く!!
先頭は依然アグネスタキオンだが、
既に『1バ身差』で、『スマートファルコン』が
張り付いている~っ?!」
▽
「黒尾さん?」
「合図、見えるよな?」
「そりゃぁ、ウマ娘はF1ドライバー並みに目は凄いよ?」
「来た。」
銃の構えをタキオンに見せる
(はは、同じ事を思ってた)
二人『こいつは全力で倒す相手だ!!』
▽
「あ、アグネスタキオン!?
アグネスタキオンが更に加速したぁっ!?
負けじとスマートファルコンが食らいつくが
徐々に差が広がって行く~っ?!」
(そんな・・・ファル、一杯一杯なのにっ!?)
(ジョークでしょっ!?
タキオン!!そんな事シタラ、貴女はっ!!)
(信じられない、加速が衰えない)
「ゴ~ル!!一着はアグネスタキオン!!
アグネスタキオンだぁっ!!
そして、2馬身差でスマートファルコン!!
3着タイキシャトル、
4着でゴールドシチーが入りました!!
しかもご覧ください!!
またしても『レーコードを記録しています!!』
アグネスタキオン、出走レース全てで
『コースレコードを出し続けています!!』
彼女こそ『レコードブレイカー』の
名前がふさわしいでしょう!!」
▽
ウイニングライブ後
ウマ娘からは信じられない熱を放つ足首は、
タオルに包んだ氷の塊すら溶かしてしまった
「・・・っ、ひかえ、しつ?」
「タキオン、大丈夫か?」
「そんな弱々しい声を出さないでくれ、
私まで滅入ってしまうよ。」
「タキオン。」
しっかりと抱きしめる
「・・・聞いてくれるな?」
「・・・わかった。」
次で引退だ
「タキオンさん。」
「ハルウララ、
テイオーと、ライスも、フクキタルにも伝えよう。」
全員で、最後のレースをしたいと、
チーム・スターダストに
『私からの宣戦布告を』
病室
ゾクッ
「ウワッ?!・・・今のは、タキオン?」
「急に大人しく・・・なりますよね。」
「うん、これ、『タキオンさんの気配』」
3人「宣戦布告だ。」