神峰の凶弾に倒れた或人は、その体を再生している最中に、ある夢を見ていた。
(俺……死んじゃったのかな……)
(てか、みんなは大丈夫かな……?)
(まずここはどこなんだ……?)
そんな疑問が、浮かんでは消えていく。そして何処からか自分を呼ぶ声が聞こえてきた。
(……ると……或人……)
(父……さん?)
或人の夢の中で話しかけてきたのは彼の父である飛電其雄。彼の手には2の意匠が造形されたドライバー、ゼロツードライバーが握られていた。
或人がそう、生と死の狭間を行き来している間、遺された彼女たちは果敢にバイラスと戦闘を繰り広げていた。
「よくも……よくもあーちゃんを!!!」
そう言ってアドはバイラスへと突撃していく。
「……許さない……許さない……私の生きる理由に……。殺す!!」
来栖崎は得物の刀をなりふり構わず振り回し、いつもの冷静さを欠いていた。そんな攻撃がまともに当たるはずもなく、来栖崎の攻撃は難無くいなされ、そして膝をつかされてしまった。そして、バイラスの斬撃がメンバーを貫く……その瞬間……!
「やらせない……!」
目の前に、心臓を撃ち抜かれその生を終えたはずの飛電或人が立っていた。そして彼は左手に持ったゼロツードライバーを腰に当て、装着する。
『ゼロツードライバー!』
そして或人はゼロツーリベレーターを展開し、変身待機状態になる。するとベルトの中心にあるクォンタムエクイッパーから2匹のバッタのライダモデルが出現し、或人の周りを飛び回る。
『Let’s give you power』
次にゼロツープログライズキーのライズスターターを押し、キーライザーを展開する。
『ゼロツージャンプ!』
そしてキーをゼロツースロットに装填し、周りのバッタがアーマー状に変形し、体に装着されていく。
『ゼロツーライズ! Road to glory has to lead to growin'path to change one to two! Kamenrider ZERO-TWO! I'ts never over』
深紅の手袋、深紅のマフラーを装衣にした、新たな戦士が彼女たちの目の前に立った。
「ゼロツー、それが俺の名だ!」
或人はみんなの前でそう高らかに宣言する。
「なっ……生きて……いや、やはりというべきか……。ふっ、ならばこの勝負、受けて立とう!」
神峰はバイラスプログライズキーのライズスターターを押し、起動する。
「virus」
そして彼はドライバーの認証部、オーソライザーへとかざし、ロックを解除する。
『authorize』
すると感染ドライバーの照射生成機インフェクトエクイッパーから包帯出できたような怪物のライダモデルが出現する。
そしてライズキーブレードを展開し、バイラスロットに装填する。そしてカバーのようになった感染ライザーを折りたたみ、変身を開始する。
「変身」
『プログライズ! アークライズ! 仮面ライダーバイラス!』
「次こそは君を殺す……とでも言っておこうか……」
「お前を止められるのはただ一人、俺だ!」
その言葉と共に、ゼロツーとバイラスの戦いの火蓋が切って落とされた。
「はぁっ!!」
ゼロツーの予測演算が、バイラスを翻弄していく。1つの可能性を消したバイラスが、それ以外の沢山ある演算から出現したゼロツーに攻撃される。
だが腐っても神峰は研究者。初めはその動きに理解出来ないでいたが、戦闘が長引くにつれ、対応出来るようになっていった。まさに一進一退の攻防であった。
「これで終わらせる……!」
そう言ってドライバーに装填されたゼロツーキーを押し込もうとするゼロツー。
「おやぁ? 打っていいのかな?」
ゼロツーの目には、バイラスの専用武器インフェクティングブレードを首元に向けられた来栖崎の姿が映っていた。
「く、来栖崎さん!?」
「私はこの、感染しても自我がある、この少女が気になる……と、偏見で物を言おうか」
そう言って彼は、周りの壁を蹴り破り、土煙を上げてゼロツーの目をくらました。
「その未来はすでに……って、何!?」
どこに行ったかを予測し、攻撃しようとしたゼロツー。だが何も予測出来ないので迂闊に攻撃できないゼロツー。そして自分の無力感を感じながらその場に立ち尽くすのだった……。