「準備に時間がかかります申し訳ございません」
「閣下、アルファ・レギオン及び隠密に長けた配下の配置完了しました、そしてルナウルフはいつでも攻撃可能です」
転移門から現れすぐにアルベドが準備に時間が掛かった事を謝罪し、側にいたローケンが戦力が整った事を伝える。
「いや良いタイミングだアルベドそしてローケン、君の迅速な行動に感謝する」
「んふふ…流石は
二人の言葉にローケンは無言で頭を下げ、そして二人の後ろにへたり込んでいる姉妹に視線を向けそれにアルベドも向けるがヘルム越しに不快そうにする。
「それでこの下等生物の処分はどうしますか?」
「アルベド殿、閣下の命令を思い出して貰いたい、我々は村人を助けに来たのです」
「ちっ……分かっているわよ」
蔑む視線を向けるアルベドをローケンは嗜めそれに不愉快そうに舌打ちをする、彼ら9つの兵団は元々別のギルドのNPC達であり、9つの兵団を束ねる総主長達がワールドアイテム特に強力な二十を使い彼等をギルドAOGに委譲する事になった。
その為ナザリックにとって彼等戦闘者達は外様であり、そんな者に嗜められた事はアルベドにとって不快な事だった…それだけじゃない、自身が愛すべき一人であるナイアーの寵愛が彼等にすら向けられ…そしてその寵愛を受けている彼等を創造し何処ぞに消え失せた総主長などという存在をモモンガとナイアーを捨て消えていった他の至高の存在と同じく不愉快に感じ憎悪を向けている。
「怪我をしているな…これを飲むと良い」
ふとモモンガは姉妹の方を見ると姉の方が背中に大きな切り傷がある事を確認すると視線を合わせる様にしゃがみ、インベントリからポーションを取り出し彼女に差し出す……が怯えながら一向にポーションを受け取らない様子にモモンガは首を傾げる。
「んふふ…大丈夫大丈夫!これは傷を癒すポーションだから!」
その様子に面白そうに友好的に薬の効果を説明するが…それでも受け取るのを戸惑う…仕舞いには「飲みますから妹だけは!」と言われ二人は顔を見合わせキョトンとする。
アルベドがそれを見て「殺す」と呟くのを聞いて、ローケンは姉妹の方に歩み寄りヘルメットを外す…中から精悍な顔立ちの男性が現れた。
「安心しろ彼等二人は君達の味方でその言葉は真実だ…信じてくれ」
その言葉にコクリと頷きポーションを飲む…その瞬間背中の切り傷が瞬時に元通りに完治する。
その後、姉妹に守りの魔法を掛け課金ガチャの外れアイテムを渡した後名前を尋ねられたモモンガは名をアインズ・ウール・ゴウンと名乗り、騎士の亡骸に中位アンデット作成を掛け生み出されたデスナイトに命令した。
「デスナイトよ、この村を襲っている騎士を殺せ」
「アインズ・ウール・ゴウン閣下、人間と会う際は顔を隠す方が宜しいかと」
デスナイトが走り去った後、モモンガとナイアーは何故あんなに姉妹が怯えていたのか考えていた、その二人の話にローケンが割って入る。
「えっ……もっもしかしてこの顔か?」
「んふふ…確かにアインズ君の顔は怖いからねぇ」
その言葉に驚くモモンガと愉快そうに笑うナイアーだがローケンは申し訳ない表情を向ける。
「ナイアー閣下、貴女はアエルダリの様に容姿が整い過ぎてその言動のせいで怪しまれてます」
その言葉にえっ…と珍しく唖然とするナイアーと確かに外見は良いけどぶっちゃけ胡散臭いしなぁと納得するモモンガ。
そしてアエルダリとはウォーハンマー40kに登場する異種族であり、宇宙エルフである。
異常な俊敏性と科学力とサイキック能力を有しそのサイキックによる予見で帝国に強襲したり帝国に味方したり、直訴の為に帝国本土の地球、人類の皇帝が座する玉座に近衛を殺しながら向かったがある迷惑な種族である。
ユグドラシルでもその俊敏性と固有武器であるシュリケンウェポンと固有防具により非常に強力な種族であるが、俊敏性特化と固有武器と防具しか装備出来ない種族デメリットと防具込みでも純戦士、純魔法職の攻撃を受ければ瀕死になる程度の紙防御力である。
そして、ローケンが言った様にアエルダリは非常に優れた容姿でありその美貌故に不気味がられている、更にモモンガが考えている様にナイアーは容姿も併せて胡散臭い存在であるのに、そんなのがモモンガの様な死の支配者と共に一緒にいて尚且つ急に安全だからと渡されたアイテムを飲めと言われたら怯えるのも仕方のない事ではある。
「アナタ…さっきから至高のお二人に対しその態度は何?人間から見てお顔が怖い?人間から見て美しい過ぎて不安になる?それが何か問題かしら?下等生物なら下等らしく恐ろしいなら跪き美しいなら同じく跪き崇拝すべきよ」
「アルベド殿、確かに支配するならそれは正しいでしょう、だが今は支配ではなく救助です、そして私は総主長であり
ローケンの物言いにアルベドが苛立ちながら言うがそれも何事もない様に反論するローケン、モーニヴァル…ホルスを補佐する四人の大隊長であり、作戦立案や哲学的な討論すらもホルスに直言できる特権を有している。
「アルベド、ローケンは僕達のために意見してくれたんだよ」
「その通りだ、その忌憚なき意見そして私達が見落としていた事を言ってくれて感謝する」
全く…と二人の言い合いにため息を吐きながらナイアーはアルベドの頭を撫で落ち着かせながら嗜める、その行動にアルベドは目をガン開きして息が荒くなるが何とか抑えながら「分かりました…ナイアー様、アインズ様」と絞り出す。
「そこまでだデスナイトよ、さて諸君初めまして…私はアインズ・ウール・ゴウン、そして彼女が私の友であるナイアーだ」