ラミッドがあるんだー、って地球の歩き方のミステリースポット特集じゃん。
お待たせして申し訳ありません。もっと早く書けるようにならねば。
ロウリア王国先遣隊の通信士官はヘッドホン型の受信機を外し、どうにかしてこの場所を離れ
る方法を探していた。先ほどの会話は半分も理解できなかったが自国が戦争に勝てないことは
理解していた。視線を感じて振り返ると副将のアデムがこちらをじっと見ていた。
背筋が凍る感覚を味わっているとアデムが口を開いた。
「私はこれから王都に増援を要請しに行く、通信士官の誰か一人同行しろ」
アデムの子飼いの部下には魔信に通じた者が居なかった。
「それならこの私を連れてってください!」
クワトイネ公国の国会議事堂に当たる蓮の庭園は、緑の神の加護が地脈を伝わってこの地に現
れた神森の飛び地にある。
闇の属性の存在は決して入ることは出来ない。また中で攻撃魔法や状態異常魔法、あるいは盗
聴魔法を使おうとすれば直ちに庭園の中心にある神樹が反応し異常を知らせてくれる。
会議は古代ギリシャを思わせる野外に開かれた建造物の中で行われるが、セキュリティーは万
全なのである。
大会議場に国中から大勢の貴族たちが集まっていた。
彼らの関心は勿論城塞都市エジェイで行われた戦闘の結果である。
もし同市が陥落した場合ロウリアは公都まで侵攻ルートを確保した状態となり、公国は絶望的
な戦いを強いられることになる。なので必然的に高い関心を持たれていた。
政治部会の開催まで後数分。
中央貴族のガリアス=ナウシは東に領地を持つ貴族リーゼ=ミルカンに話しかけられていた。
「ナウシ殿、戦況は何か聞いておられませんかしら?国の存亡がかかっている戦いだけに、わた
くし気になって仕方が無いのですわ。軍に太いパイプをお持ちのナウシ殿であれば的確に把握
しているのではありませんか?」
「ミルカン様、軍の公式発表を待たれる方がよろしいかと、その方が確実な報告だと思います」
「というと?」
「私の耳に入って来る情報はどれも現実離れしていまして、情報を統合するとどうやら勝った様
なのですが、軍の幹部ですら混乱しているのです」
「相当な激闘と被害があったのでしょうね」
「いえ被害の大きさに混乱しているのではなく、戦況が余りにも奇跡的というか」
「ほお?圧倒的多数の敵軍を前に奇抜な作戦と幸運が重なって大戦果を挙げた、とか?」
「運が良かったと言えるものではないのです。こちらの被害が」
ナウシがどう説明したらよいのか頭を悩ませ始めたが、ミルカンは質問を続ける。
「日本軍も強さが未知数ですわ。日本国を視察した方々は言葉では言い表せ無い程強いと言って
おります。一方でノーソン伯爵一派は日本軍は弱いと言っております。どちらが正しいのでし
ょう」
「やはりその目で日本国を見てきた人たちを信用するべきでしょう」
「ほう、やはり日本軍は強いのですか」
「そこは確実かと。私が集めた情報を独自に分析した結果、日本軍の強さは列強パーパルディア
皇国に匹敵、一部は上回るとの結論に達しました」
「まさか世界に5か国しかない列強の一つパーパルディア皇国に日本国は勝てるのですか?!」
「いえ、日本軍は数が少ないので、流石にパーパルディア皇国には勝てないでしょう」
「そうですか、最近の皇国は横暴さに歯止めが掛かっていないですから、我が国の防波堤になっ
てくれると助かるのですが」
第三文明圏の内外の各国にとって近年の皇国の振る舞いは最重要課題であった。
今回のロウリアの侵攻も裏で皇国が糸を引いているともっぱらの噂である。
「そういえば今日はノーソン伯爵はいらしてないようですわ」
「本日の政治部会の案内状には体調の悪い方、特に心臓の疾患のある方はご遠慮ください、とあ
りました。恐らくそれが欠席の理由でしょう」
「あらら、まるですぐにでも隠居して欲しいかのようなお顔ですわね」
「そ、そのようなことは思っていません」
「おほほ」
予定時間に15分遅れて各軍部の幹部が入場した。
陸軍の幹部が壇上に上がり、額の汗を拭きながら戦況報告を始める。
「お待たせしましたこれよりエジェイ西方で行われた戦闘について報告いたします」
「ご存知の通り、数日前、城塞都市エジェイの西方5キロ地点にロウリア王国軍約二万が現れ、野
営地を築きました。その数から先遣隊と思われます。」
「この部隊から毎夜約三百人の騎兵が出撃し、城壁に近づいて大声で叫ぶといった威力偵察を仕
掛けてきました。これが原因で守備兵が精神的に疲労し始めます。そして本日早朝、日本国か
ら支援攻撃の許可を求められ、司令官ノウ将軍が許可しました」
いよいよ話の核心に迫ってきているらしく幹部は額の汗をぬぐった。
「日本国はヘリコプターと呼ばれる飛行機械を使い、ロウリア王国先遣隊に対し『二時間以内に
撤退せよ』と警告しました」
その言葉を聞いて議場がざわつく。
「相手は我が国の民を虐殺した極悪非道の兵であるぞ!警告などすれば相手は迎撃態勢を整えて
しまうだろう!」
「何故日本国は敵を利する行為をするのだ!」
議場にヤジが飛び交う、幹部はこうなることを予測していた。
「お静かに、質問の時間は最後になっております。今は続きをお聞きください」
「二時間半を過ぎてもロウリア軍は撤退する気配がなくそれどころか、隊列を整え戦闘準備を始
めました」
それみたことかと幾人かが呟く声が聞こえた。
「その後少し信じられないような内容になっております。これは軍関係者だけでなく現地の一般
人も目撃しているらしく、要塞守備兵に何度も確認いたしました」
不審なくらい何度も念を押した後、幹部は一呼吸おいてゆっくり口を開いた。
「猛烈な爆裂魔法の投射と思われる日本軍の攻撃により、十分もしないうちに約二万の敵兵は全
滅しました。生存者ゼロ、完全な部隊消失です」
「え?」
野次を飛ばしていた議員たちは予想外のことに言葉を失った。
「現地の報告には以下の通りの報告が上がっています」
『広範囲が瞬く間に爆発しロウリア王国兵はなすすべなく殲滅された』
『その威力は仮に日本兵六千人が全員大魔導師であったとしても作り出せない程の魔力が必要だ
ったはずあるが、一切の魔力が検出できなかった』
『日本人に死傷者はなし」
『エジェイ要塞に死者負傷者なし、装備品に損耗なし』
出席者は全員絶句していた。
議員の一人が躊躇いがちに聞いた。
「日本軍はどのような攻撃を行ったのか?」
議員たちは聞きたいような聞きたくないような気持になった。
「それについては資料映像があります。日本国側の同意も得ています」
「あるのか」
「30分間のトイレ休憩の後お見せします」
「いや今見せてほしいのだが」
「駄目です必ずトイレに行って来てください」
議員たちは謎の迫力に気圧されながらも不承不承トイレを済ませた。
休憩から帰ると会議場には白い布が張られていた。
そしてその前で軍務卿ヤヴィンが日本製の機械を準備していた。
軍のトップ自らが準備作業をしていたことに議員は驚いていたが、日本製の映像装置、プロジ
ェクターの扱いに一番慣れていたのが彼だったのである。
何故ならそれらを私物化して毎日アニメを見ていたからである。
「お見せする前に体調の悪い方はおられませんか?」
「いないぞ」
「万一の場合に備えて日本国からAEDを輸入しましたのでご安心を」
AED(自動体外式除細動器)とは心臓が止まってしまった人を生き返らせる装置らしい。
「いいかげんしつこいぞ!早く見せろ!」
「それではお見せします。これは日本国陸上自衛隊の富士総合火力演習を映した映像です」
白い布の上にはこの世のものとは思えない映像が映し出されていた。
爆炎、爆発、轟音、
地を這う鉄の竜、
規律の取れた兵士。
鉄竜の角から次々と高威力の爆裂魔法が投射され無人の荒野を掘り返していった。
もしもそこに人がいたらと想像し、軍幹部の言っていたことが嘘ではないと理解した。
そして自国民を虐殺した極悪非道のロウリア王国兵でさえ哀れに思った。
「次は海上自衛隊のイージス艦の解説動画です」
日本の護衛艦の脅威の性能が明らかにされた。
「最後は航空自衛隊の航空祭の映像です」
音速を超えて飛ぶ鉄竜に敵うものなどこの世界にいないだろう。
ミルカンが叫ぶ。
「もうやめて!ナウシ殿のライフはゼロよ!」
ナウシはショックで痙攣していた。
日本軍は強いと予想していたがまさかここまでとは想定していなかった。
「これではまるで古の魔法帝国ではないか!」
誰かが叫ぶと直ちにヤヴィンが訂正の発言する。
「魔帝を構成する光翼人は他種族を差別に迫害しましたが、日本人は平和を愛する民族です」
「自分達に危害を及ぼさなければ、決して彼らから攻撃はしないのです」
「軍隊の強さについては両者とも不明な点は多々ありますが、互角であると考えられます」
クワトイネの貴族たちは日本国が味方であることに心の底から安堵した。
「しかしこれ程強力な軍隊が敗北したというのは信じられんのだが」
「そうだ日本の軍隊は海魔と船幽霊によって壊滅させられたそうではないか」
「深海棲艦についてはこの世界に近似した存在がないので、海魔あるいは舟幽霊に似た者と説明
しました。ただその強さは桁違いです」
「これが資料映像です」
海の上に青白い顔をして黒い服を着た女性が立っていた。その女性は船をひっくり返したよう
な盾を両手に持っていて、その目からは青白いオーラが炎の様に噴き出している。
それは戦艦ル級といった。
イージス護衛艦から発射された誘導魔光弾に酷似する兵器、対艦誘導弾がル級に命中する。
しかし水面に映る影を叩いたかのように効果がない。
護衛艦から文明国の魔導砲より強力な大砲が発射される。20km以上離れた距離から放たれた
砲弾は正確にル級の頭部に命中する。しかしこれも効かない。この世界の文明国が使う戦列艦
であれば一発で轟沈させることの出来る砲弾が何の被害も与えられない。
ル級の盾から砲弾が打ち出される。海面に巨大な水柱が林立する。
護衛艦の様に百発百中とはいかないが着弾点は少しずつ護衛艦に近くなる。
そしてとうとう命中弾がきた。護衛艦は対空誘導弾を撃ち弾丸を迎撃した。
空を飛ぶ小さな目標に攻撃を当てるという神業を見せた。
しかしその弾丸を破壊することは出来ず護衛艦は撃沈された。
空母ヲ級はクラゲの化け物の被り物を被り、マントと杖を持った美しい女性だった。
この世界の女魔導師に見える姿をしているが人ではない。
三角形に人の歯が生えた艦載機なる航空戦力を駆使して自衛隊の超音速戦闘機を苦しめていた。
自衛隊の戦闘機の方が速さ、武器の性能ともに優れている。しかし対空誘導弾もバルカン砲も
深海棲艦の艦載機には通じない。そのうち多数の深海艦載機に囲まれ空中衝突した。
爆発の後、自衛隊機だけが墜落し、深海艦載機は飛行を続けていた。
のどかな地方都市の海岸沿いの道路に戦車が並んでいた。
海自と空自が撃破された自衛隊は本土に深海棲艦の接近を許してしまう。
残った陸自は決死の覚悟で国民の盾になるつもりであった。
戦艦ル級が海岸に近づく。戦車が一斉に砲撃を開始するも相手に損害を与えられない。
戦艦ル級の砲撃が轟き、戦車がおもちゃの様に吹き飛ばされる。
陸自を蹴散らしたのち大きな腹を抱えた輸送艦ワ級が砂浜に乗り上げる。
ワ級の腹が開き、中から名状しがたき何かが出てきたところで映像は一時切れた。
そして映像が再び移った時、都市は破壊し尽くされていた。
理不尽な、ただ理不尽な戦闘であった。
議員達は言葉を失う。ミルカンが呟く。
「日本国の皆様は我々の想像も出来ない苦難を乗り越えてきたのですね」
「では艦娘の方達の戦いも見ていただきます」
ヤヴィンは艦娘と深海棲艦の戦いの映像を流した。
深海棲艦の艦隊は戦艦ル級を旗艦に空母ヲ級、重巡1,軽巡1,駆逐艦2の編成である。
そして艦娘の艦隊もまた戦艦1,正規空母1、重巡1,軽巡1,駆逐艦2、同じ編成であった。
空母娘の放った矢が飛行機械に変化し深海艦載機と空戦を繰り広げる。
深海艦載機と互角以上に渡り合い航空優勢を獲得した。
超音速戦闘機と比べれば遅いがワイバーンの二倍以上の速度が出ているらしい。
戦艦娘の大砲が轟音を上げ、砲弾が大気を震わせて空を切り裂く。
この世界の海魔によく似た深海棲艦の駆逐艦に命中し、一撃で撃沈させた。
深海棲艦の戦艦ル級も大砲を撃ち返した。重巡の艦娘に命中し中破させた。
重巡娘の制服は破れ艤装も破壊された。しかし闘志は失っていない、残った砲で攻撃する。
男どもは艦娘のあられもない姿を見て一瞬喜んだが、すぐに気まずそうに眼をそらした。
艦娘のダメージはある程度まで制服と艤装が肩代わりしてくれる。そのため艦娘は余程のこと
例えば艤装が大破しても、それ以上戦闘を継続しなければ死亡轟沈しない。
この事は多くの犠牲の結果の上に解ったことである。
駆逐艦娘が戦艦ル級に砲撃する、しかし小口径砲では装甲に阻まれダメージを与えられない。
ル級の砲撃が駆逐艦娘のすぐそばに着弾する。駆逐艦よりも大きな水柱が立つ。
もし戦艦の砲撃が命中すれば駆逐艦はただでは済まないだろう。
しかし駆逐艦娘は恐怖心などないかのように砲撃を続ける。
「あれ?深海棲艦の大きさが先程と違うような?」
議員達が気付いた通り、深海棲艦は戦う相手によって大きさを変える。
現代艦艇と戦う場合は体長数十メートルから数百メートル、艦娘と戦う場合は人間大の1メー
トルから2メートルの間(艤装は含まない)になる。ただし例外となる事例も多く報告されて
いる。
艦娘の飛行機械と深海艦載機の戦いは艦娘側が勝利した。
空母ヲ級は上空から襲ってきた99艦爆の爆撃を避けた、しかし海面すれすれを飛んできた
流星改の魚雷を食らい横転、沈没した。
魚雷とは魚の様に水中を進み、敵船の船底に穴をあけ沈没させる兵器であるという。
日没を迎えても決着はつかず、夜戦にもつれ込む。
軽巡娘が探照灯を照射する。敵旗艦であるル級の姿がはっきりと見える。
探照灯をつけるということは敵艦からも見えるようになるということだ。
軽巡娘は集中砲火を受け、たちまち大破させられた。
駆逐艦娘が必殺の魚雷を叩きこむため戦艦ル級に迫る。
ル級が気付き、副砲を乱射する。戦艦の副砲すら駆逐艦にとっては脅威である。
しかし駆逐艦娘は逃げない、接触するかの様な近距離まで肉薄し魚雷を放つ。
ル級の足元から巨大な水柱が立ち、金属が軋む音と悲鳴が上がった。
戦艦ル級は海底に沈んでゆく。その表情はどこか安堵していたかのようだった。
戦いは艦娘の勝利に終わり、議員達は歓声を上げた。ナウシは呟く。
「艦娘のなんと勇敢なことよ」
クワトイネの人々は日本国との同盟をより強固にしていくことで一致した。
ロウリア王国軍占領下のギム
「さて、アデム君が増援を連れてくるまで持ちこたえなければな」
先ほどの軍議では戦闘意欲旺盛な副将アデムが珍しく慎重論を唱えてきた。
司令官のパンドールは事態の深刻さを重く受け止め、王都へ増援を求めることに賛成した。
使者はアデムが自ら立候補し認められた。上層部を説得するには一兵卒の伝令では不足である
と考えられためである。
パンドールは本陣を出ると空を眺める。今やロデニウス大陸最強の国家となったロウリア王国
の力の象徴であるワイバーンの編隊が飛行していた。
「現在37騎が警戒飛行を続けています」
先遣隊に残されたワイバーンは残り74騎、その半数が交代で警戒飛行を続けているという。
「37騎もか、多くないか?」
「いえ、東部諸侯軍は全滅した可能性が決して低くないのです」
参謀は最大限の警戒を続けること進言するのでパンドールは不安な気持ちになる。しかし力強
いワイバーンの飛行する姿を見ていると、何者にも敗けることはないという気持ちが湧いてく
る。たとえ伝説の魔帝の進軍すら跳ね返すことが出来るだろう。
パンドールは従卒を呼ぶ。
「はちみつ水をくれないか」
この男は常にはちみつ水を飲んでいるので周囲の人間はうんざりしている。
そんなことにはまったく気づかずパンドールはご満悦だ。
「甘いものを飲むと落ち着くなあ」
「東の空に飛行するものあり!数およそ70!」
上空の警戒騎から敵飛竜の襲来を告げる連絡がはいる。
「敵の飛竜は羽ばたいていません!」
未知の飛行騎獣なのだろうか、しかし最強の生物はワイバーンである。数が少なくても勝てるだ
ろう。
「残りのワイバーンも上げろ!」
敵の編隊から18騎が先行した、空戦仕様と思われる。
「馬鹿め、各個撃破してしまえ」
37騎が一斉に動力火炎弾を放つ。規模は小さくなったがギム戦でも見せた面制圧攻撃である。
炎の壁が敵に迫る。
その時、敵飛竜は急上昇し炎の壁の遥か上を飛び越した。
戦いを見ていた協力国の空戦指導員が叫ぶ。
「何という上昇能力だ!ワイバーンを超えている!」
敵飛竜はワイバーンより優れている?そんなことはあり得ない。
何故ならワイバーンは最強だから。
敵飛竜は上空から降下し味方ワイバーンに襲い掛かる。位置エネルギーを速度に変え凄まじい
スピードで味方ワイバーンと擦れ違う。その際ダダダという何かが破裂する音がする。
パンドールは信じられない光景を見た。
ワイバーンと竜騎士が穴だらけになり、血しぶきを上げて墜落していく。
敵飛竜は光る礫の様なものを連続して飛ばし、竜騎士を墜していく。
最強の生物であるはずのワイバーンの死体が次々に落ちてくる。
撃墜されるのは味方騎ばかりである。
「ば、馬鹿なぁ!」
ワイバーンの動力火炎弾はかすりもしない。軽々と躱して光る礫に撃たれてしまう。
敵の速度は500キロを超えているらしくワイバーンは全く追いつけない。
敵飛竜がワイバーンの頭上で宙返りをする。
「舐めやがって!」
こちらの速度が遅すぎるためそうやって距離を調節したいるのだ。
「化け物だ、勝てるわけない」
敵の行動に怒る者もいるが大半の者は敵の強さに恐怖する。
37騎の味方ワイバーンは全て撃墜された。
一式戦 隼Ⅱ型64戦隊がワイバーンを蹴散らした後、爆装一式戦 隼Ⅲ型改(65戦隊)が敵飛行
場を爆撃する。ワイバーンはすぐには離陸できないので残りのワイバーンは未だ地上にいる。
離陸体勢に入っていたワイバーンは飛び立つ前に肉片に変えられた。
敵の空戦能力を奪った後、一式陸攻二個小隊36機がギムの町を爆撃する。
事前に妖精の偵察隊を送り込み、ロウリア兵がどこにいるのか調査済みである。
一式陸攻はそれぞれ北と南の市街地を爆撃する。
ロウリア兵は空き家に勝手に住み着いていたが、一式陸攻から投下された60キロ爆弾は建物ご
とロウリア兵を吹き飛ばし焼き殺す。
ギムの町を破壊することは日本国との協議の結果、クワトイネ公国も了承している。
町の西側には民間人の商人が見られたため、攻撃の対象外となっている。
また一部逃げ道を残しておかないと敵が死兵と化す恐れもある。
「こ、こんなことはあり得ない、、、」
パンドールは震える手でカップを口に近づけてはちみつ水を飲もうとした。
「飲んでる場合ですか!」
部下達が大声を出す。上官に怒鳴るほど彼らは切羽詰まっていた。
左右が炎の壁で挟まれている光景を見せられ、平静を保てなくなった。
その時一人の伝令が報告を持ってきた。
「報告します!東から鉄の獣に乗ったクワトイネ兵が迫ってきています!」
「なんだと!」
心身耗弱状態のノウ将軍に代わり西部方面軍臨時司令官に就任したハンキ将軍はクワトイネ・
クイラ連合軍を率いてギム東側陣地に攻勢をかけていた。
彼は日本国から輸入した軍用車両ハイラックスに乗って指揮している。
ハイラックスはトヨタ自動車が販売している軍用トラックである。
このトラックは耐久性があり整備も簡単である。なにせ解体工事用の鉄球を食らっても簡単な
修理で走れるようになるのである。
そのため旧世界では中東アフリカの武装勢力から途上国さらにロシア、ウクライナ、そしてア
メリカといった様々な国の軍隊で採用されている。
クイラ王国ではライセンス契約がなされ王国内で建設中の自動車工場で生産される計画だ。
その名は『クイラックス』となる予定である。
ハイラックスの後ろには百台のトラクターが荷台をけん引してやってきた。
クワトイネ兵とクイラの援軍が木製の荷台から降りてくる。
また、二十台のトラクターは大きな車輪がついた大きな鉄の塊をけん引している。
これは日本の書物を基にクイラの鍛冶師が制作した、ナポレオン時代に使用された12ポンド
グリボーバル野砲によく似た大砲である。重量880 kg 銃身長229 cm 要員数 砲手15名、
馬6頭 砲弾118.1 mm 口径121.3 mm
日本の技術者はいきなりこれを造れるとはすごいと賞賛していた。
日本国が二か国と国交を結んでまだ四か月、何故これが造れたのかというと、実はこれらは日
本国内で日本の設備を使い、二国の留学生が制作したものである。
一応の名目は異世界の文化交流が目的であり、異なる二つの世界の技術を披露しあう事が出来
た。留学生が作った大砲は母国の人たちが日本を知るための資料として二国に送られた。
武器輸出を禁止する法律の穴をついた形だ。
また日本側には魔法を付与した剣などを造る所を見せてもらい、出来たものは研究資料として
日本の研究機関に贈られた。
クワトイネ砲兵部隊は12ポンド砲に弾を装填しロウリアの陣地に向かって砲撃する。
逆茂木で作られた柵を木っ端みじんに粉砕しその奥にいる長弓兵を討ち取る。
ロウリアの長弓兵は遥か射程外から高威力の攻撃を撃ち込まれ、なすすべもなく壊滅した。
「司令、指示をお願いします!」
悲痛な叫びを上げながら先遣隊の幕僚達がパンドール将軍に詰め寄る。しかし、
「これは夢だ、夢に違いない。アハハ!ロウリア王国万歳!」
パンドールは目の前の現実から逃げ出していた。幕僚達は絶望した。
「逃げよう」
誰かがそう言うと幕僚達は攻撃を受けていない西側に向かって走り出した。
その内一人が猛烈に嫌な予感がして東の方を振り返る。
「おい、あれはなんだ?」
振り向くと東の空に光輝く翼を開いた何かが飛んでいた。
ドッッッカーーーーン!!
キィィィィン!!
ズゴオオオオ!!
まるで空が破裂したかのような音が響き渡った。
ギム本陣の上空をなにか途轍もないものが通り過ぎる。それだけで誰も立っていられない程強
い突風が起こり、司令部の全員が転倒した。
その何かは旋回して本陣の上空に戻ってきた。
体が割れて腕と足のようなものが出てくる。
頭の部分にある金属板が溶けて別の形に変わっていく。
最後に兜を被った騎士のように見える頭が出てきた。
それは白銀の鎧をまとった巨大な騎士のようであった。
「人型兵器?」
古の魔法帝国の伝説にのみ語られる伝説の兵器が眼前に現れた。
いや、目の前のこれは伝説で語られた人型陸戦兵器よりも更に強そうだ。
もしかしたら魔法帝国以上の文明から送り込まれた兵器なのかもしれない。
それはそんな想像を駆り立てる。
人型兵器は足から突風を吹き出しながら本陣の西側、ロウリア司令部の幕僚達が逃げようとした
道をふさぐ。
「、、、、、」
司令部の幕僚達は全員声も出ない。
絶望も驚愕も限界を遥かに超えすぎ、思考が完全停止していた。
突如人型兵器が光を発し、次の瞬間跡形もなく消え去った。
「え?」
困惑する司令部の幕僚達、彼らの前に黒い帽子を被った小さな女の子が進み出た。
「え、、、と、、、んちゃ」
沈黙が辺りを包んだ。
「霰さま、んちゃとは言わないのではなかったのですか?」
静の突っ込みが入る。
「緊張したから、、」 そして飛行場は深海艦載機の空爆によって破壊された。
「幻覚魔法か!」
「脅かしやがって!ぶっ殺してやる!」
司令部の幕僚達は霰のマーク3「破裂の人形」を幻覚だと思い込んで激怒し襲い掛かった。
「え?違う、、よいしょ」
霰は懐から何かを取り出すと目の前に置いた。
小さな船の模型のようなそれは地面に置くと大きくなり幕僚達の前を塞いだ。
「これは揚陸艇?!」
協力国の将兵が自国の艦艇とよく似た物が現れたので驚く。
そして揚陸艇、すなわち大発動艇の中から人影が飛び出す。
その中で緑の髪をした少女が怒髪天を指す勢いで幕僚達を殴り倒す。
「霰は私が守る!」
睦月型駆逐艦の長月だ。
かつて自分に自信のなかった彼女は霰を守ると称して常に一緒に行動していたが、その実霰に
守って貰っていた。陽炎が第14駆逐隊を結成してからは長月も訓練を重ね、霰と肩を並べる
のに相応しい実力を得た。そして二人は本当の百合カップル親友になったのだ。
「長月張り切ってるなー。好きな女の子の前ではしゃぐ小学生男子か」
釣り目の少女、曙が呆れたように呟く。
「中々ないですからね、霰さがピンチになるとき」
胸が豊かな少女、潮が同意した。二人の言葉を聞いて長月が振り返る。
「そこ!うるさい!」
さらに金髪の少女、夕立と黒髪の綾波が大発動艇から降りてきた。
大発を使用して艦娘を運ぶ試みは、地球における深海棲艦との戦いで試された。
しかし艦娘を乗せた大発を装備した艦娘を配置した艦隊は羅針盤が荒ぶり目的地に到着出来な
かった。そして通信が切断されるいわゆる「猫った」状態となり強制撤退させらる事態が続出
した。しかし新世界では問題なく運用できるようだ。
また一般人をこの方法で運ぼうとすると、拡大縮小の際気を失ってしまう。
数日間の入院が必要になるケースもあり、体験者はもう二度と経験したくないと言っている。
「貴様ら何者だ!日本国の兵か」
「その通り!故あってクワトイネに加勢する!おとなしく縛につけ!」
「貴方達はこの町の人々を虐殺した容疑が係っています。なので捕虜になっていただきます。
抵抗しなければ悪いようには致しません」
奥の方からきらびやかな宝石を付けた軍服の集団が進み出た。
「われらは列強パーパルディア皇国の軍人だ!蛮族が生意気な」
「皇国に逆らってただで済むと思うな!」
そう言うと指揮官らしき男はズボンを下ろして〇器を露出した。
「跪いて俺のモノを咥えろ。そうすれば許す事を考えてやってもよ、、ぐふぇ!」
夕立が男のモノにダイレクトアタックをかました。
玉砕とは正にこのことである。
「名付けて、キッ〇ワキック!」
全国の〇川さん申し訳ございません。
「隊長ォ!おのれ!」
皇国の軍人は方陣を組みマスケット銃を構えた。
綾波はそれを脅威と感じた。
現代の銃であれば銃口の向き、相手の構え、目線や呼吸を読むことで弾道を予測できる。
だから簡単に避けられるのだが、マスケットはそうもいかない。
なにせ弾がまっすぐ飛ばないのだ。予測出来ないので躱すのは却って難しい。
皇国の軍人Aは皇国に逆らう愚かな蛮族を射殺しようとマスケットを構えた。
しかし照星の先にその蛮族の姿はなかった。
『見失った?』
その時背後から断末魔の声が聞こえた。
振り返ると小隊長の首が皮一枚を残して切断されぶら下がっていた。
次は横から悲鳴が聞こえる。
横を向くと小隊で一番射撃の上手い先輩が血を吹いて倒れていくのを見た。
また別の方向から次々に悲鳴が聞こえ、そのたびに仲間が倒れていく。
『いったいこれはどういうことだ!まるで暗闇の中で戦っているようだ!』
焦るA、しかしとうとう蛮族の姿をとらえる。長い黒髪の少女が前にいる。
「見つけたぞ、仲間の仇だ!」
マスケットを構え、引き金に指を掛けたとき、少女のオデコが目の前に映し出された。
彼が見つけたのではない、自分が次の標的にされたのだと認識する暇もなく、Aの意識は永遠
に途切れた。
ロウリアの将兵は見た。皇国の精鋭兵が二人の少女になすすべなく蹂躙されるのを。
あれは戦闘などと呼べる代物ではなかった、まるで獅子が兎を蹴散らしているかのような一方
的な殺戮劇であった。
「銃は抜く、構える、打つの三拍子かかるっぽい、でも夕立はゼロ拍子っぽい!」
発射されてから避けるのが難しいなら、そもそも撃たせなければ良いのだ。
綾波と夕立は人間の視線を熟知している。こちらに避けるだろうと予測した方向と逆向きに動
くことで、敵からはあたかも消えたように見えるのだ。
相手を混乱させ懐に飛び込む事で、銃器を装備した兵士さえ二人の敵ではないのだ。
そして同じことは陽炎達、他の艦娘にも出来るのである。
「ダメだ!逃げろ!」
皇国兵がやられたのを見て、ロウリア兵達は再び西の方角に逃げ出した。
「霰!そいつらを逃がさないで!」
霰は頷くと彼女の艤装が拡大し、GTM化した。
破裂の人形は片膝をついて駐機体勢をとっている。
しかし稼働させているハーモイドエンジンの振動はすさまじく、訓練された兵士であっても立
っていることは出来ない。
「この揺れは幻覚じゃない?あれは本物なのか?」
兵士達がその場にへたり込む中、平然と歩き続ける者がいる。
「すごく揺れますね、まるで嵐の海みたいです」
「まあ、私ら艦娘にかかれば、このくらいの揺れはなんてことないがな」
普段から揺れる海で訓練している艦娘、特に小型で波の影響をもろに受ける駆逐艦は普段から
荒波に慣れているので、揺れる地面であっても歩き続けることが出来る。
駆逐艦娘達はロウリア兵の幹部達を拘束していった。
「しっかし五月蠅いわね!このロボット!」
曙が破裂の人形のエンジン音のあまりの五月蠅さに切れた。
可変型ゴチックメード『マーク3リッタージェット』はその大出力エンジンが出す轟音が、空
が破裂したかのような音と評されることから『破裂の人形』の異名を持つ。
この機体はホルダ71ユーレイ、バーガ・ハリと共に、ジョーカー星団の3大GTMの一つと呼ば
れ、最強のGTMの一角と認識されていた。非常に操縦の難しい機体でもある。
「俺達はどうなる?」
「クワトイネ公国に引き渡します。あなた方士官はギム市民の虐殺を主導した容疑で取り調べを
受けたのち、公国の法律で裁かれることになります」
ロウリア兵達の顔が絶望に染まる。
「そ、それだけはやめてくれ!嬲り殺しにされてしまう!」
「自業自得だな」
その時長月の通信機から聞き覚えのある男の声が聞こえた。
「お前はあの時の日本の軍人!」
一ノ瀬アツシ提督がマイハーク出張所から通信を繋いだ。どうしても言っておかなければなら
ないことがあった。
「もし捕虜になった時、こうなるのが嫌なのなら、何故ギムの一般市民を虐殺した?」
「やったらやり返される、当然だろう。そんな当たり前の事にも気付けなかったのか?」
「頭の中がお花畑にでもなっていたのか?」
ロウリア兵達は悔しそうに歯ぎしりする。
「俺達は上官の命令に従ってやっただけだ!」
ロウリア兵が反論という名の責任転嫁をし始めた。
「そうだ悪いのはアデムの野郎だ!」
多くの兵が口々にアデムを批判する。
「その台詞は法廷で言うんだな、それでもクワトイネの国民が許すとは思えんが」
「この世界ではこれが当たり前なのかもしれない。だがお前たちがどうなったかを知って、この
世界の人々の意識が変わることを願っているよ」
「ところで噂のアデムはどこにいる?」
「奴は増援を呼びに王都に向かった」
「運だけはいい奴だな。まあいい、王都を落とせば捕縛できるだろう」
「な!」
ロウリア兵達は日本が王都ジンハークまでも落とすつもりであることを知って戦慄した。
そしてそれが決して不可能ではないことを理解して絶望した。
「我々はなんて国を敵に回してしまったのだ」
その頃アデムに同行した通信士官は、後ろのギムの町で爆音が響き、煙が立ち上ってい
るのを目撃した。
「ああアデム様、ギムの本陣が危険です」
それを見てアデムは冷めた目で見返す。彼は不自然に落ち着いていた。
「我々は王都ではなく北の港に向かう」
「まさか国を裏切るのですか!?」
「こうなっては亜人共を根絶させることは不可能だ、早急にあの方に連絡しなければならん」
アデムにとって国などどうでも良く、亜人殲滅という目標が達成できれば良いのだ。
ロウリアという国は居心地が良かったが、滅亡が不可避ならば仕方がない。
国家として弱いのが悪いのだ。命を懸けてまで守る義理は彼にはなかった。
「あの方とは?」
「パーパルディア皇国のある人物だ」
列強国であるパーパルディア皇国の力ならば如何に敵が強くても打ち破れるだろう。
上手くいけば自分の安全が保障されるかもしれない。
通信士官もまた国よりも自分の命が大切だった。
ギム東側陣地に八九式中戦車、通称チイたんが停まっている。
その上に金髪の少女が座っていた。
「無事に終わったみたいだよ」
皐月は万一の事態に備えて後方に待機していた。彼女の艤装に融合したマーク2は破裂の人形と
同一人物に設計された可変型GTMである。不測の事態に素早く対応できると期待され、この配置
となった。
「ただ現場主導者と目されていた副将アデムの確保には失敗したみたい」
皐月は本陣奇襲の結果をハンキ将軍に報告する。
「あの攻撃で戦死したのか?」
「偶々増援を呼びに王都に発ったところだったらしいよ」
「くそ!悪運の強いやつめ」
本命の人物の確保に失敗したと聞きハンキも残念そうだ。
「ハンキさん捕虜の扱いなんだけど、提督から言われていることがあるんだ」
「ああ分かっている、決して拷問の様なことはしないと約束しよう。たとえ彼らが我が国の民を
虐殺した犯人であっても」
軍務卿ヤヴィンを始とした軍人達は祖国を近代国家とするため、地球の国際法を学び、取り入
れることとした。まずは捕虜の虐待を止めることを全軍に厳命した。
ただし彼らの所業は戦後の裁判で厳しく追及されるであろう。
「そう、良かった!」
皐月は笑顔で答えた。
無線で奇襲部隊と連絡する。
ロウリアの司令官は精神崩壊を起こし、笑いながら何も入っていないカップから飲み物を飲も
うとしているらしい。
その他の将兵もうな垂れていたり、ブツブツと何かを喋っていたりと憔悴しているらしい。
「陽炎の自分で決着を付けたがっていたのに、さぞ無念だったろう」
「まさかあんな事が起こるなんて想像してませんでした」
「陽炎、あんたの意思は私たちが引き継いだわ」
長月と潮、曙が口々に語る。ハンキは陽炎に何があったのか心配になった。
「呉に呼び出されただけ」
霰が真相を明かす。
「呼ばれたのはパートナーのラキシスさんだけでしょう」
「たしかラキシスのお姉さんて言う人が何言ってるか分からないから通訳に呼ばれたっぽい」
綾波と夕立はいぶかしんだ。
ファティマ召喚で新たにやってきたラキシスの姉パルテノは英語のスラングらしき言葉を連発
していたが、アイオワに何を言っているのか内容を聞こうとしたところ、顔を真っ赤にして
「OH!NO!」
と叫んで走り去っていってしまった。
「別に陽炎さんは残っても良かったのでは?」
「ほんとそうっぽい!」
「それはあんたらが陽炎にしつこく演習を強要したからでしょう!」
陽炎がいないのは綾波夕立との演習を嫌ったからだけであった。
ラキシスは呉鎮守府に、陽炎はロデニウス派遣艦隊本隊を迎えに公都に向かった。
「ところで本隊の旗艦は誰?」
「霧島さん」
「勝ったな」
「ああ」
肩が痛いです、これが四十肩どこか懐かしく聞こえる響き、、。
とうとう実装しました大和改二!
まさかの高速戦艦化、米電探積めばグレードアトラスターぽい。
もう一つの大和改二重は何でもできる万能戦艦という感じです。
これで勝つる!
今回の綾波と夕立の格闘技はISUTOSHI先生の漫画「愛気」が元ネタです。