転生してニューゲーム、ただし役職はエキストラ。   作:騎士貴紫綺子規

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 できれば昨日のうちに投稿したかった……無念。

 ちょっと(私にしては)長めなので、時間があるときにどうぞ。この長編にしては珍しく三人称です。





IN デュラララ!!

 甘楽さんが入室されました

 

甘楽【どーもー、甘楽ちゃんでーっす!】

甘楽【……なーんて言っても、まだ誰もいませんね】

甘楽【さて、とりあえず報告をば】

甘楽【とりあえずメンテ終わりました!】

甘楽【また、それに伴い過去ログを纏めさせて頂いたのでご了承ください】

 

甘楽【そう言えば、もうすぐ四月ですけど】

甘楽【皆さんは何か予定はあるのでしょうか?】

甘楽【私は今まで以上に毎日を楽しむつもりでっす♪】

甘楽【刺激のある日常、楽しみですね!】

 

甘楽【じゃあまあ、今日はこのへんで】

甘楽【バイバイビー☆】

 

 甘楽さんが退出されました

 

 現在 チャットルームには誰もいません

 

 現在 チャットルームには誰もいません

 

   ・

 

   ・

 

   ・

 

 現在 チャットルームには誰もいません

 

 内緒モード 未元物質【あー】

 内緒モード 未元物質【遅かった】

 内緒モード 未元物質【ま、明日からは楽しめるんだしいいかな】

 内緒モード 未元物質【お休み、いい夢を】

 

 現在 チャットルームには誰もいません

 

 現在 チャットルームには誰もいません

 

   ・

 

   ・

 

   ・

 

 

 

 

「これは……」

 

 臨也は昨日ようやくメンテナンスを終えて始動したチャットを覗いてみ、絶句した。それもそのはず、入退出ログには誰もいなかった(・・・・・・・・・・・・・・)はずなのに、自分あてに内緒モードで会話している謎の人物がいたのだ。管理人である自分のパソコンには何重にもプロテクトがかけており、ハッキングやクラッキングなどは不可能なはず。いや、そもそも、どうやって退出済みの相手に(・・・・・・・・・・・・・)内緒モードの会話を送ることができたのか(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)が疑問である。内緒モードはもとよりチャット内であるこの電脳世界で、相手がいないのに会話をする(・・・・・・・・・・・・・)ことなど不可能なはず(・・・・・・・・・・)だ。

 

「……そもそも波江さんは、こっちには不干渉だし……」

 

 急いで検査してみても、侵入された痕跡も乗っ取られた可能性もゼロ。しかし犯人であるこの「未元物質」という人物は、まず間違いなく何らかの方法を用いてチャットに侵入し、臨也のパソコンにまでアクセスした上で、入退出記録を消しただけでなく、侵入経路まで綺麗に消していった、ということになる。それも、自分が気付かないように完璧に。

 

 まるで暗黒物質(ダークマター)だ――

 

 そこまで考えて、臨也はこの犯人に興味を持った。無論、誰がどうやって情報屋である自分のパソコンにハッキングを仕掛けてきたのかは気になっている。しかし、自分が一番興味があるのはそこではない。

 

「誰が、何のために、『内緒モードだけ残した』のか……」

 

 そこまで完璧に証拠を消せるプロならば、管理人権限でしかない内緒モード閲覧も簡単に行えるだろう。だが、態々ログを残していく理由が全く説明できない。つまり未元物質とやらは故意に情報を与えてきたのだ。

 まるで「見つけてみろ」と言わんばかりに。

 

「……面白いじゃん」

 

 その挑戦、受けて立つ。

 臨也はマザーコンピューターだけでなく小型端末の電源もすべて入れた――犯人を、未元物質が誰なのかをあぶりだす為に。

 

「……さっそく楽しめそうだ」

 

 そして計算されたかのように足跡を発見できず。おまけに一カ月に一度は侵入されるという間抜けっぷりを晒している現在も、侵入者の影すら掴めないでいるなんて――この時の臨也には知る由もない。

 

 

 

 

 

「お?」

「ドタチン? どうかした?」

 

 いつも通り街中の駐車場にワゴンを止めて駄弁っていた門田京平は、ふとある方向を見て感嘆する。その小さな声が聞こえていたのかは分からないが、向こうもこちらに気づいたようで、小さく手を振ってきたので返事に会釈する。

 

「何すか?」

「誰々?」

 

 電撃文庫を読むのを止めた二人が近づいてくる人に気づき、自分との関係を尋ねてきた。しかし、自分もそう多く彼のことを知っているわけではないのだが。

 

「久しぶりだな。元気だったか?」

「はい。先生もお元気そうで」

「「「先生ぃ!?」」」

 

 そう、かつて自分が通っていた、来良学園の前姿であった来神学園時代の生活指導の先生が、今目の前にいるこの一見ヤクザで一見チャラ男、そして一見ホストな男性だ。在学時代のあだ名も「チャラ教師」や「ホスト教師」であったことから、この男性の見た目がいかに教師という聖職からかけ離れているかは理解できるだろう――

 

「ッだっ!」

「お前今、俺のことホストだのチャラ男だのって思っただろ」

「……被害妄想っすよ」

「見てりゃ分かんだよ、何年教師やってると思ってんだ」

 

 思い切り握られた拳で殴られたことにより痛む頭を押さえながら、目の前の男を睨みつける。昔からこの男はカンが良い。クラスメイトが内緒で持ってきていた煙草やグラビア雑誌を、何度抜き打ちの持ち物検査で没収されたことか。持って来た時に限って持ち物検査を唐突に行うのだから、もうこの男は本当に千里眼か何かの持ち主なのではないかと疑っている。……それか本当の化け物か。

 

「イデッ!」

 

 ぼそりと呟きのように心の中で思ったことに対してなぜ暴力で訴えるのだろうか。そして本当に心を読んでいるのではないかと考えてその発想を頭の中で振り払う。もう殴られたくはない。

 

「そちらの顔ぶれは初めてだな。垣根帝督という。見ての通り、こいつの……何つうんだ? 教え人?」

「本当に変わってませんね、先生。その適当なところ」

「変わるわけねえだろ」

 

 自己紹介にもならない本人紹介をした一方で、金髪糸目の忠犬ワンコ系男子と帽子をかぶった発酵系女子の二人が、何やら興奮で目を輝かせている。

 

「ちょっ、ドタチン!? 垣根帝督って、この人の本名!? マジで!?」

「あ、ああ……、どうかしたのか?」

「これっすよ、門田さん!」

 

 忠犬ワンコ系男子こと遊馬崎ウォーカーが興奮気味に見せてきたのは、最近自分も読み始めた人気電撃文庫シリーズ、【とある魔術の禁書目録(インデックス)】の新約、第六巻だ。それを見て納得したと同時に、ああ、面倒臭いことになったと遠い目をしたくなった。

 

「……ああ、それな」

「見た目からしてそっくりにも程があるっすよ! もうこれは本当の本当にプロのレイヤーさんなみっすね!」

「しかも聞いた!? あの声! イメージそのまま! ヤンキー染みてるけど渋いって何これ! もうヤバい! リアルに孕む! 耳が孕む!」

「「…………」」

 

 混沌(カオス)とはこのことを指すのだろうと思う。鼻息荒く両手を上げて喜んでいる二人を尻目に、唯一の常識人は恩師に声をかけた。

 

「そう言えば、先生の名前ってモロ被りですよね。規制とかかからなかったんですか?」

「俺その頃日本にいなかったんだよな。帰ってきて池袋(ブクロ)とか秋葉原(アキバ)とか歩いてて、『す、すみません! サ、サイン下さい!』ってリアルに言われた時はどこのボカロPかと錯覚したね。んで、本名書くだろ? さらに興奮するだろ? なんだよ、この負のスパイラル」

 

 安易にその状況が想像できてしまった。学生という若々しい年齢とは程遠く、むしろ中ね……ゴホンゴホン、立派な大人の色気を兼ね備えた成人ちょい過ぎの一般男性が、ライトノベルのキャラクターと同姓同名だなんてなんという拷問だろうか。しかも後出しはラノベの方。教師という職業についている目の前の男は、勤務している学校でもかなり言われたのではないだろうか。

 

「それはそれは。ご愁傷様っす」

「まあでもしょうがないんじゃない? アニメ声とかって極々稀に居たりもするけど、そう言う人たちっていざアニメ絵と重ねてみると意外とイメージ違うもんだしね。その点、垣根さんはイメージピッタリだから余計に言われるんだと思う」

「それ、前に生徒にも言われたわ」

 

 ハァ、と溜息をつく姿は絵になる。今現在自分たちと話している間にも、周りの人たちは携帯電話やスマートフォンをこちらに向けている。時々機械音もすることから、おそらく、いや、確実に写真を撮っているのだろう。

 

 それというのも、自分たちは「ダラーズ」という「無色のカラーギャング」に所属しており、所属メンバーであり顔バレをしている数名にも入る。更に言うなれば、『池袋で(良い意味でも悪い意味でも)有名な人物』に入ると自負している。臨也や静雄には負けるが。

 そんな自分たちと軽口を叩きあい、それこそ男は自分たちよりは立場が上の人間だ。そんな人間がいて、噂にならない筈もない。

 

 それに気づいたのか、目の前の男は眉をよせて言った。

 

「……俺、もう行くわ」

「はい。久しぶりに会えて良かったです」

「これからも会うと思うぜ?」

「え?」

 

 ニヤリと口の端を上げて笑った顔に、嫌な予感が過った。まるで、学生時代の抜き打ち持ち物検査みたいな、嫌な予感が。

 

「俺、池袋(こっち)に拠点うつしたからな」

 

 

   *   *   *

 

 

 首なしライダーとの感動的な対面を果たしてホクホクな二人は、ふと通りかかった書店の掲示を見て声を上げた。

 

「あ、黒玖禄(クロクロク)さん、新刊出してる!」

(買う、一択)……」

 

 黒玖禄(クロクロク)とは、数年前にデビューした作家である。ジャンルは、恋愛、SF、戦国、青春など一切問わず、全くバラバラなジャンルを混ぜ繰り合わせた作風で人気を博しており、彼の代表作に、あの(・・)人気俳優、羽島幽平が実写映画化した『吸血忍者 カーミラ才蔵シリーズ』がある。彼の作品にはほとんどの場合にファンタジーが込められており、さらに、別の作品の脇役キャラとして主人公キャラが交流していたりというクロスオーバーも人気の一つとなっている。

 ただし、人気があるにもかかわらず、新刊通知を一切出さないことでも有名だ。彼の書籍類の初版を持っている者は、英雄扱いとまで言われている。通知を出さないばかりか、黒玖禄の新刊の初版は、必ず部数を減らしてあるのだ。

 また、羽島幽平はとあるインタビューで自身と黒玖禄のことをこう語っている。

 

『彼は自分の恩師であり師匠であり友人です。彼がデビューする前から僕は彼の大ファンで、今回、彼の記念すべき映像化において僕が選ばれたことに、彼とのつながりが糸を引いているということには非を唱えません。しかし、彼のファンである方にはもちろんのこと、映像化されることに不安を覚えている方々全員を納得させられる演技をして見せます』

 

 黒玖禄とは長年の知り合いらしいが、顔出しはすべてNG、サイン会も被り物をしており、声もボイスチェンジャーで変えられることから、身長・体重などの身体的特徴以外の全ての露出を禁じられている。しかしそこがまたミステリアス、ということからさらにファンが増えるのだ。

 

 彼女たち、折原九瑠璃と折原舞流もその二人である。もっとも、彼女たちの場合は、「憧れの幽平さんが褒めている」から手にとって読み始めたにもかかわらず、見事にハマってしまったわけだが。

 

 レジに新刊である『世界の中心、針山さん』を持って行くと、何やら一枚の紙切れを渡された。

 

「ほえ?」

「……(わからない)

「そちら、本日行っております黒玖禄さんのサイン会の整理券となっております。15時から開催となっておりますので、良かったらおいで下さいませ」

 

 背後からありがとうございましたー、という定型文を耳に入れつつも、視界は手元の件に集中してしまう。

 

「サイン会だって、九瑠姉!」

(行こう)……」

「うん!」

 

 幻の初版にサイン入り。これはどれだけのプレミアなのか、ファンである彼女たちはよく知っている。せっかくの機会を逃すほど馬鹿ではない。

 

 15時までの暇つぶしを考えながら、二人は再び街に繰り出した。

 

 

 

 

 時を同じくして。

 池袋、とある路地裏。目出井組系 粟楠会の所持する事務所の一つ――の近くでは。

 

「ハルハル。やっほー」

「…………帝督、さん?」

「やっだなー。先輩の顔忘れちゃ嫌よ? ほらほら、昔みたいに言ってごらんよ、『帝督センパイ! 会いたかったです!』ってさ」

「一度も言ったことなんてありませんよ」

 

 突如訪れた男に周りは戸惑うばかりである。あの(・・)四木春也に親し気に声をかけているばかりか、軽口も叩いている。おまけに、その当人である四木は、うんざりともやれやれともいえる表情を出してはいるが、思いの外嬉しそうだ。顔には呆れの意が見えるのである。

 

「いやー、一か月くらい前から帰ってはいたんだけれどね? なかなか時間がとれなくってさあ。ようやく休みが取れたから、どうせなら後輩や教え子の顔でも見ようかなって」

 

 ニコニコという顔を前面に出して発言した男に、自分の部下たちが顔を引き攣らせるのを見た四木は、また溜息をついた。本当に、この先輩は全くといっていいほど変わっていない。

 

 

 自分が高校に入学したころ、当時の生徒会長であった目の前の男性は、孤高の一匹狼ということでも有名だった。知勇兼備、謹厳実直、質実剛健、成績優秀。まさに鶏群一鶴という言葉を体現したかのような先輩だが、なぜかしょっちゅう自分には絡んできた。

 

『んー。なんとなく、かな』

 

 そんな言葉で無理やり生徒会に入れられたのを今でも覚えている。当時、御世辞にもどう表現しても「不良」であった自分だが、先述したようにそんな生徒の模範である会長の言葉を教師が聞き入れないわけもなく。表向きは更正のために、書記職を任命させられてしまった。……実際は会長の玩具であったが。

 だが、それでも、反発はしていた。今から考えると、あの時の男は随分と自分を可愛がっていたということがよくわかる。

 入ってみてから気づいたことだが、生徒会には会長職以外の人材がいなかった。教職員達は何とかして副会長以下の役職を持たせようとしたらしいが、そこはそれ、会長の一言、

 

『役立たずはいりません。仕事の邪魔です』

 

 の一言でにべもなかったらしい。

 

 そんな中、ぽっと出の自分が役職持ちになって周りがいい感情を持つはずもなく。ある日、不満を爆発させた生徒たちに囲まれた。

 

会長(アイツ)もウゼェんだけどよ、アイツやんのって(ムズ)いんだよな」

「いっつも誰かしらが一緒に居るせいでな」

「その点、お前は嫌われモンだからよォ」

 

「ちょっとボコられてくんね?」

 

 一対多数でもそれなりにはできるが、向こうは武器×多数、こっちは素手×1人。あー、これ、無理だ、そう思ったとき。

 

「ねえ、誰のものに何する気?」

 

 そんな声が聞こえたと思ったら、後方の集団が上空にふっ飛んだ。……え?

 

「ソイツ、俺の(オモチャ)なんだよね。……カスどもが、手ェ出すんじゃねェよ」

 

 括弧の中の副音声が聞こえたのは自分だけだろう。そして呆然としている間に――意識があるのは、へたり込んでしまっている自分と会長だけになった。

 

「ほら、行くよ」

 

 そう言って手を引いて歩き出した会長。全く、危機管理が足りないんだから……とか、ボヤいている会長に、小さな声で呟いた。

 

「すげェ……」

「ん? ……ああ、当たり前だよ。いつの時代も、生徒会長は万能超人だ、って決まっているんだよ。現実にも適用されるよねえ」

「……アンタぐれェじゃないんすか」

「おや、ようやく敬語を使ったね。まあ、誰にも真似できたら超人じゃないし」

 

 あはは、と笑っているが、言っていることが無茶苦茶だと気づいているのだろうか――いや、この人は、気づいていて言っている。それぐらいは、自分にもわかる。

 ――なんて、いい気になっていたせいだろう、隣の怪物(会長)の呟きを聞きのがしたのは。

 

 「……にしても、あれだけの人数でやられるなんて……こりゃあ、少し教育が必要かなあ?」

 

 これから先、先輩が卒業するまでのおよそ十か月間、扱きに扱かれることをまだ知らなかった――

 

 

「……い。おーい。ハルハルー? ちょっとー? 無視はひどいよー」

「…………ああ、すみません。ちょっと眩暈が」

「ええ!? 大丈夫? 横になる? ちょっと休んだ方が……あ! 俺の膝枕を提供してあげよう! ほら、どうぞ!」

 

 これ見よがしにソファに陣取って自分の膝をポンポンと叩いている男に、相変わらず溜息が禁じ得ない。

 

 でも、その性格が嫌えない自分は、それなりにこの先輩に憧れているのだろう。――少なくとも、今の自分があるのはこの人のおかげなのだから。

 ――でも。

 

「膝枕はしません。……それと、いい加減、私のことを『ハルハル』と呼ぶのはやめて――」

「『ハルちゃん♡』って呼ばれたい? 女装に猫耳、セーラー服のオプションもつけてあげるけど」

「――すみませんでした」

 

 目が笑っていなかった。男は元が美形だから、基本コスプレと名の付くものは何でも似合う。しかし、すでに四十超えのオッサンが女装……だめだ、堪えられない。

 

「分かればいいんだよ。ハルハルくん」

 

 ――それでも、やっぱり、嫌うことはできないのである。

 

 

 

 

 

 

 

 田中太郎さんが入室されました

 

田中太郎【ばんわー】

セットン【ばんわです】

甘楽【こんばんわです! 田中太郎さん♡】

田中太郎【すみません。ちょっと用事を思い出したので席外します】

甘楽【ああ、ちょっと! 太郎さんってば!】

甘楽【もう! そんなに私が可愛いからって、恥ずかしがることないのに!】

セットン【あ、私も少し席をはずしますね】

セットン【パソコンがウイルスに感染されているようで。変な文字が表示されるんです】

甘楽【ええ! ひどいですよ、二人とも!】

 

 狂さんが入室されました

 参さんが入室されました

 

狂【あら、皆々様。御機嫌よう】

参【……ばんわ】

狂【おや、何やら多大なバグが発生しているようですね。甘楽さん、ウイルス対策ソフトはちゃんとインストールしておいた方がいいですよ? いつも以上に言動に問題があるようなので】

参【--不適切な単語が検出されたので表示されません--】

甘楽【入室していきなり!?】

甘楽【それに、皆さん。大丈夫ですよ】

甘楽【私のパソコンには、ちゃーんと、対策を立ててあるんです!】

 

 内緒モード 甘楽【まあ、それでも侵入されているみたいだけどね】

 内緒モード 田中太郎【え? どういう意味ですか、それ!?】

 

狂【そう言えば、今日は本屋に行ってきたんですけど】

狂【黒玖禄さんの新刊が出ていて思わず即買いしてしまったんです!】

セットン【ええ!? 本当ですか!?】

田中太郎【今日だったんですか!? 近々出すらしいということはネットで流されていましたけど】

狂【はい! しかも、な、な ん と ! サイン会をやっていたんですよ!】

狂【ここを見てください! →【画像】】

 

田中太郎【うわ、本当だ】

セットン【う、羨ましい……。そして、相変わらず黒玖禄さんは覆面なんですね】

田中太郎【ですね。しかも今回はジェイ〇ンって……】

甘楽【もしかして本当に人をブッ××た後だったりして……】

セットン【やっぱり本格的にパソコン、チェックした方がいいんじゃないですか?】

セットン【あ、私、ちょっと本屋に行ってくるので落ちますね】

 

 セットンさんが退出されました

 

田中太郎【おつー】

田中太郎【あ、間に合いませんでしたね】

甘楽【太郎さん! 太郎さんなら、分かってくれますよね!?】

田中太郎【すみません。僕も本屋に行くんで落ちますね】

田中太郎【甘楽さん、一度、メンテナンスし直した方がいいんじゃないですか?】

 

 田中太郎さんが退出されました

 

甘楽【た、太郎さんまで!?】

甘楽【うう……。皆さん、冷たいですぅ】

 

 内緒モード 狂【さすがですわね、兄さん。いつも以上に狂乱舞してるなんて、やっぱり今日はどこかおかしいです】

 

参【おかしい】

 

 内緒モード 甘楽【まだマイルは内緒モードを使えないのか!】

 内緒モード 甘楽【別に、何でもないさ。お前たちに心配してもらうようなことは何もね】

 内緒モード 狂【今、波江さんから教えてもらいましたわ。最近、兄さんのパソコンに侵入してくる人がいるんですってねえ? どんな気持ちですか? いつも人をおちょくって火種を放り込んでおきながら自分はそれを傍観して楽しんでいるかなり頭がイってしまっている、お兄様?】

 

参【笑】

 

 内緒モード 甘楽【…………お前たちは、よっぽど、俺を、怒らせたいんだな?】

 

 狂さんが退出されました

 参さんが退出されました

 

甘楽【……チッ。逃げたか】

甘楽【……覚えてろよ】

 

甘楽【あれあれー? 皆さん帰っちゃったんですかぁー?】

甘楽【だったら私も落ちますね】

甘楽【お疲れ様です!】

 

 甘楽さんが退出されました

 

 

 現在 チャットルームには誰もいません

 

 現在 チャットルームには誰もいません

 

   ・

 

   ・

 

   ・

 

 現在 チャットルームには誰もいません

 

 現在 チャットルームには誰もいません

 

未元物質【甘楽さんへ】

未元物質【『ご愁傷様DEATH』】

未元物質【 m9( ^ Д ^ ) プギャー】

 

 現在 チャットルームには誰もいません

 

 現在 チャットルームには誰もいません

 

   ・

 

   ・

 

   ・

 

 

「またか!」

 

 

 

 




 最後の台詞はイザイザさん。キーボードをブッ叩いている絵が浮かんだので。
 よく読んだ方なら解ると思うのですが、途中で時間がとんでます。

 作者が好きなキャラ→門田京平、四木春也、赤林海月、平和島兄弟、唯我独尊丸、and more。年上キャラかマスコットしか好きじゃない。なぜだ。


 主人公
 ・垣根帝督
 容姿も名前も【とある魔術の~】のアノ人。調べてみたけど、未だに声がない(、よね? だよね? 記憶にないんだけど)。未元物質(ダークマター)の超能力は使用できる。もともとこの世界は現代ファンタジーだし、あっても別にいいと思った。

 一番初めの予定では、来神時代の生徒会長だった、けれど、世代? が一個ずれた結果、こうなった。じゃあ教師でいいやってことで教師兼小説家に。ペンネームは《黒玖禄》、チャットでのHNは《未元物質》(あれ、カーミラ才蔵書いた人って出てきたっけ?)。そのままだと臨也にすぐバレそうだけど……ま、いっか! ←
 『世界の中心、針山さん』は同作者の別作品です。あれだけクロスオーバーしていないから出してみた。

 初代「怪物」。祖父のような包容力と父のような厳格さを持ち合わせた最強人物。一応知識は全部ある転生者。でもその要素はほとんど入れていない、はず。

 四木さんの先輩にしてしまった、けど後悔はしていない。だって俺得小説だもの! ←
多分だけどこの人、岸谷森厳と同級生だと思う……年齢表的なのが欲しいなあ。そこまで知識ないんだ。原作は一応全部あるんだけれども。ちなみに主人公に女装は抵抗なし。(もう年だし)最近はあまり似合わなくなってきたけど若いときは楽しんでた。人生謳歌系青年。

 実はこれを書いているとき、ボカロを流していました。そのフレーズも用いています。分かる方は十中八九廃人です。



 そしてここから、『デュラララ!! SH』、および、『越佐大橋シリーズ』に続く! (嘘)。




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