一体残らずに破壊した……かに思われたが、まだ一体残っていたらしく、それに気づいた姫片はやちるを庇ったために深手を負ってしまった。そして、ゆっくりと近づいてくるアタナトイ。そして剛腕が降りかかり、姫片たちを潰す……その瞬間……!
「やぁ、大丈夫かい?」
反射的に目を閉じたふたりは目を開ける。そこにいた男はマフラーを巻いており、そこまでは普通なのだが、彼女たちふたりはそのマフラーに包まれていたのだ。
「誰……です?」
「おっと、申し遅れていた。私は────」
「俺は常磐ソウゴ、こっちはゲイツで、さっき君たちを助けたのがウォズ。あの怪物は倒したから安心して」
「我が魔王、被せるのはやめてもらいたい」
「おいウォズ。この人たちが困ってるだろ……」
ゲイツは少し目のやりどころが困るようで、目を逸らしながら口を開く。
「ん〜、どしたのゲイツ〜。まさか女の人だからって緊張してる〜?」
笑いながらソウゴが言う。
「ち、違う! ……というかソウゴ、お前は何も思わないのかこの服装に……」
こうしてソウゴたち魔王一行に助けられた姫片とやちるはソウゴたちとともに或人たちの持ち場であるPAL研究所へと向かった。
そしてアドたちは工業テクノロジーセンターへと向かう道中、顔が本になったような怪物に出くわした。奴の名はメギド。彼女たちはレイダーにそれを倒そうとするが、何度倒しても復活する為、徐々に疲弊していき、遂には疲労で倒れてしまう。
「これで終わりだ! 人間!」
剣が振り下ろされる、その瞬間……!
『ブレイブドラゴン!』
深紅の剣が、メギドの剣を受け止めた。
「はぁッ!」
そして炎の剣士は剣を振り払い、メギドの剣を手から離すことに成功し、その隙にバックルに納刀し、そのトリガーを押す。
『必殺読破!』
そして剣を引き抜き、剣に勇気の龍の力を纏わせる。
『ドラゴン 一冊斬り! ファイヤー!』
「火炎十字斬!! はぁッ!!」
炎の剣士はメギドに向かって剣を振り、そして奴が持っていたアルターライドブックを破壊し、メギドを完全撃破する。そして変身を解除した小説家、神山飛羽真はその場にへたりこんでいる二人に手を貸して立ち上がらせる。
「ごめん。怖い思いさせちゃったよね。でももう大丈夫! 俺は神山飛羽真、小説家だ。あ、常磐ソウゴって子から事情は聞いてるから、君たちは来栖崎ひさぎって子を探してるんだよね? その子なら今君たちが向かっている工業センターにはいない。PAL研究所ってところにいるみたいだよ」
それを聞いたアドは半信半疑のまま、その小説家と名乗る人物の後に付いて行った。
「アド、大丈夫なんですか? 着いていって……」
「大丈夫だよっ。多分。助けてくれたんだから!」
そしてアドたちは神山飛羽真と共に、或人たちの持ち場であるPAL研究所へと向かった。