校内行動許可カードを首からぶら下げ
その空き教室を探す
「空き教室、多すぎ。」
空き教室が多い理由は
資料庫も兼ねているらしいのだが、
維持費が無駄にかかるだろうに
「っと、ここは?」
あ、ビンゴ、ぐつぐつ聞こえる
「タキオン、入るぞ~。」
「うぇえっ!?
モルモット君、ど、どうしてここが?」
うわ~、えげつねぇわコレ、
確かに実験道具やら装置には
学園の空き教室は持って来いだな
「ほれ、
トレーニング始めてるのに来てないのはお前だけだぞ?」
「・・・実験を、怒らないのか?」
「ん?スピカのトレーナーに
オシオキ兼実験してんだろ?
俺に実害がないなら怒る必要は無いな。」
「それはそれでどうなんだね?」
「ほれ、火、消せ、
あとビーカーもゆっくり冷やせよ?
急に冷やすと割れるからな?」
「え?あ、その、うん、分かった。」
カチャカチャと片づけを進める
な、なぜなんだ?
なんでモルモット・・・トレーナー君は
片づけを一緒にしてくれているのだ?
「うし、これで全部か?」
「あ、あぁ、そうだ。」
試作品はちゃんと保冷庫に記入してしまってある
「さ、そろそろ戻るぞ?」
「あ、あの!」
「どうした?タキオン?」
「ぇ、えっと、その、あの。」
「ん?」
「な、なぜ、片づけを?」
「その方が早いからだろ?
一人よりは二人で片付ける、
それの何が不思議なんだ?」
あぁ、トレーナー君は当たり前だと思っている
「んん?まぁ、兎に角行くぞ?
ウララがぶっ壊れる前に。」
「まて、不穏な言葉が出た気がするぞ?」
「4人に『試作甘味試食券』を括り付けたウララを
追いかけさせている、って、言えばわかるよな?」
「く、クレイジーだな。」
「お、そこ階段だぞ~・・・って、おいっ!?」
「へ?」
周りがうるさい
え?下敷き?
血?
「トレーナーっ!?」
あぁ、私を庇って階段から落ちたのか
ウマ娘がこの程度の段差でくたばる訳がないのに
「っ~・・・流石にでこは切ったか、
安心しろ、ちゃんと受け身も取ってる、軽い打撲だよ。」
「キミと言う人は!!」
「揺らすな揺らすな、
流石に保健室で絆創膏ぐらいは貰うかな。」
「・・・どうして!!」
「・・・好きだからな。」
「ばっ?!」
「ウマ娘だろうが、何だろうが、
俺は『アグネスタキオン』が好きなんだ、
簡単に傷つけさせはしない、
てか、そんな姿を見せびらかしたくはない。」
周りのウマ娘から『おぉ~』と聞こえる
「と、兎に角立たまえ///」
「おぉ、ぉ~?」
「え?」
上手く立ち上がれず
そのままアグネスタキオンを押し倒す
あぶねぇ!!あと何センチだ!?
「ご、ごめん、タキオン。」
「あわわわわ///」
「お?黒尾トレーナーじゃん!
何してんだよ!!」
げし!
「あ。」「ぁ///」
空気が固まった
「ん?なんだ?なにかあったのか?」
周辺ウマ娘達「うまぴょいキタコレーっ!!」
「え?マジ?今の蹴ったので?」
▽
「愚策、何をしているのかね?黒尾トレーナー君?」
「事故です。」
「アグネスタキオンさんもですよ?」
「事故、です。」
「そーそー、事故なんだってば。」
「対策、今、謹慎処分をしようにも、
マチカネタンホイザのデビューが控えている以上、
『減給』で手を討つけど、仕方が無いよね?」
「は、そのご配慮、感謝致します。」
「あ、ありがとうございます。」
「アグネスタキオンさん?
今後は空き教室の無断使用は許可しません、
ちゃんと『届け出』をお願いしますね?」
「え?」
「無断使用が問題であって、
実験によって、解決した事象もあるので、
その様に処分が変わったんですよ?」
「わ、わかっ・・・わかりました、以後、気を付けます。」
「うわっ、タキオンがちゃんと反省した。」
「憤怒、ゴールドシップ、
貴女はあの時間、スピカに置ける
『トレーニング中』の筈では無かったのかね?」
「ぁ~・・・。」
「ゴールドシップさん?
最近、『アグネスタキオン』が作った試験薬を
『無断拝借』し、
あまつさえ『トレーナーに飲用』
おでこを発光させましたね?」
「そうか、アノ配合ではおでこだけだったのか。」
「タキオンさん?」
「ご、ごめんなさい。」
「でも、元に戻ったじゃねーか、
なら問題ねーだろ?『種族トレーナー』なんだからさ。」
「そう言う問題じゃないんですよ?
大体なんですか?種族トレーナーって、
人間なんですよ?トレーナーは。」
そう、この一瞬だけ、全員『目を離したのだ』
「驚愕、この一瞬で居なくなるとは。」
「ちっ、逃がしたか。」
駿川さん、黒いですよ?
「では、時間もアレなので
練習場に戻りますね?ウララが心配なので。」
既に17:10で、ウララがマジでヤバい事になり兼ねん
「是、うむ、以後気を付けるように。」
二人「はい、失礼いたします。」
▽
案の定、ウララが干物になりかけていた
「し゛、し゛ぬ゛。」
4人「アラ?トレーナー、マダ時間ジャナイデスヨネ?」
4人の手には複数の引換券がしっかり握られていた
「残念だが時間だ、クールダウンと汗流して来い、
夕飯は各々自由にな?」
4人「チ、命拾イシタワネ。」
「し、死神が4人も居る。」バタリ
▽
トレーナールーム
「ん?タキオン?どうした?」
気づいていたが、気づかない振りして
部屋まで戻って来たのだ
「え?あ、うわっ?!なんで『トレーナー君の部屋に?』」
「まぁ、軽くなんか食ってくか?」
「え?」
ま、そこで断るのではなく素直に入って来る
ヤバ、耳と尻尾がピコピコしてるww
▽
「ごちそうさまでした。」
「お粗末様でした。」
トレーナー間専用連絡網に
各寮長も登録されているので
門限に遅れるとメールをして置く
流石に『外泊連泊』は合宿ぐらいしか許可されない
「ふぅ、君は本当に不思議なのだな?」
「ん?」
「まだ『会って二日』しか経っていないのだ、
にも関わらず、こんなに・・・。」
顔真っ赤、可愛い~
「言っただろ?本気なんだってば。」
「すっ!?好きとかウマ娘に言うにゃぁ///」
「ファンは普通に言ってるじゃないか。」
「そっ!?それとこれはだなぁ!!」
あれ?
「違う、と、思ってくれるだけ嬉しいよ、タキオン。」
それだ、その悲しい顔はなんなのだ?
「どうして、そんな顔をするのだ?」
「ん?」
あ、戻った
「気のせいだろ?」
気のせいな物か、『怪我で無いなら』
「私はなにか『病気』にでもかかっているのか?」
「あぁ、俺に恋心を抱く恋愛と言う病気をなww」
「と、トレーナー・・・いや、
やはり貴様はモルモットだ!!
飲め!!今度はどこまで光るか実証実験してやる!!」
胸元から出すんじゃねぇよ!!
思わず見入っちまっただろうが!!
「それじゃウララの変わりに明日の逃げはお前な?」
「ぐっ、そ、それは・・・。」
「ど~しよっかな~。」
「ぐぬぬぬ。」
「ほれ、寮長からメールだ、
まだ遅くなるのか?ってな。」
スマホを見せる
「あ、不味い、部屋にはまだ開封してない資料が。」
「その件に関しても聞きたい事があるそうだぞ?」
「ぐぬぅ、仕方が無い、
だが覚悟しろ?貴様に絶対飲ませるからな?」
「ほぅ、受けて立とうじゃないか、
『デビュー戦』までに出来るといいなぁww」
「お、覚えてろ~!」
ぱたん
あ、静かに扉は閉めるんだ、意外
▽
「ふぅ、まだ、知るには早い。」
そう、早すぎる
せめてデビュー戦プラス3戦で、様子見
「鬼門は、4戦後か・・・。」
頼む、それまでに解決策が見つかってくれ
▽
ウマ娘の耳は地獄耳と言われただろうに
まだ知るには早い?
4戦後?
つまり、私はデビュー戦を含め
4戦後に『なにかがある?』
『病気』
・・・病気、か
なぜ、4戦後なんだ?
一体『トレーナー君』は何を知っているんだい?
『気をつけます』
タキオンの場合
きよつけるよ、から文字ったので、
『きよつけます』
理事長の場合を、注意する側として
『気をつけるように』としてます