ドラえもん 響と戦姫絶唱シンフォギア   作:はんたー

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映画ドラえもん 響とひみつ道具ミュージアム
映画ドラえもん 響とひみつ道具博物館


響side

 

 

「ありがとう弓美ちゃん。すごい面白かったよこの映画」

 

「そうでしょ。「ルパン対ホームズ対オシシ仮面」。

あのオシシ仮面がホームズと共に大泥棒であるルパンに立ち向かうオシシ仮面シリーズでも屈指の名作よ!

特に三人が黒幕の巨大ロボと戦うところなんか特にすごいんだから!」

 

「ユミ……、なんかそれごちゃ混ぜすぎじゃない?」

 

学校の休み時間、私たちは弓美ちゃんに貸してもらった映画を返しながら談笑していた。なんだかんだで未来も最後まで一緒に見ていたし、とても面白かったな……

あっ、そうだ……。

 

「ごめん弓美ちゃん。これ、もう少し貸してもらってもいい?」

 

「?いいけど、なんで?」

 

「いや~、そういえばドラえもん見てなかったなぁ~って」

 

ドラえもんオシシ仮面シリーズは大好きでよく一緒に見たりするけど、昨日は未来で用事があったらしくまだ見れてなかったと思うんだよね……。

 

「あ、じゃあ折角だから、ビッキーの部屋で鑑賞会開くのはどう?」

 

「いいですわね。面白そうですわ」

 

おお、ナイスアイデアだよ。創世ちゃん。

それなら皆で楽しめるしね。

となると……。

 

「じゃあ、クリスちゃんと切歌ちゃん、調ちゃんも誘おうよ」

 

「そう言うと思って、もう二人にメール打っているよ」

 

そう言いながら既にメールを送っている未来。流石私の考えがわかっているな~。

 

「じゃあ、家に帰って早速用意しているね」

 

そう言って私は急いで寮にある私たちの部屋に向かった。

やっぱりこういうのはみんなで見た方が絶対にいいと思う。映画の観賞会、楽しみだな。

 

 

 

*******

 

 

 

「とうちゃーく!」

 

部屋に入った私はドラえもんを探す。

押し入れの中を見ると、寝息をたてるドラえもんを発見することができた。

どうやらまだ寝てるようだ。

なら起こすのも悪いかな。

そう思い、私は押し入れを閉めて映画の準備をすることに……ん?

 

「……なんだろうこれ?DX……、でらっくす?」

 

私は鞄を置こうとすると、テーブルの上に変なカードが置いてあることに気付いた。なんだろうこれ?こんなの部屋にあったっけ?

後でドラえもんに聞いてみようかな……。

 

「ただいま」

 

「あ、お帰り。未来」

 

まあ、放置してあるくらいだし、なんでもないだろう。そう考えた私はとりあえずカードをポケットに突っ込んで未来と一緒に皆が来る前の準備を始めた。

 

 

 

 

**************

 

三人称side

 

 

 

ここはリディアン音楽院にある寮。響たちの部屋である。

ここには他の部屋とは違い、特注で作られた押し入れが存在している。

ドラえもんが就寝するためのものだ。そこでドラえもんは日頃の疲れを癒すため、昼寝に興じていた。

 

「スピー、スピー」

 

幸せそうに寝息をたてるドラえもん。

すると彼の前に突然時空間の穴が開き、そこから恐らく機械でできているであろう腕がドラえもんに伸びてきた。

 

「むにゃむにゃ。くすぐったいよ響ちゃん」

 

ドラえもんの寝言に驚いたのか、手は少し警戒するように引っ込む。

しかし、ドラえもんが仰向けになった瞬間。

 

 

チリン

 

 

腕はドラえもんの鈴を奪い取った。

 

「むにゃむにゃ」

 

寝ぼけているのか、ワームホールへと戻っていく腕を見てもあまり反応をしないドラえもん。しかし、自分の首もとをさわった瞬間、彼はあるはずのものがないことに気付く。

 

 

 

 

*************

 

 

 

「こんにちはデース!」

 

「お邪魔します」

 

「お邪魔しますね。立花さん」

 

「いらっしゃい。調ちゃん、切歌ちゃん。セレナちゃんも来てくれたんだ」

 

「たまたま二人の家にお邪魔してまして……」

 

響がアニメ映画鑑賞会のため準備をしている中、続々と皆が集結していく。

クリスは部屋を見渡し、ドラえもんがいないことを確認し、訝しむ。

 

「ドラえもんのやつ、まだ寝てんのか?」

 

「そうみたい。ちょっと起こしてくるね」

 

響はドラえもんを起こすため、彼の寝室たる押し入れの戸を開けようとした。

瞬間……

 

 

「な──────い!!!!!」

 

 

「わあ!?」

 

ものすごい勢いでドラえもんは押し入れの中から飛び出してきた。

飛び出すや否や、ドラえもんは慌てて部屋中を駆け巡る。

この場にいる者たちは呆気にとられてそれを眺めていた。

 

「ない!ない!ない!!どこにもな──い!!」

 

「いてて……。どうしたの?ドラえもん?」

 

「な、なにがあったんだ!?」

 

驚いた拍子に打った頭をさすりながら訪ねる響とクリ。

するとドラえもんはまるでこの世の終わりのような表情で響たちに告げた。

 

「す、鈴が盗まれた」

 

 

 

 

 

 

**************

ドラえもんside

 

 

「鈴が盗まれたって、誰が盗むんだよ」

 

「た、確かに見たんだ!超空間の穴が開いて、そこから手がにゅ~っと……」

 

呆れたように呟くクリスちゃんの言葉を否定する僕。

寝ぼけていたけど間違いない。あれは間違いなく超空間の穴で、その手には間違いなく鈴が握られていた。

 

「超空間ってことは未来ってこと?」

 

「わからない……」

 

未来かもしれないし、もしかしたら別世界とか並行世界とかいう可能性もある。

 

「でも、どうしてドラえもんさんの鈴が盗まれたんでしょうか?」

 

「確かに……。どうしてだろう……」

 

「あ、わかったデス。ドラえもんの鈴は恐らく凄い力を秘めたひみつ道具だったんデスよ」

 

「残念だけどそんな凄い道具じゃないよ。猫集め機能があるだけ……」

 

全く切歌ちゃんは……。これ以前話した筈なんだけどな……。

でも、確かにどうしてだろう……。あの鈴は僕にとってはかけがえのないものだけど、他の人からしたらあんまり価値の無いハズだ……。

 

「とりあえず、師匠にこの事を話してこよう!」

 

「そうだね」

 

「私たちも付いていっていい?」

 

「うん。もちろん」

 

響ちゃんの言葉に頷く未来ちゃん。

すかさず弓美ちゃんも付いていくことになったので、僕は急いで四次元ポケットからどこでもドアを出し、S.O.N.Gの司令室に入った。

 

 

 

 

「!立花響……。それに未来のネコ型ロボット……」

 

「あら?久しぶりね」

 

「ええ!?サンジェルマンさん!?それにカリオストロさんにプレラーティさんも?」

 

司令室に入るとそこには弦十郎さんに何らかの報告をしているサンジェルマンたちの姿があった。

サンジェルマンさんはパヴァリア光明結社の現局長であり、今はS.O.N.Gと協力して旧体制の不正などに対応しながら結社を切り盛りしているんだ。

それでもS.O.N.Gの本部にいるのは珍しいな。

よく見るとプレラーティさんはキャロルちゃんとなんか、喧嘩をしているみたいだし、なにかあったのかな?

 

「キャロルちゃんとプレラーティさんはどうしたんですか?」

 

「なに……くだらない喧嘩だ」

 

「「くだらないとはなんだ(どういうワケだ)!!」

 

なんでも二人は先ほどパヴァリア光明結社から抜け出したはぐれ錬金術師を捕縛し、そいつの持っていた研究成果を持っていこうとしたらしいが、どちらが使うかで喧嘩になっているようだ。

サンジェルマンさんからすればS.O.N.Gとの共同研究がすでに約束されており、どちらが所有しようが構わないようで二人の喧嘩に心底呆れているようだ。

 

「ところで、何やら慌てているようだが、何かあったのか?」

 

弦十郎さんの言葉にハッとする。

そうだ、思わぬ人物の登場についうっかりしていた。

 

「実は……僕の鈴が何者かに盗まれたんです」

 

「ええ?ドラえもんの鈴が?」

 

藤尭さんの言葉に僕ははっきりとうなずき経緯を説明する。

昼寝をしていたら突如として超空間の穴が開き、何者かの手が僕の鈴を盗み出したこと。

その捜索願いのためここに来たことなどを。

 

「ふむ、なるほど。しかし、ドラえもん君の鈴をだれが何のために盗み出したかが問題だな」

 

「こういう時、アニメみたいにホームズのような探偵がいればいいのに……」

 

ん?ホームズみたいな探偵?

……あ、そうだ!

 

「そうだ、この道具を使えば」

 

「え?なになに?」

 

皆の視線が僕に集中する中、僕は四次元ポケットから機能の特売で買ったばかりのひみつ道具を取り出した。

 

「シャーロックホームズセット!!」

 

「シャーロックホームズ?」

 

「そう、この道具を使うとシャーロックホームズみたいな名推理ができるようになるんだ」

 

早速シャーロックホームズを響ちゃんが着て見せた。

なかなか似合っているように見える。弓美ちゃんは自分が着てみたかったかったのか少し不満げなようだけど……。

 

「まずは“ずばりパイプ"これをふくと犯人の頭上にシャボン玉のような大きな泡が飛んでいくんだ」

 

「わかった。やってみるよ」

 

そう言って響ちゃんはパイプを拭こうとする。

ところが、何度ふうふう拭いてもパイプからシャボン玉が飛び出すなんてことはなかった。

 

「はあはあ」

 

不思議に思った僕はパイプを見ると……。

 

「あ、つまってる」

 

ガクッとみんなが脱力した。

 

「というか、未来から来たかもしれない奴のところにまでシャボン玉が飛ぶのか?」

 

「もう少し考えてから使うワケだ」

 

うっ、た、確かにそこまで考えていなかったや。

少し考えればわかることなのに……よほど焦ってたのかも……。

となると、犯人のいる方向に倒れる“レーダーステッキ”もつかえないか……。

 

「じゃあ、この“推理ぼう”を使ってみな。これを使うと頭の回転が速くなって推理がさえわたるんだ」

 

「うん」

 

そして響ちゃんは頭の推理ぼうのつばをはじく。すると響ちゃんの頭がさえわたっていったらしく、推理を披露する。

 

「ひびびび~ん!ひらめいた!」

 

「「「「「・・・・・・・・・・・・」」」」」

 

謎の決め台詞にここにいるみんなが固まってしまった。

まあ、響ちゃんはまったく気にしてない……というか気づいていないっぽいけど。

 

「犯人は怪盗デラックスだ!!」

 

「「「「「怪盗デラックス?」」」」」

 

「うん……たぶん……?」

 

「なんだよそりゃ……」

 

「知らないよ!?私の頭に急に出てきたんだから!」

 

「怪盗なんて、突拍子もなさすぎるだろ」

 

なにそれ?

いったいどういう推理をすればそんな突拍子もないものがでてくるんだ?

クリスちゃんが呆れるのも無理はない。

見ると響ちゃんも少し不思議がっている。

 

「ん?でらっくす……。あ、そうだ。さっきの……」

 

そう言って響ちゃんが取り出したのはDXと書かれた謎のカード。

なんだろうこれ?見たことないけど……。

 

「あれ?これなに?」

 

「わからないけど、さっき机の上にあったんだけ……ってうわあ!?」

 

すると、突如としてカードのDXの文字がまばゆい輝きを放ちだす。

するとそこから何者かの立体映像が流れてきた。

シルクハットに漆黒のマント、ロボットのような、それでいて仮面をかぶった人間にも見える。

 

『予告上、本日5分後にドラえもんの鈴をいただきにまいります。怪盗DX……』

 

そう言い残し、映像は終わった。

……まさか本当だったとは。

 

「ほら、私の言ったとおりでしょ」

 

「「「「「・・・・・・・・・・・・」」」」」

 

何か釈然としない空気が漂うなか、響ちゃんは自分の推理が当たったことについてはしゃぎだす。

自分でも疑ってたくせに……。

 

「……で、その怪盗デラックスはどこにいるんだ?」

 

「いや、そこまでは……」

 

犯人が誰か、というところまではわかったけど肝心の場所がわからない。

でも大丈夫、こういう時は……。

 

「響ちゃん。この“手掛かりレンズ”を使うんだ」

 

「うん。わかった」

 

手掛かりレンズは虫眼鏡型のひみつ道具でレンズを覗くと事件の手掛かりになる絵が浮かび上がる。

響ちゃんは早速手掛かりレンズを覗き始める。

 

「あ、なんか浮かび上がってきた!」

 

「なんだこりゃ……?」

 

「チフォージュ・シャトーみたい……」

 

そこに浮かんだのは空を飛ぶ大きな城みたいな建物だ。

確かにチフォージュ・シャトーにも似ているけど、違う。

僕はこの建物がなんなのかを知っている。

 

「ドラえもん。これなんなのかわかる?」

 

「これは……ひみつ道具博物館だ!!」

 

「「「「ひみつ道具博物館!?」」」」

 

皆が驚きの声を上げるなか、僕はレンズの建物を見据える……。

これが新たなる冒険の始まりになるだなんて夢にも思わずに……。




お久しぶりです。はんたーです。
大変お待たせしました。
色々あってストックそこまでたまってませんが、ボチボチ再開します。
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