「み、しじま……さん?」「み、しじま……さん?」
「ど、どういうことこれは!?」
慌てて医務室に駆け込んできたアドが叫ぶ。
「なんで……」
(せっかく、変身できるように……なったのに……)
「私が……やる……!」
その怪物と化した礼音に切りかかろうとする来栖崎の体を或人が止める。
「やめてくださいッ!! 三静寂さんは……」
「もう……化け物になってるじゃない!!」
「違うッ!! まだだッ!! ……いや、少し、待ってください!」
なんの根拠もないその或人の発言に怒りを隠せない来栖崎はついにその刀を下ろした。
「はぁ……呆れた」
そしてその言葉の後、或人の鳩尾を膝蹴りし、そして奴の方へと向かっていった。
「あがっ……!? だから……」
『ゼロワンドライバー!』
『territory. authorize』
「変身……!」
『Impossible to escape! トラッピングスパイダー! No one can escape its web』
そしてスパイダーの特殊能力、捕縛を使うために接近していくゼロワン。そして糸を発射した瞬間、その三静寂礼音の産声形態によって投げ飛ばされ、変身を解除させられてしまった。
「ガァッ……!」
だが一時的にとはいえその行動を封じられた奴は、動きを留め、活動を停止した。そして或人はゼロワンへ再変身をする。
『Jump! authorize』
「変身゙!」
『プログライズ! イニシャライズ! ……リアライジングホッパー! A riderkick to the sky turns to take off toward a dream』
「……。……貴方を止められるのは……ただ一人……俺゙だッ!」
ゼロワンはキーを押しこみ、必殺技を発動させた。
『リアライジングインパクト!』
「はぁぁぁああああ!!!」
リ
ア
ラ
イ
ジ
ン
グインパクト
すると礼音の体はみるみるうちに分解され、そして元の人間の姿に戻る。
「皆と出会えて……いや、飛電君。君とすごした日々は、幸せだったぞ……」
人間の姿に戻ったことに一瞬安堵した或人。だが礼音は、そのまま体が光の粒子となって消えた。
「ああああああ゙!!!」
泣いた。或人は泣いた。体中の水分を枯らすが如く、彼女たちは泣きじゃくった。なのに、何故か気持ちは全くと言っていいほど晴れなかった。
「俺は……俺はぁぁぁああああ!!」
傷心中の或人の元に誰一人として声をかけられない中、来栖崎が或人の元へとしゃがみこむ。
「シャキッとしなさい!! あんたそれでも男なの?! いつものギャグを飛ばすようなあんたはどこいったのよ!」
バチン、と或人の頬を勢いよくぶった。
「はは……そう、だよな……仮面ライダーの俺が、くよくよしてちゃ……いけないもんな……よしっ!」
なんとか立ち直ったように見せた或人に、ポートラルのメンバーはみなホッと胸を撫で下ろす。だが……。
「おっと、楽しんでくれたかな? 人殺しのライダー君」
その場にいる全員が、電撃が走るような衝撃を覚えたことだろう。だがそれに驚きこそすれど、困惑するものはいなかった。それよりも先行するのは怒り、憎悪、憤怒といった感情であった。
「神峰透露……! お前が……お前だけは……!」
そう言って戦闘態勢に入ろうとする或人。だがそれを目の前にいる男は許してはくれず、その手に持っている武器で或人の心臓のある部分を正確に貫いた。
「……?」
或人は声も出せぬままその場に倒れ伏した……。
先に謝っておきます。或イズが好きな方ごめんなさい。