魔法使い夏油は呪術師を辞めたい   作:かりん2022

3 / 4
一年生の夏休み 後半

「行け―!」

「先制点取った!!」

「うー!」

「そうか、恵くん、クィディッチの良さがわかるか!」

「がんばれー!」

 

 クィディッチは恵と津美紀が大興奮だった。

 大人組はルールがわけわからん、といった様子で、どちらかというとはしゃぐ私と直哉を微笑ましく見ていた。

 

 悟と甚爾はスニッチをすぐに見つけるので凄いと思う。

 

「スニッチで150点は盛り過ぎじゃないか?」

「クアッフルの意味とは」

「魔法使いに合理性を要求したらあかんやろ」

「悟! スニッチだ!」

 

 私は思わず悟のローブを引っ張る。

 

「はいはい、……あれは多分相手チームが勝つな」

「うー!!」

 

 恵が大興奮である。悟の言葉通り、スニッチが奪われて終了した。

 

「あー! さすが箒の本場イギリス! 強いなー!」

 

 キャッキャとはしゃいでいる所に、事件は起きた。

 

「すっげ! ドラゴンじゃん! 演出スゴ」

「そんなのあるわけない! テロだ!!」

 

 急にドラゴンが出てきて暴れ、阿鼻叫喚となる。

 

「プロテゴ・マキシマ!(最大限の守り) 硝子達は避難して」

「プロテゴ・マキシマ!(最大限の守り) 竜相手じゃ気休めにしかならんけど」

 

 直哉と2人、手伝おうと箒を取り出すと、悟と甚爾がそれぞれの後ろに乗ってきた。

 

「手伝う。俺もドラゴン近くで見て―し」

「体動かしたいと思ってたところだ」

 

 四人で箒に乗ってドラゴンの近くまで行くと、悟と甚爾はドラゴンめがけて飛び降りる。

 

「フリベンド!(撃て!)」

「つまんねーな、傑。効いてね―し。呪霊操術使えよ!」

「はっ こんなの俺一人で十分だ」

「天然記念物だから、殺したらアカンよ!」

 

 悟がドラゴンの攻撃を防ぎ、甚爾が迎撃する。

 沈黙したドラゴンに、歓声を上げた。

 

「うー! うー!! うー!!!」

「お父さん、つよーい!」

 

 恵と津美紀も大興奮だった。

 ご褒美として選手とも写真を取り、最高の1日だった。

 

「これで幸せな記憶は完璧やな―」

「ああ、そうだね」

「幸せな記憶?」

「エクスペトパトローナムって呪文があって、それは幸せな記憶を材料にするんだよ。世界幸せ選手権で優勝しないと使えない技」

「なんだよ、それ。優勝したの?」

「したよ。悟と硝子と一緒に遊べたし」

「したな。甚爾くんと一緒に共闘できたし」

 

 二人して笑うと、悟がぎゅーっと抱きしめてきた。

 

「あーもう! お前ら可愛い!!」

 

 その後、魔法の絨毯を試し乗りしたり、魔法生物のふれあいコーナーで遊んだり、魔法を色々見せたりした。

 食い倒れもして、大満足な状態で縛りを結んだのだった。

 最後に花火をして帰ろうというところで、救援に来た歌姫先輩たちに見つかり、無事叱られた。

 なお。前田先生が用意した呪霊は救援に来た冥冥先輩が秒で倒しており、見つからないと騒ぎになって捜索されていたらしい。サボって遊んでたことバレちゃった。

 直哉と私で責任持って反省文を書いてその後任務に勤しんだ。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。