モンスターハンター In My Eyes   作:あずき犬

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峯山祭のメインイベント、ジエンレースに出場を決めたイズナ達。
始めての古竜の狩猟。
イズナは心の声と会話する。

「第26話 心声」
どうぞ。


第26話 心声

獄狼竜防具一式を身に付け、リュウガンを背負う。旅の間も暇を見つけては削り出していた矢がビッシリと入った矢筒を腰に下げる。鏡を見ながらカエルの髪飾りを取り付けた。気持ちが引き締まる。

旅に出て数々のモンスターを狩り、もはや私の一部分になった防具と武器。生きるか死ぬかの世界に身を置くハンターにとって、体の一部と化した防具武器はかけがえの無い戦友のようなものである。ホック一つ、ボタン一つに全く無駄がない手入れの行き届いた大切な装備。

最後に、カエルの髪飾りに手をかざして目を閉じる。様々な思いがただ狩りをすることのみに集中されていく。

 

屋根裏部屋の扉が開かれ、無造作に金髪をまとめ、洗いたての作業着を着たジャンが現れた。二人、目を合わせて頷きあう。ジャンの足元のニコも、緊張した面持ちで私を見つめる。

階段を下りる。腕を組み、仁王立ちするグルザム。廊下の壁に背をもたれたミラヒム。カウンターに出る。

準備を整えたクルー達が荷物を持ち立ち上がる。先頭のグルザムが工房の扉を開く。

明るい太陽の光、工房の前で歓声を上げる職人達とその家族。ジャンがガラガの前に歩み寄り、抱擁する。グルザム達クルーと職人達がハイタッチを交わしている。

私の足元に、子供達が歩み寄る。小さな女の子がもじもじと両手を差し出す。差し出された掌の上には、おそらく子供達が一生懸命作ったのであろう、フェルトで作られた小さなジエンモーランのぬいぐるみが乗せられていた。身を屈めて受け取る。おぼつかない縫い目の一つ一つから子供達が慣れない手で一心に作ってくれたことが分かる。

ぬいぐるみの背中の紐をポーチに括り付けて立ち上がる。揺れるぬいぐるみに子供達がかわいらしい歓声を上げた。

 

 

 

 

「続いて、38番。砂漠に咲く紅い花号!」

 

司会者の合図で集会場の扉を開き、広場に踊り出る。

まっすぐ伸びた石畳の道の両脇に崖のように観客席が設けられ、人で埋めつくされている。

グルザムを先頭に、人垣の回廊をゆっくりと歓声を味わうように歩く。

大会関係者から聞いた話しによると、砂漠に咲く紅い花号は結構人気があるらしい。無骨でいかにも狩猟専用という船が多い中、流麗な船形、船体に描かれたサボテンの大輪など、特に女性や子供達の間で話題になっているらしい。それに加えて、獄狼竜装備のハンター。目の肥えた観客も驚きの声と歓声をあげる。

 

「こういうの、苦手でしょ」

 

背後からジャンが顔を寄せる。私は引きつらせた顔で頷く。

正直、驚き戸惑っていた。ただジエン・モーランを狩猟するだけなのに何故こんなに人が集まり歓声をあげるのか。賭けの対象になっていることが一つの理由だというのは分かる。でも、この人々の優しい笑顔や歓声は何なのだろうか。

グルザムが恥ずかしそうに、観客席の少女から花束を受け取っている。私はただ、俯き、体を強張らせて歩いていた。

 

「いままで培ってきたハンターとしての力、そして命をかけてモンスターに挑むハンターにとってこれは当然の称賛。胸を張って歩く!」

 

ジャンが私の背中を強く押す。一歩、二歩思わず顔を上げ、前方によろめく。不思議と体の強張りが解けた。

 

そうだった。

 

バルバレで狩りに出る時も、ナグリやユクモでも、私の無事を祈ってくれる人達がいた。狩りから帰ってくると私の無事を喜んでくれる人がいた。なんら変わる事は無い。

平静を取り戻し、前を向いて歩く。

 

「そうそう。ハンターってのはちょっと傲慢なくらいがいいわ」

 

ジャンは笑顔で私にウインクをすると、私の手を握り、観客席に向かって振り出した。少し色合いの違う歓声があがる。

 

 

 

 

「ほう。ジンオウU一式にリュウガンてのはまた珍しい」

 

観客達の隙間からパレードを歩くハンターの後ろ姿が見えた。

 

「よそ見してないでしっかり探す二ャル」

 

コック姿のアイルーが観客の隙間に体を突っ込んだ小柄な竜人族の老人を引っ張りだす。ハクにナジムである。

 

「パレードが終わったらまた店に戻らないと二ャル。イズナを探すのは今しか無い二ャル」

 

「しかし、これだけ人が多いとなあ。いると決まったわけでもなかろうし」

 

ナジムは辺りを見回す。普段着の観客や装備を纏ったハンター達。この中から探すのは、銀髪の女性ハンターただ一人。別れた時はゲリョス装備だったが、今は何を装備しているのかすら分からない。普段着の可能性もある。

バルバレをゴアマガラが急襲した日から、二人で大陸中を商売をしながらまわり、姿を消したイズナを探し続けていた。各地からハンター達が集まるこの峯山祭ならもしかして、と思いやってきたが、人が多過ぎるようだ。

嬉しい誤算でハクの料理屋台は大繁盛。ナジムの店も珍しい素材を求めてハンターが詰めかけているような状況である。

観客席から今まで以上に大きな歓声が上がる。

 

「そして最後は、42番。ドンドルマギルド! ギルド正式装甲撃龍船アウトレイア号!」

 

割れんばかりの歓声。

広場に現れたのはハンターエルドア。ドンドルマの筆頭ハンターにして、大剣エピタフプレートを使いこなし、大陸中を探しても数人といないG級相当ハンターの一人。張り裂けんばかりに盛り上がった筋肉。日にやけた堀の深い顔。片手を振り歓声に答える。

しばし光の中を颯爽と歩くハンターに目を奪われる。

イズナにもこのような晴れがましい道を歩かせてあげたかった。彼女にはその才能もあったはずであった。

怒りに肩を震わせたカガリ、泣きじゃくるエルザとペルヴェ。あの悲劇の時が思い出される。イズナの失踪の理由は今だに分からない。

 

でも、もう一度。

 

ハクとナジムは顔を合わせて頷きあう。

 

 

 

 

砂漠に咲く紅い花号の甲板に上がる。グルザム達クルーが拘束バリスタや大砲の点検を行い、後部の操縦席にはミラヒムが最終点検をしている。

船の回りには立ち並ぶ帆柱。42隻の砂上船が出発準備を行っている。その彼方には砂漠と地平線。背後には歓声。

例年通りならば、出現するジエンモーランは2、3匹であろう。最初に拘束バリスタを打ち込んだ砂上船がそのジエンモーランを狩る権利を得る。

私は甲板のヘリを握り、乾燥した砂漠の空気を胸一杯に吸い込む。砂の匂いに木材や布の匂いがまじっている。

 

「どうだ、緊張してるか」

 

グルザムは拘束バリスタ台の調節をしながら私の方をちらっと見る。

いつもの狩りと同じ。しかも今回は頼れる仲間がいる。

私はグルザムに向かって首を横に振る。程よい緊張感と、安心感。強大な古竜狩りの前にも関わらず、心は静止した水面のように静かで波一つない。

 

「俺は無茶苦茶緊張してる」

 

グルザムは整備の手を止めずに苦笑いする。

 

「さっきから振るえが止まらん」

 

グルザムは片手を私に向ける。振るえているのが離れた位置からでも確認出来た。

 

「あんたの狩りとミラヒムの操縦はトップレベルだが、俺のバリスタの技術は並レベルだ。足を引っ張ったらと思うとな」

 

へへっと笑いバリスタ台に向き直す。突然、震える手でバリスタ台に油をさすグルザムの背部に衝撃が走る。

 

「いってぇー」

 

油さしを甲板に落とし、背中を抑えながら振り向く。私は、右手を握り、更にパンチを繰り出そうとしていた。

無意識にグルザムの背中を殴っていた。ジャンがしてくれたように。

 

大丈夫。いつもの通りにやるだけ。

 

グルザムは私の気持ちをさっしたのか、転がった油さしを拾いあげると、いつもの笑顔に戻っていた。

 

「ありがとな」

 

グルザムは私に笑いかけて、鼻歌を歌いながら作業を再開した。

私は握りしめた拳を開いた。

不思議な気持ちだった。

無意識で動いた体。

思いが通じた瞬間。

開いた手の平を眺める。私はいままで、私の事を大切にしてくれた人々になにかするべきことがあったのではないだろうか。

受け取るばかりで、なにも与えることができなかったのではないだろうか。

もし、もっと早くこのことに気づいていれば、今とは違う結果があったのでは。

 

港の大銅鑼が打ち鳴らされた。砂上船のクルー達が一斉に空を見上げる。

青空に停止する気球船の乗客席の窓から赤や黄、青のカラフルな長い旗が降ろされる。砂漠に伝わる情報伝達方法である。

 

「南南西、距離12万、4匹、北進」

 

グルザムが旗信号を読み取る。出現地点の上空を偵察する気球船からの連絡があったのだろう。

ゲルヒムのクルー達が私に声をかけ、グルザム、ミラヒムとハイタッチを交わし、港に向かうタラップに走る。

油と砂埃でドロドロになったジャンが私に歩み寄り、私を抱きしめてくれた。

 

「よき狩りを」

 

耳元で呟かれた言葉に頷く。ジャンは笑顔で手を振りながらタラップに向かって走り出した。

足元のニコが心配そうに私を見上げている。私は腰を屈め、ニコの真っ白の頭をクシャクシャに撫でてあげた。そして、ポーチから紙切れを一枚手渡した。ニコは紙切れに書かれた私の文字を読み、一度だけ私を振り返り、頷く私を見てタラップを走り降りて行った。

ここからは全ての砂上船に船長、操縦士、ハンターの3人のみが残される。

グルザムがミラヒムの横で地図を開く。もう一度銅鑼が鳴らされれば出港となる。私はリュウガンを取り出し、強撃瓶をセットした。

 

 

 

 

集会場前の特設会場では、昨日まで賭けに使われていた巨大掲示板が広場に設置られていた。前線の様子をこの掲示板で再現し、リアルタイムでレースの様子を観戦することができる。

掲示板の下部には1から42までの数字が振られた丸い板、上部には4つのジエンの形を模した板が張り付けられている。掲示板の高さを超える長いはしごが用意され、大会関係者の男性がその下で準備体操を始めた。

固唾を呑み掲示板に見入る観客達。

 

 

ロックラックの町に大銅鑼が響き渡る。町中の空気を揺らすような衝撃。観客達は歓声を上げ、港では砂上船が停留用の碇が巻き上げる音が響き、砂埃が舞い上がる。「さあ、お集まりいただいたみなさん。ついに、峯山祭のメインイベント、ジエンレース。各船、一斉にスタートです。実況はさすらいの実況者ことカリンがお送りします」

 

 

 

 

甲板の手摺りにしがみつく。あまりの風の強さにまともに息が出来ない。

砂丘に乗り上げる度に、船は跳ね上がり、衝撃とともに着地する。舌を噛まないように歯を食いしばる。

ジエンモーランの方角の関係上、後方からのスタートとなったグルザム号はみるみる速度を上げ、砂上船と砂上船の間を縫うように追い抜かしていく。スピードにおいては大陸一というのは大袈裟ではなかったようだ。

大きな砂丘に乗り上げ、体が宙に浮くような浮遊感に襲われる。激しい衝撃とともに水しぶきのように船の回りに砂埃が舞う。

たたき付ける砂粒が落ち着くころ、辺りを見回すと、他の砂上船が見当たらない。速度が足りない他の船はゲルヒム号が乗り越えた砂丘を迂回するルートを選んだようだ。

体を出来るだけ小さく折り、ぶつかる砂粒手から身を守りながら操縦席の方を見る。ゴーグルをかけたミラヒムが操舵輪を左右に回し続け、その横で単眼鏡を覗き込むグルザムが地図を片手にミラヒムに航路を指示している。

 

徐々に速度が落ちる。手摺りから手を離し辺りを眺める。船の回りは360度全て砂の海。なだらかな砂丘の向こうには遥か地平線。船が砂を掻き分ける音と風に揺れる帆柱の音。

グルザムが腕をグルグルとまわしながらバリスタ台の前に立つ。

 

「俺の予想した出現ポイントだ」

 

バリスタ台に拘束バリスタを取り付ける。

 

「この時期の地下砂流は少し東寄りに蛇行する。間違いなくここが砂流交差だ。いつでもいける用意をしておけ」

 

私は頷き、背中のリュウガンを構える。

 

バリスタ台を水平に構えるグルザム。ミラヒムは腰に吊っていた水筒の水を喉に流しこみ、操舵輪を握りしめ、目を閉じている。

私はカエルの髪飾りに手をかざし目を閉じる。雑念を捨て、狩りへの集中力を高める。胸元のペンダントが徐々に緑色に輝きだす。

 

遥か遠くから静かな地響き。ポーチに付けたジエンモーランのぬいぐるみが揺れる。

そして静寂。

 

目を開ける。

同時に、船の右側に山の様な砂柱が沸き上がる。甲板に砂粒が降り注ぐ。手をかざし、砂柱の方を注視する。まさに連なる岩山のような巨体。前方に向けて二本の巨大な牙が天を貫く。これが生物であるとは言われなければ気づかないだろう。

ゲルヒム号の横を並走するジエン・モーランの左腕甲殻にグルザムが放った拘束バリスタが突き刺さる。衝撃に大咆哮を上げるジエン・モーラン。砂漠だけではなく、遥か世界に響くように思える。その振動に体が震える。

 

これが、古竜。

 

身をよじるジエン・モーランに引き寄せられるように船が引っ張られる。拘束バリスタの鎖が恐ろしい勢いで送り出される。

甲板に手を付き、四つん這いになったグルザムが帆柱にしがみつく私を見上げていた。笑顔で親指を突き立てている。私は頷くと、リュウガンに矢を番え、弓弦を引き絞りながら甲板に踊り出た。

 

 

 

 

集会場前の特設会場が驚きの唸り声に包まれる。掲示板上では、移動式のはしごに乗った男性が38番の円い板をジエン・モーランを模した板にくっつけて裏返した。実況担当の女性が差し出された紙を読み上げる。

 

「さ、38番、砂漠に咲く紅い花号がジエン・モーランに取り付きました」

 

他の船の板は42番を先頭に掲示板中ほどに密集している。ざわめく観客席の後方、ゲルヒム号のクルー達とガラガ工房の職人達が歓声を上げる。その中、ジャンは一人胸の前で手を組み、必死に祈っていた。

ここまでは順当。今から始まる狩りこそ、決死のものとなるだろう。他の砂上船と比べ耐久力、攻撃力ともに劣るゲルヒム号。ミラヒムの操縦技術、イズナの狩りの技術が試されるだろう。

 

「がんばれ」

 

彼女は祈りながら小さくつぶやく。

 

 

 

 

拘束バリスタの鎖がひきち切れ、甲板上から矢を放ち続けている私の顔のすぐ横を蛇がのたうつように動き回る。体を揺らせたジエン・モーランは自らの体に張り付いた岩を船の上に撒き散らす。遥か上空から一抱えもある岩が甲板に降り懸かる。右後方の大砲が岩の下敷きになり粉々に崩れた。

思わず弓を納刀し、身を屈める。私の目と鼻の先に岩が落下する。甲板の板が割れ、木屑が飛び散る。体を揺すっただけでこの威力である。立ち上がり、弓を構える。

 

「掴まれ!」

 

ミラヒムが叫ぶ。とっさに弓を納刀し、欄干にしがみつく。ミラヒムは操舵輪を左に回し続けている。船が左方向に急旋回する。遠心力に振り飛ばされそうになり必死に欄干を握りしめる。もと船があった地点にジエンモーランがのしかかっていた。倒れかかるジエンが巻き起こした砂埃にむかってまた船が旋回する。私は欄干から手を離して、遠心力を利用し、甲板を移動しながら弓を構えた。砂埃が落ち着くと、ジエンの右側面が迫っていた。停止しているジエンの右側面を時計回りに航行し、すれ違いながら弓を放ち続ける。

腕の甲殻が割れる音が響く。ある程度はダメージを与えていることを実感できた。相手が巨大過ぎて、まるで崖にむかって矢を放っているような錯覚に陥る。

いつのまにか強撃瓶は空っぽになっていた。空き瓶を取り外し、ポーチに入れた。船は大きく右に旋回し、しばらくジエンとは距離があく。強張った体の力を抜き、呼吸を整える。

 

ジエンモーランの後方を大きく回り込んでいる時だった。番える矢を用意し、姿勢を整える私にその声が聞こえた。

 

『………… トアニマカ』

 

風切り音に混じったその声は低く、私の頭の中に鳴り響く。一瞬パニックに陥り、辺りを見回す。ミラヒムとグルザムは操縦席にしがみついている。

 

『チイサキモノヨ』

 

船がジエンモーランの左側面を並走する。前方に見えるの小さなジエン・モーランの目が私を見つめていた。

 

『…… ニシタガイタタカイツヅケテイルノカ』

 

間違いない。ジエン・モーランが話しかけている。

声を振り払うように矢を放つ。

モンスターが言葉を発するなど聞いた事もない。

 

『ナガイネムリデソンナコトモワスレテシマッタカ』

 

ジエン・モーランの体当たりをミラヒムが操舵輪を回してやりすごす。思わず、手摺りに掴まる。

 

『イイアシヲモッタナ』

 

私の事を知っているのだろうか。並走するジエン・モーランの左腕甲を目掛けて矢を放ち続ける。

 

『モチロンシッテイル』

 

船が砂丘に乗り上げ大きく跳ねる。目の前にジエン・モーランの目が迫る。青い深い瞳。体の大きさから分からなかったが目だけでも小さな砂上船くらいの大きさがある。黒い瞳孔が間髪なく矢を放つ私を写し込んでいた。

 

なぜ、私を知っているの

 

音を立ててジエンモーランの左腕の甲殻が割れて弾け飛ぶ。

 

『クリカエサレタレキシ』

 

ジエン・モーランはゆっくりと向きを変え、船に二本の角を向ける。そのまま前進し、へさき方向に角を振り上げると、反動を付けて船の上を角で薙ぎ払う。甲板の手摺りが根こそぎ剥ぎ取られて木屑になり砂漠に散らばる。しゃがんた私の頭上を丸太のような角が2本通過し、私は風圧に飛ばされ甲板を転がる。薙ぎ払いの衝撃を受け止めた帆柱がきしむ。船が恐ろしいスピードで後方に押されていく。

甲板前方の壁に体をぶつけた私は直ぐに操縦席を見遣る。身をかがめたミラヒムとグルザムが手を振る。木屑だらけになった甲板の上に立つと、頭から砂に潜るジエンモーランが見えた。

激しい振動が船を襲う。ジエン・モーランが高速で地下を進んでいるのだろう。

 

船の右横に砂柱が弾ける。回転運動をしながら、山のような巨体が宙を舞う。折れ曲がったバリスタ台にしがみつきながら天を見上げる。太陽の陰になるように、空を舞う巨大生物に一瞬見とれてしまう。物理法則を無視したその景色に現実感がない。が、降り注ぐ砂粒に叩きつけられて現実に戻る。

 

「左だ!」

 

グルザムの叫び声に反射的に船の左側を見る。遥か遠方にジエンモーランが船と並走している。矢は届かない。私は、リュウガンを背中に背負い、甲板左側後方に設置された道具入れからひと抱えある大砲の玉を取り出し、ジエン・モーランに向けられた大砲にこめ、大砲の筒の後方のロープを引っ張る。両耳をつんざく爆発音をたてて、筒から吐き出された砲弾が放物線を描き、ジエン・モーランの背中で炸裂し黒煙をあげる。

さらにもう一発。

 

大砲のロープを引きながら、ジエン・モーランに届くように強く思う。

 

私は自分が何物なのか分からないし、あなたのことも知らない

 

ジエン・モーランが徐々に船に近づいてくる。

 

『タタカイツヅケルモノヨ。ウツワハチガエドカガヤキヲウシナワヌウツクシイホウセキ』

 

私を知っているなら教えてほしい

 

『ホシイ ホシイ』

 

船に角を向けたジエン・モーランは、急に速度をあげて船に接近する。ミラヒムが慌てて操舵輪を回し速度を上げるが、近づくジエンモーランから逃げ切ることが出来ない。

 

『イノチ ホシイ』

 

ジエン・モーランは、船の直近で上半身を天に伸ばす。最大級の攻撃。全体重をかけた叩き付けが来る。船がジエン・モーランの影に覆われる。私は身を屈めて、帆柱にしがみつくことしか出来ない。

操縦席を見ると、グルザムとミラヒムも身を屈めている。持ち手を離れた操舵輪が激しく回転している。この一撃に船は持たないだろう。

大咆哮を上げながら砂漠にそそり立つジエンモーラン。その状態で停止したジエン・モーランはゆっくりと体を船に向けて倒れこみはじめる。

 

身を屈めたミラヒムが、足元の床を取り外し、現れたロープを力いっぱい引っ張る。

船の後方で爆発が起きたように砂が舞い上がる。あまりの勢いで船が前方に押し出されたため、私は体を甲板後方の壁にぶつける。

壁に抑え付けられて息が出来ない。甲板上の木屑が私に叩き付けられる。

 

前進が止み、顔を上げる。目を回して倒れるグルザム。操舵輪を支えに立ち上がるミラヒムが私に笑いかける。

 

「ジャンの秘密兵器。目が覚めただろ」

ミラヒムの遥か後方でジエンモーランが砂煙を上げて、砂漠に倒れ込んでいる。しばらくしてその振動と衝撃波がゲルヒム号を襲う。

 

「ロアルドロスの水袋に高圧にして溜め込んだ空気を全て放出した。一回きりだがな」

 

ミラヒムは操舵輪を回転させる。へさきがゆっくりと回転し、砂漠に横たわるジエンモーランに正態する。

 

「風がなくちゃ、もう船は動かない。あとはあんたに任せた」

 

ゲルヒム号は力尽きるようにスピードを緩め、停止した。

私は頷くと、リュウガンを背負い直し、甲板から砂漠に飛び降りた。

 

 

 

 

掲示板上では12番、42番がジエンモーランに取り付き、札が裏返されていた。

次々に差し出される紙を女性が読み上げる。

 

「12番、船が全壊。離脱です」

 

掲示板上の12番の札が取り外され、かわって17番の札がジエンモーランの直近に張り付けられ、裏がえされた。

 

「かわって、17番が取り付きました」

 

12番の船のクルー達が港にむかって血相を変えて走り出し、17番の船のクルー達が歓声を上げる。

 

「42番、撃龍槍を命中させました」

 

観客達が一斉に歓声を上げる。

掲示板中央では激しい動きが見られるが、板上部の38番の札はジエンモーランの板に張り付いたまま微動だにしていない。

ゲルヒム号の関係者達は固唾を呑み掲示板を睨みつけている。

 

「38番」

 

女性の声にジャンは両手に力を入れて握りしめる。

 

「推力を失い、決戦に入ります」

 

観客から地鳴りのような声が漏れる。

船が破壊されなくても、長期戦により推力となる圧縮空気を使いきった船は、ハンターが体一つでジエン・モーランに立ち向かわなくてはならない。かつて何人ものハンターが命を落としたことから決戦と呼ばれる。

ジャンは地面に膝をつき、額を握りしめた両手に押し付ける。職人の子供達が心配そうにジャンの肩に手を掛けた。

 

「ジャンねえちゃん、大丈夫?」

 

ジャンはその姿勢のまま、頷く。

 

「イズナ達が命をかけてがんばってる。応援してあげて」

 

たどたどしく言うと、子供達を抱きしめる。

 

 

 

 

「なかなか、よくやりますな」

 

双眼鏡から両目を外した、太った中年の男性が顎ヒゲを撫でつける。

 

「女性ハンターと聞いているが、どこのハンターかね」

 

横に座る眼鏡を掛けた老人に聞かれ、側に立っていた若い男性が出場船一覧を慌ててめくる。

 

「所属は書いてませんね。名前はクラインスト・アリューシャ・ニアヒム。無名のハンターです」

 

太った男性ワイングラスを片手に身を乗り出す。

 

「レースが終われば是非ギルドにスカウトしなさい」

 

「はっ」

 

眼鏡を掛けた男性は、彼の横で双眼鏡を覗き続ける男性の肩を叩く。

 

「学術院の目から見てどうですか? 書記官殿」

 

肩を叩かれた赤いハット帽、銀髪の男性は双眼鏡を覗きこみ続けている。

 

「逸材です」

 

小さな声で答えた。

 

 

 

 

「酷い目にあった」

 

グルザムが腰に手を当てながら立ち上がる。

 

「船長、信号弾は?」

 

砂漠の遥か遠方でうごめくジエンモーランの方を見るミラヒム。

グルザムは床に転がっていた単眼鏡を拾いあげミラヒムの見つめる方に向ける。

 

「ジエンと出会った時から準備している」

 

グルザムは腰にぶら下げた信号弾をミラヒムに見せる。

 

「少しでも危なくなれば躊躇なく打つさ」

 

ミラヒムはグルザムの言葉に頷くと遥か彼方のジエン・モーランの方向に目をやる。

 

「船を飛び降りる時のイズナ、見ましたか?」

 

ミラヒムの視線の先でジエンモーランが空に伸び上がり、砂漠に体をたたき付けている。砂埃が舞い上がる。

 

「ああ」

 

戦いが続くほど、輝きをます獄狼竜一式。砂埃の中でも曇り一つないシルクのような滑らかな銀髪。自信に満ちた美しい表情。

そして、ルビーのように煌々と輝く赤い瞳。この世の物とは思えない神々しさ。紅蓮の女神とはよく言ったものだ。まさに、人知を超えた存在。

 

「何者なんだろうなあの娘は」

 

イズナと出会った時を思い出す。ハンターとは思えない程の小さな細い体、吸い込まれるような黒い瞳。不思議なハンターだった。

だが、何か大きな後悔のような物を抱え込み、苦しんでいるように見えた。それがハイランドの幻影に捕われている自分達と重なった。

 

「吹っ切れたいい顔だった」

 

イズナは何かを見つけ、変わることができたのだろう。自分達も、幻影を乗り越えなくてはならない。グルザムは信号弾を強く握りしめた。

 

 

 

 

たたき付けの振動に思わず地面に手を付く。息を整えながら目の前の遥か高い崖を見上げる。ジエンモーランの最上部である背中が砂埃で霞んで見えた。

 

 

強い鼓動が胸を打つ。私は握りしめた拳を胸に押し付けた。また、あいつが出てこようとしている。全身に冷や汗が吹き出し、呼吸が荒くなる。こいつには絶対に私を渡さない。カエルの髪飾りを握りしめる。お前の力を借りなくても私がジエン・モーランを狩ってやる。鼓動が収まり、呼吸が平静になる。

 

『イノチノホウセキ ホシイ』

 

頭に響くジエンモーランの声。今は甲高い悲鳴のように聞こえた。

 

あなたにあげる宝石なんて持っていない

 

立ち上がり、リュウガンを構える。

 

この命は私だけの物じゃない。あなたにあげることはできない

 

矢を番え、ジエン・モーランの脇腹付近を狙い、適正距離から矢を放ち続ける。

ジエンモーランは痛みに耐え兼ねたのか、右腕を激しく振り払う。私はその風圧で砂漠の上を転がる。

起き上がり、口に入った砂を吐き出す。

見上げると、私の方に向いたジエンモーランがその巨大な口を開け、周囲の空気を音をたてて吸い込んでいた。竜旋風の予備動作。

吸い込む空気と砂粒に足を取られながらも回転回避を繰り返し、軸線上からの離脱を図る。吸い込みが終わると同時に、ジエンモーランの口が閉じ、前半身を大きくのけ反らせる。

呼吸が乱れ、これ以上回避は出来ない。まともに巻き込まれることは防げたが、かなりのダメージを覚悟し、身を丸めた瞬間、後方から大砲の爆発音が砂漠に響いた。振り向くとゲルヒム号から黒煙が立ち上っていた。

そのわずかな一瞬、音に気を取られたジエン・モーランは前半身をほんの少しゲルヒム号の方に向ける。大口から放たれた砂嵐の帯は私の背中をかすめ、さらにゲルヒムの真後ろをかすめて遥か彼方に伸びるていった。

わずかな体軸のズレに助けられた。旋風を放ち続けるジエンモーランの脇腹に矢を集中させる。

 

『クヤシイ クヤシイ イノチホウセキ ホシ…… ホ…… イ』

 

最後は耳をつんざく叫び声になっていた。

 

リュウガンから放たれた3本の矢が、風を切り裂き、ジエンモーランの甲殻を切り裂き、龍属性の黒い炎が肉を焼く。

ジエンモーランは一度、天空に向かって咆哮した後、横倒しに砂の上に倒れた。

振動と衝撃波が私を襲う。

砂埃を振り払うと、全く動かなくなったジエンモーランの腹が見えた。

ゲルヒム号から信号弾が打ち上げられる。

雲一つない真っ青な青空に緑色の煙が筋になってたなびく。

 

私はリュウガンを背中に担ぎ、砂に足を取られながらジエン・モーランの頭部に駆け寄る。

横倒しになり、砂に埋もれかけた青い大きな瞳にはまだわずかに光があった。

膝を付き、巨大な青いガラス玉のような瞳を覗きこむ。

 

ちゃんと話しがしたかった

 

目を閉じて俯き、強く思う。

 

『ウツクシキホウセキヲモツモノヨ』

 

叫び声でなく、低い、落ち着いた声が頭に響く。

 

『タイセツニマモラレタホウセキ タイセツニシナサイ』

 

私は目を開き、何度も頷く。ジエン・モーランの瞳から光が消えていく。閉じようとする瞼にしがみつく。

 

話しかけてくれてありがとう

 

『ワタシモ……』

 

完全に閉じられた瞳。涙に濡れた顔を擦りつけた。

 

 

 

 

ロックラック上空に浮かぶ気球船から信号旗が下ろされる。信号を読み取った男性が、紙に内容を殴り書きし、集会所前の特設会場に息を切らして走る。掲示板下の女性に紙を渡すと、膝に手を置き、背中を上下させて息を整えている。

観客が固唾を呑み、女性を見つめる。

女性は、コホンと咳ばらいをする。

 

「ジエンモーランが討伐されました」

 

掲示板には17番、42番、38番の板が裏返され、ジエンモーランと交戦していることを表していた。

 

「優勝は、えー、さ、38番?」

 

観客の大半は42番のドンドルマギルドが優勝と読んでいたのであろう。ため息がもれる。1.2倍のオッズだったが、大金を掛けた観客が多かったらしい。破られた投票券が一斉に宙を舞う。

しばらく、どよめいていた、観客であったが、次第に事の重大さに気付き始めた。いままで、無名の船が優勝したことがあったのだろうか。少なくとも、観客達が生まれてからは聞いたことがない。しかも、38番といえば、砂上船らしくないあの美しい船。ハンターは無名だが獄狼竜一式防具にリュウガン。童話の中から出てきたような装備に美しいハンター。少しづつ拍手が起こり、やがて歓声に変わった。観客達はジエンレースの歴史が変わった瞬間に立ち会えた喜びを分かち合う。

 

歓声の中、42番がジエンモーランを討伐したとのアナウンスが流れた。

 

 

ゲルヒム号の関係者達はすでに港に降り、船の帰港を待っていた。彼らを先頭にして、港中を人々が埋め尽くしていた。

港の沖の防砂ブロック付近には、ジエン・モーランに取り付けなかった船が優勝船の花道をつくるように左右に別れて、碇を下ろし停泊している。帆に42番の数字がかかれたドンドルマギルドの船が最後に列に加わる。何度もの体当たりを耐えたその傷だらけの船体のへさきには、腕を組んだハンターが身の丈を超える大剣を背に仁王立ちしている。

追い風を帆に一杯に受けて、高速砂上船ゲルヒム号が地平線上に現れた。砂の上をまるで飛んでいるかのように優雅に砂上船の花道を通り抜け、港に入る。

タラップが掛けられ、グルザムとミラヒムがあまりの歓声に驚きながら船を下りる。私は二人の後を俯き加減にゆっくりとタラップを降りる。クルー達がグルザムとミラヒムを取り囲み、抱き合う。

 

「ジャン!」

 

グラヒムは飛びついて抱き着くジャンを引き離す。

 

「ったく、あんな装備があるなら……」

 

クルー全員が笑顔をくしゃくしゃにして同時に叫ぶ。

 

「はやく言ってくれ!」

 

笑い声が歓声の中に消える。

 

「すみませーん」

 

女性がクルー達の中に割って入る。

 

「狩りに生きるドンドルマ編集部です。ハンターアリューシャさんのお話しを」

 

ペンとメモを握りしめる女性の言葉に、辺りを見回したグルザム達はやっと気付いた。

 

「あれ?どこいった?」

 

 

 

 

ガラガ工房の屋根裏部屋。ニコは頼んでいた品物を買い集め、旅立ちの準備を整えてくれていた。

私は、メモ一枚を机の上に残し、ニコから自分の荷物を受け取る。

ニコは私の真意を察しかねる様子で私を見上げている。

少し目立ちすぎた。

ギルドの目に止まる可能性が高い。あまり長居すると、ゲルヒム号やガラガ工房の人達に迷惑がかかるだろう。

ニコの頭をくしゃくしゃと撫で付ける。

 

「イズナさんかえ」

 

部屋の外から声がした。思わず身構える。ドアが開き、ガラガがゆっくりと部屋に入ってきた。

 

「旅立つのか」

 

私は緊張を解かずに頷く。

 

「わかっておる」

 

盲目のガラガは目を閉じたまま何度も頷く。

 

「ここは人間が暮らす場所じゃ」

 

ガラガの言葉が私に突き刺さる。

 

「異常な鼓動。不自然な体温。明らかに人間のそれとは違う」

 

ガラガは私の前で立ち止まる。

 

「あんたの世界に帰りなさい」

 

ガラガの言葉一つ一つが私の胸の中をえぐり取る。モンスターと会話した私はやはり人間では無いのだろう。事実を的確に指摘され、足が震える。涙を必死に堪え、立ち止まるガラガを避けるように部屋の出口に向かう。

 

「厳しい事を言ってすまなんだ」

 

ドアを開けた私はガラガの言葉に立ち止まる。

 

「遥か昔にな、あんたと同じような生き物を感じたことがある」

 

私はガラガを振り返る。

 

「ドンドルマのギルド工房にいたころ、断頭台に行った時じゃった」

 

私に背を向けたままのガラガ。

 

「気を付けていきなされ。ジャン達にはちゃんと説明してあげるわい」

 

私はガラガの小さな背中に深く頭を下げると、ニコとともに階段を駆け降り、工房を飛び出した。

一度工房を振り返る。何度このような別れを繰り返さなくてはならないのだろうか。

獄狼竜装備の上に羽織ったコートのフードを目深に被る。

その場にしゃがみ、同じくコートを着たニコの頭にフードを被せてあげる。

ロックラックの主となる港はレースに使用されているため、町の北側の臨時に設けられた桟橋に向かう。

 

 

 

 

「ニャっ、危ないニャル」

 

ナジムと並んで歩くハクをかすめるようにコートを着た人物とすれ違う。振り返るも、既に人だかりの中に消えていた。

 

「ったく、これだから都会は厭ニャル」

 

怒りをあらわにするハクをナジムが諌める。

 

「まあ、そうかっかしなさんな。ペルヴェに手紙を書いたら次の町に出発じゃ」

 

 

 

 

「すみませんでした。すでに姿はありませんでした」

 

狩りに生きると描かれた腕章の女性が頭を下げる。

 

「察しおったか」

 

太った男性は椅子に深く体を沈めた。

 

「わけありですな。いい腕をしていましたがしかたありませんな」

 

眼鏡の男性は傍らのコーヒーカップを口に運ぶ。

 

「書記官殿、ジエンモーランの処理は終わりましたか」

 

部屋の窓から眼下に広がるロックラックの町を見下ろしていたハット帽の男性は視線を窓の外に向けたまま頷く。

 

「書士隊もよろこんでくれると思います。あんな綺麗な個体はなかなか回収できません」

 

ハット帽の男性の言葉に太い男性が悔しそうに声をあげる。

 

「肉質の弱い所のみを狙う精密射撃か。おしい人材だった」

 

「まったくです」

 

ハット帽の男性はつぶやきながら、目を閉じた。

 

 

 

 

『ゲルヒム号のみなさん、ガラガ工房のみなさん。何も挨拶をせずにお別れすることを許して下さい。短い間でしたが、家族や仲間が急に出来たようでとても楽しかったです。私はギルドナイトから手配され追われています。本当はきちんとお礼をしてお別れしたかったのですが、私がギルドナイトに見つかればみなさんに迷惑をかけると思い、このような方法を取らせていたたきました。

グルザムさん、ゲルヒム号は世界一の高速船です。そこを上手いことアピールできれば仕事沢山来ると思いますよ。

ミラヒムさん、ジャン、この手紙をきっかけにみんなに二人のことを公表して幸せになって下さい。

旅の中で、一度、ハイランドを訪れてみます。きっと素敵な所だと思います。

本当にお世話になりました。

 

追伸

 

依頼書に載っていた報酬額だけいただいていきます。こう見えても私、プロのハンターですから』

 




ロックラックを去ったイズナは、黒のハンター、そして自分の正体を探す旅を続ける。
その旅は知らず知らずの内に伝説のハンターであるシズクの軌跡を辿る旅となる。


次回
「第27話 孤島」
お楽しみに。
では、よき狩りを。
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