carbuncleさん誤字報告ありがとうございます。それにしても5話、三か所も誤字があってひど
いな。全然気付かなかった自分の迂闊さ加減に絶望!恥ずかCー!
今度の艦これイベントはなんなんですかね、初手から提督の心を折ってきます。
ギミックの解除条件が厳しい!
一階のボス部屋の鍵を持っている固定敵がボスの3倍のHPを持っている、なんてほかのゲーム
ではあるのしょうか。
神樹が悪意を持つものの存在を感知し、ざわざわと木の葉を揺らす。
公国の歴史でも初めての事態に庭園内の全ての人間が動揺する。
クワトイネ公国庭園護衛騎士は正門前に現れた黒ずくめの男女三人組に対して、警告を発する
と共に剣を抜いて構えた。
次の瞬間、閃光が走り光の弾丸が騎士達の隊長に命中した。
隊長の胴体は蒸発して消え去り、あとには頭と手足が転がっていた。
驚愕する騎士達を強烈な光が包む。
光が収まった後、庭園護衛騎士は一人残らず消え去っていた。
ボスヤスフォートが放ったプラズマ弾は庭園護衛騎士全員を遺体すら残さず消滅させた。
ボスヤスフォートから見てクワトイネ公国の軍人の動きは鈍い、そう感じていた。
やはりAKD宮殿警護兵と比べると見劣りすると思ったが、比べる者ではないと思い直す。
「この奇妙な木が邪魔して遠見が上手くいかない、カナタ首相の正確な位置が分からん」
神樹がスコーパー(旧パラ)の能力を妨害していた。
「だが問題ない、手筈通り三人分かれて行動するぞ」
正門前にデコースを残し、ボスヤスフォートとペールは蓮の庭園内に侵入した。
異常を察知し二人の艦娘が正門前に現れた。
「どけどけ!天龍様のお通りだ!」
眼帯をしたやたら乳のデカい艦娘が大剣を振りかざし、デコースに切りかかる。
デコースは双剣で斬撃を受け止めると一歩後ろに下がった。
抵抗が無くなり天龍が前につんのめる。姿勢を崩した所にデコースが天龍の膝を蹴った。
みしっと膝の骨にひびが入る音が響く。
そして無防備になった天龍の脇腹に剣を突き立てようとする。
「天龍ちゃん、危ない!」
天龍の妹、龍田が槍を振るい、デコースを追い払う。
しかし天龍の脇腹は切り裂かれていた。致命傷ではないものの、激しく動けば内臓が飛び出て
しまうかもしれない。
「そんな!確かに避けたのに!」
龍田が悲痛な声を上げる。
「こいつ、小指から何か飛ばしやがる、気を付けろ!」
「なんだか妙な連中が出てきたな、蹴った感触が微妙に人間じゃないぞ」
デコースは記憶の中から近い者を探す、システムカリギュラの重合人間がより近いと感じた。
システムカリギュラはスタント遊星を調査しに行った超帝国の科学者、騎士達の成れの果てで
ある。体をサイボーグ化し、数千年に亘って国家の裏で暗躍していた。
「もしかしてお前らサイボーグか何かか?」
「!!?」
天龍龍田は驚愕する、この世界の人間にその言葉を知っている者はいないと思っていた。
「サイボーグではなさそうだが、言葉は知っている様だな」
「貴方は一体何者なの?」
デコースはニタニタと薄ら笑いを浮かべておどけて見せた。
「知りたいなら~、ボクちんを倒してみなよ~」
龍田のこめかみに青筋が浮かぶ。
『こいつ龍田の嫌いなタイプだ』
天龍は妹が怒りで冷静さを失っていることを危惧した。
「龍田、挑発に乗るな。多分こいつは俺ら二人より強い」
一当たりして天龍は気づいた、二人がかりでも目の前の敵には敵わないことに。
クワトイネ公国の魔導師達は彼らの詰め所を正確に襲ってきた謎の敵に苦戦していた。
黒いドレスを着た妙齢の女魔導師であるが、彼らが全く知らない魔法を使ってきた。
敵が放つ閃光魔法はこちらの魔法障壁をやすやすと貫通し、体に命中すればその部分には
大穴が開いて絶命する。
公国で最高の才能を持つ魔導師を集めた、庭園付き魔導師団は仲間の敵討ちに燃える。
「くらえ、ファイアーボール‼」
何故かただ立っていた女魔導師に火球は命中した。
「やった!ざまあみろ!」
歓喜に沸く魔導師団、次の瞬間彼らの視界は強烈な光に包まれた。
敵がいた場所が爆発し、魔導師達を吹き飛ばす。
「自爆しただと!?」
運よく最後尾にいたため、壁に叩きつけられただけで済んだ魔導師は爆心地を見て驚く。
そこにはあの女魔導師が何事もなく立っていた。
「一体何をされたんだ、、」
唯一の生き残りは気絶した。
「クソ!何が起こった!!」
頭にアンテナを付けた艦娘が二人、小柄な艦娘を二人従えて詰め所に突入した。
ショートカットの方の艦娘、重巡洋艦の摩耶が25ミリ対空機銃を顕現して構える。
「暁と天津風は生存者の救助と避難誘導をお願い!」
ロングヘアで眼鏡を掛けた方の艦娘、鳥海は駆逐艦娘に指示を出す。
「一人前のレディとして助けるわ!」
黒い帽子を被った小柄な駆逐艦娘、暁が元気よく答える。
「任せておいて!」
一見真面目そうに見えるが、薄っすら透けている大胆な服を着た艦娘、天津風は生存者を抱え
て脱出路へと急いだ。
『この娘達が噂の日本国の艦娘とかいう魔導師ね、凄い恰好だわ。でも機関銃をどこから出した
のかしら?』
事前のブリーフィングで日本国が高い技術力を持っている可能性があることが示唆された。
しかし摩耶が持っている機関銃がレトロであるので、ペールは違和感を感じた。
あと二人のへそ出しミニスカート姿を見て引いていた。
「おう、そこのおばさん!こんな事してただで帰れると思うなよ!」
ペールの見た目は30前半くらいである。
「口の利き方がなってないようですわね、教育してあげますわ!」
ペールが放ったプラズマ弾は、腕を構えてガードした摩耶の砲塔に命中し破壊した。
「んな!なんて威力だ」
砲塔の装甲は貫通され砲撃は不可能となった。
鳥海が焦る。
「これほどの威力の魔法はデータにありません!」
ロウリアの魔法使いの魔法の威力は野球のボールもしくは火炎瓶程度とされていたが、重巡洋
艦の最も厚い装甲を打ち抜くほどの威力があることに驚く。
ペールもまた攻撃の威力が低くなったことに驚いていた。
『今のは何?バリアじゃない、威力が減衰した?まさか概念兵装?!』
概念兵装とは物理法則を無視し、ある特定の攻撃を無効、反射もしくは吸収化する防御兵装の
事であり、人類では持ちえない武器である。
人類以上の存在が関わっているかもしれない可能性にペールは気を引き締める。
摩耶が25ミリ対空機関銃を撃つ。
ペールは地上から僅かに浮遊し滑るように回避する。
鳥海が万能斧を構え飛掛った。
「いやああ!!」
裂帛の気合を込めて切り下す。
『避けない?』
ペールは鳥海の斬撃を回避行動を取らず、見つめたまま何もしない。
その表情は微かに笑っていた。摩耶が叫ぶ。
「まずい!」
斬撃がペールの肉体を切り裂く、その感触は確かに人体と変わらなかった。
しかし次の瞬間、ペールの体は光の粒子となり弾け飛んだ。
大爆発が起こり、部屋はさらに破壊された。
危険を察知した摩耶は素早く鳥海と己の体の位置を入れ替え、妹をかばった。
「摩耶!」
鳥海の悲痛な叫びがこだまする。
「鳥海、気を抜くな!」
二人の目の前にペールが急接近してきた。
鳥海は反射的に切り払った。
またしてもペールの体は大爆発を起こした。
「摩耶、貴女また!」
摩耶は先ほど同じく鳥海の前に立ちふさがり爆発の衝撃を一身に受けた。
摩耶の制服はボロボロに破け、中破の判定を受けていた。
「どうやらその服や身に着けている機械がダメージを肩代わりしているようね」
ペールは摩耶の損傷具合を観察し、艦娘の秘密を推察していた。
鳥海は敵の余裕ぶりに戦慄した。
「鳥海、落ち着け。」
「摩耶、無理しないで」
「いいから聞け、あいつは斬られる寸前に何らかの方法で自身と爆発するダミーを入れ替えてい
る。それには僅かだがタイムラグがあるはずだ、それを見極めろ、お前ならできる!」
鳥海は目の端に滲んだ涙を拭って答える。
「ええ、やりましょう」
「美しい姉妹愛ね、なら私も全力でお答えするわ」
周囲の空気が揺らぎ、3体のペールが現れる。
「我が魔導の奥義、エイリアスを見破ることが出来るかしら?」
摩耶と鳥海は腕の連装砲を打ち鳴らす、そして叫んだ。
「お前、アタシ達を怒らせちまったようだなぁ!」
「摩耶、やるわよ!」
この危険な敵を他の場所に行かせてはならない。二人は覚悟を決めた。
クワトイネ公国の首相カナタは避難経路を足早に歩きながら艦娘達の事を思っていた。
今回初めて会った戦艦という艦種の艦娘は、数ある艦娘の中でも最強の火力と最高の堅牢さを
併せ持つ艦娘なのだという。
そのような艦娘が三人もいるならば、侵入者がどんなに強かろうと敵ではないだろう。
きっとすぐ後ろから追いついてくるだろうと予想していた。
しかし胸騒ぎがする。何かとても良くない事が起きる気がしてならない。
今日は何という日だろう。日本国から提案された「ロウリア王国王都襲撃とハーク=ロウリア
34世捕縛作戦」の打ち合わせをしている最中にこちらが襲われるとは。
クワトイネ公国の為にも、日本国の為にもカナタは死ぬ訳にはいかない。
カナタは非常口へと急いだ。
金剛型戦艦4番艦、霧島は突如現れた黒ずくめの男の前に立ちふさがった。
彼女の背後には二人の女性が倒れている。
戦艦サウスダコタと同じく戦艦ワシントンだ。
二人とも目と耳から出血し、危険な状態だ。特にサウスダコタはピクリとも動かない。
提督が万が一のためと持たせてくれた、応急修理女神と応急修理要員がなかったら、今頃轟沈
していた。一体何があったのか、霧島は戦いの推移を思い出す。
カナタ首相を避難させた後、霧島達は議事堂に残って敵を迎え撃った。
そこに光沢のある黒いローブで全身を隠した男が現れた。
「初めましてお嬢さん方、私はボスヤスフォートという。現在はバッハトマ魔法傭兵団を主宰し
ている」
自己紹介の後放たれた白い閃光を受け、霧島達三隻は全艦一撃で大破させられた。
床が凍り付いていたことから、絶対零度の冷気をぶつけられたと推測した。
「この野郎!」
服も艤装もボロボロの状態でサウスダコタが殴り掛かる。
しかし床の敷物が触手に変化してサウスダコタを拘束した。
「おろかな」
ボスヤスフォートの額からプラズマ弾が発射されサウスダコタの胸を貫いた。
その時サウスダコタの応急修理要員ダメコンが発動し傷を塞ぐ。
彼女は一命をとりとめた。ただし大破状態であることは変わらない。
「何だ今の回復は!?もしかして命の水!?」
ボスヤスフォートは驚愕する。前世の世界と関りを持つものの存在を察知し慎重になる。
ボスヤスフォートの指先から電撃の様なものが発生し、サウスダコタ目掛けて投射される。
「危ないわ!」
ワシントンがサウスダコタを庇う。
電撃様のものはワシントンに直撃し彼女の体は痙攣した。
「馬鹿野郎!マイティなんで庇った!」
「あんたに馬鹿って言われちゃおしまいね」
ワシントンは気を失い倒れこむ、その時彼女の胸にプラズマ弾が命中した。
「甘いな」
ボスヤスフォートはさらに追撃する。
「マイティー!」
サウスダコタの悲鳴がこだまする。
「この、この!」
霧島が副砲を打ち牽制するも、ボスヤスフォートのローブは広がって盾の様に変形、15セン
チ副砲弾はローブに阻まれ防がれた。
「こいつ、反応速度が速すぎる!まるでゾーンに入った雪風か時雨よ!」
霧島がボスヤスフォートに狙いを定めても即座に回避か防御姿勢を取られ攻撃を命中させるこ
とが出来なかった。
ボスヤスフォートはもう一度電撃様のものを放ち、サウスダコタの頭部を直撃した。
サウスダコタは目と耳から出血し、死んだように動かない。
「脳神経を破壊した。もう動けまい」
「な!」
ボスヤスフォートのがローブが伸長し霧島を襲う。
先ほどまで布だったものが刃の形をとり、霧島の皮膚を切り裂く。
「これ布じゃない!?液体金属?」
このローブはボスヤスフォートが前世で着ていたものをこちらの世界の技術で再現したもので
ある。
グレイン(旧ルシェミ)と呼ばれる、物体を組成して物質の構造を変える能力を常に使用して
いなければならないが、満足いく出来栄えである。
ローブの腕部分が巻き付き、大きな鈎爪に変形する。
さらに手の甲にはブレードが創られる。
これはボスヤスフォートのかつての部下ユーゴー・マウザー教授の技を真似た物である。
マウザー教授はシステムカリギュラの重鎮であり、優れた科学者であると同時に優れた騎士で
もあった。
ボスヤスフォートは彼を技術顧問として招聘し、自らのローブと同じもの与えたが、彼は二三
の仕事をした後、あっさりと裏切ってしまった。
しかもよりによって行き先がミラージュ騎士団である。
失敗も敗北も気にしない、面白いかどうかがすべてというのがマウザー教授のモットーだが、
流石に勘弁してくれと思った。
この技を作った理由は実用半分、その時の恨みが半分である。
「とどめだ」
ブレードが霧島の胸を貫く、確実に心臓を停止させた。
その時霧島が装備していた応急修理女神が作動、ケガも艤装の損傷も回復した。
胸からブレードが抜けていく、霧島はその腕を両手で掴んだ。
「またして何だ!?この超回復は、くっ離せ!」
しかし霧島はボスヤスフォートの腕を掴んで離さない。全力で腕を締め上げる。
パン!と音がしてボスヤスフォートの腕の肉が弾けた。
霧島は戦艦の握力で血管内の血液を圧迫、挟み潰したのだった。
「ぐう!毎度これだ!」
ボスヤスフォートは前世で戦うたびにどちらかの腕をケガしていたことを思い出す。
そして顔面を思い切り殴りつけられた。
ボスヤスフォートは後ずさる。光沢のある黒い布で覆われた素顔が明らかになった。
「流石、と言っておこうか。我はディス・フィフツェン・ボスヤスフォート。私と戦って生き延
びられたら
霧島はダメコンを使ってまで打ち込んだ攻撃がほとんど効いていないことに歯ぎしりした。
これでは二人を安全な場所にまで運べない。
ドカーン‼
その時壁が爆発崩壊し、人影が現れた。
「あたしの三時のおやつを台無しした奴はどいつだ!」
調理室の前で料理が作られるのを楽しみに眺めていた陽炎は、戦闘の余波による揺れで完成し
た今日のおやつの豆大福が潰れるところを目の当たりにし、怒髪天をつく勢いでこの場に急
したのであった。
「ってワシントンさんにサウスダコタさん!?大破している!?」
しかもかなり危険な状態だ。大破後に追撃を受けたらしい。
陽炎は目の前の黒ずくめの男を睨みつける。
「鬼級、姫級でも上位、最終海域ボスクラスかな?南方凄戦鬼の倍は強いわこれ」
艦娘とブラックスリーの戦いは佳境を迎える。
天気病が辛み~。
全く起き上がれなくなっていた以前よりは、いくらかましになっていますが台風が近づくと
辛いです。
待たせたうえ短くてごめんなさい。これから体調を戻していきます。