「継木 櫻が?お姉ちゃんとても足速いよねそれに追いつけ………た。」
お姉ちゃんが継木櫻の事を知っていた、知り合いということにも驚いたけど………あんなのが追いつけるの?
ありえない程に足が速いし体力もあるのに、呪力の強化使っているから………
あの病人のような体で?
更にほとんど知らない場所で?
「足で追いついたってよりは、察しが良すぎるって感じだな………何度曲がり角で巻いても私が、行った方の道を当ててき向かってきやがった。未来予知でもしてるんか、アイツ。
私を探してそれが追いついていたって感じで。まさか継木 櫻が妹の真依の縁談相手だったとはな………もっと注意して見ていれば良かった。」
お姉ちゃんは、ぁーと言いながら頭をかいた。
察しがいい………あの時も思ったけど、よく観察してるのだろう細かな事も自然と飲み込んでしまう。だから追いかけて、見つけられたのだと感じた。
何故か純粋にお姉ちゃんに追いついた訳じゃなくて安心した私がいた。
婚約は急に突然嵐のように伝えられた、私の意見とかはそこには全くなくて。多分お姉ちゃんに伝えられると煩いからって………
でもそうやって心配とかしてくれるのが好きで、とても嬉しい何がどうなるわけでもないのに。それだけで私は報われていると感じる。
「確かに手紙の内容は普通だな………ほぼ毎日届いてるのと文章量が多いだけで………、まぁしばらく様子見するしかねぇな。
とても嫌ってわけじゃないだろ?」
お姉ちゃんは、手紙を流してパラパラという音をたてて読んでいく。そうして一つため息をついた………内容が内容なだけに突っ込める所が探しても無かったのだろう………
あったらそれを元に直ぐに、私達がどんな状況かわかっても抗議に行こうとするそういうお姉ちゃんだ。
あくまでおかしいのは、頻度と内容の量の釣り合いが取れてないこと………確かにとても嫌って感じではない。
禪院家の、家の人達は嫌い。
だけどもそれに至る事は理解はできる、女だから呪力も少なくて弱いから……双子だから。どうしょうもない部分だけどそういうのがこの家の呪術御三家としての当たり前だからで。
継木 櫻は、嫌いではない。
だけども根本から理解できる気がしない、同じ人間のように今の時点では思えない。こっちを大切にしようとしてるという事だけは、言葉から行動から確実に伝わってくるのに。
どこまでも続く夜の森を、歩いているような気分にさせられる。
分かろうとしなければいい、考えを放棄すればいい、一番楽で簡単な解決方法はそれなのにそれを何故か私は、選びたくなかった。
「………返信しようかは考えてる。」
少し考え込み、ポツリとお姉ちゃんにアイツに、継木櫻にあいつのようにとは行かないが手紙を出そうかと漏らす。
選びたくなかった理由はわからない、正直なんだか負けた気分になるからも一つあるかもしれない………
もし本当にそうなら私は随分と子供らしい理由で継木 櫻の事を知ろうとしているのだろう。
負けた気がする
そんな単純で、どこかこの家では諦めていた感情で。そんな者を全く思考が理解できない訳のわからない相手に私の中で静かにぶつけてる。
別の言い方をするならば、底が見たいとも言えるだろう。人らしい部分を掘り出して何とか自身の中で咀嚼しようとしているのだ。
「ならその時に不満なこと全部書いちまえばいいんじゃねーか?アイツならすぐやめそうなヘタレだし。」
そういえば、お姉ちゃんはいいんじゃねーの?とほだらかに笑った。私の行動を止めはしなかった、初めての自分からの行動だったのかも知れない。
そう考えると途端に、笑えてきた。
本当に無自覚に殺してきた感情が、硬い硬い土から若芽が出てくるように。コレがどうなるのか分からない、でも……………
「ヘタレってハハハ
ねぇお姉ちゃん、お姉ちゃんが知ってる彼のこと教えてほしいな。手紙書こうと思うから。」
今はこのまま任せてみようと思う、これをこの若芽を殺す必要なんかないのだ。
「まぁ嫌だったらやめりゃいいしな、いいぜ私か知ってることだったら話してやるよ。」
お姉ちゃんは得意げに私に向かって指を指した、そういえばお姉ちゃんも手紙を書いたことあるのだろうか。
………結果を言えば、お互いそういう経験はなかった。だからで二人で四苦八苦しながらあーでもないこーでもないと、家にろくにかわいい紙はないので返信用に入れてたのか入っていた白紙の紙に二人で背景として薄い花の絵を書き込んだ。
その上に色々な内容を書き込む。
お姉ちゃんも書いている………お互いの書いてる内容は見ずに封筒に入れて見られないように、お昼の残りのご飯をこっそりくすねてそれをノリ代わりにしてしっかりと封をした。
「これでいいかな?」
「おーなかなかいいんじゃね、送るには問題無さそうだし。てか手紙の中に切手と手紙入れるための封筒用意しておくとか本当に何なんだアイツ。
手紙ごとに何処行って買ってるのか知らねぇが、観光名所が入ってるやつだし。」
切手はろくなお小遣いなんて無いからどうしようと思っていたけれども………小さくてそして内容などに気を取られていて気が付かなかったが………。
中に切手が入っていた。それも、手紙の内容にあったいたであろう場所の観光名所の写真や特有のキャラクターのイラストの物だ。
「あの手紙の中によく見たら、行ったところの名所みたいな写真とかも入ってたしね………
これとか海………」
この家から遠出したことがない、私には知らない景色お姉ちゃんもきっとそうなのだろう。
「たくっ文句私のも含めて書き連ねてやったし、コレで色々変わるだろ。」
「………よく届く事自体には、気分的には悪くはないんだけどね。
まさか毎日書いて送ってくるなんて結構いや、かなり驚いただけで。嫌なら捨てていいとかも言われたし………」
ただその行動についての理解が出来ないいや、追いつかないだけで。禪院家の女性蔑視とは違う、悪意はないだからこそどうしたらいいのかわからない。
だからきっと、彼を理解したいと思うのだろう。多分それは純粋な好きとは違う。
「そうか、気が利くのかきかねぇのか。空気読めるのか読めねぇのか分かんなぇ奴だな。」
はぁとまた、お姉ちゃんはため息をついた。恐らく私とほぼ同じ気持ちなのだろう。
「とっとりあえず、これで出すから。」
「あいあい、家で出す書類に混ぜときゃいいだろ。わざわざ確認しないだろうし。私がこっそり混ぜとくよ渡せ。」
地味な封筒に、目立たない様に継木家の住所を入れてあるその手紙を姉はヒョイッと取って私の手物からなくなった。
本当に送られるのかどうかは、そこにたどり着くかどうかはわからないけど………
「うん、分かったよろしく。」
届くことを信じてみてもいいかなって、そう思う事にした。いつも悪い事ばっかりで埋め尽くされてしまうから、少しぐらい浮ついたってバチは当たらない。
いるかもわからない神様も、きっと目を溢してくれるはずだ。
「おー妹の頼みだちゃんとやるさ。」
**************
窓の外、きれいな海………が見れると言っても観光用のホテルとかではなくビジネスホテルにいま泊まっている。家の者はついてきてる、身の回りの事は相変わらず………どっちかって言うと逃げ出さないように監視目的の方が理由としては強いだろう。
世話受けないとろくに生活がままならない蚕みたいなもんなのだから、そんなに逃げる事への監視を気張らなくても良いとは思うが。誘拐ぐらいならあるかもしれないけど………
そう思い今日初めての食事を取る、栄養補給のゼリー状のパウチといくつかの栄養の錠剤。これが一番楽、味を感じずに喉を通すだけでいいから………だけども繰り返すのは歯を使わないことはわかってる。
味のしないガム噛んで、口の中ぐらいなんとかなるんじゃないかなぁとしてるのだが。
「僕って………まぁ貴方のことを知れるのはいいけど、毎日送っても変じゃないと思うんだけどなぁ。」
そんな人によっては食事とも言いたくないであろう、栄養補助食品とサプリメントだけの食事を取りながら一旦継木家にきていたらしい手紙を見る。
切手から僕が彼女に渡した手紙の返信であろうことはすぐにわかった。
封を開けると、紙が2枚入っていた。一つは色とりどりの花の絵が書かれてた愛らしい物まずはそれを食事を取りながらゆっくりと見ていく。
内容を簡潔にいえば、毎日送ってくるのに驚いた手紙を保管してたが場所が足りなくなってきたのでペースを減らしてほしいとか………あの手紙の場所は何処なんだろう禪院家から近い?みたいな質問とか割と色々。
これも次送る手紙の内容にその回答とか返答も入れないとなぁと思うが…………
そんなに毎日送ることは驚かれることだろうか………僕という人を知る情報として少ないと足りないような気がするが………、まぁ貴方が少なくしてくれと言うならそうしたほうがいい。
それはきっと本心なのだろうから。
婚姻については、30年たてば開放される。いや20年か僕にとってはその期間まであなたは大丈夫か?という確認の意味が強い。
禪院家も禪院家で歴史のある御三家らしく束縛や悪習が多いところなのだろうが、継木家は良くも悪くも当主以外の束縛は薄いと勝手に思ってる。
名前を捨てた家の者でも、時折継木家では抜けるから来るもの拒まず去るもの追わずが基本なのだろう。
実際に継木の姓になれば、禪院家も禪院の子としての扱いはしにくくなるだろう。例え一旦養子に出してそれを別の家の子として引き取り内々婚姻するにも、当主の嫁としての立場がその抜け道をしにくくする。
一旦の合意のない我慢を真依さんに、強いることになってしまうがその後は禪院家から自由になるだろう。きっと他に本当に好きな人を見つけて………
「んもう一枚入ってる、えーと
私の妹真依に色目使ったらコロス
えっ怖っナニ?文字真っ赤だし。」
白い紙に、真っ赤な文字でデカデカと書かれている。インパクトが強くて色々考えてたの吹き飛びそうになった。いやぁ怖っわ………
「あーもしかしたら、姉妹だったのかな………顔とかそっくりだったもんなぁ。纏っている雰囲気はそれぞれ違ってたけど。」
あの傷が心配で追いかけた女の子。その子がもしかしたら真依さんのお姉さん?なのかもしれないと思う。
縁談のときに雰囲気は違うけどなんとなく似てるなって思って一度あったか聞いたけど、会ってないって言われたなぁ………
名前全く聞いてないわそういえば。
活発そうだったらあの女のコということにしよう、名前はその時にちゃんと聞こう。
真依さんしか名前わからないわ。
「年齢は同じぐらいに見えただから、もしかしたら双子かもしれない…………お揃いのストラップとか手紙につけたら喜ばれるかな。」
顔はそっくりだし、年齢ほぼ変わらなく見えるし、身長も一緒だし………そうなると双子かほぼおんなじ時期に生まれて見た目そっくりな仲良し同士いや後半の可能性はないか………思いっきり妹って真依さんのこと言ってるしなぁ。
双子って仮定しておこう。
そっくりな仲良しさんだったとしても、お揃いのお土産ストラップは渡すのには無難な代物と考えた。
「………で今日も仕事か。」
10才になったあたりから、県外での呪力溜まりの除去も始まった。場所は違ってもやることは特に変わりはない。
一級呪術師とても危険なら特級呪術師(何故かいつも外国などを渡り歩いている九十九さんが来てくれることが多い 理由は継木家の特殊体質に興味があるからとの事)をつけてその場所を練り歩く。
大体は一級呪術師という呪術師の上澄みが護衛してくれる事もあって襲われることなく終わる。
その後に追加で、個人的に稽古をつけてもらったりすることもあった。
呪力操作もそうだけど特に獲物の振り方とか……何だっけなシン陰流の人とかもいてその人の太刀筋を見切れなくてボッコボコにされたけど、なかなか筋はあると褒められたっけなぁ……
きっとお世辞だろうけど。
記憶による引き継ぎがないハンデは大きい、今までの当主が歴代の積み重ねを一夜で物にし更に積み重ねていくのだとするならこっちは1から積み上げていくしかなくなる。
そう言っても引き継ぎができないことは事実なのだからタラレバを並べても仕方がない。
「せっかく県外行っても、呪力なくして気分が悪くなってまた別の場所でろくに観光なんてできないし。」
…………正直、気分が悪くなるので継木としての仕事に行きたくない。呪力量が多いのって本当にいい事かぁ?と常日頃から思う、全部自己由来ならこんなことにはなってないんだろうけど。
こっちは根っからの他者由来の呪力量の多さだし………呪霊の成り立ちとほぼ同じ呪力のえかたじゃ無いかとは思うけどこれを言ったら色々終わる気がする。
呪力は呪力だ、こんな副作用起こす負のエネルギーだ。大量に持ってるやつの気がしれない。そう思うのはきっと僕が具合が悪いからなんだろうけど。
おい継木完全に禪院姉妹から完全に珍獣扱いされとるがここから巻き返せるのかこれ?
どの組み合わせがみたいですか?(展開影響アリ)
-
継木&虎杖
-
継木&釘崎
-
継木&伏黒
-
一年ズ+継木
-
継木単体