ちなみに、チリシィはとても可愛らしい姿なので検索してみてね!
頑張っていい感じのお話作っていきたいと思うので初投稿です(?)
けっこう時間がかかったからさっさと報告しに行こうと思っていたのに、ついいつもの癖で噴水広場の方に足が向かっていた。
「さすがにルナはいないか」
当たり前だが噴水広場にルナの姿はない。ちょっとガッカリしたが、一息入れてチリシィに話しかけた。
「チリシィ、イラ様に報告したいから会わせてくれない?」
俺たちキーブレード使いは、マスターたちがいる時計塔には入ってはいけない決まりなのだ。だからチリシィを介さなければならない。
「じゃあちょっとまっててぇー」
そう言い残すと、チリシィは宙返りして消えてった。
今日はなんかどっと疲れたな。あの黒いチリシィは一体何を喋っていたのだろう。バングルで罪を集め、それを力に変えているとか穏やかじゃない話をしていたが……。思い返せば、確かにあのバングルはマスターから直接貰ったわけでもなければ、その話を聞いていた訳でもない。そしてチリシィが黒いチリシィの言っていたことを考えずに渡すとは思えない。
――では、誰が?
柄にもなく考え事をしていると、後ろでゲートが開いた。
「待たせたな、ステラ。ご苦労だった。それで、なにか分かったことはあったか?」
「はい。向こうには人型のなにかがいて、色は黒でした。黒装束のような」
「そうか、では分かりやすいよう仮に黒装束と呼ぶことにしよう。ほかになにか分かったことは?」
「あとは、そうだ。黒いチリシィに会いました」
あいつは、なにか危険なものを感じる。それに、自分の闇から生まれたとか言ったらイラ様に何されるか分からんしな……。
「黒いチリシィ……。まさか、ナイトメアか」
「あぁ、そういえばそんなこと言ってました」
「なるほど、わかった。ありがとう、今日はもう休め」
「分かりました、お疲れ様です」
ペコリと軽く頭を下げて、俺は帰路についた。
「……ナイトメア、か。やはりあのバングルを放置したのはまずかったか」
次の日、俺が任務を出されるのを待っていると、そこへチリシィがやってきて、
「今日は休みだってぇ、昨日頑張ってくれたからゆっくり体を休めろだってさぁ」
いきなりそんなことを告げられた。今日は休みか、急に暇になったな。ルナは任務があるはずだから、そっち手伝うか。
「チリシィ、ルナは今どこで任務やってるか分かるか?」
「うーん、たしか今日はトラヴァースタウンで大型ハートレスの討伐任務だったはずだよぉ」
「ありがとう、俺ちょっと手伝ってくるわ」
「え、ちょっ、マスターは休めって……。ああ、行っちゃったし。まあいっか、ステラの心がそう命じたなら。鍵が導く心のままに」
さてと、トラヴァースタウンの1番街か。ルナはどこだろうか。大型ハートレスの討伐任務だし、多分近くにいたらすぐ分かるだろうな。そう思った矢先。物凄い地響きと共に、ガシャンという鉄がぶつかり合う音が聞こえた。
「今のは……? 2番街の方でなにかあったのか。早く行こう」
急いで2番街に向かうと、そこには大型ハートレス、ガードアーマーに壁際へ追い込まれているルナの姿があった。
「ルナッ!」
俺は足で力いっぱい壁を蹴り、ガードアーマーへ最速で、鋭い一撃を打ち込んだ。その一撃でガードアーマーの体は簡単にバラバラに崩れた。
「えっ、ステラ? なんでこんなとこにいんのよ」
「それは後で話す。早く回復しないと」
――癒しを。
〝ケアルラ〟
ケアル魔法を唱えると、ボロボロだったルナの体は瞬く間に治っていく。
「はぁ、良かった無事で」
「ありがとステラ。んで、なんでこっちにいるの? 今日休みだったはずでしょ?」
「暇だったから、チリシィにルナの居場所聞いて手伝いに来たんだよ。そしたらルナぼろぼろになってるし」
「まあ、何にしても助かったわ。にしても、さっきの攻撃凄かったね。あれなんて言う技?」
「あー……無我夢中でやったから、名前ないんだよな」
「ふぅーん、そうなんだ。雲の切れ間から差す光芒のような、希望をあたえる一閃……。ねえ、光一閃って名前はどう?」
「おっ、いいねその名前。ん……?」
なにか違和感を感じる。そういえば、ガードアーマーはバラバラになっただけで、まだ消滅していなかった。それはつまり――。
「おい、まだ戦いは終わってねぇよ」
「え? でもさっきバラバラに……」
「まだ消滅はしてない。すぐ戻るぞ」
急いで2番街の中心に戻ると、先程のガードアーマーが形を変えてその場に佇んでいた。
「やっぱり、こいつはまず手足を消してから、順番に頭か胴をやらないと倒せないタイプだ」
それに感じるこの気配は、コイツはさっきよりあきらかに強くなっている……!
「気をつけろ、こいつはさっきのより強いぞ」
「わ、わかった、でもさっきの姿でも私勝てなかったのに……」
「大丈夫だ、今度は俺もいる。二人で力を合わせれば必ず勝てる。……来るぞ!」
その掛け声と同時にガードアーマーの手がロケットパンチのように飛んできた。その威力は凄まじい。喰らったらひとたまりもないな。
「ルナ! 俺が手足を壊すから、お前は胴と頭をやれ!」
「了解!」
手足、全部合わせて四つの部位か。ヤツの見た目からして、おそらく装甲はかなり厚い。普通の攻撃じゃ埒が明かないだろう。さっき咄嗟に放った光一閃は威力は高いが複数の目標には向かない。どうする……。ラグナロク……あれは溜めもいるし、装甲を剥がせなかった時のリスクも高い。十秒ほど溜めることが出来れば剥せるか。
「ルナ、十秒くらい時間を稼いでくれ!」
「わかったっ!」
「いくぞ……!」
十秒、結構長いなクソッ。単純だがエネルギーは溜めれば溜めるほど強い。だが、撃った後の疲労も比例して凄まじくなる。黒装束の時はあまり溜めなかったから問題はなかったが。今は後先考えている場合じゃない。目の前のこいつを倒すことだけ考えるんだ!
――よし、十秒!
「ルナ、引いていいぞ!」
「……!」
俺の声と同時にルナが下がり、道が開く。
「目標は手足四本……!」
いけっ!
〝ラグナロク・改〟
十秒も溜めたラグナロクによって放たれた弾は夥しい数に分裂し、相手の手足に向かって飛んでいく。ヒットと同時に爆発が起き、ガードアーマーの手足は吹き飛んだ。俺は声を振り絞る。
「今だ!」
「ありがとうステラ、ここで決める!」
〝ブラスティングレイド〟
ルナのキーブレードから光が伸びて大剣となり、ストライクレイドと合わせた応用技でトドメをさす。
ルナの攻撃によって、ガードアーマー討伐は無事に終わった。それを見届け安堵したのもつかの間、俺は力を使いすぎた影響で気を失ってしまった。
「まったく、休めと言ったはずが、逆にボロボロになって帰ってくるとはな。私はもう戻る。ルナ、ステラの近くにいてやれ、お前もしばらく休みだ」
イラ様の声が聞こえる……。
「分かりました。ありがとうございます」
近くにルナもいるのか?
「……ルナ?」
「……良かった。目が覚めたんだね。体調はどう?」
「少し体が重いかも」
「ごめんね、私の任務だったのに無理させて……」
「俺は自分からルナを手伝いに、助けに行ったんだ。ルナのせいじゃない」
「……。私たち、しばらく休みだってさ」
「あぁ、聞いてたよ。そうだ、体治ったらどこか遊びに行かないか?」
「そうだね。でも、まずは体治してね」
釘を刺すようにルナが言う。そういえば俺から誘ったけど、二人で出かけたことまだなかったな……。
はい、どうでしたか。
ちなみにナイトメアチリシィのことを解決するのはかなり先だよ( ˙꒳˙ )
あと、ステラとルナは15歳でもう1人前になってるけど、中身はちゃんと現実の高一と同じ心持ってるよ。なんかニコニコしちゃうね()