激しいスキンシップを受けてしまう娘に憑依してました…。…既に胃が痛いです……   作:タク-F

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※本作品はストーリーの展開上【敢えて】フィーネの館イベントを翼さんの復帰ライブライブより前に展開します。

本来の時系列では翼さんの復帰ライブの方が先ですが、原作時系列通りでは無い事を先に謝罪します。


古巣での想い出も……

 二課の司令である風鳴弦十郎と直接の話し合いの翌日……あたしは()()()()()()()()()()()()()

 

「彼処に目ぼしい情報は残されて無い。せいぜいあたしが生活していた程度の情報しか……」

 

 とはいえ実家のような想い出も少なからず存在している。何せあの館は……

 

「曲がりなりにもフィーネがあたしを引き取ってくれた場所だからな……」

 

 それが打算的であれ、一時の気の迷いであれ……恩を受けたのは事実だ。だからこそ融合症例となった響の連行は真摯に取り組んだし、フィーネ自身の妨害や風鳴翼の意地に押し退けられてしまった。

 

「まっ……自爆覚悟のあの行動が二課にとって致命的なのにして来た事が今でも軽いトラウマだけどな?」

 

 装者の少ない二課で躊躇い無く絶唱を放つとかあり得ねぇ。しかもそれが筆頭戦力なのに……。

 

「この戦いのケリをつけたらちゃんと風鳴翼先輩に謝ろう。まっ……私生活ポンコツ防人としてからかってみるのも面白いかもな♪」

 

 新しい楽しみに思いをはぜつつもあたしは着実に屋敷へと近づいて行く。さて……例のトラップを考えるとギアを纏う方が得策か? 

 

「フィーネに後悔させてやるよ。憑依クリスちゃん(あたし)は受けた借りをキッチリと返すやベェ女だとな……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なっ……! お前は雪音クリスか!? 何故ここへ!?」

 

 全ての準備を整えてあたしは屋敷の裏口へと回り込んだが……少々運が悪かった。

 

「二課の捜査員か……ここにカ・ディンギルの情報は残されていないぞ? ある意味では無駄足だが……」

 

「確かにそれは我々が目下最速で対応しなければならない事案だが……それでも君の事を野放しには出来無い!」

 

ピッ……ピピイイィ! 

 

 銃を構える黒服達にあたしは屋敷のセキュリティを一部解除した。

 

「屋敷のセキュリティを一部とはいえ解除した。どうせ捜索するなら現場の保存状況は綺麗な方が良いだろ?」

 

「…………何のつもりだ? それをして君は何のメリットが……」

 

「そうだなぁ……強いて言うなら想い出の場所だから……か?」

 

「想い出……だと?」

 

 黒服達も困惑してる。だけどあたしのやる事は何一つ変わらない。

 

「アンタ達の眼の前から拉致された後はしばらくこの場所で過ごしてた。テロリストに囚われてた時期はただ怯えるだけの日々だったからな……」

 

「………………その件は我々も聞いている。我々があの時にむざむざ君の事を奪われていなければ……」

 

「構わねぇよ。おかげでイチイバルを手に入れる事になったし、何よりもあたしは恋を識った。奇しくもこれはフィーネの命令によって出きた縁だけどな?」

 

「………………同性愛なのに? 

 

「ッ! 聞こえてるぞぉ! そうだよ! あたしは響に惚れたのさ! 片想いだよ! なんならその陽だまりの小日向未来にも好意を……LOVEを抱いている! それをあたしは後ろめたいとは思わねぇ! 

 

 この世界で自分の心に蓋をするのは簡単だ。だけど……それだけで解決出来る問題は数少ないし、寧ろ拗れた事さえ珍しくも無い。だからあたしは堂々と胸を張る。

 

「チッ……ギアの展開が出来ている内に捜索を終えてくれ。フィーネが一網打尽にするべくノイズをブッパしたら全滅だからな……」

 

「…………済まない。司令にも報告を……」

 

「構わねぇよ。寧ろオッサンがこっちに来たらあたしは捕まるレベルだけどな?」

 

 いやいやいやいや無理ゲーです。司令に単独勝負で勝てるのは人間を辞めた人達だけです。この時点のクリスちゃん(あたし)はギア無しだとポンコツガールです。一応体力づくりを原作よりはしてるからマシ……だと思いたいけど。

 

「司令がすぐに此方と合流する。しかし……明らかに我々に有利過ぎる取り引きじゃないか? もう少し要求してくるのが交渉のセオリーだと思うが……」

 

「そうだな。だけどあたしの家で残っている場所はここだけだからさ。せめてノイズに壊される事無く残せるなら……ってな。それに取り引きは相手側が少し得をするぐらいが丁度いいって言うだろ?」

 

「いや……クリス君のメリットよりも俺達のメリットの方が遥かに大きいぞ? 彼らが疑うレベルの……な?」

 

「遅ぇぞオッサン。あたしのギアが保つ内に片付けてくれよ?」

 

「やれやれ……手厳しいなぁクリス君は。ならば俺達もやってみせんとな……」

 

 そう言って司令は手際よく調査を開始した。そして件の部屋へと入り……

 

「司令……この痕跡は!」

 

「うげ……」

 

 アメリカ兵の死体が無造作に放置されており、その腐臭に吐き気を催してしまった。

 

「……無理をするな。クリス君はあくまでも()()()()()()()()で本質的には辛いんだろ?」

 

「なんだよオッサン……人の事をわかったように言いやがって……」

 

 とはいえあたしを支えるその腕に安心感を覚えるのもまた事実。だけど()()()()()()()()()()()()()()あたしは黒服と死体の中間地点に銃弾を放つ。

 

「ッ! 何をする!」

 

 慌てた黒服があたしに銃を向けるが……あたしを支えるオッサンはしばらく死体を凝視した。そして黒服にハンドサインを出した。

 

「やめろお前達! 今クリス君が止めなければこの建物は!」

 

 オッサンの叫びで黒服達は銃を下ろした。そしてその真意を語り始めた。

 

「どういう事ですか司令!」

 

「まさかオッサン……何が起こるかわかったのか?」

 

「あぁ……。ソレを説明するからまずは銃をおろせ。最初にその死体だが……()()()()()()()と思わないか?」

 

「っ……確かに司令のおっしゃる通り……」

 

「続けてよく目を凝らせばわかるがあのワイヤー線……恐らく爆薬が仕掛けられている。恐らくは俺達を生き埋めに出来る程度にはな?」

 

「スゲェな……ここで暮らしてたあたしにもそこまではわからなかった。あたしはせいぜい()()()()()()()()()()()()程度だったしな……」

 

 実際ワイヤーの位置は把握できなかった。だからこそオッサンの把握能力の高さと対応力がスゲェ訳だが……。

 

「ともあれクリス君の静止がなければこの建物の崩落は不可避だった。俺達を生き埋めにするならばわざわざ自分が巻き込まれる理由にはならんからな……」

 

「イチイバルの身体強化を盾にやり過ごすかもしれねぇぞ?」

 

「それも無いさ。何せクリス君は俺に身体を預けていただろ?」

 

 チッ……本当にお節介な程の善人だよ全く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ありがとうな……あたしの想い出を守ってくれて……」

 

 あの後オッサン達は館の捜索を徹底的に行いネフシュタンの使用痕跡を発見した。

 

「ふむ……カ・ディンギル計画の資料は無し……か。しかし……」

 

「ありがとうなオッサン……あたしの想い出を守ってくれて……」

 

「気にするな……とは言わないが、クリス君が今俺達の仲間になってくれればどれほど心強いか……」

 

「ソレは無理だが……()()()()()……な?」

 

 「あぁ! 約束だぞ! 」

 

 こうしてあたしとオッサンの約束が結ばれた。

 

 




次回に復帰ライブを行い、同時刻にビッキーとの共闘を行います。

感想をいただければ泣いて喜びます!

393どうしましょう……

  • 当然攻略するだろ!
  • 手強い恋敵!
  • 此方を屈服させようとするラスボス
  • ノーカン
  • 寧ろ393がメイン!?
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