西暦20XX年。
政府の肝いりで、とある県にて新たなデザイン都市が開発された。
先端科学による、高度な製品を。
研究から開発、生産まで可能な設備、施設を。
そうして作られた都市は ―― 俗に、プラントと呼ばれた。
そしてそのプラントには、いわゆるエリートが集うようになる。
受験戦争を勝ち抜いた彼らは ―― 俗に、コーディネーターと呼ばれた。
そして彼らコーディネーターは次第に要求を始めた。
我らに自治を! 独立を! と。
「えっ、いや…… 自治はともかく、そこは政府の予算で作った都市でして……」
政府は、困惑した。
しかしエリートたちはこじらせていた。
周辺で新型インフルエンザが流行った時。
いちはやくワクチンを開発して、安価で提供したというのに。
「あそこからウィルスが流出したせいだ」
などとウワサが流され、感謝されるどころか非難されたり。
そもそも、エリートゆえに収入がよかったり、デザイン都市で住居が新しくかつオシャレで便利だったりで、妬まれて感じが悪い対応をされていたり。
まあ、地域住民との摩擦があったのだ。
とは言えだ。
確かに、コーディネーターらにとってそこは職場であって、住居である。
だが。都市丸ごとが政府の持ち物であるのは、れっきとした事実であって。
「独立して、丸ごと全部俺らの物だー!」
と叫ばれても、はいそーですか。などとは絶対に言えないのだ。
せめて、代金は払えという話になる。
差別されたんだ。と言われても、それとこれは別の話。
「よろしい、ならば戦争だ!」
コーディネーターは、プラントに立て篭もった。
まあ。ロックアウト(職場への立て篭もり)と言えなくも無い。
一応は、労働争議の手段として認められてはいる行為なので、まあ、そこまでならギリギリセーフと言えた。
しかし、彼らは武装した。
なぜか二足歩行ロボというロマン兵器だったので、これもある意味セーフ判定が出なくも無い。
ところが、そこからはアウトだった。
もう思いっきり、アウト判定だった。
なぜか国を超えた無差別テロを起こしたのだ。
普通に国境だって越えていたりもした。
「なんでや国外関係ないやろ」
皆が、コーディネーターの中でさえ、そう疑問に思った者が出て。
「だってあいつら、俺たちじゃないだろ」
「外のヤツらなら、みんな同じだろ」
実行した者らの、この答えに絶句する事になった。
そうして、とうとう政府も実力行使に出ることになって。
なんだかんだあったものの、最終決戦という場面になって。
そこで
政府とプラントの双方が、横合いから最高のタイミングで殴りつけられて、ダブルノックアウトの結果、停戦。
やむなく交渉、となったところで、催眠術でも使えるのでは? という凄腕すぎるコーディネーターが登場。
プラントの独立、および規模を縮小してだが、武装許可。さらにプラントの代金の踏み倒し。
それら全部をもぎ取るという、快挙を達成してしまったのだ。
なおそこまでしても、外の奴ら相手にそれだけ? と言われて失脚するというオチが付く。
当然の如く、次の戦争の火種が政府にも、コーディネーターらにも残りつつ。
それでも
たぶん、だいたい合ってる。