ウマ娘ミーティングルーム
「なぁ、姉貴。」
「なぁに?ナリタブライアン?」
「黒尾トレーナー、どう思う?」
「どうって、
確かに『あのアグネスタキオン』を
走らせる腕前は凄いと思うわよ、
でも、それ以外は『許容できないわね』」
「だろうな、私もそう思う。」
「ただ、それに付随して、
『トウカイテイオー』も間に合わせるとか、
無謀も良いトコだわ。」
「そうだな、
しかし、『宝塚記念』には、登録済み、
当日棄権とならないといいのだが。」
「あら?戦って見たいの?」
「いや、今度は圧倒的に勝ちたいだけだ。」
「そう。」
(勝ちたい、ね、
私が一番勝ち続けたい相手は貴女なんだけどね
何時まで勝ち続けられるのかしら)
「姉貴?どうした?」
「なんでもないわ、朝練、行きましょ。」
「あぁ、ストレッチも済んだ、行こう。」
▽
「ふっ、ふっ、ふっ。」
「エル、良いペースよ。」
「ふっ、ふっ、ふっ。」
「エアグルーヴ、もう少しペースあげられる?」
「はい。」
「しっ、しっ。」
「良い感じね、
みんな、集まって、
22002本行くわよ。」
チーム・リギル「はい!!」
▽
「トレーナー!!
ターボ走りたい~!!」
「駄目です、今日は徹底的にスタミナ強化の日です、
い・い・で・す・ね?」
「ぁう~。」
シャカシャシャカ
「ひぇ~、きっついよ~。」
「ネイチャさん、まだ3分ですよ?」
「そんな~。」
「タンホイザもきついれふ~。」
「タンホイザ?追試対策増やしても良いんですよ?」
「やります!!」
「くっ。」
「イクノディクタス、
少しペースを落としましょう。」
「え?」
「イクノディクタス、
貴女の脚は良く聞きました、
無茶は許しません、堅実な方法でスタミナ強化です。」
「っ、はぃ。」
▽
「な~、タイシン?」
「なに、ちげぞー。」
「走り込みばっかでいいのかね~。」
「宝塚記念は、芝2200、
でも、その距離で全力を出し続けるには、
スタミナ強化が必要なだけ、
ほら、置いてくよ。」
「うへ、まってよ~!」
▽
繋靱帯炎(けいじんたいえん)
マックイーンが突き付けられた現実だった
スピカに見当たらなくて、
沖野トレーナーを問い詰めたら
メジロ家の静養所に連れてかれたらしい
そして、突然脱走した
静養所の裏手にある練習場に
マックイーンはいた
あぁ
こんなマックイーンは見たくない
けど、ボクも人事じゃない
今度の復帰目標の宝塚記念
最強の相手が居る
でも、なんども走れないと言うマックイーンに
ボクは、宝塚記念で走る姿を見て欲しいと
『アグネスタキオンに勝って
メジロマックイーンを待ってる』って
『約束した』
まぁ、半分ホント
正直、お医者さんから言われてるのは、
『もう元の様には走れない』
なら、答えはでてる
『元の様に走れないなら、
元の以上に走れればいい』
バカかって、小突かれたけど
毎日、ボクの脚のメンテをしてくれてる
大好きなマックイーン、
『ライバルのマックイーン』
ボクは起こすよ、奇跡をね
だって、チームを離れても、
『必ず心配してくれて、
何度もボクに『待ってる』って言ってくれた』
なら、それに応え続けるのが
『トウカイテイオー』だもんね♪
▽
「はぁ。」
(最近、ため息ばかり増えたな~)
「マックイーン、私が狙ってたのに、
テイオーに取られちゃったな。」
丁度、メジロ家の静養所に殴り込みに行っているとの事
(元の私、『ハルウララ』と完全にまざっちゃって、
『一人のハルウララ』になった)
「古川さん、会いたいです。」
これは本心だ
これからの事で色々話したいし、
『昔の事も話したい』
でも
「黒尾君、今日は流していいよね?」
「幾つだ?」
「2200。」
「・・・一本だけな。」
「うん。」
(黒尾君は大抵の我儘を聞いてくれる、
古川さんとは違うとこの一つ)
「よ~い。」パァン
「ふひ~、どんな感じ?」
「ウララのベストタイム更新だ。」
「へ~、どれどれ?」
(これでも、アグネスタキオンに届かない)
「タキオン、凄いね、アレで8割なんでしょ?」
「そうだな。」
(悔しい、
婚約したのが一番最後って言うのもある、
でもね、その『悲しい顔』を
私ひとりじゃ『笑顔に出来ないのが悔しい』)
「ストレッチしたら、上がるね~。」
「おぅ、念入りにな?」
「は~い。」
▽
理事長室
「質問、どうかね、黒尾君は。」
「はい、今日も『悲しい顔を何回も』」
「辛辣、タキオン君の脚もしかり、
トウカイテイオー君の脚もしかり、
メジロマックイーン君の脚、
イクノディクタス君の脚、
どうにか、彼を笑顔に出来ない物か。」
「わかりません、でも、
『宝塚記念』さえ超えれば、きっと。」
「希望、
ハルウララ、みんなのフォローを頼むぞ?」
「はい、理事長。」