スカルフェイスは顔が怖い   作:サイリウム(夕宙リウム)

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ゴルシも怖いものは怖い

 

 

さてさて皆様、今回も語らせていただきます。

 

とっても顔が怖いウマ娘の話。

 

 

怖すぎて虫も殺せないような乙女が個性の魔境と言われるトレセン学園でいかに頭角を現していったのか、語らせていただきましょう。え、お前も個性の塊だろうが? 何のことでしょう?

 

 

 

と、いうわけで今回は彼女の逸話の一つ、ゴールドシップとの関係性を語らしていただきます。

 

 

 

 

 

ゴールドシップ、このウマ娘。なんとイタズラが大好き。西へ行ってトーセンジョーダンにドロップキック。東にいてはメジロの御令嬢にからし入りたい焼きをたらふくプレゼント。彼女のいく先にはたくさんの喜劇と後からやってくる”とっつあん”ことエアグルーヴのストレスからくる胃痛が絶えないというなんともすごいウマ娘でございますが、やっぱり彼女にも苦手なものがございます。

 

 

彼女、イタズラは仕掛けるけど、本気で怒るようなイタズラはしなかったり、後始末はきっちりしていたりとそこのところしっかりしているのですが、彼女にもいたずらを仕掛けられない相手がございました。

 

 

そう、スカルフェイスでございます。

 

 

 

本人からことの本末を聞いた時は驚いたものです。だってその時彼女はあのシンボリルドルフ会長に対してイタズラを仕掛けていたもんですから、会長は良くて彼女は駄目なのかと驚いたもんです。

あ、ちなみにその時は会長が丹精込めて作成していたダジャレ帳に彼女の厳選した洒落を思いつく限りかき込んだそうです。数日生徒会室から会長の笑い声が途切れることはありませんでした。

 

 

ま、そんなことは置いといてスカルフェイスのことです。

 

 

なんでイタズラを仕掛けないんですか、と聞いたところ。

 

 

「……マジで言ってる? いやアイツ怖いじゃん。いたずらしたとして、報復でロケランぶっ放してきそうで怖い。さすがにゴルシちゃんでも無理です。」

 

 

と、一言。

 

 

いや、ロケランってコマンドーかよ。と思ってしまいましたがわたくし懇切説明。彼女いい子だから親交を深めるためにでも軽いイタズラでもいいから仕掛けてあげてくれませんか、と。

 

 

この時私、何といいますか彼女の交友関係を危惧しておりまして、このまま私ぐらいと接点なかったらどうする、と思っていましたから真剣でございました。まぁわたくしの趣味が入っていなかったというと嘘になりますが。だって今まで顔のせいで嫌われていた、怖がられていた子がみんなと仲良くなっていくのって尊みが深いじゃん。見たいじゃん。デジたんのポリシーに反しちゃうけどこのままだと起きるものも起きないので頑張りました。

 

 

 

あいつ顔が怖いだけですごく損してるんですよ。しかも口下手だからさらに。

どうかあいつのためにもやってくれませんか、と

友達私ぐらいしかいなくて色々苦労してるんです、あいつ。

 

 

その説得のおかげか……

 

 

「ん~、ホントにそうなのか? いやホントにそうなら悪いことしてたみたいなんだけど……、まぁものは試しに軽いのやってみようかな?」

 

 

 

とうまくいきました。

 

 

イタズラの内容は軽め?と言ってましたがわたくし的には重め。まぁゴルシちゃん的には軽めだったんでしょう。よくあるドアを開けた瞬間にものが落ちてくるタイプの物でした。

 

落ちてくるものはバケツ一杯のお水。ここでニンジン、とかにしておけばよかったんですが、デジたんちょっとずぶ濡れのスカルちゃん気になちゃって止められませんでした。だってスケスケ、ねぇ?

 

 

手順としてはわたくしがスカルフェイスを空き教室に呼びまして、ゴールドシップと私が教室内で待機、そこにスカルフェイスがやってきてドアを開けた瞬間にバケツがひっくり返る。そして水浸しになった後に二人でイタズラ大成功、のプラカードをもって登場! という手はずでした。

 

 

計画は良かったんです、計画は。

 

 

 

 

スカルフェイス、わたくしから新しいお友達候補発見! というお話を受けてもう狂気乱舞。いつものこわ~いお顔が3割増しで怖くなるような素晴らしく口角が引きつった笑顔と鼻歌を共にスキップで呼ばれた場所に向かいます。

 

いつもは他のウマ娘の皆さん、すれ違う時に顔をそむける、我関せずの態度を取るのが普通ですがその時ばかりはすれ違うすべての方が顔を壁の方に向けて一切彼女が視界に入らないように、嵐が過ぎ去るのを蹲って待つ幼子のように壁に向かって直立していたそうです。

 

実際に見たわけではありませんが多くのウマ娘にとっての恐怖の対象が引きつった笑みを浮かべ、鼻歌を歌いながらスキップで近づいてきたら仕方ないのかもしれませんがちょいとばかしヒドイなとおもってしまう次第。

 

 

 

 

ま、そんなルンルンで空き教室に向かってきた彼女はうれしさのあまり思いっきりドアを開けてしまうのです。

 

 

まぁその思い切りの良さが今回ばかりはよろしくなく、勢いよくトラップが作動し思っていたよりも激しく彼女にバケツの水がぶちまけられます。

 

 

私とゴルシさん、多分同じこと思ってたんじゃないでしょうか?

 

 「「あ、ヤベ」」と。

 

 

 

 

彼女、すぐには何が起きたのか解りませんでしたが私とゴールドシップさんを見て物事を把握。

 

自分のためにイタズラを仕掛けてくれたんだと歓喜。まぁこの子顔のせいでろくな交友関係がなかったせいでこのようなイタズラされることが初めてですごくうれしかったみたいです。

 

 

まぁそのせいで、先ほどよりも口角をあげて、怖さ5割増しのいい笑顔で笑い出しちゃったんです。

 

 

 

「ふふ、ふふふふ、ふふふふふふふ」

 

 

 

 

 

まぁあの時ばかりはこのデジたんも恐怖を覚えました。

びしょ濡れで、元も髪が長めだったため幽鬼のようになっており、口は怖いぐらいに三日月形。それにそんな不気味な笑い方されたら、ねぇ?

 

 

ゴルシさんもうお顔を真っ青にしてブルブル震えだし、

 

 

「ご、ごめんなさい~!」

 

 

と、叫びながら逃げていっちゃいました。

 

 

スカルフェイスちゃんはせっかく新しいお友達出来ると思っていたのにしょんぼり。

 

 

ま、これがこの話の顛末でございました。

 

 

 

 

 

ちなみにそのあとゴルシさんはマックイーンさんのお部屋に逃げ込み、彼女の布団の中で二、三日ブルブル震えていたそうです。マックイーンさんが

 

 

「なんというか、母性、というのでしょうか? いや孫? なんだか、かわいがりたくて仕方ありません。」

 

 

と、いうのを聞きデジたんのデジたんがスプラッシュしてしまったのはご愛敬。

 

 

 

 

 

皆様もイタズラにはお気をつけくださいませ。

 

 

あ、ちゃんとゴルシさんは元に戻りましたよ。ただ、誤解はさらに深まってしまいましたが。

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