ウマ娘ストーリー・ブラックテイル   作:扶桑畝傍

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後

「お待たせ致しました!!

 雨も止み、

 晴れ間もさして来ました!!

 『青葉賞』!!再始動です!!」

▽

 

(痛い・・・頭の中が

 それしか見当たらない

 痛い、痛い、痛い)

「けど。」

「え?なに、あの黄色いの?」

(怖っ、顔ヤバイし)

「え?なに、あの娘、

 キャロットマンのピンチの時並みにヤバイ感じ。」

「っ!?

 あの娘、凄い覚悟だ、

 でも、私も家族の為に負ける訳には行かない!!」

 

(へぇ、アレだけの事を言うだけの覚悟は

 既にあった訳か、

 はぁ、ウマ娘の宿命、どうして

 『熱い心を持ったウマ娘程、

  悲劇が待ち構えてるなんて』)

▽

「さぁ、親の説教よりも聞き飽きたコース紹介です、

 スタートは2400スタート・メインストレートから

 僅かに上り、そのまま1コーナーへ下って行きます、

 そして2コーナーより立ち上がると

 ストレート中央にそびえたつ上り坂、

 上り切り、3コーナーへ回り込むと

 この東京競馬場では

 キツメの4コーナーへ入り込みます、

 そして待ち構えるのが、

 『再度の登坂!!』メインストレート

 アップダウンがウマ娘達に立ちはだかります、

 ただ速いだけのウマ娘は二流、

 『登坂を駆使してスタートライン』

 そして全てを置き去りに出来るのが一流のウマ娘!!

 ウマ娘に置けるポテンシャルが

 もろに反映されるのが、東京競馬場!!

 コースは重バ場ですが、

 ゲートも問題なく稼働しております!!

 さぁ、ゲートインの開始です!!」

▽

「今、スタートしました、

 やはり経験者は語る!!

 ミスターシービー!ミスターシービーが先頭に立つ!!

 追いかけるは

 アイネスフウジン、トーセンジョーダン、

 ビコーペガサスの順です、

 おっと、

 やや後方にマチカネフクキタルが沈んでしまったぞ、

 大丈夫なのか?」

 

(イタイ、イタイ、イタイ)

「ぎぃっ!!」

▽

「僅かな登坂を終え、第1コーナーへ突っ込んで行く!!

 先頭は変わらずミスターシービー!!

 しかしアイネスフウジンが少し膨らみ、

 その内側にトーセンジョーダンが割り込んで来る!

 ビコーペガサスは、僅かに1バ身離れ

 冷静に先頭の二人を観察しているのか!!」

 

(も~!!どいてよ!!)

(誰がどくもんか!!

 家族の為に!!負けられないんだから!!)

(キャロットマンは言ってた!

 冷静に見極めれば隙は必ず出て来るって!)

▽

「第2コーナーを立ち上がり、

 依然先頭はミスターシービー、

 その一バ身後ろでは、

 トーセンジョーダン、アイネスフウジン、

 ビコーペガサスが並んで二番手を争っている!」

 

(むきぃ~っ!!)

(よーし、

 登坂が見えて来た!

 キャロットマンならここで攻めるよね!)

(登坂!いっけーっ!!)

 

「バックストレートで動いたのは、

 アイネスフウジン!!アイネスフウジンが

 トーセンジョーダン、ビコーペガサスを躱し、

 ミスターシービーに迫って行く!!」

▽

「第3コーナーに突入して行く先頭集団!

 凄い!凄いぞミスターシービー!!

 全くペースが崩れず

 依然先頭をキープしている!!」

 

(ここまでは想定どおり、

 脚もまだある、

 マチカネフクキタル、

 やはり、貴女の脚は・・・)

▽

「遂に差し掛かる第4コーナー!!

 まだまだ先頭はミスターシービーぃっ!?

 いっ?!いつの間に!?

 マチカネフクキタル!!

 マチカネフクキタルが先頭集団の真後ろに迫っている!!」

4人「っ!?」

(イダイ、イダイ)

「がぁああっ!!」

「叫び声と共に第4コーナー立ち上がって行く!!

 しかし、目の前には二つ目の登坂!!

 フクキタルのスパートは

 持ちこたえられるのか!!」

▽

(キミと言うウマ娘はっ!!)

「負けじとミスターシービーが速度を上げる!!

 本当に前線から離れていたウマ娘なのかっ!?

 その末脚は現役と変わらない!!

 トーセンジョーダン、アイネスフウジン、

 ビコーペガサスが猛追して行く!!

 しかし、マチカネフクキタルも止まらない!!

 新たな勝負服を身に纏い、

 全速力で駆けて行く!!」

▽

 

まえが・・・みえない

 

いたい

 

いたいよぉ

 

だ、から、と、言って!!

 

まけたく「ない!!」

 

「の、登坂にも関わらず、

 ミスターシービーに並んだっ!!

 並んだぞマチカネフクキタル!!

 マチカネフクキタルが先頭に並んだ~っ!!」

(くっ、フクキタル、やめるんだ!!

 キミの脚が壊れるぞ!!)

 

「あぁーっと!!

 マチカネフクキタルが失速を始めた!!

 ミスターシービーが再度先頭に踊り立つ!!

 トーセンジョーダン、アイネスフウジン、

 ビコーペガサスがお構いなしと言わんばかりに

 抜き去って行く!!

 下り坂も後僅か!!

 フクキタル、持ちこたえられるのか!!」

 

▽

「ゴール!!

 接戦を制し、

 特別枠、ミスターシービーが一着でゴール!!

 次いで、ビコーペガサス、

 トーセンジョーダン、アイネスフウジンが入賞しました!

 最後の失速が響き、

 マチカネフクキタル、入賞を逃してしまいました、

 次回はもっと頑張って欲しいものです!

 以上で、本日のレースは終了致します!」

 

▽

控室

 

フラフラ

 

からだ  うごいてる?

 

わからない

 

「フクキタルっ!!」

 

あれ?だれだろ?

 

「しっかりしたまえ!!

 『マチカネフクキタル』」

「ぁ、たきおん、くろお、さん。」

「・・・約束、出来そうか?」

 

なんだっけ?

 

「~っ、帰ろう、家に。」

「あぁ、こんな姿のフクキタルは見せられない。」

 

▽

黒尾とタキオンのへや

「フクキタル、フクキタル?

 しっかりしろ、フクキタル。」

 

うぇ?あぁ、ここ、くろおさんと、たきおん、の

 

「あれ?トレセン学園?

 どうやって帰って来たの?」

「俺が担いで来た。」

 

そっか、負けちゃったか

 

「フクキタル君、『無茶をしたね?』」

「・・・たぶん、

 わかんない、痛くて、痛くて、

 全然、何してたかも、覚えてない。」

 

ごめんなさい

 

「謝る必要を感じないな、

 マチカネフクキタル、

 まだ体力は残ってるか?」

「ぇ?まぁ、すこし。」

「フクキタル。」

「はぃ?」

「襲うぞ。」

 

「ぅん、いいよ?」

▽

 

「眠ったか。」

「どうする、黒尾君、

 私の試薬では、もぅ、痛みを抑えられない、

 これ以上強くすると。」

「引っ掛かるのは知ってる。」

「『続けさせるのかね?』」

「・・・あぁ、

 『マチカネフクキタルが止まらない限り止めない』」

「~っ、本気かね?」

「俺だって、止めたい、

 『ライスシャワー』も薄々感づいてるが、

 黙っててくれてる、

 『マチカネフクキタルの意志で』

 走るのを辞めない限り、

 サポートを続けて行く。」

「わかったよ、黒尾君、

 夜も遅い、今日はこのまま?」

「あぁ、寝よう、また、明日から考えよう。」

「お休み、黒尾君、

 マチカネフクキタル。」

「あぁ、お休み、

 アグネスタキオン、

 マチカネフクキタル。」

▽

 

あぁ、あたたかいなぁ

 

両脇も、二人が居てくれる

 

わたし、幸せだな~

 

このまま、走れなくなっても

 

二人が居てくれるなら

 

でも

 

「まだ、走りたいの、

 ごめんね、二人共、

 勝てなくてもいいから、走り続けたいの。」

 

寝てるよね?

 

なんで握る手を強く出来るの?

 

「あぁ、わだじ、

 ほんと、じあわぜものだ・・・

 ひぐっ、ひぐっ、

 うわぁ~ん、まだ、はしりたいよぉ~。」

 

「・・・フクキタル。」

「ぐろ˝お˝ざん。」

「フクキタル君。」

「たきぉん。」

 

泣いた

 

こんなに泣いたのは初めてだ

 

▽

ゴルシちゃんの秘密基地

「ゴールドシップさん。」

「なんだ?キタサンブラック?」

「フクキタルさん、羨ましいです。」

「そぅ、か。」

「はい、『あれだけ、走る事に執着出来る』

 正直、今の私にはわかりません。」

「かと言って、怪我とかすんな、病気もだ。」

「はい、レースで勝ち続けて。」

「もぅ、キタちゃん?

 私の番でしょ?」

「ぁん///もぅ///

 ダイヤちゃん、そこは『ズ・ル・イ///』」

「だからって、私の秘密基地で

 イチャイチャすんなよ。」

二人「部屋の工事で戻れません。」

「はぁ、私なんて、とんとご無沙汰なのにぃっ!?」

二人「ナンダ、ゴールドシップ先輩も

   欲かったんですね?」

「ひっ?!いつの間に縛られてっ!?」

二人「いっただきまーす♪」

 

ァ~///

 




キタサトコンビは、
同着一着を
読売マイラーズカップ(GⅡ)でもやらかしました

また『話ながらレーコードを引っ提げて』ww

因みにゴルシもまだまだ現役です

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