「すまん!影!天音!w」
拝み手だが顔が笑うセキエン
「お前ら公認だし良いんだと思ってた!w」
「アタシが運んで防具脱がしたから、
そこは安心しなw」
春香も笑う
「ガハハハ!余計な気遣いだったか!」
笑いながら朝食を頂くが影と天音は
照れっぱなし
「夕べは良い酒でしたからなぁ、影殿も
初めてでしたし仕方無いでしょう」
権爺もニコニコ笑う
晩飯は居心地の良かったこの場所が、今は…
『やらかした!!』
ああああ!恥かいた!もう呑まない!
一生呑まない!
他の里でこんな事になるなんて!
真っ赤で後悔する影
何で?何で私、加減間違えたの?
影がいたから?
疑問が渦巻く天音
カムラに比べて米がとにかく旨く、
山菜や漬物、なによりキノコがウマイ
なのにその味を楽しむ余裕も無く…
「気にすんなってw」
いや、帰った後で笑うだろ絶対!
顔がニヤケてんだよ!
結局土産に酒を渡され送り出された、
春香は残るそうだ
…………
「という訳で…」
「はっはっはぁ!
それは災難だったな影!天音!」
タタラ場前で報告するが、申し訳なさと
恥ずかしさで…
真っ赤で口ごもる
「あ、あのこれ渡されたので…」
徳利を渡すと
「うむ、コレを呑まされたな?」
「はい」
「潰れただろう」
「?」
「カイエン殿の常套手段でな?相手の本心や
裏を知るために強い酒を呑ませるのだw」
「知ってて行かせたんですか?!」
怒る天音
「すまんwまさかお前達がw…
同棲してるのに…なぁwww」
笑いっぱなしの里長
「はぁー…」
疲れた、恥かきに行ったようなもんだ
…………
「親父殿、俺の言った通りだろ?w」
「あんな裏表の無い男とはな、
逆に心配になるぞw」
酒を飲むカイエン
「ニシノの情報通りでしたな、外国船と
直接取り引きが始まったとは」
頷く権爺
「この手紙の通りならトガシに損はありません」
シキエンが今朝届いた文をヒラヒラさせる
カムラからの取り引きの条件が書いてある
「鉱石類を全部1割増しで買うとはな」
「外国には2割増しで売る…
と言った所でしょうかなぁ…」
「こっちはセキエンのヘタレを直して貰い、
春香殿まで来てくれた、
この上儲け話まで…
何やら上手く行きすぎているな」
腕組みするカイエン
「ヘタレて…」
「いえ父上、あの影という戦力を引き抜か
なければ百竜夜行によるカムラの自滅は
遠退くかと」
「シキエン!
カムラの砦と戦力のお陰でトガシが
今まであったのかもしれないんだぞ!!」
睨むセキエン
「まぁまぁ若様、シキエン様も抑えなされよ」
ニコリと笑う権爺
「春香殿を教官としてトガシのハンター
全体の強化の見込み、もちろん若様の
次期里長としての実力も付けて貰った、
この上儲け話…」
指を立てると
「一つの利益には一つのリスクが付きモノ
ですからなぁ、
ここは欲張る所ではありません、なぁ里長」
「その通り、取り引きについては落とし穴が
どこにあるか…見極めようではないか
…なぁシキエン」
「…はい父上、相場とカムラの買値の変化を
見極めます」
「親父殿、俺は行って百竜夜行を実際に見て
言ってんだぜ?カムラの支配なんて
諦めた方が良い!」
しかめっ面のセキエン
「分かっている、何故か知らんがニシノも
手を引いたしな、流れに任せよう」
…………
「記憶の無い間に変な事言ったり…」
影と天音は顔を見合わせる
「何を言っている?お前達はカムラの不利に
なることなど何も知らんだろう?」
…そういえば
「それにお前達は腹黒くないからなw
カムラが隠し事をしてない様に見せたのだw
毎回だからこの手は当たり前だからな」
「じゃあ今回のコレは…」
「うむ、少なくとも失敗はしていないw
むしろ大成功かもしれんw」
いや…その笑いはどっちを笑って…
報告を終えたが二人とも顔が暗い、階段を降りると
「あら、どうしたの?ダメだった?」
ヒノエが立ち上がる
この人に知られたら大喜びでイジってくる
「ね、姉さん、何でもないわ」
しどろもどろ
「お二人とも暗いですよ?何かありましたか?」
カゲロウも来る
この人に呑ませたら…すごい何かが
聞けそう…こわいこわい
明日…いや今日中には里長からゴコクへ、
そしてミノトからヒノエへ伝わるだろう
「忘れたい」
「俺もだ」
集会所に入ると
「おぉ、影、セキエンはどうしていたゲコ?」
「ゴコク様!急ぎのクエストありませんか?!」
物凄い真剣な二人
「ふ、二人ともどうしたゲコ?」
何でも良いから無心に武器を振り回したい!
クタクタになって全てを忘れたい!
………
「はぁ…はぁ…」
「げほっ!…ふぅ…」
数時間後、息を切らす二人の前に、ズタボロ
になるまで斬られたアオアシラが転がる
恐らく過去最速、五分も掛かっていない
こんなストレス解消でモンスターに
向かってはダメだ、ハンターはもっと命に
対する敬意が無ければいけない、
頭では分かっている…
これでは…単純に八つ当たりだ
「どんな顔して帰ったら…」
「帰りたくない…」
男女が二人きり、女性が帰りたくないなんて
言ったらそれはアレ、普通はアレなんだ
けども今はそれどころじゃない
とぼとぼと歩く
暗い顔でギルドに帰ると
「おお!お帰り(ニヤニヤ)」
ハネナガ達が迎える
「はっはっは、そうかそうか…」
乾いた笑いの神部、ラングロ仮面の下で
どんな顔をしてるのやら
「ぶっ!w……くっくっく!www!!」
涙目で笑いを堪えるフドウ
もう?広がった?今朝の話?!
「ポンポン」
肩を叩くウツシ教官、いつも通り口元は
見えないが、涙目で困った顔
いや何!?何なのその顔!
何か言ってくれ!
いっそ大笑いしてくれ!!
「天音はこっちおいでw」
アヤメに手招きされる
「影はこっちだw」
男女グループに別れアレコレと質問の嵐になる
……………
「天音、影君は何もしてこないの?」
「それはそれで問題じゃない?」
「私が影君貰っちゃうわよ?」
「人気あるんだからね?」
「まさか影君って『そっち』じゃ
ないわよねwww」
アヤメやヒナミをはじめとする女性達に
質問される
「影は普通です!」
普通だもん!ノーマルだもん!
「お前さ、逆に失礼だぞ?」
「隣にあんな美人が寝てるのにw」
「勿体ないとか思わないのか?」
「…っつーかよ」
フドウが団子をカジりながら
「お前ら同棲始めてから距離離れたろ?」
「?」
「お互いに遠慮してるって言ってんだ、
前はもっとジャレてたぜ?」
「そういえば…時雨の時の方が自然と
接していたような…」
どうだったっけ?
「!!!まさか!」
「お前!」
「まさか『そっち』か?!」
男性陣が後退る
待って、ちょっと待って、何?!
『そっち』って何?!
「皆さん何の話をしてるんでしょう?」
集会所に来た花梨、ハッキリ言って
花梨には倫理的に…
「花梨ちゃん、ヨモギのお店に
行きましょうかw」
ミノトが笑いを堪えながら花梨を連れ出す
聞いていて頭を抱えるゴコク
(まさかなぁ)
その後カムラに
『俺がそっち説』が流れ、更に一部女性陣から
影×風月 なんて良くね?
だったら風月×カゲロウが最高じゃね?
という流れが起きた
何の事かは……知らんけど
…………
「ふーん、カムラねぇ…」
ニシノの里
里長の屋敷の座敷、役職の老人達と慈海が並ぶ
その前に一人の女性ハンター
「どうじゃ?行ってみんか?」
慈海がニンマリ笑う
「風月じゃダメなの?アイツ顔だけは
イイじゃん?女引っ掛けるくらい…」
レイア装備で日焼けした顔、
髪はポニテでスラリとした女性
「あやつは無理じゃろ」
「バカだからなぁ」
困り顔の老人達
「まぁ、風月じゃナンパ無理だよねー」
慈海の前で胡座で座る
ニシノの里に入った情報、
それはカムラとトガシ間の婚姻、
只の結婚ではない、男はトガシの跡取りで
カムラから嫁を貰うという
婚姻とは古くから縁を結ぶ事になり、
トガシとカムラが縁を深めればカムラの
鉄の流通が陸路の方へ片寄るかも知れない
それはニシノが貧しくなる道、ただでさえ
外国船が直接カムラへ行ってしまい、
このままでは…
「だからってカムラで男引っ掛けろ、って
何考えてんのよジイチャン?」
慈海を睨む
「我らニシノのためじゃ、出来れば
次期里長のウツシ、その辺りを…」
「ふざけないでよ!あの人アタシが子供の
頃から姿変わらないのよ?!何歳なのよ!」
「ならば…他の有力な者を…影は無理だが…」
「影って、
若いのにカムラの指揮したっていう?」
「既に嫁もおるしなぁ、しかも美人でなぁ」
「ふーん、まぁとりあえず行くだけ行くわ、
報酬よろしく、宝石かお金で良いよ?」
「ガメついのぉ」
「ジイチャンに似たからねーw」
メルゼナ?が吸血鬼
ルナガロン?が狼男
アレがフランケン
と言った所でしょうかね
和から洋へ広げて行くわけやね