「行け―!」
「先制点取った!!」
「うー!」
「そうか、恵くん、クィディッチの良さがわかるか!」
「がんばれー!」
クィディッチは恵と津美紀が大興奮だった。
大人組はルールがわけわからん、といった様子で、どちらかというとはしゃぐ私と直哉を微笑ましく見ていた。
悟と甚爾はスニッチをすぐに見つけるので凄いと思う。
「スニッチで150点は盛り過ぎじゃないか?」
「クアッフルの意味とは」
「魔法使いに合理性を要求したらあかんやろ」
「悟! スニッチだ!」
私は思わず悟のローブを引っ張る。
「はいはい、……あれは多分相手チームが勝つな」
「うー!!」
恵が大興奮である。悟の言葉通り、スニッチが奪われて終了した。
「あー! さすが箒の本場イギリス! 強いなー!」
キャッキャとはしゃいでいる所に、事件は起きた。
「すっげ! ドラゴンじゃん! 演出スゴ」
「そんなのあるわけない! テロだ!!」
急にドラゴンが出てきて暴れ、阿鼻叫喚となる。
「プロテゴ・マキシマ!(最大限の守り) 硝子達は避難して」
「プロテゴ・マキシマ!(最大限の守り) 竜相手じゃ気休めにしかならんけど」
直哉と2人、手伝おうと箒を取り出すと、悟と甚爾がそれぞれの後ろに乗ってきた。
「手伝う。俺もドラゴン近くで見て―し」
「体動かしたいと思ってたところだ」
四人で箒に乗ってドラゴンの近くまで行くと、悟と甚爾はドラゴンめがけて飛び降りる。
「フリベンド!(撃て!)」
「つまんねーな、傑。効いてね―し。呪霊操術使えよ!」
「はっ こんなの俺一人で十分だ」
「天然記念物だから、殺したらアカンよ!」
悟がドラゴンの攻撃を防ぎ、甚爾が迎撃する。
沈黙したドラゴンに、歓声を上げた。
「うー! うー!! うー!!!」
「お父さん、つよーい!」
恵と津美紀も大興奮だった。
ご褒美として選手とも写真を取り、最高の1日だった。
「これで幸せな記憶は完璧やな―」
「ああ、そうだね」
「幸せな記憶?」
「エクスペトパトローナムって呪文があって、それは幸せな記憶を材料にするんだよ。世界幸せ選手権で優勝しないと使えない技」
「なんだよ、それ。優勝したの?」
「したよ。悟と硝子と一緒に遊べたし」
「したな。甚爾くんと一緒に共闘できたし」
二人して笑うと、悟がぎゅーっと抱きしめてきた。
「あーもう! お前ら可愛い!!」
その後、魔法の絨毯を試し乗りしたり、魔法生物のふれあいコーナーで遊んだり、魔法を色々見せたりした。
食い倒れもして、大満足な状態で縛りを結んだのだった。
最後に花火をして帰ろうというところで、救援に来た歌姫先輩たちに見つかり、無事叱られた。
なお。前田先生が用意した呪霊は救援に来た冥冥先輩が秒で倒しており、見つからないと騒ぎになって捜索されていたらしい。サボって遊んでたことバレちゃった。
直哉と私で責任持って反省文を書いてその後任務に勤しんだ。