激しいスキンシップを受けてしまう娘に憑依してました…。…既に胃が痛いです…… 作:タク-F
勝利の余韻に浸ろうとしたあたし達を襲ったのは未来からのSOS信号だった。
「そんな……リディアンが……」
激しく動揺する響だが……ここで避難誘導に当たっていた黒服の1人が此方側に駆けて来た。
「超大型ノイズ撃破を確認しました! そして翼さんのバイク……いつでも動かせます!」
この手回し……恐らく緒川さんの指示だな。司令の策に乗るに当たり翼さんのバイクはあたしの提案の有無に関わらず保管していたのだろう。しかし…………
「悪いがリディアンへの突撃はオススメしないぜ? 限界までエネルギーをチャージしたあたしは言わずもがな響も……そしてアンタ自身も限界が近い筈だ。違うか?」
「うん……流石の私もヘロヘロだよぉ……でも……未来が……」
「立花や貴女の言う通り疲労の自覚はあるわ。だけど防人としての信念は常在戦場……連戦でも退く訳にはいかないのよ?」
1人バイクを用いてそのままリディアンに突撃をかまそうとした翼さんだけど、
「黒服さん……アンタ達の車は全滅か? 」
「いや……幸運にも1台だけ被害を免れた車が存在する。しかし……それがどうした?」
「いやな? このまま疲労抜かずの移動をして連戦にすれば勝率は下がる一方だ。だけど
「確かにね……バイク無しでこのまま移動すればギア展開で時間短縮を図っても早くて日暮れね。でもバイクがあれば確実に日没前には辿り着けるでしょうけど……」
「もしもだがフィーネがリディアンで待ち構えていたら詰みだ。それもわかってるだろ?」
「なら……私達はどうすれば……?」
響は混乱していた。やっぱり考える事も多いからな……。
「黒服さん……悪いが食料の調達を頼めるか? この際ツケでも何でも良いから頼む。それと…………を教えて欲しい。1時間でお願いできるか?」
「ッ! 任せてくれ。幸いにも比較的被害の少ないコンビニが存在しているので我々の指示の元物資を調達しよう!」
「ありがとうよ。それとあと何人動かせるかわかるか?」
「この状況であれば3人程しか持ち場を離れるのは困難だろうが……」
「充分だ。それならあたしはその1時間で休ませて貰う。響と……テメェはどうする?」
「私……これからどうすれば……」
「今私達が急がなければいけないのがわからないの!?」
翼さんはともかく響も休憩に対して消極的な状態だった。しかし……あたしの策は尽きてない。
「同じような時間で最高のコンディションを整えるのも戦士の義務だとあたしは思うがな? 少なくともあたしは寝る。突撃するなら別行動でも構わねぇよ……」
あたしはそのまま1時間の仮眠を開始した。
「時間だ……起きて欲しい……」
身体を揺らされた事であたしは眼を覚ました。
「あぁ……時間か。助かったよ。どうやら熟睡していたらしい。それと頼んだ事はどうなってる?」
「的確なポイントは存在し無かった。しかし……恐らく人払いは済んでいると思われる」
「そりゃあ何よりだ。この短時間で無理を言って悪いな……」
「それが我々の職務だ。それに……これが我々のケジメなのさ……」
「どういう意味だ?」
「全てが終わったら語ってやる。それまでは私の口からは語れないな……」
そう告げてあたしを起こした黒服は持ち場へと戻って行った。そして響と翼さんは……
「申し訳ありません……私達の分まで……」
「ありがとうございます! おかげで助かりました!」
調達してもらった食料を受け取っていた。
「突撃……しなかったんだな……」
「勝算の問題よ。あのまま疲労抜かずでネフシュタンを取り戻す事は出来無いと判断したまでの事だから……」
「未来……」
しかし次第に冷静さを取り戻した翼さんとは対照的に今度は響が不安を募らせていた。だからあたしはその手を握って……
「ありがとうな響……あたしの言葉を信じてくれて……」
「うん……クリスちゃんが私達を信じてるって知ってるから……」
不安で下を向く響を……あたしは抱きしめた。
「わわわ……! クリスちゃん! 溺れる! 息が! 息がぁ〜!」
「落ち着けよ響。今ここに響がいるなら出来る事はいくらでもある。それに……もちろん未来を助ける事だってな?」
「っ……! うん!」
そしてあたしも黒服から食料を受け取る。
「食べながらいくつか確認したい。風鳴翼……テメェはカ・ディンギルの事をどれほど聞かされた?」
「天を貫く程の巨大な塔と櫻井女史が語っていた程度よ? それに……立花もこの話は聞いている筈だけど……」
「響のおバカは愛おしいけど今はタイミングが悪い。とりあえずは食べながら聞いて欲しい……」
正直食べながら話すのはクリスちゃんだと最悪なんだよなぁ〜……そもそも食べ方汚いし……。
「それじゃあ本題の作戦だが……その前に確認したい。テメェのバイクに二人乗りは可能か? 法規制とかそんな事は放って答えてくれるか?」
「乗せるだけなら……可能ね。安全面もギアを展開すれば最悪は無いと思うけど……」
「えぇ!? 良いんですか翼さん! 私が翼さんと二人乗りをしても!」
「今回だけよ。普通なら絶対にあり得ないわ……」
「充分だ。それなら響と2人でリディアンに向かってくれ。恐らくその頃には……」
「立花は……大丈夫かしら?」
「っ……! はい! お願いします翼さん!」
響は翼さんと合流してリディアンへ行く事を了承してくれた。残るあたしは……
「それで……貴女はどうするつもりなのかしら?」
「黒服の手配した車で移動するよ。リディアンの場所は解ってるから安心しろ……」
「そうね……貴女の事は未だ信用出来無いけど冷静に判断出来る事はわかってるわ。だから
「お〜お〜怖ぇ怖ぇ……」
どうやらあたしの企みは翼さんにバレてると見ても良いのかもな。まっ……それでも困らねぇけどよ?
「それじゃあ……
「クリスちゃん……」
不安そうに見つめる響に対してあたしは……響の身体を抱きしめて
「はにゃ……へにゃあ〜……」
だけどこれでは終わらせない。今度は響の手を握り、今度は舌を絡めたディープキスを行った。
「あ……は……へにゃあ〜……」
完全に蕩けた響だが……もう1度頭を撫でながらあたしは耳元で囁いた。
「大丈夫……あたしは響を愛してる。絶対に駆けつけるから……待っていてくれ……」
「ッ〜〜〜〜!」
顔を赤面させた響はショート寸前だった。そしてあたしは
「…………行くのね?」
「まぁな。生きてこの戦いを終えられたら……改めてテメェの名前を呼んでやるよ……」
「そう……期待せずに待ってるわ……」
あたしはそのまま翼さんに背を向けて黒服の手配した車でカ・ディンギルを狙撃できるポイントへと移動を開始した。
「絶対にカ・ディンギルは壊す。それだけは……翼さんにも譲れないからな……」
最後の戦いが……もうすぐ始まろうとしていた。
クリスちゃんの作戦が通じるのかは……天のみぞ識る世界。ギリギリまで隠した作戦が実を結ぶかは……次回のお楽しみにお願いします。
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393どうしましょう……
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当然攻略するだろ!
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手強い恋敵!
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此方を屈服させようとするラスボス
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ノーカン
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寧ろ393がメイン!?